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最終更新日:2004年09月22日


9月10日 部長会議録


H16(2004).9.10 10:00〜11:00
知事室塩尻分室・特別会議室


出席者:知事、出納長、企画局長、総務部長、社会部長、衛生部長、商工部長、農政部長、林務部長、土木部長、住宅部長、産業活性化・雇用創出推進局長、公営企業管理者、企業局長、教育次長、副出納長、議会事務局長、経営戦略局参事、社会参事、林務参事、地方事務所長(8名)
欠席者:経営戦略局長、危機管理室長、生活環境部長、経営戦略参事(2名)、経営戦略局参事、警察本部長、教育長、教育次長、代表監査委員、監査委員事務局長、佐久地方事務所長、下伊那地方事務所長

 

(田中康夫知事)
 それでは9月10日の部長会議を開催します。今日は出張等が多いので欠席がだいぶありますが、林務部の発表と討論、河合博さんお願いします。

【会議事項1:公共工事における県産材利用提案プレゼンテーションの発表者募集について】
(河合博林務参事兼信州の木利用推進課長)
 おはようございます。公共工事における県産材利用提案プレゼンテーションにおける発表者を募集するということを、今日皆様にご案内申し上げます。林務部のほうでは、信州の木利用推進課を中心に県産材利用指針に基づきまして、各部の工事におきまして木製品をお使いになる場合は、県産材を利用するということで色々御配慮頂いております。そういった中で木材製品でございますので、林務部のほうにいろいろな新しい製品のご案内とか、そういうものが個別に各メーカーさんのほうから私どものほうにご案内等がございます。現場を回っておりますと、中々現場にもいいものがございまして、大手の方はそういった形で私どもに直接ご案内頂けるのですけれども。中には地方の方で、中小企業の方で、そういった私どもに対するアプローチを中々色々な意味でしにくいとか、良く分からないという方もいらっしゃいまして、中には非常にいいアイデアもございます。そういったものを一同に募集させて頂いて、関係の国、市町村のそういたった土木関係のご利用になっている担当者の方々にプレゼンテーションの機会を設けさせて頂きたいと思いまして、今回企画いたしました。
 具体的には、9月24日までに応募者を募集させて頂きまして、10月15日に午後から大体10社程度に限らせて頂いて、5時間あまりを使って関係の方々に直接企業様からプレゼンテーションをして頂くと。ですから、多少価格とかそういった企業秘密に関わることもございますと思いますので、企業様1社対プレゼンテーションを受ける側という形で進めさせて頂きたいと思っております。今回のことを含めまして、今後もこのようなことをしていきたいと思います。とりあえず、初めての経験ですので、皆様方のご協力をお願いしたいと思いますし、地方事務所におきまして、どなたかご推薦のそういったメーカーさんがあれば、是非募集して頂くようにお働きかけ下さいませ。以上でございます。

(田中康夫知事)
 これは県内の方は各担当者。あるいは林業に、これを機会に県産材に関してやろうと。極論すれば福祉の施設の方も含めて各部署が、衛生部や社会部も含めて皆がこのことを伝えていくと。県外企業に関してどうするのですか?

(河合博林務参事兼信州の木利用推進課長)
 一応、県外企業は今回対象には含めておりません。県産材、地場産業の振興ということも含めまして、今のところは含めておりませんが。

(田中康夫知事)
 例えば、県外の企業で長野県の県産材を使っているという人達が、もし是非プレゼンしたいと言って来た場合どうします?

(河合博林務参事兼信州の木利用推進課長)
 他のことでも、例えば学校の机・椅子の件で話を申し上げますと、県内で作って頂きたいという住民の声もございました。理由は、県税を使うので県内の企業の方にして頂きたいというお声もございましたので、そのように考えておりますけれども。将来は、ある意味で県産材を利用するのは県だけでいいのかということは問題としてはあると思いますけれども、とりあえずはそのような形で進めさせて頂ければと思っております。

(田中康夫知事)
 もし、この件にちょっと意見等がある方はどうぞ。北原さんどう?

