第18回砥川流域協議会 議事要旨

日時:平成17年11月21日(月)18:30〜21:00
場所:下諏訪町役場 4F講堂

1.決定事項等

(1)「長野県河川流域協議会設置要綱」第6条、「砥川流域協議会会則」第5条・第9条に基づき、座長として 宮坂正彦さん が再選された。

(2)「砥川流域協議会会則」第5条により 座長代理として 清水辰夫さんが指名された。

(3)砥川流域協議会としては、砥川における様々な課題の窓口として、特に河川改修については工事完成から維持管理まで含め関わっていくことで確認した。

(4)砥川流域協議会としては、利水対策について引き続き早期に代替案を策定するよう長野県に要請する。

(5)堤防道路の防護柵として、木製ガードレールの設置が可能かどうか検討して欲しいということで砥川流域協議会として要望する。

(6)天井川区間における護岸形状を含む堤防構造について、次回流域協議会で協議することで確認した。

 

2.討議

座長:他の河川整備計画が認可され、河川改修の詳細設計が進んでいるが、今後の流域協議会の関わり方についてどのようにしていくのか?流域協議会を閉じても良いのではないかという意見もあったがどうか?

会員;これから河川改修は工事に着手していく訳だが、上流域では流域協議会の知らないところで工事を行う箇所もあるように聞いている。出来れば、これからも砥川流域のことについて関わっていきたい。

会員
;維持管理まで関わっていった方が良いと思う。

座長
;流域協議会では、河川整備計画全体の窓口として関わっていくと言うことでよろしいでしょうか?

会員
;異議なし。

座長;第17回流域協議会での宿題について:利水について事務局からお願いします。

事務局
;利水については調査もしているということでお聞きはしているが、流域協議会へ諮ることができるような段階まで、お待ち頂くようご理解をお願いしたい。

会員
;異議なし。 

座長
;長野県に対しては、出来るだけ早く報告が出来るよう準備して頂くということで要請したい。
 次に、河川整備計画の認可にあたり国土交通省と交わした協議内容について公開して欲しいということについて、事務局からお願いします。

事務局
;協議というものは、特にイロハがあるわけではない。申請に対して数値的データの根拠を求めたりということで、担当部局でも特に議事録というようなものはないということです。

座長
;次に学識経験者からの意見を実名で公表して欲しいと言うことと、市町村長の意見を公表して欲しいという2点をお願いします。

事務局
;順次対応出来るところを対応させて頂いている。一方で、流域協議会や河川整備計画における公聴会などで、河川改修に早期に着手して欲しいという多くの意見を頂いていることに対し、その部分に全力で対応させて頂くということで本日まで取り組んでいるところである。

座長
;森林対策についてお願いします。

長野県;【資料−1に基づいて】造林事業と治山事業を一体的・集中的に実施するなど、積極的に針広混交林の整備を進めている。
 森林の機能については、現在のところ評価はされているがそれを数値的・定量的に評価するには至っていない。しかし、定性的に重要なものであるという認識には変わりはない。
 砥川流域の資源構成は、カラマツが42.5%を占めている。また、樹齢も35年から50年が主体であり、手入れをしていかなければならないような状況にあると考えている。
 近年木材価格の下落等から森林所有者の関心が薄れてきており、このような部分においても、対策を講じていかなければならないのではないかと考えている。
 水源地域整備事業については、予算等にもよるが平成21年度までを目途に進めていくこととしている。

会員
;流域対策における森林整備位置付けはどのようになっているのか、明確に説明して頂ければ良いかと思うが?

長野県
;流域の大半にはカラマツが植えられている。人工的に植えられたものについては、間伐により林内に光が届き、木も大きくなってくる。針葉樹と広葉樹が混在した混交林を目指していく。効果を数字的に掴むのは難しく、また短期間で結果は現れないが、手入れをすることによって丈夫な森林となり、広葉樹等のいろいろな樹種が生えることによって動物も戻り、土壌が厚くなるなどの定性的な部分での効果があると考えている。

座長
;大町、川上村などで混交林が造林されている。川上村を見てきたが見事なものであった。下諏訪でも見せることのできる場所はあるのか?

