第5回 上川流域協議会 要旨

日時:平成15年11月26日(水) 18:30〜21:00
場所:長野県諏訪合同庁舎 5階 講堂



 議事内容

第4回流域協議会(現地調査)を終えての、会員からの意見・感想等の発表及び問題点の抽出。



 決定事項

次回第6回協議会は、12月9日(火)に開催する。内容は勉強会とし、以下について担当部局より説明を受ける
   
    ・河川事業の流れ及び河川整備計画について(諏訪建設事務所)
    ・基本高水決定の流れ(諏訪建設事務所)
    ・茅野市の開発状況(茅野市)
    ・上流域における水田面積の変化(諏訪地方事務所土地改良課)
    ・上流域における森林面積の変化(諏訪地方事務所林務課)



現地調査を終えての意見・感想等 (◎:会員からの意見等)
  
整備が遅れているところが多い。早く全体の目標・方針を決め、認可を受けて早く実施に移らないと災害はいつ来るか分からない。これまでに出された問題点を検討し実施に移るべきだ。

   Q:工事の実施はいつ頃になると見ているか
   A:改修自体は河川整備計画が国に認可された後になる。維持管理については随時やっていく。(事務局)

   Q:砥川は30年間で整備をするという話があったが、上川は?
   A:今の段階では明言できない。(事務局)

現地調査を終え、今後の検討課題について
(1)河口〜新六斗橋
    ・河口から400mはワカサギの採卵等考慮し、河床・低水路は現状維持。高水敷は採卵作業用地を確保し、他は河川面まで掘削
    ・景観・生態系保全のため、高水敷は河川面までの掘削として湿地化し、幅は1/2〜1/3残す。また河川利用形態は維持する。河床掘削は縮減し流れる河川とする。
    ・諏訪湖水位の影響が大きいため、諏訪湖治水との整合を図る。
(2)新六斗橋上流については県の河川改修原案で住民の要望はほぼ満たされるので、更に詳細な検討を進める。同時に現在の堆砂・立木等の障害を取り除く。
(3)飯島橋・車橋・渋崎橋の架替を行う。
(4)取飜川分流問題の具体化
(5)近自然工法の具体化
(6)ダム跡地問題の法的問題をクリア。自然林化検討。
(7)上川は砥川・浅川と違って水田貯留が可能だと思われる。流域対策原案が示されれば、それに沿って検討を進める。

ヨシ・オギについて、現地調査では最大の悪者のように言われていたが、そうとは考えられない。むしろ洪水のときには堤防に沿って倒れ、筵張りのように堤防を保護する役目を果たすのではないか。
枯れたものは2分割し、秋から冬に半分、残りを春の芽吹き前に刈るような処置をすれば諏訪湖への流入も少なくなる。またこれらのヨシ刈りにはボランティアの導入を考える必要がある。
 ハリエンジュ(ニセアカシア)については野生生物にとって特別必要とは考えられない。河川の流下に影響の無いところに所々あれば十分。
柳についてはゴイサギ等の繁殖が行われている箇所もあり、一度に伐採するのではなく、影響の少ないところに徐々に移動することを検討したら良いのではないか。
  不要木の伐採の際は、希望者に薪として利用してもらうことやボランティアの導入も考えてはどうか。
 
(白鳥及びカヤネズミ等に関する質問に対し)白鳥はここ数年餌付けがされるようになって上川に来るようになったもので、必ずしも上川にとって必要とは考えていない。
カヤネズミは、鷹野橋付近に生息しているものが日本の生息北限となる。ヨシ・オギ等を刈るときには、カヤネズミの移動ができるよう一度に伐採しないように配慮することも必要。

   Q:白鳥やカモ類が今年少ないのは、昨年白狐堰の工事を行ったことによる魚への影響が考えられるのではないか。
   Q:白鳥に餌付けをすることは自然な状態といえるか、また環境保護といえるのか。カヤネズミは元から上川に生息していた種なのかどうか。

   A:上川で白鳥に餌付けをすることは賛成していない。カモ類は以前から上川に数百羽単位で入っており、毎年調査もおこなっている。(カモ類の数と魚との関係について)上川にいるカモ類のほとんどは植物性のものを食べている。カヤネズミについては分からない。

  Q:以前よくいたよしきりヨシキリの声が最近聞こえなくなっているが、ゴイサギがヨシキリの卵を食べてしまうようなことはあるか?
  A:ゴイサギはカエル・昆虫等は食べるが、ヨシキリとの関係は特にない。

早急に、支障となっているハリエンジュ等の除去を。ハリエンジュは専門家でなくても切ることができる。伐採隊を募集してはどうか。蒔ストーブを使っていて欲しい人はたくさんいるのではないか。またケヤキの護岸への活用等も検討したい。
F区間は川幅さえあれば、特に堅固な護岸を施工する必要はない。マレットゴルフ場等の利用を再考すれば、大規模な工事は必要ない。

