第2回 上川流域協議会 要旨

日時:平成15年10月9日(木) 18:30〜21:10
場所:長野県諏訪合同庁舎 5階 講堂



 議事内容

1.「第1回上川流域協議会」要旨について確認。

2.前回に続き会員の意見発表

3.上川の流下能力図について事務局より説明。

4.上川の維持管理費集計表(H10〜H14)について、事務局から説明を受ける。

5.長野県治水・利水ダム等検討委員会上川部会について、答申、部会報告を元に事務局から説明。その後、上川部会員であった流域協議会員から補足説明を受ける。

6.今後の進め方について議論。

 


 決定事項

1.「第1回上川流域協議会 要旨」について、追加修正の上了承された。
  追加事項は、「会員からの意見」中の「進め方」について、以下の3項目。
    (1)下流の河口から改修して欲しい。
    (2)現地を見たい
    (3)アドバイザーに常時参加してもらった方が良い。

2.今後の進め方について
 次回の第3回は勉強会とし、諏訪湖総合治水について、事務局から説明することとする。
 11月に現地調査を行いたい。日程については次回座長より提案する。
 アドバイザーについては、次回座長より候補を提案する。

3.次回(第3回)の開催は10月23日(木)18時30分〜21時に茅野市役所で開催。通知は発送済みのため、新たには出さない。



 会員からの意見
  
治水
改修計画原案については問題もあるが原則賛成。ただし手法や時期、また関係するダム跡地利用、流域対策等(緑のダム構想)等について更に具体的に考えていく必要がある。
河川改修は人の命を守るという意味でぜひとも必要。ダムが無くなったことで水に困っている人もいる。優先してやらなければならないことは、スタンスを決め、予定を立ててきちっとやって欲しい。
計画高水の検証の間も、危険な部分については手を入れるべき。
改修計画案は非常に大きな工事になるが、本当に必要なのか。
  

維持管理
河川に手が入っておらず、両岸に大変ゴミが多く、ゴミ取りに苦労した。
当面誰の目にも必要と思われることが放置されていることのないよう希望。
上川の堆砂・樹木が非常に多いので、一刻も早く処置して欲しい。行政の怠慢の結果ではないか。
改修が行われるまでの間に、大きな災害が来たら大変なことになる。立木や帰化植物、葦等が非常に危険であり、大氾濫の最大の原因となる。立木伐採、整備等、県で進めて欲しい。
これまでの土木行政は作ることには熱心だがメンテのことを考えていない。その後誰がどのようにメンテナンスするのか、維持管理をするような構造に作られていない。後々メンテナンスができるような構造を検討すべきだ。
利用する部分や水に親しむ部分は手入れされているが、それ以外の場所では、下流では葦等が生い茂り、柳が直径30pにもなっている。また上流では土砂の堆積がひどい。現状の管理をもっときちんとやって欲しい。
年間1,600万円程度の維持管理費では何もやっていないも同じ。目に触れるほどにはならない。もう少し予算を持って来ないと、全然治水にならない。改修計画とは別に、来年度にも、もっと予算を増やせないか。

環境・親水
子供の頃から上川と共に生活してきたが、大洪水でその姿は消えてしまった。
以前の上川は、もっと人が川に近づくことができた。現在では区画整理・堤防の通勤バイパス化等で川に近づけず、親しむことができない。近づきやすい上川という意味での環境に配慮して欲しい。
川に愛着を持って共生を考えていかなくてはならない。
蓼科ダムの跡地については森林公園なり、自然と共生できる形で利用できればと考えている。
計画原案ほど土を掘ってしまっては、堆積する土砂も今以上の量になる。環境を考えると高水敷は必要だが、計画をよく見直していかないと、ただ死んだ川を作るだけになってしまう。
マレットゴルフ場には、1,500余の会員がおり、毎日活用されている。ぜひ残して欲しい。
マレットゴルフ場等の河川敷利用施設についても、改修にあわせて再構築していく必要がある。
本当の「自然との共生」はマレットゴルフなどではない。人間中心でない別の見方から意見を述べていきたい。