(北原正義参事(公共事業改革担当)兼検査課長)
 だいぶ使うような傾向になっておりますけれどもね。それで、強度との関係、強さがもつかどうかという、ガードレールもそうだったのですけれども。そういうものをクリアすればだいぶ活用されると思うのですけれどもね。

(田中康夫知事)
 ガードレールに関しては、各企業が大変努力してくださって、3つのグループが認可を受けたので、既に進めていますけれども。これは軽井沢等も大変評判はいいのですが、もっと長い距離。とりわけこれはこの間の補正予算の話をする中で、本県には軽井沢、蓼科、野尻湖、あるいは馬籠、妻籠、上高地、善光寺や松本城というのも中心部にありますけれども、県境に非常に素晴らしい私達の財産が有り、また、そこに多くの方が訪れてくださっているので、県境を越えると、私達の信州に入ると風景が一変するということを述べていますので、木製ガードレールも精力的にこういった地域で面的な拡大を図るということです。
 ただ、これは林務部とか、公共工事担当している所では、県産材の利用というもののアイデアは出尽くしちゃったから、皆さんにも出してもらおうということ?

(河合博林務参事兼信州の木利用推進課長)
 そういうことではなくて、まだまだご担当の方が十分マーケットに何があるか、十分には汲み取っていない部分もあるのではないかと思いますし、新しい製品も続々生まれておりますし、そういったものに対するプレゼンテーションが必要だと感じたわけです。

(田中康夫知事)
 はい。では、よろしいかな?
今日は議題的には一つに、いつも議題がたくさんあって時間が延びてしまうので。少し今日は、もしお考えのことがあれば自由に意見を出して頂こうと思いますが、どなたかいらっしゃいますか。あるいは、こちらの塩尻、あるいは各それぞれの現地機関等でご覧になっている方の中でもご発言があればと思います。

(佐藤崇弘福祉幹)
 それではよろしいでしょうか。コモンズ福祉課の福祉幹の佐藤ですけれども、よろしいでしょうか。今のにちょっと関連して、僕まだ来てすぐなのですけれども、社会福祉の色々な宅幼老所とか、色々な形の事業が実施されているのですが、僕も一起業家として見た場合、非常に長野県は他の県にないくらい優遇されている部分というのが非常にあるのですね。ですが、やはり公募しても中々こない、いわゆる長野県民がそうなのかどうかちょっと承知していないのですが、いわゆるアントレプレナーシップの精神が少し少ないのではないかなと思うのですね。

(田中康夫知事)
 ん?何が少ない?

(佐藤崇弘福祉幹)
 アントレプレナーシップ。

(田中康夫知事)
 起業家精神ね。

(佐藤崇弘福祉幹)
 はい、そうです。起業家精神というものが少々足りないように思うのですね。でも、県下には色々な優秀な大学等もありまして、やはりそういった大学の学生から公募型のビジネスを募集したり、また県外の企業で本社が長野県外にあるとそちらの方に税金が云々という話にはなると思うのですが、ただ、県外の優秀なそういったアイデアを民間のほうから活かして、長野県に持ってきて、産業を活性化させるというのも僕は一つの手だと思うのですね。ですから、社会部の中でもそういった事業をいろいろな形で、いろいろな所から情報を吸い上げて、こちら側から企業の方にアプローチする、そして情報を取る。そして長野県自治体のアントレプレナーシップ精神をもっと上昇させて、少しでもいい方向にいかないと、行政だけで公募して、全くいい制度なのに全く公募がありませんでしたというのがしょっちゅう聞くことなのですが、非常に長野県は進んだ制度があるので、これが違った県で知ったとすれば、ものすごい反響だと僕個人は思うのですけれども。

(田中康夫知事)
 これは、告知が少ないのかしら、それともやはり告知をしていてもそれに反応が少ないのかしら、あるいは告知も通り一遍はしているけれども、各担当者、あるいは担当でない人ももって、ちょっと今後例えば商工部とかそういう人達がツールのように他の部所のものをもって発表すると。この間もお話が出て、県は色々な制度融資を作っているのに各金融機関のほうに伝わっていないと。各金融機関の窓口で紹介しないと。伝わっているのかもしれないけれど、書類を我々は出すだけで、この間総合防災訓練の時にも、各市町村から協力出来る幼稚園とか病院施設は出してくださいというふうに書いてあったので、私はそれ違うと。こちらがお願いしているのだから、書類を出し、また届いた頃を見計らってお電話をさせて頂くと。そしてまた、その後1週間後にお電話をして、さらに「いかがでしょうか」と聞くと。こういう営業精神が大事だったのです。ですから金融機関にも商工部はただ紙を渡しているだけだとあれなので、やはり商工部は金融機関に二人一組か一人ででも回って、うちの制度のシステムを融資担当者に全部説明してくるということをやるように既に商工部にはお願いしていますけれども、同様のことが必要なのかな。どうなのだろう。