長野県
;最終形としては川上村のものを想像してもらえれば良いかと思う。方法には列状間伐と点状間伐があるが、川上村は列状間伐となっている。下諏訪はまだ2〜3年程度のものであり、ある程度の時間が経過してからでないと、効果的なものを見て頂くというようなことにはならないと思う。

会員
;間伐材をどのように活用していくのか?目標はあるのか?

長野県
;森林には水源涵養機能や土砂の流出防止、二酸化炭素の吸収などいろいろな機能があるが、一方で木材価格の低迷などにより、森林所有者の関心も薄れてきている。長野県としては、住宅(県産材住宅)、机、いす等に木を利用して頂きたいと考えている。木が売れないから山の手入れをしないということではなく、広域的な効果を考えて今後も森林整備に力を入れていかなければならないと思っている。

会員
;河川改修で木工沈床を提案したことがあるが、流域の除間伐材を使う検討はしているのか。

長野県
;林務部の中では積極的に使うようにしている。県庁内では他部局と連絡協議会などを設けて、使用促進に努めている。

会員
;砥川改修ではどのような考えをもっているのか?

事務局
;木工沈床の配置計画を含め、その材質選定など現在検討中である。

会員
;間伐材の木製ガードレールを天端道路の防護柵として設置したらどうか?

長野県
;県会でも予算措置がなされていないようであり、何とも言えない。

会員
;砥川改修では木製ガードレールを使って欲しいということで、流域協議会の意見として検討して頂きたい。

会員
;福沢川〜第5保育園にかけてガードレールがないので至急設置して頂きたい。

座長
;木製ガードレールが可能かどうか検討してもらうということにしたいが如何か?

会員
;異議なし。

座長
;では、要望させて頂きます。    

会員
;森林整備は治水・利水だけでなく環境の源であると考えている。水を浄化するには森をつくれといわれている。砥川、諏訪湖、天竜川の浄化のために森林整備に力を入れて頂きたい。真鶴半島などでは漁師が山をつくり、魚が戻ってくるというような取り組みを行っている。
 諏訪湖における底泥の汚染などにも関係してきているのではないかと思っている。 よって、今後は環境整備に力を入れていかなければならないと思っている。

会員
;霧ヶ峰にある木製ガードレールは、観光バスも走るため非常に頑丈なものが設置されている。志賀高原では比較的柔らかな感じのガードレールを見かけた。砥川の場合は、バスなどが走る訳ではないので、強度だけを求めるのではなく、見栄えに重点をおいて設置したらどうかと思う。

会員
;谷止め工、床固め工、山腹工、砂防堰堤などとの違いを教えて欲しい。
長野県;治山事業は、森林の整備により、森林の持つ公益的機能を高度に発揮させて山地の保全を図ることが目的となっている。その森林保全のための補助的工法として、谷止工や床固め工という手段が用いられている。谷止め工は大きくても規模は5m程度である。床固め工は現在の渓床の不安定な部分を止めるという目的で実施するものであり、材質はコンクリートや鋼製、木製等がある。山腹工は山林斜面での崩壊復旧工の総称である。基本的には植林により公益的機能を発揮させることが目的になるが、直接植樹したのでは流出してしまう恐れもあるので、土留めや緑化工法等を帯状に施工して補助するものである。

会員
;間伐材を利用した土留工などを実施して欲しい。
長野県;間伐材については、出来るだけ利用するよう取り組んでいるところでもあり、機会があればまた紹介していきたい。


