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最終更新日:2004年11月15日


11月10日 部長会議録


H16(2004).11.10 9:06〜11:10
特別会議室


出席者:知事、出納長、経営戦略局長、危機管理室長、企画局長、総務部長、社会部長、衛生部長、生活環境部長、商工部長、産業活性化・雇用創出推進局長、農政部長、林務部長、土木部長、住宅部長、公営企業管理者、警察本部長、代表監査委員、教育長、教育次長(1名)、監査委員事務局長、議会事務局長、副出納長、経営戦略参事(2名)、経営戦略局参事(2名)、社会参事、林務参事、地方事務所長(10名)
欠席者:企業局長、教育次長(1名)

 

 

(田中康夫知事)
 はい、それでは11月10日の部長会議を行います。今日は、明日から古田芙士議長と一緒に私がブラジルとアルゼンチンに行くので、21日までかな、不在であると言うこともあります、まあ、その間、経営戦略局長松林憲治が職務を代行しますし、また特別職である青山篤出納長にも改めて、様々な点をお願いを申し上げたいと思いますが、最初にですね、平成17年の施策方針と、ただこれ、平成17年度にこれを全部やるとかいうことではなくて、私たちの信州ルネッサンス革命というのを進める上でどのように行うのか、最近の市町村長との地域懇談会の時にも、コモンズという言葉が市町村長の口から、分からないというのでなくて、私たちの地域のコモンズをというような言葉が出てくるようになったということは大変ありがたいことだと思ってます。御存知のように、山口村の件の時に幾人か、知事会見の時に表現者から、コモンズを大事にすると言っているのに県が山口村のことに口出しをするのはいかがかとの発言があったので、そういうことになるとコモンズというのは、基本的には地域とか集落と私たちは言ってきたんです。でも、その地域とか集落というのは、同時にそのコモンズというのは集落、あるいは部落と言う人もいますが、集落だけがコモンズなのではないのです。市町村というのも私たちのコモンズですし、都道府県もコモンズですし、ある意味では国という概念や、それを越えたアジアであったり、世界もコモンズかもしれないのです。それが最初にピラミッド型のですね、上意下達という形ではない形で、楕円が横に連なるという形になっているわけです。ですから、そのコモンズの中でそれぞれが自発的にですね、物事を考え行動してゆくということです。今までもその集落の中で、例えば道直し、ドブさらいには出てきなさいと。でも、その時に森直しには関心ないけど道直しに関心がある人だったら、各戸から一人ずつ出しなさいと言う命令でではなくて、それ以前にうちの家から3人暇だから、あるいは関心あるから出るよというのが、自発的、自律的ということな訳で、私たちの県自体もコモンズな訳です。そして、117の市町村がそれぞれの首長の考えに基づいて、福祉であったり、教育であったり景観というものも4年間の中で変わってゆくということをも述べていますが。それが私たちの県としても目指すコモンズと合致しているならば、一緒に行いますし、あるいは私たちが軽井沢に関し、上高地に関して、それぞれ軽井沢町、安曇村の地域かもしれませんが、これは県としてこうした方向はより打ち出していこうというものがあれば、これを押しつけるのではなくて、同じ方向でやりましょうというように言って行うと、これもコモンズです。で、これは、後で川勝平太さんの前回の紙を配りますけれども、国が作ったフレームワークのなかで、上位下達的に私たちが行うのとは違う形でのコモンズの再生です。ですから、これから松林憲治さんに説明をしてもらいます。一見この紙を見ると輪の形になっているので、よくある計画の表の様に見えるかもしれません。最初は、ツリーにどんなものをぶら下げてゆくかという中で、最終的にツリーと、そのツリーの形は今までに似ていると思うかもしれませんし、中身を見るとずいぶん違うツリーの形になって来るんだなと思うかもしれません。ここに書かれていることに基づいて各部の施策を出してゆくと。で、ただここに書かれてはいないけれど、私たちはとても大事なことなんだというようなことはですね、それはなぜ、コモンズや3×3(スリーバイスリー)や、優しさ、確かさ、美しさという点、的確な認識・迅速な行動・明確な責任という点、あるいは他律でなく自律ということになって行くのだというものがあれば、それは今後、皆さんが事業を出して来る時に、ここに書かれていなくてもこういうことをやると。と同時に、ここに書かれている様なこと、あるいは新たに出されてることも含めて、それは何年までに、どうやって行くか、それは、それぞれ出す者が自律的に出してゆくということです。ここの中に幾つか部局の名前が連なっているかもしれません。これ以外の部局はやらなくていいということでもありませんし、ここに幾つか連なっているから自分の責任は軽減されている、様子見をしようと言うことでもありません。 じゃあ松林さんの方から説明してください。

(松林憲治経営戦略局長)
 経営戦略局長の松林憲治でございますが、今、知事の方から説明がございました。これは経過を簡単に申し上げますと、各部局長さんを始めとして、この施策方針検討会との打ち合わせといいますか、ディスカッションと言いますか、これを、かなり集中的に行わせて頂きました。そこでの部局とのやり取り、施策方針検討会から御提案申し上げました内容、こういったものをこの中にエッセンスとして取りまとめさせて頂きましたものが、この10枚の紙でございます。それで、その中で出来るだけ我々としては、エッセンスですね、熱湯なるものをこの中に注入して行きたいという方針の下に施策をまとめさせて頂きましたけれども、どうしても部局の方から、これは入れてくれというような意見がかなり担当の施策検討委員とメンバーとにあったということで、若干、私としては総花的になっているきらいはあるかもしれませんけれども、先ほど知事からもお話ありましたとおり、この中でそれぞれ部局が目標を持って頂いて17年度の施策の方に活かして頂きたい、事業を作り上げていって頂きたいと、このように思っております。それから地方事務所の皆様にも、それぞれ、打ち合わせをさせて頂きまして、今回地方事務所からの提案、具体的に言いますと、今まで地方事務所から事業を上げる場合には、各部局に事業としてばらして予算要求せざるを得なかったということで、今後はパッケージとしてですね、地方事務所からこれこれこういう事業を、部局横断的な事業をやりたいというようなものがあればですね、これはコモンズ地域政策チームの方でこれをきちんと受け止めまして、これを予算要求として上げて行きたいと、こういうシステムをこの中に入れてございますので、お願いをしたいと思います。部局と地方事務所の御協力をかなりいろいろ担当レベルで深夜までやって頂いたという風に考えておりますので、この点、改めまして御礼申し上げたいと思います。それじゃ、中身について申し上げますけれども、ここに八つの輪がございます、基盤の「基」これはですね、社会的基盤となります土木であるとか危機管理の、そう言った生活を支える一つの基盤というものがこの「基」の真ん中にございます。で、その下の「環」でございますけれども、これは循環型持続社会を目指す、環境これを「環」という形で表してございます。それから時計回りで行きますけれども、「郷」ということでございますけれども、これは農林、それから農政と林務ですね、こういった観点からの里づくりということで、これが農政、林務の分野でございます。それからその上でございますが、「心」これにつきましては心を癒して行くという観点から、社会、衛生の分野を表してございます。それからその上の「創」でございますが、これは3×3(スリーバイスリー)に代表されますような産業の育成、これが主体となってございます。それからその右側でございますけれども「美」、これは景観であるとか町づくりそういったものを表してございます。それから「育」これはまさに育むと言うことで学校教育、それから外国人を含めた共生型社会といったものもこの育の中に入っております。それから最後の「温」でございますけれども、これはホスピタリティを表す「温」ということで観光、これからの長野県の観光の施策について表しているということであります。この八つの輪を、まさにコモンズを象徴します「絆」、こういったものできちんと連携を取って行くと、こういうことで、コモンズで串刺を刺して行くと、こういう形になってございます。これにつきまして、それぞれ担当した八つのポイントについて、担当した施策検討会のメンバーから2分程度で皆様に簡単に御説明させて頂きます。

(田中康夫知事)
 一個だけ、さっき言い忘れたんだ、社会的共通資本なんですよね、宇沢さんが言っている様に、社会的共通資本が、私は、たとえば利水の水利権も明治29年から変わっていないと。で、今まで、多分、社会的共通資本を今での大きな組織あるいは監督官庁である自分たちの都合ということで、社会的共通資本はこうだと決めていたのを、皆さんが職員や自分の家族である前に、その同じコモンズ、地域の、あるいは見知らぬ電車の中で会う人かもしれない、その人がどう思っているかという立場になって考えようと思っております。社会的共通資本を享受するのは全ての個人なんだと。その個人は常にお口を開けて待っているのではなくて、その個人が自律的に判断して行くと。形としてはコモンズで道直しをしていますといっても、それが上位下達的で一家に一人出てきなさいという形に疑問を持たないでやってるのだと、それは自律的なコモンズではないわけです。形として見えていても精神が違うかもしれない。だから、そうした社会的共通資本を自律した個人が享受するんだと。そのために、私たちも一人の個人としてでもそれがチームワークということ、そしてそこに私たちがそういう認識を持っているからこそ、私たちの権限は個人に還元されるためのコモンズとしてですね、行ってゆけるということだと思います。そうした観点で、それはバイネームで仕事をさせて頂いている私が、今日これから発表する人たちは何人か今までの部局横断とか、そういうことでなくて、ある意味ではアポイントさせてもらって参加してもらった人です。それぞれ様々なキャリアの経験や知識を踏んできていると思いますけれども、彼らが願わくば、そういう意識の元でこれをまとめてくれたことを願っています。じゃ最初に「基」のところからお願いします。
 
(松林憲治経営戦略局長)
 まず、「基」から、野崎さんから説明を2分で一つお願いします。

(野崎真企画員)
 では、トップバッターということで説明させて頂きます。経営戦略局政策促進チームの野崎真でございます。表紙を一枚おめくり頂きまして、基盤の「基」です。「確かなくらしの基盤を守り、活かします」ということでございます。今までの基盤整備と言うと、どちらかと言えばやはりものを造って行くというのが目に見える形という感覚もございましたけれども、今回、私どもとしては、そういった部分に加えて、安全安心をどうやって本当に守って行くのか、日常の安全安心、それから災害の起こった時の安心の一日も早い回復、こういったことをメインに置いて来年の施策方針を載せて頂いております。特に物を造って行くという部分、社会基盤についてはですね、これは土木部さんで方でも来年の施策方針は「造るから活かす」というように聞いておりますので、今有る、先人から受け継いだ資産を活かして行く、維持補修ということを全面に予算面でも最優先にして行くという施策方針とさせて頂いております。そして我々県だけが、あるいは市町村だけがやって行くというのではなくて、地域の方々の熱意とともにそういった社会基盤を守って行くということ、やはり安全安心を優先させて行くという部分、これ幅広くございます。土木、生活環境部、警察本部、危機管理室、衛生部、社会部、住宅部、企画局それ以外にもあると思います。安全安心を何より守って、それこそが暮らしの基盤なんだという形で、県民の皆様に安全安心、そして、それが社会の基盤、本当の暮らしの基盤なんだろうという考え方でこのペーパーをまとめてございます。細かい点は省略させて頂きたいと思います。

(松林憲治経営戦略局長)
 次に「環」でございますが、経営戦略局の山口さんお願いします。

(山口恭右技師)
 同じく、経営戦略局政策促進チームの山口恭右です。「環」ということで、環境を中心にまとめさせて頂いております。「持続可能な社会『環』を創ります」ということで、将来世代や他者にツケましをしない、こうした一貫した強い意志のもと、川上から川下まで持続可能な社会システムの基盤を創り、確かな信州を支えますということです。こちらを見ていて頂くと分かりますように、一つの環として各施策方針を挙げさせて頂いております。今の社会というのは、大量生産、大量消費、大量廃棄と言われておりますけれども、どうしても下流側にしわ寄せが行っているっていうのが実態だと思います。そうしたことから、県の政策でも生産、消費、廃棄の段階に渡るまで一つの「環」として、県の一貫した意思の元で施策を打ち出したらどうかということで、こうした形にしております。川上からと書いてあるところが生産段階となっておりまして、信州の基盤となる第一次産業、環境と調和した製造業等の産業の創出を支えますということになっております。真ん中のところは主に消費の段階で、一つは公共事業を通じて持続可能な社会を目に見える形で示したい。木製ガードレールや太陽光発電等あると思いますけれども、こういったことを続けて行きたいということです。また真ん中にあるのは、これは環境保全協会や長野県で地球温暖化防止県民計画を作りましたけれども、京都議定書の発効が来年2月に迫っているということで、そうした対策を進める仕組み作りをして行こうということを掲げてございます。その右側には、信州の環境配慮型住宅を普及したいということです。下側は廃棄の段階、廃棄の段階ということで、生活環境部の方で一生懸命取り組んでおりますけれども、こうした取り組みをさらに強化して行きたい、意欲ある市町村や事業所と協働して支援して行きたいということを書いてあります。最後に一番下に書いてあるところが、こうした長野県全体の物質やエネルギーの流れがどうなっているのかしっかり把握して、それぞれの対策を進めたいということで、統合型GIS等が整備されましたので、こういったものも活用して参りたいということです。以上で説明を終わります。