(田中透社会参事)
 よろしいですか知事。社会参事の田中ですけれども。今おっしゃった部分というのが、例えば民間企業でも、指示を出します。例えば1万5千名の職員がいます。指示を出すことは凄く簡単なことなのですね、紙一枚書いて、全県FAXを出す、あるいは全県のE−mailを出せばいいと。それで、多分仕事が終わってしまうというのが確かに発生しやすいのですけれども、それは情報を発信しているだけであって、やはり県としてしなければいけないことというのは情報を伝達することなのですね。伝達をするということはどういうことかというと、相手に伝わって、相手に理解をしてもらって、そこから人々が自発的に行動に移すということなのですね。我々が目指しているコモンズというのは、個人の自律を目指しています。個人の自律というのは何かというと、自己決定、自己選択をすることであって、でも自己決定・自己選択をするためには、それが出来るための情報を伝えて理解してもらわなければいけないというところが、凄くこれは本当にお金がいらないことだと思っています。お金はもう十分にかけていますので、後は本当に知事がおっしゃったとおり営業ですよね。僕らも結局次の日全部のセンターに電話して、「昨日この情報伝わっている?」という、やはり追っかけはするのですね。それで始めてコミュニケーション、フェイストゥフェイスか、あるいは直接のコミュニケーションで伝えるというところをきちっとやっていくと。すごくいいものがこの県にはあります。これをきちっと伝えて理解してもらって自己決定・自己選択の情報としてもらえれば、もう新しいアイデアで全く新しいユニークなものではなくて、今あるものを本当に一人一人伝えていくということをやれば、本当に変わるというものが出ていると思いますので、是非それは私、社会部も含めてもう一度、例えばこの前の9月の補正で本当にいい宅幼老所の姿を認めて頂いて、本当に要介護高齢者、痴呆じゃない要介護高齢者が皆で住まう場を長野県は、多分これは本当に県が、一つの自治体が認めたというのは、全国でも初めてケースになるのではないかと思っているのです。これを社会部としては、どれだけ220万人の方々に伝えて、安心して住める場が長野にはあるのだよということを、議会で通ったという前提でですけれども、伝えていけばすごく長野県らしさというのは十分伝えられると思いますし、それは本当にやっていきたいと思っています。

(田中康夫知事)
 もちろんそうだと思う。そういう意識を全員共有してもらう。共有してもらうためには、例えば先ほど申し上げたような制度融資ということをどういうふうに連絡をして、そのまた相手の担当者がどういう反応だったかというようなことをしばらくの間はやっていかないと、職員がそういう意識を自発的に他の場合にでも持つという形にはなりにくいのではないかな。どうだろう、志村さん。

(志村勝也商工部長)
 商工部の志村勝也ですけれども。先日松林経営戦略局長からも、田中さんからの話ということで伺っていまして、一部の金融機関と話を始めているところです。制度融資も含めてなのですけれども、その他の施策も含めて金融機関の特に支店の法人の担当、こういった方々に少しでもご理解して頂きたいと思っておりまして、早速その作業を進めたいと思っています。
 それから、商工部の関係ではありませんけれども、先日お話のあった10月14日の防災の県下一斉訓練ですけれども。直接今、産業振興課長、技術課長、私も昨日視察の後、企業を直接回りましてご依頼しているところでございますので、こういった形で他の部がメインになってやっていることも、商工部のほうでも出来るだけご協力したいと思っています。