事務局;【資料−2に基づいて】 砥川流域の面積は57km2あり、流域内では現在砂防として山の神で1箇所実施している。また、国有林は東俣川沿いに多くあり、保安林・国有林合わせ流域の40%程度を占めている。
今回、砥川流域の概ね全域を撮影している過去の航空写真から、災害発生年を考慮し、崩壊分布、面積を判読した。
 昭和34年、36年、46年に災害が発生している。また、昭和57年、58年に災害が発生している。大きな災害の後に崩壊が増加している。また、地域別には流域の西側に多く崩壊が存在する。一方、昭和36年災害直後を除き、東俣川上流〜霧ヶ峰、砥川本川上流にかけて崩壊が少ないことが言える。したがって、流域内でも崩壊しやすい場所、し難い場所があると言える。
 時系列的には、昭和36年直後に崩壊分布が多く、その後は崩壊が減少するが、昭和58年災害でまた増加し、その後は減少傾向にある。
減少している要因として派、植林または自然回復、更には治山・砂防施設の効果が現れていると言える。
 現在施工中の山の神は、河床低下による渓岸浸食が起きている。そのため、河床の安定を図っている。
今後の土砂対策は、
(1) 流出土砂による災害を防ぐことも重要
(2)流出土砂の抑制による河床低下も懸念される
この辺のバランスを考慮しながら考えていかなければならないと思われる。

会員
;写真を配布する。写真は山の神付近の工事写真である。
(1)砥川左岸に盛立を行っている。危険地域なのでまずいのではないかと以前指摘した。急傾斜地崩壊危険地域においてこの盛立は許可を取ってやっているのか。
(2)右岸の写真は造成地から撮った写真である(右上)。右上から2番目の写真は杭があり、ここは工事を実施するのか。砥川右岸は鳥獣保護区になっている。野鳥も沢山見られる。法枠部は木があったと思われるが、木が無くなっている。杭を打っている部分も同じように木を無くしてしまうのか心配だ。

事務局
(1)について管理ユニットで許可申請関係を扱っているので持ち帰り回答したい。
(2)について平成14年に災害復旧で治山等で実施したかとは思われる。しかし、全面をコンクリート等により吹き付けるなどの工法を採用すると、本来の目的を逸してしまうため、そのような工法を採用はしていない。右上から2番目の写真は急傾斜崩壊対策事業の実施を予定している箇所である。工法は、植生が可能な工法として補強土工法あるいは、植生基材吹き付けを行う。また、倒木等により家屋への影響が懸念されるものなどは、伐採行うことで予定している。残せるものは、出来るだけ残す方向で検討しているところである。

事務局;【資料−3に基づいて】河川整備計画の認可後、本年5月30日〜6月13日にかけ、直接的な関係者を含む沿川住民を対象とした事業説明会を4会場で実施してきた。また、工事実施前の計画として、9月28日〜10月20日まで同じく4会場で計画説明会を実施してきた。
 一方、流域協議会から頂いた提言書の計画への反映ですが、河川改修については大きな括りで4つあった。
 1つ目は引堤についてであり、出来得るだけ民地等へ影響の出ない形で進めて欲しいということであったが、このことについては、詳細な地形測量を基にした計画では、福沢川合流点から上流では直接家屋へ影響しないということで確認された。このことについては、先の計画説明会でも概ねご理解が頂けたのではないかと考えている。
 2つ目はワカサギについてであり、「ワカサギの遡上には流速、流量、及び水位が重要であり、遡上時には維持流量だけは確保できるよう配慮すること」とされてきた。これに対しては、下流の一部分で低水護岸を設けることで、確保出来るように検討している。また、横断根梁と言われるものとして、関係者と協議する中では、仮設備的なものとするということで、現在も法制度等を含め検討しているところである。
 3つ目は環境に関することであり、環境調査を現在も行っているところであり、今後も経年変化を見ると言うことでは、継続していくことで考えている。また、護岸形状も強度だけでなく出来得るだけ生態系に配慮したものの使用を考えている。なお、形状については頂いた河川改修流域協議会(案)に基づいた4ゾーンをベースに検討している。
 4つ目は橋梁架け替えについては、出来るだけ早期に具体化に取り組むこととされている。この件に関しては、現在各道路管理者やライフラインの関係者とも協議させて頂いているところである。これらの協議及び設計には、かなりの時間がかかる見込みではあるが、出来得るだけ早期に実現出来るよう取り組んでいきたいと考えている。

会員;提言の中で、河口部右岸に水辺公園的なものを検討頂きたいとしてきたが、その辺はどうなっているのか?