(松林憲治経営戦略局長)
 はい、その次は「郷」ということで、これは農林に該当する分でございますけれども、河合参事の方からお願いします。

(河合博林務参事)
 林務部の河合博でございます。「郷」について御説明させて頂きます。「郷」はですね、ふるさとの田園風景と山深い山村のイメージを表すものとして取り上げてございます。生きとし生けるものから、土とか水とか空気に至るまで、森羅万象が命生き生き信州として輝く、そういう信州を目指します。これは大きな方向性でございます。そしてそのために身近な目標として、「命育む農林業を通して水清らかな川や湖沼、豊饒な大地、美しい山々や田畑、清浄な空気を堪能できる信州を築いて参ります。」そのために農林業を、その下に移りますけど、農林業を信州の基盤産業といたします。これは、まず人間が生活する上で基本でございます衣食住、その内の食住を扱う大切な産業でございますので、それが基本として成り立って行く産業にしてゆかなければならないということで、それを基盤産業に位置づけていきます。長野県として取り組みます、あるいは、地域、業界と協働して川下に木材を提供します、その下に信頼される農産物を提供します、ということでございます。そう言った基盤産業を維持発展させる上で、発展させることによって、持続可能な農林業を構築できて参ります。間伐を100%大胆に実行します、あるいは自然と共生する農業を創ります、ということでございます。そして、入札制度の改善やIターンの支援等様々な人たちが様々な局面で様々に参加頂ける制度を支援する、そういったことで、地域と県民とが共に信州の産業を守ると、この三つの要素が有機的に機能できる様なことを目指して参りたいと思いまして、施策方針といたしました。以上です。

(松林憲治経営戦略局長)
 その次に、「美」ということで、石川政策推進幹の方からお願いします。

(石川春乃政策推進幹)
 経営戦略局の石川でございます。「美」について取りまとめさせて頂きました。「美しい景観、心のふるさと、信州」を実現します。私達の住む美しく豊かな自然や景観を大切にし、誇りを持ち続けられるよう、住民参加を広く取り入れて、景観の維持、育成、地域づくりを進めます。これは、今までお話が出て参りました従来型の審議会ですとか形を踏むという作業ではなく、景観とまちづくりについて、二本の骨子を据え、それに向かって進んで行こうというものです。景観につきましては、平成16年度、今年度に国の景観法、または都市計画ビジョンも制定されまして、それに基づいて方向性を定め仕組みを作る段階と、それをさらに17年度積極的に運用して行くと言う段階に進められると思います。また、まちづくりにつきましては、市民やNPOの皆さんを巻き込んで行政と一体となって、先程来お話になっております、自律した個人がまちづくりについて考えていかれるような有機的な機能を目指して、ふるさとの風景のために活動して行くという考え方で、農政、林務が中心となって従来からそうした検討を進めている土木、住宅がまたそれを手に手を取って、農山村の自律やあるいは保全について、特に、これは農政や林務から、是非ともこれは一緒にやろうというお声を頂いて実現するものだと思っています。以上でございます。ありがとうございました。

(松林憲治経営戦略局長)
 その次は、「心」ということで、これは田中社会参事の方からお願いいたします。

(田中透社会参事)
 社会参事の田中透でございます。「心」なんですけれども、未来への提言でですね、これからは物質的豊かさに加えて、生活の質の伴った豊かさが求められているということが書かれております。そのような豊かさを実現して行くためにも、これからは「心」という部分について、視点を持って、キーワードとなっていくのではないかと考えております。その視点を持って、医療福祉から少し教育に掛かりますけれども、17年度の施策というものを取りまとめています。テーマにつきましては、「ここに優しい信州を目指します」というものです。そこには私の方で三つ願いを込めています。一つは、信州はできるかぎり住み慣れた地域で暮らしつづけたいという、人々の心の願いを実現したいということです。二つ目が、児童虐待、自殺、青少年犯罪の増加などのように、問題を根本的に解決するためにも、カウンセリングなどこころのケアを充実するということです。三つ目が、健やかで優しい心を育む信州を目指す、という三点について施策を掲げております。一点目、二点目は実現するために重要な言葉として、一人ひとりへの心配り、目配りを充実するということです。で、そこに四点ございますので、これは是非御覧いただきたいと思います。特に注目して行くところ、メッセージとしては、大規模施設に過度に依存する福祉から、高齢者も障害者も地域で暮らし続けることができる福祉の郷を実現するということです。ここは、一番下の○にありますとおり、意欲的な市町村と組みまして、実際に目に見える形で、そう言うまちづくりをですね、ソフト、ハード併せてやって行きたいという社会部の非常に力強い言葉もありますので、これを実現して行ければなあと思っています。また、右下の方にあります老人医療費がですね、長野県では全国最小ところの要因が、平均在院日数が全国最短であるとか、在宅死亡率が全国トップであるとか、高齢者の就労率が全国トップであるとこういった要因が確実に出ていますので、この辺をどういった形で担保して行くかということを施策の中に入れてゆけばいいかなと思っています。右側の方がですね、健やかで優しいこころを育みますと言う形に関しては、これは本当に教育にも、次の部分の教育にも掛かりますので、これはまた併せて御覧いただきたいと思います。以上でございます。

(松林憲治経営戦略局長)
 それでは、「育」ですね。これにつきまして、野池義務教育課長からお願いします。

(野池明登義務教育課長)
 教育委員会の野池明登でございます。「育」でございます。一人しかいない自分が自分らしく成長できる信州教育を実現したいというものでございます。視点としては、全ての施策、あるいは全ての目標は子どもたちの目線に立つということでございます。三つの視点がそこに掲げられております。一つは、子どもの権利を守る。二つ目が一人ひとりに学ぶ喜びを届ける。三つ目が教育への信頼を取り戻すということでございます。子どもの権利を守るということにつきましては、誰もが持っている幸せになる権利、これが最優先で保障される社会を築いて行きたいということで、児童虐待、体罰などの権利侵害での対応、学校におけるカウンセリング体制の強化、それから障害のあるお子さん、病気と闘っている子どもたち、外国籍の児童生徒、権利を守り学ぶ意欲に答えたいというものでございます。一人ひとりに学ぶ喜びを届けるという点につきましては、既存の枠にとらわれない、新しい選択肢となるような学校づくりに取り組んで行きたいというものでございます。また地域を深く掘り下げて学ぶことにより、信州で育ったことを世界に誇れる子どもたちに育てて行きたいということでございます。教育への信頼を取り戻す点につきましては、制度的な様々な改革を進めてまいります。また自律した社会人となるために、キャリア教育、消費者教育、健康教育、様々な教育を子どもの段階から進めますと共に、大人達自らが社会的規範を示す、そんな地域の活動も展開して行きたいというものでございます。以上でございます。

(松林憲治経営戦略局長)
 それでは「創」ということで、高橋さんお願いします。

(高橋功こども支援課長)
 教育委員会こども支援課の高橋功でございます。「創」ということで、産業分野を担当させて頂きました。テーマとして「3×3(スリーバイスリー)により活力溢れる信州経済と生活の豊かさを創ります」ということでございます。とかく産業ということになりますと、産業の発展ばかり注視してしまいますと、個人の生活というものを犠牲にしてしまう、あるは環境を破壊してしまうというこれまでのイメージを変えるためにも、テーマの中に、テーマの元に産業振興だけでなく環境調和、あるいは人づくりというものをあえて産業分野の中に加えさせて頂いております。
また、3×3(スリーバイスリー)の実現というのが長野県政の大きなテーマですけれども、新しい産業を造って行く上で、まず何より人づくりが大切だということを信州大学の遠藤教授を始め、様々な方から御意見頂いております。また海外、先進的な地域の事例も数多くご紹介頂いておりますので、人づくりと併せて産業づくりを両立させていくという形でまとめさせて頂いております。また、そのような取り組みがきちんと連携することにより、信州というブランドが確立し、信州には元気な産業とすばらしい人がいるということが確立する中で、また人々が集って、新しい産業3×3(スリーバイスリー)が起こることをイメージした形でまとめさせて頂いております。それぞれの内容につきましては、また御覧いただきたいと思います。以上でございます。

(松林憲治経営戦略局長)
 その次、「温」ということで吉田さんお願いを致します。

(吉田太郎主任企画員)
 経営戦略局の吉田でございます。私の方は温もり、「温」、ホスピタリティということで、観光関係のことについてまとめさせて頂きました。訪ねる人、迎える人、結ぶ人、共に満たし、満たされる観光交流空間と、これが大きなキャッチフレーズでございます。そして恵まれた地域資源を活かして、交流を通じて各地域が経済的にも意識的にも活性されると、この意味はですね、右側に書いてございますが、今、観光と言いますと何がキーワードになるかと言うと、豊かな自然資源、歴史等含めた文化資源、そして旅情と人情とヒューマン・リソースとこの3つが大きな鍵になると。この信州は何れも備えていると思っております。こうした要素をベースに人々が交流することによって、一つは委員会の中でも御意見を賜りましたが、外貨を稼ぐ、信州を独立共和国と考えますと、よそから外貨を稼ぐという意味で非常に交流というのは大きいと、そういうことで、地域の農産物、林産物等がうまく利活用されることによって、正に3×3(スリーバイスリー)の産業育成に繋がって行くという要素と、もう片方でただ経済的に活性化されるだけではなくて、まさに人々が交流することによって、信州に来られた方も意識的に癒されると。そうして逆に、信州の方々も外部との交流を通じて意識が活性化されてゆくと。さらに信州の中でも、もちろん小布施とか軽井沢とかいろんなローカルな地域ブランドがございますが、それがまさに信州というトータルな名前で海外にも日本を代表する文化発信の基地となってゆくと、このようなことをイメージしてございます。それを実現して行くためのツールとして、下にありますように信州の景観でございますとか、物語でありますとか、あるいは交通とか色々こういう要素が書いてあると、こういう流れになってございます。ただ、非常に重要なことは、もう既に観光ビジョン等に描かれてございますが、それぞれの要素の中で、各部局の名前を書かさせて頂いておりますが、そこがきちっとした縦軸を作ることによって、まさに先ほど知事が言われたように、例えばグリーンツーリズムをやって行くのであれば、下にありますように、農政部も自らやるよと林務部も自らやるよと、よい意味できちんと連携することによって、初めて実現して行くんだろうと。これはある意味で分かりやすい枠組・チャート図を作ったものだと思っています。長くなりましたが以上でございます。

(松林憲治経営戦略局長)
 最後でございますが、八つの環と串刺しにする「絆」ということで、吉江さんの方からお願いをいたします。

(吉江速人高校教育課長)
 教育委員会の高校教育課の吉江でございます。吉江速人でございます。1−10につきまして御説明させて頂きます。カラー版の表紙にございますように、これまでのそれぞれの方々から御説明をさせて頂きました八つの施策につきまして総合的に、言ってしまいますとDNAの二重螺旋構造のようにですね、つなげるようなものが必要であろうとそういうことから、「絆」いわゆるコモンズというようなものが重要と考えまして、各部局、各地方事務所さんから頂戴頂きましたものをまとめてみたものがこの「絆」でございます。そんなことから1−10ページを御覧いただきますとお分かりのように、このページはそれぞれの項目につきまして、担当される部局につきましては記載してございません。また、関係される部局毎のそれぞれの顔が見えるようなものもあろうかとは存じますけれども、ここに記載させて頂きました項目につきましては、それぞれ各部局共通のものとしてお考え頂ければと考えている次第でございます。それで、上にございますように、自律した住民の信頼と絆により、地域から広がる活動を支えますということの中で、まず上の二つの項目が枠の中にございますが、地域の課題に対処します。また、多様な地域活動の創出を目指します、ということから、さらには地域の力で災害に備えます、まちづくり活動を進めます、環境保全活動を推進します、地域で暮らし続けられる様ないわゆるずっと暮らし続けられるような社会を実現します、また健康づくりをさらに充実します、さらには農山村集落の自律を応援します、というようなことをそれぞれ関係する部局というのではなくて、いろんなサイドからお考え頂いて、是非このようなものを実現して頂ければと思います。ということで、ご準備した内容でございます。以上でございます。