(田中康夫知事)
 はい、ありがとう。

(丸山康幸産業活性化・雇用創出推進局長)
 よろしいですか、産業雇用局の丸山康幸です。もうちょっと具体的に踏み込んで、実際私の所で起こっていることなのですけれども。今の問題提起に対して、一つ今、市町村コンシュエルジュというのをやっていますよね。私の部では、例えば熊谷さんが南信濃町のコンシェルジュをやっているのですけれど、何回か打合せすると、必ず例えば産業活性をどうしたらいいかというようなテーマにぶち当たるわけです。そういう時に、例えば産業関係の仕事、当然私のところもやっているわけですけれども、そこで今まで他のところでプレゼンした資料ですとか、他の部門でやっていることなどを取りまとめてディスカッションのテーマとして誘導するのではなくて、こういうようなことも起こっていますというようなデータ、あるいは資料を提示して、討議の役に立ててもらおうと。そのためには、コンシェルジュはある意味では日常のルーティンと離れたスタッフィングをしているわけですけれども、私はこれはラインの仕事として、部局の仕事として位置付けていますので、そういうような具体的に人を、例えば企画チームから派遣して、ディスカッションに参加してもらうとかいつもやっています。それも、産業活性以外の福祉関係のテーマになったら、やはり同じような動きをあたかもラインでやるかのごとく、地方事務所とも協力してやればいいと思います。それが一つ目です。
 二つ目ですけれども、この間須坂市に時間を取ってきてくれと言われまして、三木(元下伊那地方事務所長)さんと井上(元商工部長)さんがいらっしゃるわけですけれども、雇用状況がやはり悪いと。どうしたものかということで、ジョブカフェの新津(所長)さんも来て頂いて、スタッフも連れて行って、向こうのスタッフの方と討議をしたのですね。ちょっと驚きましたのが、産業活性と雇用関係で、スタッフと言っても0.5人なのですね、須坂市で実際その仕事を出来る余裕のある人は。私のほうがやっている色々な雇用政策ですとか、あるいは民間委託訓練だとか話したら、やはり良く知らないのですね。結局決めたのは、須坂市の担当の方に私の局に来てもらうと。週に2、3日集中で来て頂いて、実際の担当者と具体的なメニューについて、どこが須坂市に適用可能なのかと。何人分余っているのかということも、あたかも私のラインに入っているかのごとくやるということで、これがうまくいけば、もうちょっと他の雇用関係が厳しいところに対しても同じアプローチをしようと思いますので、そういうような二つの具体的なことが起こっていますので、参考までに今お話しました。

(田中康夫知事)
 昨日、志村さんと八重田(企画局長)さんも一緒に三協精機の・・・、日本電産という京都に本社がある、ご存知のように永守重信さんという方が社長のところがM&Aをしたわけですけれども、わずか1年ちょっとで大変経営状態がよくなったと。三協精機は、今回伊那に工場を増設していますから、基本的な私達の方針として、三重県のようにシャープに100億円渡してハイビジョンの液晶テレビを作る工場を建設するというよりも、今度オリンパスにも伺い、前回も伺い、また今回伺いますけれども、オリンパスも西新宿に、これは丸山さんとも行きましたが、本社はありますが、大町、伊那、辰野と国内の主要工場は全て長野県内にあるのですね。あるいはセイコーエプソンもそうですし、あるいは御代田にあるミネベアという会社、あるいは養命酒。これは大きな反省として私、あるいは私以前から長野県は知事がこうした所に行くということは絶えてないわけですしね。むしろ、やはり公共事業の竣工式以上にこうした企業のところとトップ懇談をしていくと。
 非常におっしゃっていたのは、永守さんと30分くらいの予定が1時間以上の話になって、非常に意見交換が活発に出来たのですけれども。一つこの県はサービスという意識が無いなということを私が常日頃口を酸っぱくして言っていることを、今八重田さんが横にいますけれども、全く同じことを言っていたのですね。そうやって考えると、こういう資料も出来てただ流すと。だからやはりサービス、一人一人が営業なのだと言っているように、そうすると現地に行った時に、その他に一緒にうちの原産呼称管理のパンフも渡すと。その商工担当者にも。あるいは社会福祉の担当者にも、ほらこうだよと。現実に原産地呼称管理の制度が出来たことでサントリーは塩尻の桔梗ヶ原の葡萄を山梨で醸造していたものを、急遽塩尻で醸造所まで作ると。そうしないと原産地呼称管理の認定を受けられないと。これは日本経済新聞は大きく扱ってくれましたけれども、地元の新聞はほとんどありませんけれども。これも一つの環境に配慮した雇用になるわけですよね。そうするとこれも農政部や商工部全て関係してきます。
 さっきのもう一回、佐藤さん戻ってその社会福祉のところの話。今の議論聞いてどうですか。