諏訪湖・釜口水門
改修されて流れがよくなると、諏訪湖に早く流れ込んでくることになり、天竜川・釜口水門でいかに処理ができるか。
諏訪湖の浚渫については2007年以後やらないということだが、やがて諏訪湖は埋まってしまうのではないか。諏訪湖は上川ばかりでなく、他の河川にも大きな影響がある。上川の改修と併せ、諏訪湖の浚渫を進めて欲しい。
水門の操作規程はダムのようになっている。大雨のとき諏訪湖の水位を上げるという考え方は回避する必要がある。河川改修は下流からということで、天竜川の改修が進んで来なくてはならない。その上で水門管理の問題も考えていく必要がある。

農業
水田貯留については理論的には考えられるが。どう具体的にコンセンサスを得ていくか考えていく必要がある。
滝の湯堰の流末にあたる地区では農業用水・生活用水の不足に困り、一方洪水時には大量の水が流れる。
ほ場済み水田への貯留について、被害が発生したときの責任・補償補償を検討するとあるが、それを前提としていることには納得がいかない。休耕田ならある程度考えられるが、稲が植わっているところに水を貯めるなど不可能。

住民参加・活動
今の川は人が近づけなくなり、治水に関しても行政にお任せになりがちである。
住民では手をつけられず、行政でなければできない部分もあるので、予算が無いというばかりでなく、ならばどうしたらよいかを考えなくてはならない。
今までは県にやってもらっても住民がそっぽを向いており、何度も行政にお願いするような状況だった。一度は行政に手を入れてもらい、その後は地域住民が管理していくような形を考えなければならない。
維持管理に関しても50年後、100年後を見据えた計画にして欲しい。地元住民も有効利用し、アイデアを出し合って、少ない予算の中でメンテがしやすいようにしていかなければならない。

基本高水
計画高水の根拠が納得できない。住民が納得できるような科学的根拠が示せないのなら、何年かかっても検証すべき。

今後の進め方
予算のことを考え、この会では次の予算措置の時期に向かって、最短である一定の結論を出していくべき。
部会の結論は、ほとんど全員一致で、流域協議会会員の意見も、そんなに違いはないと感じている。それをどう具体的に実現させていくかが大切。
基本高水に関してはまだ科学的検証が不足しており、結論が出ていない。その結論が出るのはまだ先になるので、もっと先にすべきこと、弱堤部の処置を先行させていくべき。
河川改修は、「原因と結果」という見方をすると、結果に対する対応である。根本的原因に対して手をつけていく必要がある。
流域全体での総合治水という形で何らかの具体策が出せるということがこの会の役目。
和気あいあいの雰囲気で知恵を出し合えるような、本音がでやすい会づくりをお願いしたい。
アドバイザーについては第3回以降ぜひ迎えて欲しい。でなければ質の高い議論ができない。
県の改修案は、長期的かつ莫大な金額をかけて計画的にやっていくべきこと。立木や堆砂等、最優先でやるべきところについては、国交省に提出する計画とは別に現地調査の上で優先順位をつけ、改修とは別にやっていくべき。まずは現在の状態を何とかすることが必要。
昭和34年の災害のとき、本来災害復旧ですべきところをやらなかった。県の責任。これは国の補助があろうがあるまいが、県単独予算を使っても直ちに進めなければならない。
基本方針には弱堤部等は優先的に着手するとあるので、改修計画の中で具体的に説明を受けて議論していけば良い。堆砂や立木についても部会答申には反映されている。今後具体的に弱堤部に関する資料提出を受けて議論を進めていけば、特に弱堤部等に関しての議論を分けて行う必要はない。
まだ協議会は2回目であり、もう少し基本的なところを学習してみたい。もう1,2回勉強して、現地調査をしてから議論に入った方が良いのではないか。
次の予算措置は来年の5月程度と思われる。少なくとも年を越すくらいまでは、勉強し合ったり意見を言ったりする場が必要なのではないか。
少なくとも現地調査は必要。川を知らなければものを言えない。