(松林憲治経営戦略局長)
 今、施策方針についてですね。簡単に御説明をさせて頂きました。これについてそれぞれ今日お集まりの部長さん、それから後、地方事務所の所長さん、一つ御意見がございましたらお願いをしたいと思います。

(鮎沢光昭農政部長)
 いいですか。

(田中康夫知事)
 はい、どうぞ。

(鮎沢光昭農政部長)
 じゃあ、口火ということで、農政部長の鮎沢光昭です。私、前の部長会議の時にお話して、政策検討会というものについての御意見を申し上げた訳でございますけれども、私は意見交換をするのは吝かではないと、政策検討会の時にもお話しました。その時以来、非常に短時間で結果として云々じゃなくて、本当に精力的によく取り組まれたと、そういう意味では評価したいと思ってます。 で、2、3点少し問題というか、私なりに感じていることをお話したいと思います。政策検討会の時にもお話しましたけれども、それぞれの部局には、あそこに出せなかった非常に大きなバックヤードがある訳です。それと、その中心にあって、それの中で中心的に今年はこうするんだという、説明をしてきたという私は気がしているんです。ですから、それぞれの部局も同じだと思うんですが、これは、本当に串刺しで来ている部分、視点で見ようということでしてきているはずなんで、その串刺しが十分な串刺しかどうかは置いておいて、各部局にある部分もですね、しっかり捉えて頂いた政策にして行くべきだろういう風に思っています。そういう意味で、前の部長会議の際にお話した知事との直接対話というお話も、このスケジュールを見ると出てきておりますので、私はそう言う意味では評価できるのではないかと思ってます。それが一点です。それからもう一点は、この一番最初のページのイメージなんですけれども、これは私のあやふやな感じでいけないかもしれないが、何故この字が出てくるかという、そのコンセプトですね。思い入れね。こうなんだという、それがこの10枚からは全て感じられない。もう1枚、11枚になったっていいじゃないかっていうのが一つあるんですけどね。その辺は、僕の至らなさなのかもしれませんけれども、そう言うことを感じています。それから三点目は、各ペーパーですけども、少し温度差があるような気がするんですよ。これは政策とした時には、温度差をもう少しこう、時間がなかったから仕方ないんですけど、これは揃えるべきだと感じています。まあ大きくはそんなところ、まずお話して、ここにはもうちょっとありますけれど、本当に短時間によくまとめたとは思っています。以上です。

(田中康夫知事)
 他にどうでしょう。まあ、温度差って言うか、今まで熟度って言ってたのか、温度差でいいと思うけど、そのバグがあるということが逆にいいかなって思っているんです。ですから、これが完璧だと思うとこれをそのまま自分でですね、バイブルをただ音読するだけになってっちゃうと思うんで、これに今言ったような点で、傍観者としての批判じゃなくて、自分たちのやってることを考えながらですね、ここはもっと、うちではもっと出せるよってものをやって頂くといいと思うんですね。

(瀬良和征教育長)
 ちょっとよろしいですか。

(田中康夫知事)
 どうぞ。

(瀬良和征教育長)
 教育長の瀬良でございます。私もですね、第一感的には非常に短期間にこのようにまとめられたということに対して、非常に努力されたということに対しては敬意を表します。本当にかなり数多く、朝も夜もなく、10人のメンバーがものすごく苦労された。また私たちの部局の意見も十分に咀嚼して、こういうような形にまとめられたということだと思います。まあ、従来からの施策方針なり、計画のあり方っていうのはどちらかと言えば縦割り型的なものでありました。また私達も、若干そういうイメージが・・・。でもって、どういう風で各部局の施策を横に連携するというか、まさに躍動感に満ちた、動的な感じに出来るのかなと、私も興味を持っていた訳なんですけど、こういう風な形で非常に極めて横の連携といいますか、躍動感。農政部長さん言われた、それぞれの言葉に込められた意味について、なかなか一見してご理解頂くのは難しいとは思いますが、私も途中で色々聞いておりましたので、それについてはですね、ある程度理解している訳でございまして、私としては、教育委員会についてもですね、育むだけでなくて、各部局の中に取り込まれておりますし、各部局の施策もそれぞれの中に取り込まれていると。最後に「絆」ということで、全体的に包括されるということで、ある面から見れば、今までも長野県、田中さんがやってこられた県政が、施策が、うまく今回具現化されたんではないかという風に私としては感じているところでございます。以上です。

(田中康夫知事)
 どうかな、他の方。はい鷹野さん。

(鷹野治林務部長)
 林務部長の鷹野治でございます。お二人からお話がございまして、私も同感でありまして、本当に短期間の間によくここまでまとめてくださったと、と思っております。狭く林務部だけということではいけないんでしょうけれども、私自身見させて頂いて、まとめる経過も踏まえた中で、今回、「郷」の部分について、少し私自身の考え方を申し上げますと、私ども9月議会で、「長野県ふるさとの森林づくり条例」という条例を、初めての政策条例として可決成立させて頂いたという経過がございます。17年度という年をどう見るかということでありますが、私は実質的な初年度だという風に考えておりまして、そういう意味で、森林行政をその条例の実現ということを第一に考えて行きたいと思っておりまして、政策的な位置づけもそのように考え、まとめて、過日のお話し合いの時に申し上げたつもりでおります。我々自身の目指す「信州ルネッサンス革命」、あるいは、私ども「信州森林ルネッサンス」という風に申し上げておりますが、そのルネッサンス革命で目指すものは何かというところがですね、少しはっきりしていないのではないかという感じは僕自身は持っています。私ども一番大きな点で変える点と申し上げたいのは、やはり、知事の話にもありましたが、森林を社会的共通資本、社会全体の共通財産として捉えることにある。そしてそれをですね、やはり恩恵を受けている県民が主体的に参加をして造って行くんだと、森林を造って行くんだという風なことにあると思っています。そうして、森林の位置づけも、これまでも木材生産というものから、災害防止だとか水源の涵養等と、地球温暖化もございます。そういう多面的な機能を果たす、そういう森林として位置づけるというように考えています。今の「郷」というところを見ますと、当初は森、森だったんですね。これが「郷」に変わりました。私は森の時は、これはいい言葉を使って頂いた、ただ中身に関してはいろんな議論がありました。やっぱり一番大事なことは、何を変えようとするのか、農林業を基盤産業というのは、実に我が部としてはありがたいお話で、私ども自身も進めて行きたいと思っています。ただ、このことは従来からやってきたことであります。もちろん今回は3×3(スリーバイスリー)という別の角度から展開してゆきますが、私どもその展開の仕方としては、既存の林業と言うよりは、それを越えてですね、私自身がずっと主張してきたことは、林業の林を拡げるべきだと。狭い森林を育てることだけでなくて、森林を造り、さらにそれを使う、加工する。そして森林資源や空間も活用する。まさに最初の「郷」のところに書かれていることであります。今までの狭い林業でなくて、最近言われているのは森林業とかですね、私ども森林関連産業と定義がございます。やっぱりもっと大きな角度からやって行かないと、旧来のところに戻って行ってしまうのではないかと、森林というものの位置づけですね。その辺のところが少し、条例の精神と違うのではないかという感じを率直なところ持っておりまして、この辺のところをどういう風に整理したらいいのかなと、今後各部局から意見も出せるという話でございますので、その辺もう少ししっかり整理すると、もちろん大事な産業としてね、育ててゆく部分は大事な部分だと思っています。ただ言えることは、この出し方のところで、例えば森林づくりで、持続可能な農林業の構築のところに位置づけられていますね。僕らの、特に森林関連作業に関して言えば、やはり環境として、社会的共通資本としての森林、これを守り育てて行くかと。そういう中にですね、業として成立するものだという風に思っていまして、例えば間伐を100%大胆に実行するというのもですね、林業を構築しますというところに書いてありますが、そうではなくて、目的は業ということよりはむしろ、環境としての森林理論を前面に出して、それを支える業としての森林関連産業をどうするのかと。何故、森林関連産業というふうに申し上げているかと言うと、林業そのものでは成立しない。今の状態では。ですから、それをもっと林業を拡げる中で、そういうものを支える産業として行くべきだと、こんな風な考え方を持ってですね、やってきたところでありますが、特にこの主体的な参加については、この「郷」のところの右下のところに入れて頂いておりますが、やはりこの目指すものは何かというようなところをもう少し条例の具体化という観点を盛り込んで、我々自身は咀嚼して参りたいという風に考えております。以上でございます。

(田中康夫知事)
 あのね。えーと、さっき、それぞれのペーパーで、従来の言葉でいうと熟度というか踏み込み方というか、落とし方が違うと。それは、僕はこれもまた一つですね、私たちが常に脳を使って進化していくならば、これもひとつのマイルストーンなんですね。ここで止まるわけじゃないし、ここで書いた事が、前から言っているように絶対という言葉は多分、私は使わないと思います。で、絶対ではないわけです。で、どういうことかというと、例えば、この中で極論すると、朝も青山さんなんかと話したんだけど、100%間伐しますと書いてある。100%今年一年でできるわけではないです。100%というのは多分できないことだと思うんですね。でもその時に林務部はじゃあ、ひとつの事業というところで限定して、間伐をどういうふうに17年度にどこまでやっていくのかということを示していくことだと思うんです。でね、あの、皆さんのところに配ったけれども、川勝平太さんの紙は、けっして私を誉めているということではなくて、例えば一行目に陳情型ではない都道府県を作ろうとしているんだと。これはやっぱり自律ということだと思います。で、一行目の一段目の一番最後に「依存型の問題の所在」と、中央となっていますけれども、極論すればこれは県に対しての中央だったんですね。だから私たちは地方課と市町村のことを言ってきたわけだから。で二段目に立脚しているのは村や共同体だと。だけど、この共同体というのは、私たち長野県全体も、信州もひとつの共同体ですし、日本もそうかもしれない。あのそれが、よくエスノセントイズムという言葉があります。いわゆる民族自決主義と。この宗教、この民族、チェチェンで起きている悲劇というのはそうかもしれないし、アメリカもいま大きなエスノセントイズム、あれだけ人種のるつぼと言われていますけれども、アメリカ至上主義になっちゃっている。そのエスノセントイズム、自分は絶対であって、他者は劣っているという考え方じゃあない意識を持つということです。すると、長野県も素晴らしい自然や農業があるんだったら、これは社会的共通資本だとすると、長野県以外の人たちもここに来て、意識がここを良くしようと思う人たちであるならば、それは同じ分け隔てがないコモンズの一員であるし、その他者の目というものが、しがらみを越えてよいものであるならば、それを取り入れることがアウフヘーベンだということです。 で、一番下の段に政府の方針をこれまでは忠実にやろうとしてきたと。で、国家機構の一員として動いてきたと。でこれを県単位でやろうと思うと、よく言うのは県の方針を忠実にやろうとする小さな小規模の町村長は、町村だけではお金がないから、今度は県の言うことを言うのかと。県に対して背いている、背くというか、批判をしている市は、じゃあ自律的なのかと。そうじゃなくてですね、私たちも常に国家機構の一員というか、私たちの権限を、皆のためじゃあなくて、私たちの地位を保全するための権威に使っていくようなことは、止めましょうねということだと思うんです。 で、一個思うのはですね、私たちは常に評価する、インフォームド・コンセントする、で、インフォームド・コンセントする情報が与えられるけれども、そこで選択をしていくと、インフォームド・チョイスすることが真の自律なんですね。私たちが管理するんじゃなくて、私たちが一緒に共有していく、共存していくことだと思いますし、そうした視点に立って各部の仕事や各課の仕事を超えて、良い意味でのお節介になっていく。で、このお節介は、管理するという発想じゃなくて、共存していくためによりよい社会を創って、より私たちが楽しみながら、相手を楽しませて、より幸せになれるためにの共存だと思うんです。で、高橋さん、あのオハジョナ号で何度か行って、僕に教えてくれたことがあると思うけれども、ちょっとね、一見逸れるように思うけれども、オハジョナ号がずっと被災地に行っています。川口町という大変に多くのお方がお亡くなりになって、いまだに常日が大変な状況になっているところに行って、子どもが自転車で回ったとか、いろんな話があったと思うけれども、ちょっとお話してくれないかしら。