(佐藤崇弘福祉幹)
 僕もやはりそのとおりだと思います。自分が実際経験したこととして、県とかの色々な制度保証融資をやっていて、実際僕もそれを利用したいなと思って行ったのですが、僕は県から制度保証融資でお金が来るのかなって、ちょっと頭が悪くて分からなくてそう思って行ったのですが、結局はそれが銀行であり、信用保証協会が結局保証しているということで、結局は県に行っても何も意味が無いのですよということを言われたのですね。そうではなくて、僕が聞きたかったのは、あくまでも困っていて、なんとかして事業計画とかを見てもらってブラッシュアップして、そこにアドバイスを貰って少しでも産業をよくしようとか、そこへ少しでも会社を建ててやろうという気持ちが県の方に本来見えるべきじゃないかなと僕は思ったのですね。結局、信用保証協会へ行って信用保証協会の判断ですと言われれば、結局僕はどうしたらいいか分からないような状況になったのです。ですから、今回の社会部に関しても、僕が思うのは非常に有限とか株式とか、いわゆる本当に民間と言われるところにも我々は融資、助成金をつけているのですね。これは非常に画期的なことで僕が住んでいるところの会社の方に少し話をしたら是非長野で立ち上げたいよと言うところは、おそらくもの凄く出てくると思うのですよ。それは、あくまでも我々行政はそこまで踏み込むべきではないと言われると思うのですが、収支みたいなのを少し出して、「このくらいの利益になって、こういう形になるのですよと。非常に魅力的なのです。しかも、社会の役にも立って、利用者・家族からも喜ばれる。こんなにいい商売は無いのではないですか。」と言える営業の仕方を僕はしたいなと思うのですね。

(田中康夫知事)
 今、佐藤さんが商売という言葉を言ったわけです。私が知事に就任した頃に、私達は県民へのビジネスをやっているのだと言ったら、当時ある部長が、ビジネスとか商売という言葉を行政が使うとは何事ぞと私に怒りました。でも、今言ったのは、自分のお金儲けをしたいということではないのです。私達はサービス産業なのです。サービスのそういうビジネスをしているのです。そのために税金を使わせて頂いているのです。だから、その点はとても大事で、ですから志村さん、商工部の先程の制度融資のことを金融機関にお伝えしていくというのも、やはり管理するということではなくて、「どういうふうに説明しました?」、「どうでしたか?」、あるいはもしかしたら、説明した上でそこの金融担当者も非常にのってくれて、非常に良い融資が出来るようになったところもあれば、それを担当した人の発表を部で聞くとか、あるいは部の中で大変に素晴らしい人をこういう部長会議で発表してもらうと、現場のヒントを部長も共有していくというのが大事かなと思います。
 私はご存知のように、建設産業構造改革支援幹の10名に会って非常に感銘を受けて、彼らが、今まで本庁舎を中心としてデスクワークが多かった人達が一生懸命やっているので、是非発表して欲しいと言ったら、彼らは喜びながらも、非常にいっぱい回っても4パターンで移行を成功している人はわずかであると。その他、変な言い方ですけれども、中々上手くいかないケースもあるので、上手くいったケースだけをお話するとどうかなあって遠慮されていました。あるいは、そうした発表をするということで、発表するようなものはいかがなものかというような空気があるのだったら、これは私が皆さんと一緒に変えていかなくてはいけない。発表できる人は凄い人と。それを、後ろでなんか言うのではなくて、自分も発表できるような人間になろうという気持ちを持っていってもらう必要があると思って、私はいつかこれは建設産業構造改革支援幹にも、皆さんの前で発表することがむしろ誇らしいって言うのではなくて、県民のためなのだというふうに是非ご理解頂けるようにまたお話をしようと思っていますが。その他ありますか?

(河合博林務参事兼信州の木利用推進課長)
 林務部参事河合ございますが、今の件でよろしいでしょうか。サービス産業はそのとおりでございますけれども、やはり担当の方の意識は事業を自分のマイベイビーだと思ってやって頂きたいと思います。やはりそれは、自分の子供だったら、その子が例えば地方に学校が変わる場合、それはもう色々な事を、この子はこういうことだから、それで関係の方に色々お話して、この子を理解して頂いて、環境も自分も理解してそれで行くのですよね。同じように自分の与えられた事業というものをマイベイビーだと思わないと、それは僕はサービスなのですが、ただただ先程のことも大事ですし、その上に加えてそういう意識、自分達がある意味で佐藤さんが言われたアントレプレナーシップを持ちながら自分の事業をやりとおしていくと。そうすれば、必然的にそういうことは出てくると私は思います。そういう点を今私は多少課の方が足りないなと思っておりまして、そのようなことを働きかけております。

(藤村優香里政策推進幹)
 知事よろしいでしょうか、藤村なのですけれども。今の話を受けてなのですけれども、ここ最近我々の議論の中で私は繰り返しお願いするのは、何のためにですかということをお尋ねしたりするのですね。

(田中康夫知事)
 誰のためですかということ?