事務局
;ワカサギの遡上を第一に考えている。水辺公園は土地所有者もいらっしゃる中では、具体的な話までには至っていない。

下諏訪町
;長野県と協議する中で配慮することで考えていきたい。

会員
;医王渡橋上流も含めて改修する計画であったと思うが?浮島の流量配分を4:6にするということも流域協議会で提言している。

事務局
;事業期間10年の中で、2.8km全体を同時に実施していくのは困難である。浮島上流は堀込み河道であり、河川全体の安全レベルを上げるという観点から、まず天井川区間等の部分、流下能力が不足する箇所から実施していくこととしている。

会員
;鷹野橋下流付近に取水口があるが、河床高はどうなるのか?

事務局
;地下水との関係もあり、できるだけ河床は現況としたいが、流下能力が不足するところはやむなく河床を掘り下げることで考えている。したがって、ご指摘の取水口では取水が困難になるため、その機能確保を含め検討していきたいと思っている。

会員
;護岸天端の間隔は22.7m確保するのか?

事務局
;左右岸の護岸位置は出来得るだけ現況位置と変わらないよう設計している。

会員
;No.1〜10付近は河床勾配が緩い。その部分を低水護岸で絞ってしまうと、土砂堆積が進むのではないか。ワカサギの遡上を阻止するための横断構造物は設置しない方が良いのではないか。永久的なものに対しては反対する。

事務局
;先程も説明させて頂いたが、仮設備的なもので考えている。河床は現在と同じ勾配で考えている。現況の土砂流砂に大きく影響することはないと考えている。

会員
;京都大学の先生の資料で見たが、砥川を含め日本の川の堤防は堆積物を掘って盛っているもので、越流したときには脆い。脆弱な堤防では、法面だけ強化しても意味がない。砥川はピーク流量が流れる時間は短いので、鋼矢板、鋼版やソイルセメント等実施し破堤しない堤防をつくれば被害は最小限に食い止められるのではないか?

事務局
;護岸構造については前回の流域協議会で了解を頂いているものと認識している。計画は基準に沿ったもので考えているし、費用対効果を考えても、現計画で良いのではないかとも考えている。

会員
;余裕高まで水が流れれば壊れるというように受け取っているかと思うが、鋼矢板等実施することで、余裕高を水が流れても壊れない堤防がつくられると言っている人もいるので、是非検討して欲しい。

座長
;天井川の護岸形状については、地元も含め心配しているところであり、検討して頂いて流域協議会に提案して頂きたい。

会員
;今までの流域協議会では堤防を調査し、それに基づいて設計すると言われているのに、現在のデータでこの構造でいけるというのは初めて聞いた。脆弱な堤防なのでそれなりの強度にすることとして欲しい。

事務局
;前回の流域協議会ではボーリングをして、結果により構造決定するとお話しした。前の発言は撤回する。

会員
;練石積みから空石積みにすることは賛成であるが、背面の鉄筋は何年もつものか分からない。上川の流域協議会では、φ500位の巨石積みで実施してはどうかという提案があり、それなら石が抜けても上から石が落ちてきて安定するのではないかと思うがどうか?

事務局
;各工法にはメリット、デメリットがある。そのような中で実績を考慮して今回の計画の選定に至っている。コンクリートと同等程度の強度が確保出来、生態系にも配慮出来るのではないかと考えている。

座長
;護岸形状は後日議論していきたい。次回第19回目を開いていきたい。

会員
;砥川の危険度はどの程度なのか?

長野県
;自然を相手にしているので完全なものはない。出来るだけ安全度を上げていくことが必要だと考える。予算もついているので、用地を買収しなくても良いところは工事を実施し、今より良いものをつくっていくのでご理解をお願いしたい。

以上

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