(高橋功こども支援課長)
 パケット号、オハジョナ号に教育委員会のスタッフ、県立図書館のスタッフ、スクールカウンセラー、経営戦略局の方々とキャラバンということで回らせて頂いております。そうした中で、私たちが被災地の子ども達に本の読み聞かせをしてあげるということで、私たちがかわいそうな子ども達に何か施しをしてあげるという形で当初は行きがちでしたけれども、実はそうした子ども達と交流している中で、私たち自身が気付かされたことが非常にたくさんあります。例えば、私たちも当初から絵本を積んで行っておりますので、小中学生、大きくても小学校高学年くらいかなと思っていっても、高校生の女の子がやってきまして、「わー懐かしい」ということで一時間、パケット号の中で本を読んで、そこから出てきまして川口にいることを忘れられたと。非常に晴れやかな顔で出てこられました。でも、パケット号から出た瞬間に、「でも現実は辛いんだよね」と言いながらも、非常に明るく振舞っている姿ですとか、それぞれ行ったメンバーがそれぞれの体験をしてきています。是非、それを私も自分の心にもう一回、刻みなおしてもらうためにも、文章化してそれぞれ送ってくださいということで、それぞれスタッフが行ってはメールなどで送信させてもらっています。本当にボランティアしてやるんだということを思っていなくても、どうしても弱い人たちに施すという気持ちで行っていますけれども、実はお互いに交流し合うことから我々が学んでいるんだなということを、スタッフ一同だいぶ感じているところでございます。

(田中康夫知事)
 あのね、彼から話を聞いて一個思ったのは、パケット号が来たらですね、自転車でもの珍しそうというか、うきうきしながら来ている。何度も車の周りを自転車で回っていると、離れていってまた自転車で回っている。で、すぐに飛び込んできたわけではないんだけれども、そういう子がいると。で、やはり、私たちの社会というのは、常にもちろん、それは被災地におけるハレの空間なんです。で、被災地というのは、最初の一週間は皆全員平等なんですね。極論すれば避難所の人は。でも、そこからやはり家が無事で戻っていったり、親戚が新潟市にいるので出てったり、そうするとだんだんと自分だけが取り残されている感覚が出てくるんです。で、一週間は、三日は、おにぎりだけでも皆共同体なんですけれども・・・。で、人間よい意味で向上心がありますから、おにぎりじゃないものも欲しい。すると、その中に親戚が個別に来てもらった人もいる。で、避難所からなかなか出て行けない人たちがいると思うんです。で、やはり私たちは常に相手を怠惰にさせるんではなくて、常にその人が前を向いていく、ハレの瞬間をですね、提供する。で、私が何ていうのかな、安否確認という言葉がありますけれどもね、その安否確認ということは最初は大事なんです。生きているか、死んでいるか、怪我がどれくらいかと。でも、安否確認という二項対立的な、あっ大丈夫でしたね、重症ですね、亡くなっちゃいましたね、という二項対立的なことの次には、安否確認の隙間というか、安否確認の先というか、安否確認の行間というか、奥というか、私たちは、それはとても個別に違うし大変なことなんですけれども、画用紙とクレヨンで子どもがとっても怖い火山の噴火の絵を描くかもしれないし。でも、亡くなったおばあちゃんの絵を描くかもしれない。その時に、それが初めてツールになって、私たちのカウンセラーがもしかしたら、その人の目線に入って話せると思うんですね。最初から、安否確認で、「どう元気?大丈夫?」と言っても、それは仮によそ者が行っても、なかなか言えないし、ましてや当該市町村の職員が大丈夫ですかと言っても、それでは心は開いてくれない。だから、私たちが事業をやる時に、それが良い意味でのツールとなって次の安否確認の行間の奥に入っていけるような事業、そういうものが私はクレヨンと画用紙だと思ったんです。あるいはオハジョナ号だと思ったんです。それがそうじゃあなくて、私たちの事業の実績を、やりましたという形のためのシンポジウムであったり、ポスターであったり、補助金であったり、ということをどこかで越えていかないと、それは多分頭で作った中央型のもの、その中央型のピラミッドで作られたものの範囲内を塗り絵で塗っている分にはつつがないだろうという陳情型のものになってしまうと思うんですね。
 はい、ぞうぞ、松葉さん。

(松葉謙三副出納長)
 あの、私このまとめをみて、本当によくまとめられたと思うんですけれども、私、長野県が非常にいいと思うのは、結局こういう色々な抽象的な原則とか、そうしたものがあっても、他の県の計画とかを見るとですね、本当に実行していないと言いますか、例えば、持続可能な社会だとか、廃棄物とか大量生産大量消費のものをなくすとかは、どこでも書いてあるんですね。で、私、長野県の政策について各部局を回らせてもらいまして、色々個々の部局でどういうことをやっておられるかとか、自慢の所はなんですかとか色々と聞きながら、回らしていただいたんですが、本当に実際抽象的なことだけではなくて、それについて実際に実行しようとされて、実際かなり実行されているというそういう実態を見て、私はやはり他の県と本当に違うなということで、是非、誇りにして良いと思うんですね。そういう意味で例えば、持続可能な.....。私はこの長野県の政策というのは持続可能な社会を創ろうということへ非常に大きく包まれているであろう政策だなと思っているんですが、例えば、財政にしても借金をあまり作らないとか、あるいは農業にしても農薬とかそういうものを50%カットするとか、色々な木を、木材の産業を育てるとか色々なことを本当にやろうとされているところが、本当にいいと思うんですね。自信を持って是非やっていただきたい。私ももちろん協力したいんですけれども、その中でコモンズの問題についてはやはりどう地域の人たちの力を付けていくかと言いますか、やはり今日本の社会というのはあまり自分達で考えて、自分達で実行するのではなくて、やはり、与えられたことをやっていくというか、行政の言われたことをやっていくという考え方が割と多いと思うんです。そういう意味で、コモンズ、地域の住民の方たちが、こういうことをやろうとしていることを協力して力づけていく、協力してやっていくということは非常に大事で、「絆」というところで書いてあると思うんですが、まあ、そういうことでコモンズを皆で作っていく。それが日本社会にかなり欠けていると思うんで、そういうところに力を入れたやったらどうかなと思います。以上です。

(田中康夫知事)
 はい、高見沢さん。

(高見沢賢司松本地方事務所長)
 1の3ですけれども、三点ですけれども、細かい話で恐縮ですけれども、右上に環境と調和した産業の育成というのがあるんですが、私は排出抑制のための具体的取り組み、研究だとか、デポジットとか排出抑制のための着想があるわけですけれども、はっきり言って廃棄物抑制の着想のところが弱い。

(田中康夫知事)
 おしゃるとおりですね。

(高見沢賢司松本地方事務所長)
 それからですね、それから人材育成のところで、人づくりのところで、枠の中に書いてあるからこれでいいのですが、もうちょっと働いてきた職業経験をですね、尊重するというのですかね。それは仕事に対する喜びでもあるわけですが、それをどうやって活かすかという、そういう相談システムが私は大切だと思っています。訓練するとかそういうことだけではなくて、既存の、その人が持っている職業経験とかを新しい職場なりに、活用するか、そういう個別的なケアをはっきり書くべきだと思います。それから三つ目ですが、これは基本的には私はこれが良いと思いますが、地方事務所から提案してある事業をですね、今後どのように扱うのか。そこのところを教えてもらいたい。

(田中康夫知事)
 あの、さっきの環境の点は、私も、これはチームの人たちが書いたのがほぼそのまま今日お出ししてあります。ですから、私からすると、「温」のところで、なんで訪れる人だけ平仮名なのかなとか、そういう私のこだわりはありますけれども、今の点は環境保全協会等から出てきたもの、あれもかなり突拍子のないものなんですよね。実現不可能だと、従来の行政だったら、国の依存型だったら言われる内容で、あの辺のことがもっと出ることが必要なのかなと思いました。ですから、今の排出抑制という点。これは近く生活環境部の方から、県内の産業廃棄物や一般焼却物のリサイクルの度合いとかの数値は出てくると思います。あの、想像している以上に進んでいるということは行政の力なのか、それともやはりこの県民性で、あるいは世界全体の中でそういう勢いなのか、様々な捉えはあると思いますが、そこら辺は入れる必要があると思います。ここに欠けているのは、これを批評するのではなくて、自分達が、そして地方事務所もまた今回は各予算が出せるわけですから、まあ、それは事務的な意味で取りまとめをコモンズ地域政策チームが一緒に行いますけれども、だからといって、それは林さんや松林さんのところが頭ごなしに、さっき言ったように、管理するんじゃなくて、共存する上でのツールとしてそうなっているということです。ですから、ここに書いてあることが批評家ではなく、傍観者ではなく、傍観で批評するのが得意な県民性ですけれども、それを行動していく。失敗しながら、失敗することを恐れず行動していくということで行って頂きたいと思いますが。

(青山篤司出納長)
 いいですか。

(田中康夫知事)
 はい、どうぞ。

(青山篤司出納長)
 私は逆にですね、部長さんたちにお伺いしたいのですがね。ここに書いてある丸印がありますよね。これは、全部17年度の施策で既存事業を含めて可能なんですね?芽は出せるんですね?あるいは、芽を出しているんですね?要するに、17年度の施策方針ですから、四ヵ年、五ヵ年の計画を議論しているわけではないんですよ。来年度の施策を議論しているんですよ。だから、これをオープンにするということは、これに対して、どういう施策が予算になりましたかということが検証されますから、それは、いいんですね?

(田中康夫知事)
 僕の意見があるけれども、あえて、皆さんの今の青山さんの問いかけに対する意見を聞きましょう。

(瀬良和征教育長)
 はい、それでは、まず教育委員会から。

(田中康夫知事)
 はいどうぞ。

(瀬良和征教育長)
 この形で議論されていることは、私どもの施策づくりと並行してやっておりまして、17年度にすべて完成するということではありませんけれども、あくまでも芽出しをするということで、全部ここに書いてあることはまさに17年度の施策を進めていくということで捉えております。

(青山篤司出納長)
 いや、あの、それぞれ部長さんたちで芽出しができますよと。既存事業がほとんどだと思いますけれどもね。既存事業が、見ておりますと8〜9割が既存事業だと思いまけれども、新規的なものも含めて、芽出しができますと、そういう確信があればそれはそれでいいですよ。それだけ確認です。いや、だからちょっと難しいというのがあれば言ってもらえばいいです。それだけです。

(田中康夫知事)
 あのね。あ、もしある?どうぞ。私はね、ここに書いてあることでも、もし、皆さんが今青山さんが言ったように、つまり、私がなんで私が中期五ヵ年計画みたいなもの、五ヵ年計画があると、そこで頭が固定しちゃう。私がここに出てきたものも、一里塚でマイルストーンだと言ったのは、この前まさにRFの丸山次郎社長のを配ったように、いい意味での朝令暮改ということです。そして、私たちは前から言ったように500人の村も、50万人の市も同じ百貨店のフルライン・サーヴィスをしろと言ったんだけれども、そうじゃない。それはすでに例えば、合併しなくても、一部事務組合でゴミの問題とかは一緒に共存してやってきたわけですから。そして、今行おうとしていることは、下伊那のような人口がとか地形がということじゃなくて、うちは20貨店でもいいんだ、30貨店でもいいんだと。やはり、ブティックとしての売り物が一階のここに見えていないと、デパ地下とか上の他のカテゴリー・キラーで買った方が安いかもしれない家具売り場に見に来て心を躍らせる百貨店にならないということを言ってきたわけです。ですから、ここに書いてあることでも、皆さんが、いやここには手がもう回りませんと。それは、仕事をいっぱいしたくないということじゃなくて、もっとうちはここに集中したいし、そのために予算もかき集めてきたいし、やりたいと。前から言っているように予算規模が1兆円台でなくなったときに、マスメディアは一兆円を割ると。一兆円を割ることが、さも大変なことのように言っているけれども、私たちが原産地呼称制度等で言ってきていることは、イールドということです。満足度のイールド、達成度のイールド、そして費用対効果のイールド。そして、そこで得られる現金収入の利益率のイールド。それはまさにアメリカ的なビジネススクールの言っているようなイールドとは違う、心を伴ったイールドだと思うんですね。そうすると、今度私の留守中にやって頂こうと思っているのは、これは、各部がいけないということではなくて、まああの、土木部などの予算はわりともうはっきり外に見えていると思うのですが、林務部であったり、農政部であったり、あるいは衛生部であったり、社会部というのには、私や出納長や、あるいは皆さんですら、知らないでずっときている補助金の事業というのがいっぱい隠れてあると思うんですよ。で、それが本当に、例えば、社会部の予算であっても、本当に個人に還元されるような福祉のためになっているのか、そこで、つまり私たちが宅幼老所の場合でも森林整備であっても新しいNPOであったり、新しい建設会社が入ってきた。それは枠を広げることで従来の人もそこで食べていけると。だけれども、新規の人たちが入ると。今国がやろうとしている新規の民間化というのは、医療に見られるように単なる弱肉強食のをですね、民間活力といっているので違うと思うのですけれども。で、そうするとそこの予算をちょっと見直させていただこうかと思っています。すると、この補助金でどれだけの個人に還元があるのか。その既存の組織のためのものになっているのであれば、その組織に気付いてもらって、その補助金を断念してでも、もっと違う形で県単独事業とか、あるいは他の補助金のところを増やしていく形でできるかもしれない。そうすると、この紙の中に書いてあることも、ここに部署の名前が書いてあるだけではなくて、うちだったらもっとこんなことができるよと、これから気が付いてうちはこんなことがやれるよというのが有ってもいいし、あるいはこの中でうちは今年はこれをやりませんというのが、各部長や各地方事務所長から出てきていいと思うんです。それが最後の私との議論で、でも、私はこれをやるべきだと思うよと。実は総花だけでれども、人員的ということではなくて、できないでしょうから、もっとここを増やしたらどうですかというようなことが、みたいなことが皆さんの側に自発的な自立的なアイデアがあってこそ、最後の主要事業の議論というのが実りあるものになるのではないかと思っていますけれども。