(藤村優香里政策推進幹)
 何のためにです。

(田中康夫知事)
 何のためかと。はい。

(藤村優香里政策推進幹)
 まさに、ここに来る前にもある職員の方とお話合いをしていて、何のためにかということをお尋ねするのですが、おそらく皆さんのお心の中には、熱き情熱とかおそらくあるのですね。おそらく皆さんの中には何のためにかということはもちろん分かっていらっしゃるでしょうけれども。どうもご説明される時にお役所言葉になるという、一言でよろしいのかどうか分かりませんが、「情報として預からせて頂きます」とか、「前向きに検討します」とか、「どうするのだい?」ということがままあるわけですね。先日、私大変素晴らしいなと思う職員の方にお会いしたのですけれども、まさに信州コールセンターチームの西川君とそういった話をまさにしている時に、我々の職場を回ってくれる移動カフェの人達がいますよね。彼女が本当に素晴らしい笑顔で、本当に素晴らしい明るい・・・

(田中康夫知事)
 知的障害者の人達のですね。

(藤村優香里政策推進幹)
 そうですね。こんなに美味しいコーヒーを飲まないと損しちゃいますよという営業をしてくれるのですよね。思わずチームにいた全員がほっとする笑顔を見せたのですね。彼女は何のためにか、ということをやはり凄く我々に伝えたいという気持ちが根にあったのであの対応が出来たのだと思うのですよね。ちょうど話合いをしていた私達はその場にいましたから、「こういうことだね」ということで凄く合点がいったのですけれども。本当に元々皆さん終わりだと思いますから、何のためにかという所を遠まわしな言い方になったりとか、妙に客観的にならずにご説明頂いたりとか、あるいは議論して頂ければいいのではないかなということをふと思いましたので、言わせて頂きたいと思いました。

(田中康夫知事)
 わかりました。鮎沢さんどう?今の?

(鮎沢光昭農政部長)
 私は、それぞれの職員は思いを持っていると思うのですよね。それがどうも今までだと表現が下手なのですよね。ですから、やはりそれをどう引き出してあげるかというのは我々の仕事だろうし、そういう訓練をしてきていなかったというのもあるのですが。一ついい例ですけれども、学校給食への取組みをやったわけですよね。あの時は教育委員会と農政部の職員が一緒になって、学校給食の現場へこういう名刺をぶら下げていったわけですよ、こういう名刺を。そのときの反省、本当に最初から入れたところと、全然入れなかったところいろいろあったわけなのですよ。しかし、最終的には全校でやって頂けたのですね。そういうその取組みは、一回で出来ない、何回も行って、そして反省しながら、それじゃ次へ行こうというそういういう取組みで出来るようになったのですから、私は今の話も皆で取り組む姿勢を我々が率先して出していくと。我々が出さないで何で職員が出せるのだと、こういう気持ちで皆でやりましたので、出来たと思っていますので、まず率先して私達がやるべきだと思っています。

(田中康夫知事)
 八重田さんある?

(八重田修企画局長)
 昨日知事と、三協精機の永守会長とお会いした時に、県職員の皆さんに一つだけアドバイスと言いわれたのですが、結局ビジネスとは決定的に違うのは、県庁の皆さんはもし事業が立ち行かなくても、強烈な危機感はないかもしれないけれど、企業の場合はその事業が立ち行かないと企業は立ち行かなくなっちゃうと。さっきも意識の問題出ていましたけれども、やはり我々もそういう危機意識を持っていけばだいぶ違うかなと感じました。

(田中康夫知事)
 部長会議に出ている人はそう思っているのだ。まあ、思っていない人もいるかもしれないけれど。それをどうまた企業とて、現場の若い職員、あるいは熟達した職員にそういう意識を共有させるということで皆悩んでいると思うのだ。ただ、我々の場合はもっと、ねえ。