その他
住民合意に基づいて進めることが大切だが、子供達に総合治水の考え方を引き継いでいけるような、子供達の教育の場、人間確立の場としての上川を考えていきたい。
宮川については、これから改修する部分に関しては環境・親水性にも配慮してほしい。
堤防上を道路として利用しているが、河川工学的に妥当なのか。専門家の意見を伺いたい。
江川橋の基礎部分のコンクリートにひび割れが起きている。確認をお願いしたい。
上川大橋〜広瀬橋までの左岸の通勤バイパスでなく通常の道路として供用されている区間では、重量制限も車輌制限も無く、多くの大型トラックが高速で走っている。地盤沈下が激しい地域でもあり、堤防にトラックを通すことの是非(規制等)も検討して欲しい。
公共事業のあり方について、突っ込んだ議論をしていく必要がある。



配布資料説明

(1)流下能力図(事務局説明)
(2)維持管理費集計(事務局説明)
(3)「上川における総合的な治水・利水対策について(答申)」及び「上川流域総合治水対策基本案」(上川部会報告からの抜粋)説明
(事務局説明、その後長野県治水・利水ダム等検討委員会上川部会特別委員であった、上川流域協議会会員による補足説明)
  

元上川部会特別委員による補足説明
 
治水における大前提は洪水。この問題については、住民が洪水の出る原因である生活の場においてきちんと考えていく必要がある。
水田貯留は非常に難しいが、そもそも水田があること自体が貯留をしていると理解している。広い水田があるのだから、そこに行政で整備ができれば尚更良い。
企業では駐車場を浸透性にする、また家庭については貯留・浸透を考える、というような姿勢の中に総合治水的な考え方があり、またそれらは防災対策としても有効。
釜口水門は3つ、200m3/s×3基あり、現在2つまで使える。3つ使えると国土交通省が判断したら600m3/s流せる。これについては大変安全だと言ってよい。

S24災では上流のパルプ用材の流出が原因となり、木材橋が流れた。それが鉄砲水となったのが洪水の原因となったとみられる。そこについては大分解決されている。災害については災害史を見た上で判断されている。

上川部会14回のうち前半の8回までは、地域・地形・治水を管理するという発想の顕れであるダムの必要性を巡っての議論であった。後半の議論では、実際の地形、降雨量をみて、様々な案を組みあわせて解決ができるのではないかという考え方のもとで答申がまとめられ、文字通り諏訪地方の住民の英知の結晶ともいうべき案ができたといえる。
これが実際の河川整備計画として実るかどうかという点については、もっと様々な議論をし、田中知事を含め、国交省に対する意見という点に関しては住民の合意形成をはかっていく必要がある。

水田貯留については一番心配なのは県の補償の問題である。末端の意見を聞かなければ理想論に終わる。それには知事による、「補償はします」というお墨付きが得られない限り、この問題の解決は不可能ではないか。

答申のなかでは基本高水の再検討について明確に述べられている。すべての部会を通じても画期的なことで、これはぜひこの流域協議会の中でやっていく必要がある。これを再検討することは、この流域協議会の使命であると考える。基本高水によって河川改修の規模がまるで変わってしまう。根本的なところであり、本来これが決まらなければどうにもならない。

進め方の問題として、比較的意見が一致すると思われる上流から議論を進めていき、部会で議論が分かれた下流の部分については、漁業等の問題も含めて十分時間を取ったらどうかと考えている。そして河川改修で概ね意見が一致したら、流域対策について進めていけば良いのではないか。議論があちこちに飛ぶのは好ましくない。よって基本計画案の順番に沿って進めていくのがよいと考えている。
議論と平行して、その時議論をしている区間の現地調査の計画を提案したい。



 質疑・応答

 
質問
優先すべき箇所(弱堤部)に関する資料の提供及び、維持管理についてH15の進捗状況及び来年度に向かって当面の予算見込み・予算要求の根拠を出して欲しい。
少なくとも3回目からは、常時2人ぐらいのアドバイザーの手配をお願いしたい。
 
 回答

弱堤部については、今後県の河川改修案についての論議の中で取り扱いたい。
アドバイザーについては次回座長案を提出したい。意見のある方は座長まで。
来年度の予算要望については例年12月頃であり、まだ計画はできていない。資料はないので、意見として承っておく。

<お問い合わせ先>
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 長野県諏訪建設事務所 整備チーム 計画調査ユニット
 TEL: 0266-57-2936(直通) FAX: 0266-57-2946
 E-mail: suwaken-seibi@pref.nagano.jp
 URL:   http://www.pref.nagano.jp/xdoboku/suwaken/index.htm

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