(青山篤司出納長)
 財政参事さん。おい、今の知事の発言というの、査定の方針をちょっと変えなくちゃいかんぞ。

(田中康夫知事)
 いや、そこまで。査定の方針とまで。いや、だから、皆さんの心の持ちようだと思うの。

(青山篤司出納長)
 違いますよ。大変なことですよ。これ。本当に今の知事の発言を実施でいくのであれば、この間の手順を若干変更しなければならないのではないか。

(田中康夫知事)
 そう?

(青山篤司出納長)
 そうですよ。

(田中康夫知事)
 なんで?

(牛越徹財政改革担当参事)
 出納長がおっしゃったのは。5日に決めさせていただきました予算編成手順のことがベースになっているのではないかと思います。私ども、各部に予算要求の手順にしたがって、作業を進めてもらっております。また、併せて6月から9月までの財政改革プログラムの見直しに合わせて、各部総点検をしてきていただいております。今の知事のご指摘はその総点検作業の中でも、とくに事業予算、事業補助金についてなお再度、予算要求にあたって再点検すべきものがあるとすれば、それはしっかり再点検するようにというご指示かと受け止めましたが、それでよろしゅうございますか。

(田中康夫知事)
 ていうか。皆さんも、だから・・・。

(青山篤司出納長)
 知事と議論しなくちゃダメだということだ。いま、ある既存のいろんな補助金についてもさ、もう一回ね、部局側の考え方と知事の側の考え方と意見交換しなくちゃいけないということを言っているんだぞ。

(田中康夫知事)
 というかね。

(青山篤司出納長)
 そこまで言っていない?

(田中康夫知事)
 これをそもそもやろうと思ったのは、これペーパーになるとね、なんだ俺たちが考えることと大差ないなと思うかも知れないが、大事なことは、皆さんがいままでは突拍子がないと思ったり、予算的に無理だと思ったり、国の機構の中ではあり得ないかと思ったかもしれないけれども、前から言っているのは、じいちゃん、ばあちゃん、子どもがこんなことを何時までやっているんだと。こんな社会になればいいなというのが夢物語ではなくて、皆さんもたぶん絶対持っているはずなんです。それを出すということだと思うの。そうしたら、その時に一緒に財政チームも私も、じゃあそのためにはお金が必要なのか、人なのか、もっと地域に協力してもらうのか、極論すれば、じゃあ軽井沢をこうしたいと。上高地をこうしたいというときに、じゃあ、それを安曇村や軽井沢町に我々が頭ごなしに言っていくことじゃあないんですよ。これはコモンズの共有財産ですから。ということは、長野県が長野県として自律的に行く。持続的にするためにこうだと私たちが思うことを一緒に言うということです。町が気が付かなかったとしても、町の中のまさにコモンズの集落の一員が思ってくれるのであれば、一緒にやっていこうということです。芽出しという言葉を青山さん、意識して使ったのではないかと思うんだけれども、芽出しという発想は私はあまり好きじゃあないんですよ。やるんであれば、この間ソウルの話をしたように、良い意味で、それは川勝さんは30年かけて明治維新も変わってったんだからと。でも、それに甘んじちゃいけない。そのくらいかかることかもしれない。私たちがやろうとしていることは。だけれども、同時にもし、目に見える大きなホールができたり、大きな道路ができたりして、賛否両論があるということではない。目に見えにくいことです。ですから、これは下條村の伊藤喜平村長が、最初に村長になったときに福祉タクシーをやったら、皆が「わーすごい発想だ、ありがとう」といったのに、半年経ったら、「村長もっと福祉タクシーを増やしてくんないか。辛いわ」と言い出したと。すると、これは30人学級もおんなじで、箱とか道路は賛否両論があっても、でもここまで出来たじゃないかというのが、目に見えるんですね。福祉や教育は我々が享受しているから、体で分かっているはずんなんだけれども、今言ったような大きな箱の賛否とは違って、目に見えないわけです。下條村のように小さなところであってすらね。でも、それをみんなを怠惰にしていくんじゃなくて育てるということだから。すると皆さんが良い意味での突拍子もないことを、とんでもないことが出てくれば、そこで初めて議論できると。出すことを躊躇しちゃいけないと思うんです。で、その時に、一緒に財政チームも考えることで。うーん。

(青山篤司出納長)
 それはいいんですよ。知事ね、確認したいのは、予算編成が差し迫ってから、要するに、この間財政改革プログラムをやりましたよね。その時に、既存事業で縮小できるものはもう一回縮小ということをやりましたよね。そして、知事の査定を経てですね、最終的にこれはいい、これはダメだという形でやりましたよね。で、今残っているというとおかしいんですが、その時に生きている既存事業がありますよね。それにつきましては来年度ももう、額の変更は、若干財政の事情や財源の状況によって変更になったとしても、その事業については各部で責任を持って予算編成をしてもいいということでいいですね。そこをはっきりしないと各部だって困るんですよ。

(田中康夫知事)
 うんうん。

(青山篤司出納長)
 それはこれから新しくやることは知事査定を経なければならないのは当たり前だし。

(田中康夫知事)
 うん。

(青山篤司出納長)
 まあ、例えば、今回の信州のモデル枠についても知事査定を受けなければならない。それはいいんですが、今の既存事業についてはあれだけ議論したんですから、それはもう予算編成の中では各部が責任をもってやっていくという・・・。要するに、その中にも当然補助金だってあるわけですよ。

(田中康夫知事)
 だから、それはいい。それは基本的にそうなんだが。事業を従来のことプラス、良い意味で充実させられることがあるのかなという気持ちを常に持たなければダメですよということです。でないと、既存事業が「既存」になっちゃうと惰性になっちゃう。予算が縮小した、増えたというだけの話になっちゃうから。

(青山篤司出納長)
 ですから、既存事業も縮小なり、こういう形で見直しします、縮小します、廃止しますという形になりましたよね。これはどうしても継続すべきだということで知事と相談して、決めてプログラムを組んできましたよね。既存事業については。

(田中康夫知事)
 うん。

(青山篤司出納長)
 そうしますと、その既存事業については知事と議論しながら決まっているわけですから、それについて、もう一回査定の段階で議論しましょうということになってしまうと、部とすればね、非常に困るんですよ。困るというのは、それについては一応部の責任でやってくださいということなんだから、それについては任されたと。もちろん、部長が責任を持ってやるんですよ。そういうことにしていかないと前に進んでいかないと思うんですけれどもね。どうなんだい、おい。俺が言っていることは違うのか。

(田中康夫知事)
 小林さんどう?

(小林公喜総務部長)
 私もちょっと前回部長会議に出ていなかったものですから、色々な議論が会議録で見る以上に、激烈に議論されたという印象が、文章からは伝わってこなかったんですけれども、今お話のあったことを聞いていて、この17年度の施策方針が本日の部長会議で決定された後のですね、具体的な予算編成を財政改革チームとすれば、この施策方針の構築と合わせながら、これから、どういう風にこれから持っていこうかということを、聞きたいなと思っていたんです。いま、出納長から話が出ましたけれども。というのも、見積書の提出が11月22日ということになれば、10日の間にですね、旧態依然とした同じような見積書の形で出してもらったんでは、この17年度の施策方針に基づく、それぞれの柱に基づいたまとめ方というのは、どこでもできないんですよね。今までの、その単純な事業別の見積書でもって上げてきて、それを22日までにただ出してくださいということなのか、それとも何か、新たに提案が、今日この方針が決定された後、財政改革チームから提案が行われるのかどうか。それをお聞きしたかったのが、まず一点とですね、それから、先程青山出納長からご質問が出ました今回の施策方針につきましては、まあ、一週間かけて検討会議が各部局長さんと自由に意見交換をし合った結果、本日こういう形でまとめてご提示をしてありますので、それぞれの部局長さんたちは既存事業につきましても、また来年度に向けた新規事業につきましても、今日出されたこのある程度の分野分けである程度理解をされておりますから、これに向けて最大限の努力を予算編成でしてくれるという覚悟は持っていると思います。また、私自身もそういう風にやっていきたいと思っています。ですから、予算作業のスケジュールをですね、ただいま知事のお話のあった更に新たなこうしたものを展開するための財源を生み出すために、一旦見てオーケーをだした補助金についてもまた更にもう一度見直してですね、自分達でもって財源を見つけ出すという作業をこれから一定の期間でもってやるんで、それをうまく組み合わせながら22日までに文章を出せということなんですか。その辺りをちょっと確認したかったんですけれども。財政に。

(牛越徹財政改革担当参事)
 今、総務部長からのお尋ねでございます。2つあります。新規施策、この施策方針に基づく事業について、それから、先程来出納長よりご指摘いただいている、県事業見直しの具体的な進め方についてでございます。まず前段の施策方針については、今日説明がなかったのですが、「施策方針決定後のスケジュールについて」という資料がお手元に配られているかと思います。この中で、今日11月10日に施策方針がこの部長会議において決定された後、17年度主要事業の構築という作業を各部局でやっていただきまして、部局案を策定していただいて、11月22日の見積書の提出に結び付く訳でございます。その際、では財源はどうなるのかということで、総務部長ご欠席だった前回の、予算編成手順を決める部長会議でもご議論ありましたが、今回お決め頂くこの施策方針に盛り込まれた事業については、信州モデル枠の中で、前年、16年度に比べて枠を多く確保してあります、その信州モデルの枠の中に、この施策方針に従って事業化するものは盛り込んでください、というお願いをしてあります。ですからちょっと順番が逆になりましたけれど、今日ここでお決めいただいた施策方針の内容に、これにふくよかな肉付けをして事業化する、こうした予算案については、信州モデルの中へ上げて頂くことにしていただきたい、ということで先般の手順の中に盛り込ませて頂いております。それから後段の方、確かに今ご議論を聞いていると、私も実は戸惑い始めたのですが、出納長ご指摘のように、もし既存の事業でも見直すものが、各部においてあるのであれば、しっかり取り組んでいただいて、財政改革プログラムの見直しの過程で「続けていいよ」となっているものであっても、部局において再度点検していただいて、これはもう振り替えていくべきだ、組み替えていくべきだ、というものがあれば、組み替えて、既存の財源を振り替える形で新しい事業に振り向けていただくのは、大いに結構だと思います。また併せて、もし手順としてですね、統一的なそのような見直しが、既存の事業であっても統一的に見直すべきだということであれば、またご指示をいただいて取り組んでいきたいと思います。