(八重田修企画局長)
 ですから、さっき鮎沢さんが言われたようにやはり先に立ってやるよりないと。そういう結果を出すということだと思います。

(田中康夫知事)
 でも、農政部と教育委員会の場合も最初、もう皆さん記憶が少し薄れてきているかもしれないけれど、学校給食は私が1月になって、地産地消を全部作って、その日は作った爺さん、婆さんが教室で説明してくれて、10分給食の時間が延びたっていいじゃないかと言った時に、当時教育委員会は、いやあ1月になってそんなこと言われたって出来ないと。給食の材料は、もう先まで決まっているのだというから、じゃあなんで先まで群馬県や福島県のトマトやジャガイモまで持ってくると決めているのだと。あまり教育委員会ははかばかしくなかった。そこで、農政部に言ったわけですよね。そしたら、農政部は是非やろうと言って、教育委員会と農政部と二人一組になって、全ての小中学校、教育委員会を回ってもらって、ご存知のように出来るようになったわけです。今年はもう毎月各学校で地産地消の給食をやってもらえるようになった。これはもう皆さんも共通認識だと思うけれども、教育委員会の場合には、学校給食会というのがあって、往々にして校長経験者等がその役職になっている。文部科学省の元で広域流通の食材を組み込むというような形になっていると。では農政部の場合も田中康夫になって農業の土地改良事業等の見直しということには抵抗があったかもしれないけれども、直接農政部の担当していることではなかった給食、でも農業の振興に役立つ、農業を愛して職員になった人は、その時一人の県民としてやはり地産地消の給食を子供に食わせてやろうじゃないかと、1月であったって4月からやろうと。それに呼応されて、意識改革の進んできていた教育委員会の中で若手中心が動いてくれたのですね。だから、それが私が常に言っている、自分や自分の家族じゃなくて、隣人の、公務員で無い隣人の顔を思い浮かべて、その人達が自律的になるように、その人達を甘やかすのではない、でもその人達に喜んでもらえることをしようということです。だから、それが部署を、前、冗談で言ったかもしれないけれども、例えば部も第一部、第二部、第一外科、第二外科とあるように、第一林務部、第二林務部とか、第一土木部、第二土木部とか、社会部Aとか社会部Bと言っていたことですけれどね。鮎沢さんでも、給食のは確かに我々の記憶は薄れていたけれど、ある意味では部局を超えてあれだけ短期間に、1月の末の査定の時に私が言って出来あがったので、あの時の苦労話やあの時の実績を部で誰か担当した人に部長会議で話してもらいましょうか。

(鮎沢光昭農政部長)
 はい、わかりました。

(田中康夫知事)
 なんか元気がないな。

(鮎沢光昭農政部長)
 大丈夫でしょうね。まだ居ますからね。

(田中康夫知事)
 はい。他にありますか?先程言いましたが、昨日三協精機とセイコーエプソンにも伺ってきました。私達はちょっとアピールが下手で、IT網にしても、これは例えば、岡山県や高知県は自前で引いて大変な借財を抱えているのです。私が就任した時に、まだ完璧に出来ていなかった部分もありますけれども、今ご存知のように農協系で全国で唯一の非常に活発な動きをしているJANISと。これもやはり佐藤さんという人物、部長がいたからなのですね。「よそ者」・「ばか者」・「若者」ということをこの前言いましたけれども、大事なことで非常にIT網が整備されてきています。ただ、例えば泰阜村においてもJANISが来ているのですが、ブロードバンドの回線を契約したのは私が3人目なのですね。登録する時に、何千円か、1万円近くかかりますけど、そのあとは数千円なので。やはりこういうもの、目に見える変化として、昔国が富山県のなんとかという所に、いっぱいパソコンだけ置いてみんなで分担回ししていたというのとは違って、回線網は引いたからやはりこういうのに、その村に移ってくれたらお金が出る村があるのだったら、こういうのに少しお金を出してもらうと。やはり、そうすると一般レベルですから。それから、企業に今お話しているのは、今まで企業が契約していたようなNTTを含めた回線も、こうした形のうちの新しい回線網へと移行していってもらうと。同時に、あとやはり私は話しているのですけれども、ペンションとか、この間も上高地に泊まったら上高地でサービスも良くなかったし、ご飯も今一つだったし、パソコンも全然使えないと。やはり非常にいい意味で批評精神のある人達ってパソコン持っているので、上高地でもどこでも旅館である一定規模の所じゃなくても、逆に小さい所のほうがそうかもしれませんが、そこにやはりブロードバンド回線網が来ているということは、それだけで大きな満足に繋がるかなと思っています。この点も県が積極的に支援すると。これは10月でしたっけ。