渋崎から河口については諏訪湖と同一とみなし、現在の環境を維持するのが良い。
 六斗橋〜渋崎橋間は市民の憩いの場とする。
 鷹野橋〜六斗橋過去に災害のあった場所でもあり、治水対策を十分行った上で野鳥の楽園化する。また毎年ヨシの刈り取りを行うことが必要。広瀬橋〜鷹野橋間は現在の利用形態を残す案に賛成。
 通勤バイパスについては当面このままで止むを得ないが、将来的には河川敷を利用する人のための道路とすべき。
 
部会の答申は非常に的を射たものだと感じた。
 県の総合治水対策:特に下流域の河床掘削については、諏訪湖の底面より低いところを更に掘っても意味は無いのではないか。その部分のことについて技術的な考え方をお聞きしたい。
 A区間では引堤をしないことになっているが、もう少し引堤を考えてはどうか。
 嵩上げについて:今の堤防は戦前、川にたまった土砂を上げただけのようなものだ。堤防の強化を検討して欲しい。
 嵩上げ・橋の架け替えについては早い段階で地域に案を示し、検討させて欲しい。
 止むを得ない場所については堤防強化のためコンクリートを使うこともやむを得ない。
 維持管理について:現在の状態は流水の正常な機能が維持されているとは言えない。ヨシは除去すべきだ。柳も大きくなれば撓わない。一斉に「ヨシ焼き」のようなことを行政が中心となって行うことを切望する。
 
下流部については、現在2mぐらい堆砂があって、その上にマレットゴルフ場等つくられているところから見ても、これまでは余裕があると見られていたのではないか。
 また比流量でいくと上川は4.6となり、数値の上でも余裕がある。河口部については実際には余裕があるだろうと考える。過去に下流部で氾濫したのは、諏訪湖との関係もある。近い将来58災害時の3倍の放流が可能になる計画になっている。その上予備放流を検討してみてはどうかと考えている。これをするには下流の理解を得たり、国交省の理解を得たりしなくてはならず大変だが、何とかそれでいけるのではないか。
 中流部については修復工事が至急必要。但し一度にではなく、まず50%位をめどに。
 上流部では特に危険と思われる箇所は無かった。川よりも、川に流入する前の対策が必要である。柳川のような河川の作り方は川の流れを速くする。もっと川の流れをゆっくりにすることを考えるべきだ。全域での河畔林も検討してはどうか。
 
予備放流について質問:
   Q:天気予報で大雨といえば諏訪湖の水位が下がっているように感じるが、これが予備放流か。実際行っているのかどうか伺いたい。

    A:現在の水門の操作規則では予備放流というものはない。入ってきた量だけを流すという考え方。水位は一定に保つという操作を行っている。(事務局)
 
予備放流には、魚や卵が流れてしまう等、過去にも問題があった。極端な予備放流は避けて欲しい。

5月の初旬にかけてワカサギの採卵事業が行われる。諏訪湖の3分の1。最重要の川である。渋崎橋から下流はいじらないで欲しい。

大まかな方向というのはもうほぼ一致しているのではないか。ついてはこうした緊急のところについて早く意思統一して早く進めることが地域の人の安心に繋がる。
(1)急いでやるところの順序の決定(意思統一)。
(2)予算との関わり:具体的な予算について我々はどれくらいを考えていけば良いのか。

    Q:発注の問題:9月の段階で、最近の維持管理の内容を教えて欲しいとお願いし、第2回協議会で資料をもらった。これを見ると施工面積と工事費との関係等、疑問に思える。どういう形で発注し施工していたのか教えていただきたい。 
    A:何カ所かあって、それを1つにまとめているのでこうした表記になった。詳細については調べさせていただく。(事務局)→次回資料準備。

   Q:緊急にやって欲しいというところが意思統一されても、予算化されないとどうしようもない。そのへんのところをどう考えているか。
   A:現在の県単維持修繕工事として順次行っている。また県全体でやっているのでここだけに重点的に付けるわけにいかない。国交省については今後要望をあげていく。(事務局)

上川を考えるのに諏訪湖を考えざるを得ない。まず最初に諏訪湖がもう安全であるという前提をみんなで確認した方がよい。
   昨年施工した白狐堰(河川横断部)の工事について疑問がある。
 直線的なコンクリートの多用が目立つ。魚等の身になって河川を考えなくてはならない。
 河川に平行して流れるホタル水路を検討してはどうか。
 川をみんなで使えるような形に。各地にたくさん例もあり、専門書にもたくさん紹介されている。河床ベランダ、魚巣筏、現コンクリート護岸への親水階段設置、また大きな石は残すような工事。また魚の隠れ場所があるような工法。

    白狐堰の工事については昨年様々な工法を検討し、漁協にも相談し、自然にやさしい工法で行っている。緊急的に行う中では現在考えうる最も良い工法で施工していると考えている。

堰の管理をされている方々のご苦労は分かるが、あの魚道はコンクリートの遮断装置のようだ。今年鳥が少なかったのはあの工事が原因となっているのではないかと考えている。また現在河床掘削を考えているのに、河床を上げたというのはいかがなものか。