(田中康夫知事)
 我々が、机に向うだけじゃなくてなるべく会議室使ったり、3時のお茶みたいに議論をして、と言っているのは、議論ですぐ何か出る訳じゃないけど、やっぱり他者と話すことで相対化されたり、インスパイアされるということだと思うんですよ。この紙も、今日見て皆さんも多分、この行間に、メモはしなかったかも知れないけど、ひらめいたことがあると思うんですよ。で、ひらめいたことがもし頭に残ってて、みんなで議論して、あ、そりゃあ面白いね、と言って、でもまあ、今までの制度じゃ出来ないもんなあ、こっちの既存事業もここまで固まってきちゃったもんなあ、って諦めるんじゃなくて、ここにやっぱり、とんがり者の人が、ばか者がもし一人いたら、でもそれはやってみようよと、いうことになったら、どこかから、結果的にそれが素晴らしいものの可能性がある。どうしても足りなければ、予算や人員を引っ剥がしてくるかも知れない、ということであって、既存の事業も、もう一回全部見直してください、ということじゃないんです。だけど、進化することですから、朝令暮改ですから、これを見てインスパイアされて、こんなこともって言った時に、信州モデル枠ではこれ位の額だからって、そこで押し込めて諦めるようなことをしないでくださいね、ということを言っている訳です。

(瀬良和征教育長)
 ちょっとよろしいですか。牛越さんのご説明と、小林さんのお尋ねと、ちょっと噛んでないかな。というのは、この施策方針はね、決して信州モデル枠だけじゃなくて、県政のあらゆる施策を網羅して、17年度の施策方針、この10ページの、これはまさに、信州モデル枠だけじゃなくて、各部局の今やっていることも、またこれからやることも含めて、全てこの中に体系化している訳ですよね。ですから、小林さんが言われたのは、こういう施策方針案を作られた、こういう風な形でもって、これに基づいて予算編成をするのに、従来型の、各部局による、各課ごとに、いわゆる事業を並べるような見積りの仕方、予算要求の仕方でいいのかなということ。査定する方についてもバラバラな形で見なきゃならんから、それについてどうなのかな、ということが多分あったと思うんだけれども、小林さんそういうことですよね。

(小林公喜総務部長)
 そういうことが一点とですね、それから財源の問題として、もう既に財政改革プログラムの見直しで、一定の歳出についても方向が出ておりますよね。それで財政チームの方から、これは自由に各部でもって予算編成していいですよという、枠的なものが示されているというお話ですよね。そうすると今日この話を聞いて、私自身もひらめいた部分があるんですが、そうしたものの財源についてはですね、自分達の既存の事業を、自分達が再度見直してね、その財源を生み出して、やるという努力を22日までにして、それでなおかつ、先ほど瀬良さんが補足していただいたように、財政チームへ出て行く見積書が今まで通りの事業別一覧表だった場合には、全然そこら辺の交通整理がされない状況で出て行った中で、どうやって財政が整理をしていくのか、それから政策の方がどういう形で取るのか。事業そのものがはまらないけれども、部分的なものについては節別事業で見ていけば個々の「美」なり「温」なりに該当する補助金とか、そういうものもある訳ですよね。だから今まで通りの見積書だったら、全く今回の施策方針に整理することができないと思うんですね。それから財源は、必ず見積書を1ページずつめくっていけば、出てくるはずですよ、まだ。だから部長達は、見積書1ページずつめくるっていう作業なんかしてないはずなんです。課長達もおそらく、してないはずなんです。それを見ることによって必ずそこにね、使える財源があるはずなんです。そういうものを、今日、施策方針が決まってひらめいた部分に、私は、持っていく努力をそれぞれの部長がしなければいけないな、と感じましたから、その部分と、それから僅か10日ばかりの間にどうやって財政改革チームは、どういうものを取り寄せて、計数整理を進めていくのか、この施策方針に基づいて。

(牛越徹財政改革担当参事)
 まず教育長のご指摘ですが、これはもちろん、この施策方針に載っている事業が全て、信州モデル枠の中で予算要求してください、という意味ではないですね。というのは、確かにご指摘のように、施策方針の中の相当部分は、既存事業をきちっと位置付けたものもありますので、既存事業については既存の財源の枠の中のやり繰りできちっと施策化できるもの、継続的に取り組むべきもの、という風に思います。この施策方針に載っているものの中で、新規的なもの、そして信州モデルに相応しいものは、当然信州モデル枠の中で要求してください、要求してくださって結構です、というのが予算手順の話だと思います。それから今の総務部長のご指摘の、具体的な予算編成手順の中で、こういった施策方針、確かに今日お決め頂いて、22日まで非常にタイトな日程かと思いますけれども、そういうことを想定しながら、施策方針を施策方針検討会で検討して頂いている過程で、それぞれ並行して各部局は予算編成の作業にも入って頂いている訳ですので、僅か今日からヨーイドンでスタートするという性格のものではないようには、私は理解しております。それをどのような形で予算要求して頂くかになりますと、最終の上がりが議会に提出する予算書であり予算説明書であるものですから、やっぱり節別まできちっと割り当て、そしてそれにそれぞれ財源を充てるという仕組みそのものは大きくは変えられないと思います。そこで、この信州モデル枠というのは、最後に施策の大調整として、知事査定というものにかかっていく訳ですので、その知事査定に上げていく過程での考え方の整理・体系といいますか、この施策方針に従った、それぞれの部局における受け持ちとしての施策・予算が、ちゃんと整合性が取れているかどうかは、いわゆる予算見積書とは別の資料体系の中できちっと整理していく必要があろうかという風に思います。十分じゃないかも知れませんが、これからの作業としては、そんな風に考えています。

(小林公喜総務部長)
 施策方針とか主要事業とか、重点事業だとか長野モデルだとかね、そういうものの期日が迫ってくればくるほどそちらに重点が行っちゃって、いわゆる既存事業の中の各部局の見直しというのが、横に置かれちゃうんですよね、要求する側からすれば。そういうものを10日間の間に、牛越さんは既にやっていると言うけれども、総務部でいけば決してやっているとは思わない、これは私の責任かも知れませんけども。施策方針に全力を傾けていた状況ですから、既存の事業の見直しというのは、見積書を書く担当者レベルであって、課長の段階で十分な見直しというのはされていないと思うんですよね。そこからでも財源を生み出さなければ・・・。

(青山篤司出納長)
 それとさ、牛越君ね、言いたいことはさ、要するにこういう施策体系になってくるとね、じゃあ信州モデル枠ではどれを要求したらいいかっていう話が分からなくなっちゃうと思うんだよ。そこの点なんだよ。財源調整として信州モデル枠をさ、こっちはモデル枠に入れて、既存事業がいっぱいだから、これやりたいんだったら信州枠で要求しよう、という財源調整になっちゃうんですよ。そこが今、問題点としてあるということなんですよ、一番の問題点は。

(牛越徹財政改革担当参事)
 確かにご指摘のとおりだと思います。そこでですね、今、出納長あるいは総務部長から、しっかりやれということだと思いますが、各部においては施策方針に載ったものを真に肉付けして、ふくよかな予算になるように、再度、施策方針を具体化する上でご検討いただきたい。真に信州モデルにふさわしいものを上げていただきたい。単に財源、新規要求のための財源がないから安易に、安易という言葉は失礼かと思いますが、そのようなことでの取り組みは、もちろんなされないと期待もしておりますが、さらに、とそれが一つ。それから総務部長の先ほどの指摘の中で、各部局においては事業の見直しは、財源の所、節まで立ち入って点検することがなかったというご指摘でございますが、この場を借りて、そこまで立ち入って、各部局におきましては再点検していただいて、既存の枠の中で最大限、事業の枠を組み替えていただくことについては、できるだけ主体性、独自性を出していただくというお願いをしてございますので、ぜひそれについても再度、限られた時間ではありますが、お取り組みいただきますように、この場を借りてお願いする次第でございます。

(青山篤司出納長)
 わからないなぁ、それじゃぁ・・・。

(田中康夫知事)
 さっきちょっと言ったんだけれども、これはもう各部は大変な努力をしてくれてるんですけれども、先ほど言ったように、衛生部、社会部、農政部、林務部、この部分を主体としてですね、何人かで、今ある予算を・・・。というのは、今まで私も4年間やってきて、個別の、一番最初に全部のものすごい予算書を見た時に、一回目、知事が何でここまで、会議費の、交通費の実費弁償のこんな所まで見るんだっていう反発を食らった苦い思いがありましてね。今言ったように、よその視点が入ると、しがらみを断ち切って来た人たち以上にまたあると思うんで、私は小林公喜さんと松林憲治さんと、それから先ほどのチームに入っていた田中透さんと野池明登さんと吉田太郎さんと、社会部関係があるので佐藤崇弘さんと、山口恭右君、一緒にやってくれている関昇一郎さんと、その辺りでですね、今のような所はこの間に見てほしいな、という気がしている。それは決して牛越さん達プロフェッショナルの仕事を無視するとかそういうことでは全然ありませんので、良い意味での、春雨の場合でもやっぱりわれわれはダブルチェックがなかったということが、プロフェッショナルの所でいつの間にか、プロフェッショナルの発想で行ってしまったことが袋小路に入ってしまったということがありますので、それを一つお願いしたいと思っているんですが。その上で、小林さんもう一度、牛越さんの今のお話に対してどうでしょう。

(小林公喜総務部長)
 既存事業を再度見直すって言うのは我々の当然の務めですけれども、財政チームで取りまとめるそうした見積書なり様式も、何かわかるように工夫しなければいけないのか、もう作業が始まってしまっているとしたら、そこに何らかの追加記入するような形を取ってもらうのか、出納長が言われたいわゆる、こちらのほうが厳しければ、最初長野モデルもそうでしたが、みんな長野モデルに追い込んでいって、部局の形をそれなりきに保とうという苦い経験が過去にありましたですよね。モデル創造枠の関係ね。それとこの施策方針と長野モデルというよう形でね、財政当局が今度その本体を背負って作業を進めていくということになるわけですから、改めてこの施策方針がこういう風に部長会議で決まった後の、段取り的なものをもう一度内部で相談を内部でさせて頂いて、私も一緒に入れていただいて、出納長にも入っていただけるなら入って頂いて、うまい具合にいくように、短期間のうちにですね、そこら辺ははっきりと分けて、相手部局が分かるようにやっぱり指示をして、線を引くものは線を引き、ここまではいいけどここまでは絶対ダメですよと、そういうものを明らかにして頂いたほうが、やっぱりモデル枠と既存の事業とのそれがごちゃごちゃになって取り合いになる可能性はあると思います。そこから特に社会部の「心」っていう部分も、これは先ほど出納長も言われましたけれども、私の総務部の場合もそうですが、新しいこういうような施策方針やそれからキャッチフレーズ、非常に新しい感覚でまとめてもらってありますので、飛びつきたいっていうことでもって思うのですけれども、中身を見てみると意外と既存事業でも何十年もやってきたような事業をたまたまこの中に整理すればいいだけのようなものも結構あるんですね。社会部は特にそういうものがあると思うんですね。だから、その中でもって何か違う光ったものを出すということを改めて今日の施策方針が今日決めていただければ、そういう観点から全事業を各部ももう一度見直してみることが必要です。長野モデルの性格付け、位置付けというものやっぱり分かるようにしてもらいたいなと思います。金額的に全体的な財政収支の見通しが立たなければ、額的なものは示せないと思いますが、長野モデルの創造枠で扱うものはこうしたものだっていうのが前ありましたよね。それを再度見直す必要があるのか、今までどおりの考えでいいのか、そこらへんも含めて出納長も入っていただきながら、私も加えていただいて財政改革チームと、今度は具体的な作業が始まってしまいますから、理念とかそういうものはこの会議で決めていただければ、具体的な作業面では、一緒にもう少し検討を早急にさせてもらえればという風に思いますが、お前はいらないって言われればいいですけれども、できれば、ちょっとそれが一番心配だったんです。財政改革チームの作業がこれで本当に進んでいけるのかなという部分が心配になりました。

(牛越徹財政改革担当参事)
 はい、ご指摘のとおりでございます。そういう意味でまず今日この施策方針を決定いただきましたら、それに基づきまして、再度どのような形で具体的な予算要求頂くか、それはもちろん大きな予算要求の仕組みについては、先般お決め頂きました手順に従ってやっていただきますし、また、現在予算編成システム、非常に簡便に、いわゆる計数の調整作業ができるようなコンピュータシステムでやって頂いております。それを基本としながらも重要な施策をどのように取りまとめていくかという手順について、ご相談・整理をさせていただきまして、各部にお願いを申し上げていきたいと思います。

(田中康夫知事)
 はい、田中さん。

(田中透社会参事)
 これから施策をまとめていくときにちょっと私のほうで懸念しているのが、県の全ての事業が、この全ての「創」とか「心」とか「郷」とか「環」とかに全部区分けされて、更に細かいサブタイトルの、例えば「基」の「社会基盤を維持活用」とか、「安全安心を最優先」という、そういうサブタイトルに整理させていくっていうとすごく硬い感じになってくるというところがありまして、そこはちょっと違うんじゃないかっていうところは気にしているんですよね。だから、それが全部コンピュータシステムでタイトルが全部これは「心」で、サブタイトルのカウンセリングで何で、みたいな風になってくるとまた非常になんかつまらなくなってくるんで、そこのこれからの発見ができていくこれはマイルストーンだということを活かしながら、ただこのエッセンスを最大限意識して頂きながら予算作りをするということで、あんまり硬くならないほうがいいじゃないかなというのは、作ったほうの本人からの希望も一応ありますので、コメントしました。

(田中康夫知事)
 多分みんなそういう認識を持ってくださるということが大事で、その認識でどういうマニュアルで進めますかって話になるとまた同じなので、先ほど言ったように1個ね、例として例えば、私たちはいろんなものを見直してきたけど、例えば消防協会への補助金かな、そういうのがなくなって・・・、ちょっと残るの?

(牛越徹財政改革担当参事)
 外郭団体の見直しにしたがって全面的に見直すことになります。

(田中康夫知事)
 そうするとね、よくあるのがね、長野県はね、消防、地域の消防はコモンズじゃないかと、それを大事にしてないのかという意見が良く出てくるんです。そうじゃないんですね。今までの消防協会に出ていたお金はどのくらい地域の活力に役立っていたのかというと、たぶん出ていたのは10万とか100万だっけ、そういう金額ですよね。するとじゃそれは飲み代にいっていたということは断じてないんでございましょうけれども、つまりお付き合い金、よく出版社なんかでもあるのが集英社とかそういうところが、なんかちっちゃなコラムだけでも続いているとお付き合いがあるって勘違いしたけど、そうじゃないんじゃないかと、お付き合いっていうか心がつながっているというのは、ちっちゃなコラムの連載がなくたってですね、こういう企画をやりたいとよいうときには、「おおっ」て感覚が合えばそれがドカーンとページになるかも知れないし、そうじゃないかもしれない。だから私たちはやっぱりコモンズっていう言葉、それは消防の活動って大事なわけで、それを命令的に入るんじゃなくて、真田町なんかでは、若い子がならないってことで、日赤のマークと同じように消防隊員の家っていうシールを作ったら、ちょっとそれがかっこいいんで、3回のうち2回くらい出てくる若い子が消防団員になったという笑い話のような話をこないだお聞きしましたけれども、やっぱり出てくる、生まれてくるベネフィット、あるいははそういうことの中でつながりがどうかっていうことを常に考えていただけるとうれしいなっていう気がしています。だから仕事はたぶんそういうことであって、予算の高じゃないし、なくなったからそれはやらなくていいっていうことじゃないし、そこにそれを超える意味でゼロ予算事業っていう言葉が出てきたんだろうと思いますし、常にまた皆さんと話していく事業はどこへ戻るのかっていうは、それはコモンズですし、社会的共通資本ですし、社会的共通資本は集落から始まるんだけど、その集落では長野県も集落かもしれない。日本も集落かもしれない。地球も集落かもしれない。集落というもの自体が、変幻自在なものだと思いますし、そのときに長野県っていうのが素晴らしいためには、よその人も同じ私たちは長野県に来てお金を落としてくれる人は、これは発言する権限はあるわけです。消費者ですから、外から傍観しているだけじゃないんですから、ということがあろうかと思います。1個長野県っていうのは素晴らしい場所だし、この県民性は大変自尊心も高いと思うんですね。例えば観光も「サービスが悪いよ」とかって言えば「そんなことはない」と怒る人もいるし、温泉の表示っていうのは私たちは評価を出すことが風聞や差別を無くすって言うんだけれども、そう理解なさらない方もいらっしゃりはします。ただ、たぶん長野県の自尊心の、いい意味で自尊心の高い長野県民が等しくそれは仰るとおりと思っているのは、信州教育などというものは、もはや幻想でしかないって、教育県ですねってみんなに言われると、だぶん「そうです」って言える人は少ないと思うんです。「素晴らしい自然ですね」「素晴らしいもの作りですね」「素晴らしい県民性ですね」「素晴らしい農業ですね」って言われれば、「そうだよ」、「サービス悪いんじゃない」って言われれば、「そんなことはない」って言っちゃう県民が、教育だけはみんな思う。これは多分非常にどこのいい学校なんてもはや無い時代ですけれども、たぶん非常に自然だと、よその人は外から来たから「安曇野をこういう風にしてほしい」って言うけれど、俺たちからすれば「24時間のレンタルビデオ屋があることだって、都会化するってことは違う意味で俺たちのやっぱり生きていく上でのクオリティーオブライフだ」とかっていろいろあるかもしれないけど、教育は非常に自分とか自分の家族とか親戚とかそういうところでなので、非常にやっぱり教育県じゃなくなっちゃったなっていうのは、かろうじてこの県で最も弁証法が働いているのが教育問題のみんなの危機感じゃないかと思うんです。ですから、その危機感を危機感で終わらせないようにするために、どうしようかってことがたぶん教育委員会が遠藤守信氏のような長野県で生まれ育っても、何か長野県人ぽくない超越したものを持っている人に助言を仰いでいる理由だと思いますけれども。是非岡さんの県警も今言ったように我々以上に朝令暮改していますので、是非県警もまさに私たちのとりわけ市民の日常生活の治安と、まさにおまわりさんや交番というのは私たちの世界用語になっているときに、それが私たちも今小林総務部長からいろいろとご提案やお願いをしていることがありますけれども、県警の方もいい意味で今からでも突拍子もないわけじゃなくて、こういうことがやりたいということがあれば是非出して積極的に頂けるようにお願いしたいと思ってます。じゃあどうぞ。

(鮎沢光昭農政部長)
 ちょっとよろしいですかね。農政部長の鮎沢光昭です。この細かいところではこの内容の部分で、「育」の部分でね。これ何か権利とかそういうことばっかりしているんですけれども、私はやっぱり自らやるとか、あるいは責任ある行動を取るとか、その責任ね、義務あるいは義務かもしれません。そういう心を育てるという部分がちょっとここでは欠如しているかなというのが一つです。それから全体、先ほども進め方の中で、一番最初に私が言いましたとおりに、それぞれの部局には後ろに大きなものをあるというところで、最初にも言いましたけれども、それを財政の編成方針の中では、部局に委ねるという部分があったはずですから、我々はそういう気持ちで見直しをしないということではなくて、一生懸命見直しをしながら、今も進めてきている。だからクロスチェックは大いに結構ですけれども、私たちはそういう気持ちでやっているということもよくご理解を頂いて・・・。

(田中康夫知事)
 それは良く分かります。だから別ほど先ほど言ったように頭ごなしというわけではなくて、ただ非常にみんな苦しい中で四苦八苦している中で、やはり先ほどの川勝さんのじゃないけれども、政府の方針のどうしても補助金とかはフレームワークですから、それをちょっともう一度やってみませんかってことなんで。

(瀬良和征教育長)
 今ね、農政部長がそう言われましたってというのは、私の方とすれば、私もいわゆるディスカッションして作られた訳なんですけれども、今言ったようにいわゆる上から育てるんではなくて、子どもが自ら育つ、それは、どっちかっていえば、今の教育制度っていうのはどっちかっていうと、上から大人の目線で枠に入れようという形で0歳からずっと育っているという関係がありますよね。それじゃなくて、まずは子ども自らが育つ、そういうことを中心に考えているわけで、ここに書いてあるように、一人しかいない自分が自分らしく成長できるという、こういうコンセプトが中心にあるわけで、それは当然あくまでも自らが育つから、自らが・・・。

(田中康夫知事)
 ちょっと、教育もさまざまなものすごい森羅万象、魑魅魍魎な部分がどうもある予算だから、教育もやろうよ。これ。

(瀬良和征教育長)
 私はそういうふうな気持ちは入っているというふうに見ている・・・。

(田中康夫知事)
 さっきのチームに入りたい人がいれば私に申し出てください。後でもいいから。百人になっちゃえば困るかもしれないけど。じゃあこの方針、わかった、ちょっと阿部さん、どうする?だから一応ここに書いてあることは全然全否定とかですね、これだけは絶対こんなことを書いてあると恥じだぞと、戸惑っちゃうということがあればあれですが。常に戻る場所としてのさっきの3×3(スリーバイスリー)とかコモンズの概念とか、その辺は私でも別にこれは押し付けではないですが、もし今後議論していくときに戻るということで、なんか備忘録としてちょっと私が文章を書こうとは思っておりますが。これを一応確認していただいたという形の上でちょっと阿部チームリーダーから。

(阿部精一政策促進チームリーダー)
 はい、政策促進チームリーダーの阿部でございます。今までのご議論を含めまして今後のスケジュールをご説明させて頂いて、そのなかで今日方針ということでご決定頂ければと思います。11−1という一番最初のA4のペーパーがございます。作業のスケジュールということで財政改革チームとも協議して出させて頂いてございますが、11月10日でですね、大まかな施策方針を部長会議でご決定いただきまして、その後作業に入るわけですけれども、具体的な積み上げとか提出の作業は先ほど総務部長からお話頂きましたから、財政改革チームなり出納長なりにご相談するなかで示して頂きたいと思いますが、施策方針の進め方と致しましては、一応、今入っていました事業というのは、つまり間伐の100%だとか入ってございますから、全てを17年度に実施ということではございませんで、これをベースにして頂いて、各部局長さんが17年度の主要事業としてどういったものをどこまでやるかということを各部局で具体的な目標設定という形でやっていただいて、もちろん知事からもお話がございましたけれども、これ以外もそういった発想があれば入れて頂いて、また地方事務所長さんもご意見があればコモンズ地域政策チームの方にご意見を頂いて、各部局の主要事業という形でまとめて頂いて、これから22日までにご提出いただきたいということでございます。そういったものを頂いた上で、うちの方で全体を整理させて頂いて部局の案を決定いたしまして、12月の議会後、21日、22日の辺で予定を取ってございますから、各部局長さんの方から要求概要とか主要事業について知事のほうに直接ご説明を頂きたいと。そして公表して行きたいと、大きくはこんなスケジュールを考えております。

(田中康夫知事)
 今のはどうですか。

(高見澤賢司松本地方事務所長)
 各所から出した提案とかはどういう取扱になるのか、その辺をはっきりとお願いします。

(阿部精一政策促進チームリーダー)
 地方事務所長さんともヒアリングをさせて頂きまして、その意見は今回の中もご覧頂ければ分かるんですけれども、例えば「絆」というところの、1の10ページにございますけれども、網掛けをしております「地域の課題に対処します」という中に3番目の○にございます。「自律を志向する地域の要望を総合的に受け止め、パッケージで支援する制度や仕組みを整えます」とかこういったご提言を頂いたものをはめさせて頂いてございますから、これに基づいて具体的なご提言がございましたら、コモンズ地域政策チームを通じて上げていただければと考えております。

(高見澤賢司松本地方事務所長)
 ちょっとよろしいですか。具体的な提言はそれぞれ出しているわけですから、それが具体的に来年度に向かってどう予算化するか、ということを聞きたいんです。

(阿部精一政策促進チームリーダー)
 これは考え方としてですから、事業としてお出し頂くのは、それぞれで所の方から具体的にこういう形でというものを出して頂ければという風に考えているのですけれども。

(高見澤賢司松本地方事務所長)
 それをこの間、出してあるんですよ。それをですね、どうするのか、先ほどの質問でも申し上げたんですが回答ないんですけれど。こちらではこういう事業をやりたいと各地方事務所からある程度まとめて各所から出してある。全部で100くらいありましたか。それをですね、どう扱うのか、時間もない中ですから、これは各部局それぞれ担当から分かると思いますから、部局との予算化のなかで是非具体化してもらいたい。その手順について今まで何の説明もないのですけれども、去年あったとおり直接提案で事業化したもので非常に良いと思いますから、そういうところを是非活かしてもらいたいと思っています。

(阿部精一政策促進チームリーダー)
 沢山ですね、アイデアを頂きましたから、それをうちの方でまとめてございますから各部局にもですね、具体的なものを文書にしましてお伝えしまして反映させて頂きたいというふうに考えております。