    河床は上げていない。元々あった物である。あの魚道で魚が上がっていないというが、実際に確認されているのか。

上川の支流については上川部会を含め、まだ現地調査を行っていない。角名川にもアカシアが茂っていて危険な場所がある。柳川上流にも危険個所があると聞いている。今後検討の際にはそちらも含めて検討していただきたい。


――支流問題について――
    Q:支流の問題はどう考えるか。
    A:この場では上川本川についてのみ議論をお願いしたい。支流については一定計画に基づく大規模な計画は持っていない。

   Q:今回の原案は、これが最終的な計画なのか。支流や上流について、次の段階の計画はあるのか。
   A:現在お願いしているのは、河川整備計画を策定するための本川に関するご意見である。

    →それが大問題だと思う。今回現地調査をして皆さんおわかりと思うが、S34災害の教訓が生かされなければ意味がない(上流部の材木が流れ出して洪水を引き起こした)。 この計画では、とにかく水だけ流れてくれば良いという計画だ。そういうものではない。上流部の対策と組みあわせて計画を立てないと意味がない。この原案を持ち帰って、上流も含めた対策を立ててもらうよう、協議会として県に要求していくべきだ。
 
    河川整備計画では概ね30年程度でできる範囲として、今回上川本川の対策を優先して提案している。部会報告では支川も含めて総合治水対策という形になっているが、30年でできる範囲としてこの案を提案している。
ただし河川改修とは別に、土砂対策や支流対策、流域対策についても平行して議論はしていくべきであり、協議会で議論を行うことは差し支えない。

現在柳川は殆ど改修が終わっているが、それも現在の段差を魚道の設置等もっと状況を改善すべきだ。
蓼科ダムはやめたのだから、後でダムのために無理矢理付けた『上川』という名前は元の『渋川』に戻し、地域にあった形にして欲しい。そういう意味ではみな平等な支流であり、今後他の支流についても方針を立てていくべきだ。

総合治水対策の一環として河川改修があるという認識の下ですすめていくべきだ。
必要があれば流域協議会のなかで流域対策も検討していくべきだ。これだけだという考え方をすべきではない。

上川部会で議論したのは、河川法よりも更に先を見越した内容だった。「支川問題を含めて議論する」というのは、現在の河川法の概念を超え、第4次の河川法を見越した内容の議論をしなくてはならないという意味だ。そうした意味で、県の改修原案概要図を基に、更に発展した提言をすべきだと考えている。

砥川、浅川の例をみると、流域対策も一緒に示されている。上川は何故一緒に示されていないのか。30年かけて河川を改修して、その後上流対策というのでは話にならない。県の河川改修原案に対する議論も当然するが、上流対策も平行してやっていくのでなくては仏作って魂入れずになってしまう。

上川の河川改修計画案は、それだけで安全なものを考えると、過大な物になってしまう危険が大いにある。1回で全てを改修するのではなく、段階的な整備を考えていかないと過大なものになる危険が大いにある。

   砥川も浅川も、同時に示されてはいない。まず河川改修原案がまず示され、議論していく中で後から流域対策が出てきた。上川の場合も、流域対策ができるまで河川改修の話し合いをしないというのでは時間がかかりすぎるため、先行して河川改修に関する議論をお願いしている。上川部会でも当面1/50の河川改修を行うという答申が出ていた。
 また9月に茅野市で行った説明会でも、当面1/50の確率の河川改修を先行させるという説明をした。
砥川・浅川の河川整備計画については流域対策を含めた案を持っていく予定だが、上川の考え方については、次回協議会にもご説明したい。(事務局)

河川改修が先行するのは当然だが、総合治水対策をふくめなくては意味がないと考えている。流域対策を入れるか入れないかで河川の工法も大きく変わってくるのではないか。
上流対策・水田貯留も含めての議論をしていきたい。

上川部会報告でも、河川改修に続いて流域対策を行うという考え方ではなかったと思う。またA,B区間の県の原案についてはかなり大規模なもので、更に議論する必要がある。

以前の災害の時、あの場所がどんな状態になったかご存じないからそんなことが言える。我々近くに住む者はたまったものではない。すぐにでもやってもらいたい。

下流の問題と上流の問題とは質が違う。上流はまず河川改修とは別の緊急対策として上流の立木等の対策を立て、その後遊水地や流域対策を立てていけばよい。そのけじめが必要だ。諏訪市分についてはいろいろご意見あるが、議論していかなければ治水対策が進まない。

蓼科ダムを中止する代わりに総合的対策を立てていくという方向になったのだから、河川改修だけ議論したのでは全体が見えて来ない。河川改修を議論していくうち、追い追い流域対策が出てくるというのでは不足だ、追加提案するという約束をしていただかなくては議論が進まない。法的問題や住民合意等、時間がかかるのは分かるが、概略の方針ぐらいは出してもらい、全体の中での位置付けをはっきりさせていくべきだ。
 

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 長野県諏訪建設事務所 整備チーム 計画調査ユニット
 TEL: 0266-57-2936(直通) FAX: 0266-57-2946
 E-mail: suwaken-seibi@pref.nagano.jp
 URL:   http://www.pref.nagano.jp/xdoboku/suwaken/index.htm

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