(瀬良和征教育長)
 阿部さん、一つお尋ねしたいんですけれども、この主要検討会というのは各部局案の調整ですね。この施策方針検討会のメンバーは今のメンバーなのか、それともこれから予算編成に関わる各課長さんたちは極めて多忙な日程があるわけで、多分これをやりながら自分の課の施策をまとめるというのは非常に不可能だと思うのだけれども、その辺のメンバー、施策方針検討会のメンバーは今のM2じゃなくて他の形で選ばれるというふうに考えているんですか。

(松林憲治経営戦略局長)
 これは私の方からご説明させて頂きますけれども、確かに教育長さん仰ったとおり、それぞれの課を抱えておりますから非常に多忙だと思います。そこで昨日も議論したんですけれども、最終的にその意見交換はこの施策方針検討会と財政改革チームとでそれぞれの上がってきた主要事業を見させて頂いてそれぞれ意見を言って頂くということで、それぞれ各部局とのヒアリングを今までと同じようなイメージでやるということではなくて、きちんとその見積書をそれぞれの担当が今日の施策方針に基づいてきちんと整合性が取れているかどうかとかですね、そういったものをきちんと見たうえでディスカッションをこの検討会のチームの中で行っていくとこういうイメージでございます。

(瀬良和征教育長)
 松林さんね、それよく分かるんだけれども、例えば、課長さんたちがそれぞれ部門を持っているわけじゃないですか。その方が各部局の膨大なる主要施策を一方で見ながら、一方で自分の課の施策を作るというのは時間的に非常にタイトじゃないかと。しかもこれ短期間ですから、さっき小林公喜さんが言ったように、まさにこれからの日程は各部局非常に大変なわけで、それぞれ各課の施策を持っている課長さんが各部局のそれについて分担して見るのは私は時間的にも肉体的にも無理かなと判断しているんですけれども、それについてはどうなんでしょうか。

(松林憲治経営戦略局長)
 ですから、先ほど申し上げましたとおり全ての部局をですね、それぞれこのメンバーが同列で見ていくということではなくて、当然これは先ほど申し上げました8つのポイントについてそれぞれ担当がいるわけで、担当者は当然自分のところの関係するところはきちんと見て頂くと、こういう作業は基本的にはやっていただく必要があるとこういう風に考えています。それ以外のものについてはですね、全体をもう一度みんなで集まって頂く機会を設けてそこでそれぞれ意見を出して頂いて、そこで出た意見を集約していくという形にしようかという風に考えております。

(瀬良和征教育長)
 それ分かるんですが、例えば「絆」というのは吉江さんが持つわけでしょう。そうなると、吉江さん全部見なきゃいけないわけですよね。すべての部局にわたって「絆」があるわけですから。そういうことが実際可能なのか、ということをお伺いしているんです。

(松林憲治経営戦略局長)
 「絆」の部分についてはですね、これはあの・・・。

(田中康夫知事)
 それはあの、まさに相互補助なので、出す側もまた吉江君に手伝いたいと思う人がいれば彼のネットワークで手伝うかもしれない、いやそれは権限が指名していないじゃないかというかもしれないけれど、最終的には吉江さんが統括しているのかもしれないけれど。でも、もちろん財政改革チームがいるわけだし、財政改革チームが傍観者になるわけにはなかろうし。瀬良さんの言っていることはつまりどういうこと?

(瀬良和征教育長)
 あの、実はそれぞれ皆さん大変なんですけれども、各課長さんこれから予算編成でですね、極めて多忙な日程があります。そのなかでそれぞれ他の部局、今申しましたとおり、もちろん知事がお話になるようにそれぞれサポートする人がきちっといれば良いわけですけれど、実際にこの10人のメンバーで極めてノウハウを蓄積する中で想いをこめてこれまとめられておりますから、その人の視点というものが非常に強く・・・。

(田中康夫知事)
 それはね、やっていて「案ずるより産むが易し」で物理的にも精神的にもそのほかでも無理だっていうときに、私なり松林氏なりに、牛越さんなりに言うっていうことじゃないの?そこで一緒に考えるということじゃないの?今からそこまで、だから前から言ったように8割方全部決まらないと動きませんと。行政ってのは1回決めるとそのあと見直しなりで動いていくと、その何か私が決裁の署名をするとですね、それまで10年何も動いてなかった公共事業があっという間に動き出すというのは、就任当初はすっげー恐ろしいことなんだなと思ったんですけれどもね。決裁じゃなくて、私がうん良いんじゃない、というと突然動き出すと、それまで10年間何をしてきたのかなって、1年間何をしてきたのかなってなるんで、だからそれはいい意味で走りながら直していくんで良いんじゃないでしょうか。駄目なの?それじゃ?もしあなたが有能である吉江速人を自分の愛弟子としてこんなことに忙殺されて、本来の彼の高等学校の方が大変だというなら、私にあなたそれ言ってくれば良いことじゃん。吉江がやれるよ、私はスーパーマンじゃなくたって私は意気感じてやりますよ、走り続けますよと言えば、あなたはその部下を信用するということじゃないの。

(瀬良和征教育長)
 もちろんそうです。ですから私としても、もちろんそういう風にいわゆる極めて柔軟なフレッシュなことで、ということであればうちの方から3人課長が入っていますけれど・・・。

(田中康夫知事)
 もっと仕事をするのが苦しいと思っているんじゃなくて、もっと仕事をして楽しいという人を出してくれたと思う人たちが今日発表してくれたっていう風に信頼すれば良いじゃないですか。

(瀬良和征教育長)
 もちろん信頼しております。

(田中康夫知事)
 それだけだよ。えっとあの・・・。

(牧野内生義諏訪地方事務所長)
 発言させて頂いてよろしいでしょうか。

(田中康夫知事)
 牧野内さん、はい。

(牧野内生義諏訪地方事務所長)
 方針決定されていくと思うので、内容ではないのですけれど、これの9ページに1の9になりますか、「温」というところのメインテーマの次の行の書き方が他とちょっとニュアンス違うので、楽しい書き方なんですけれど、そういうことはちょっと保留して・・・。

(田中康夫知事)
 だから、もしそういうことがあるんだったら、自分で事業出したり何とかする時に、ここにはこう書いているけれど俺はこういう具合だよ、っていうんで評論家、長野県全体が評論家なんですよ。評論家だと誰も動かないんだよ。まとまりそうになると、梯子外すのがこの県のね・・・、また議論していきたいというんだけど、議論のための議論だったら事業のための事業になっちゃうでしょ、といってるんだから牧野内さんがもしそう思うんだったら、だってここに書いてあること全否定するわけじゃないんでしょ。ね、だったらこれをフィックスとかいうんじゃなくてこれは今日こうやって出て一つのマイルストーンとして一里塚として、皆さんが共有してもらうということです。そして進めて頂くということです。よろしいですか。時間がなくなってきたので無許可砕石事案に関してこれ報告があります。島田さんにお願いしようと思ったのですが、私たちの至らなさもありましたし、なかなか見つけにくいという点もありました。3の3のところでですね、移行期間を設けていきますがこの期間にも申し出てくれない人が今後ですね、新たに無許可砕石採取等が判明したときには3の3ページというところですね、4の今後の指導方針というところの1,2,3と、かなり1と2に関しては非常に実際に公共に失しているという広い心の観点から認めているところです。ただし3に書いてあるようにですね、それでもなお申し出ないものに関してはですね、今後これは私たちの至らなさということがありましたが、今後に関しては厳しく当たるということを書いてあります。それから、市町村長との意見交換会で出た意見は、様々ここに小さい字で書いてあります。詳細な内容はまた見れる形になっています。それからあの県有施設の敷地内禁煙、あとからお配りした紙で議長あてにこのような紙を今日、議長はまあ明日から渡航があるということで、今日はご出勤なさってないそうですが、これを議会事務局長側にお渡しをすることになります。それから、表彰に関して組合側が私たちは台風であったり震災の活動、これはあの先日の防災訓練等にご協力いただいた福祉施設や事業所にも表彰状を渡しておりますが、表彰を職員に関して個別に行うことは組合員を分断することであるというようなお話が出ているのだそうですけれども、しかしながら、これは例えばオリンピックの招致が決まった時に、それに担当していた人は個別に表彰されています。あるいはですね、長野新幹線が通ったときとか通ることが決定したときに担当していた人が、膨大な人が表彰されております。個別に人命救助したという形で表彰されている人は1名だけです。長野新幹線のときは人数的にいえばもっと土地収用をやった人たちが全員表彰されてもいいのかもしれないし、どこまでを対象とするかというのはですね、これは努力をしても完璧はないかもしれませんが、この点に関しましてはさらに組合交渉があるようでありますが、私はいい意味で前例踏襲ということではなくてですね、これはやはり私の名前で表彰するわけですし、本当に真の意味でコモンズのために働くという人に対しては今後も表彰する予定であります。それから最後にもう1枚配ったのは私のところに個人的に来たメールを配慮をして配った内容です。別に統計学がどうのとかそういうところではなくて、この人の言っていること、ごく一般的な市民の方だと思うんだけど、最初のところのまさに一人一人が自律していってこそですね、良い施策が一緒に行動して実現していくんだということを書いていて大事なことだと思います。やはり長野県民のすごさというのは車座集会等でもそうですけれども、良い意味で教養を超越したり教養と無縁な場所からですね、発信をしている人がこのような帰納法的な俯瞰的な帰納法から逆に俯瞰をできると、敷衍できるというものを出しているじゃないかと思うので、お読みいただければと思います。自律的な社会というのはきっとすごい大変なことで、自律的な社会は全部を明かすということです。私はフーリエ主義のように全部明かしているのかしれませんが、誰もが見られているし、覗き見じゃなくて誰もに見られてこそ自分が成長すると。そして自分も誰もを見ていると。それはいい意味での管理型社会でのお節介ではない形の、先ほど言った共存していくためのお節介ということだと思います。ただ自律的に判断し行動するというのは辛いことですから、恐らく私たちの県政改革というのをやっていくと突拍子のないことも言うかもしれないけれど、ほとんどのことは良いことなんだと、良いベクトル上にあるんだと、ありがたいことだと。ありがたいことだけど、こんなに自分も自律という言葉じゃなくて、なんかこういう社会になっていくと辛いなあとそうやって考えてみると、よその都道府県や長野県のかつても不透明なところはいっぱいあったかもしれないけれど、だからといって食いっぱくれたわけじゃないし餓死したわけでもないから、こんなに自律的なコモンズっていう社会をやっていくのは辛いからいいよって言い出す人もそのうち出てくるかもしれない。現実に出てきているのかもしれないし、コモンズの社会になって良い意味でフーリエ主義で全てが評価をインフォームドコンセントされると、都合の悪い人たちは日々着実に急速にこの社会においては増殖しているってことだと思うんです。でも、だからといってインフォームドコンセントしなければ自律的にインフォームドチョイスをする社会は到来しないと思いますから、それは少なくとも、私が知事であり長野県がこのようなベクトルの上で改革をしていく上では当然起きてくることだろうと思います。ただそれに対して怯むということはあってはならないと、私は思います。前にも言いましたように、屈しないということと同時に逃げないということ、この両方を両立できる人というのは極めて少ないと思います。市民運動家が屈しないことを意見をいうのは「権力というのは悪である」といってずーっと言い続けることは、評論家として屈しない人は世間にいっぱいいるんですね。でもその人が発言をするということに対しての責任があり社会の一員としての責任があって、何か類が来たときに往々にして市民運動家と称する人は逃げないということもですね、屈しない人が逃げないことも一緒に出来るという人は非常に少ないです。例えば私たちはやはり屈しないし逃げないし、けれども同時に良い意味でのですね、「なにくそ」という気持ちを常に持つということがちょっと一見違うように見えるかもしれませんが、予算でも事業でも「なにくそ」という気持ちを持つ。長いものに巻かれないのはこの県民性だと思いますが、私は「なにくそ」という気持ちをですね、常に皆さんが持ってもらうことが結果として隣人の笑顔を見ることにつながるのだと思っています。大変生意気なことを言いましたけれども。それではいない間もですね、申し訳ない。出納長や総務部長や経営戦略局長をはじめとする、また危機管理室長もですね、多くの方々によって個人に立脚したチームワークで仕事をして頂ければと思います。よろしくお願いします。

配布資料(抜粋)
○ 月刊現代2004.12「緊急対談:大統領型知事はなぜ議会と激突するのか」
  橋本大二郎×田中康夫(1億円選挙資金問題の内幕を明かす)
○ 週刊SPA「田中康夫の東京ペログリ日記リターンズVol.32」

 


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