(八重田修企画局長)
 今日の午後。

(田中康夫知事)
 違う、違う、違う・・・。信大工学部の遠藤守信教授を中心とした方々とシンポジウムを開いて、私どもの既にかなり全国でも随一の、遠藤さんは非常にうちのIT政策を評価してくださっているので、それをより企業と一般ユーザーと、あと観光業に契約を深めていくということをしたいと思っています。
 志村さんのほうから昨日三協精機とエプソン行っての何か意見ありますか。

(志村勝也商工部長)
 二つありまして。一つは永守会長がおっしゃっていた、旅館・ホテルの話を、サービス、飯、それから経営者・・・。

(田中康夫知事)
 ちょっと話して。あなたから。

(志村勝也商工部長)
 会長は年に2泊3日で年間100日くらいこちらのほうにいらっしゃるということなのですけれども、その都度何回か旅館を変えていらっしゃるそうなのですね。そうすると、何日か旅館に泊まるそうなのですけれども、朝御飯はいつも同じで団体と一緒になって食べていると。多少変えてくれればいいのに、そんな配慮もないし、支配人さんも女将さんも挨拶にもこないし、経営者が何をやっているのか分からないと。サービスが駄目だと。それが一つや二つではなくて、回られた所全部がそうだということで、私もいたたまれない気持ちになって、これはどうしたものかなと非常に汗をかいたというのが一つと。
 もう一つは、商工部の政策がどうしても、先程ありました制度融資とかあるいは技術開発云々という話があるのですけれども、特に今回二つの会社を訪問して、トップの方がおっしゃっていたのは、利便性というか非常にビジネスが動いていく中で、人が会社員が、ご自分もそうですけれども、非常に動くという時に、従来であれば商工部の所掌ではない部分で、まつもと空港をどういうふうに利便性を高めるかというところで、非常に大きなポイントだなあということで、商工部の中だけにいると中々そこまで発想がなくて非常にそこのところは反省すべき材料だなあと。これはもう多分まつもと空港だけの話ではなくて、その他にも一般的ないわゆる様々なインフラの問題とか、制度の問題とか本当はあるのだろうなあと。もう一度そこのところをしっかり探らないといけないのだろうなあと強く感じたところです。

(田中康夫知事)
 両企業とも、信州まつもと空港の活性化ということは非常に望んでいました。幸い松本市長と塩尻市長も同様の見解をもって、地元への説明、地元の要望と。説明を行なった時も地元の従来からの要望ということと、また異なる全県的な戦略としての観点で、早期にまつもと空港というものの利便性を高めることが必要だということを、小口市長も菅谷市長も私のところに来ておっしゃっていましたので一緒に行なう予定です。日本の空自体のコミューターが少し増えてきていますので、非常に良い方向にあると思っています。
 先程の、温泉の話は永守さんは非常になんか私に似た人だと。八重田さんも言っていたのだけれども、非常に気が合ったのですが。私がずっと言っていたことだけれども、逆に言うと、私も「よそ者」でないわけで、「うち者」なので、ご存知のように2年前のスキー王国の時に県内コマーシャルで、「高い・まずい・愛想ない」という声を御茶ノ水のスキーショップ街で撮って流したら、何を言っているぞって大批判が県内から来たのですね。県外からはおっしゃるとおりで、こういうのを流して意識を変えるというのは勇気のあることだとスキー客から来たのですが。やはり、前から言っているように、荒っぽいかもしれませんが、評価を受けるということが大事なことなのですね。評価を受けてこそ、私達が風聞とか、あるいは差別というものが生まれないのだと思っています。
 あと一点、先日土木部等の査定の時にも申し上げたのですが、ちょっと私達の組織の構造問題があると思っています。企業局の本山浄水場も6年という長き、あるいは環境保全研究所の調査結果というものも、衛生部も生活環境部も所長なり部長という段階に行かないところで公表というようなことが判断されていってしまっていると、これは詳細な今調査をしています。その上で発表しますが、やはり前から言っているように「報・連・相」。私の所に持ってくるのでも、8割がた決まってから、各部長ももしかしたらそうかもしれない、課長もそうかもしれない。そうすると、そこでは取り返しがつかない状況というのがよくあります。土木部にもお願いしたのですが、伊那の建設事務所で無許可採石場の問題というものが出てきて、無許可のままでいたと。そこで、全県に関してこれは調べたはずなのですが、公表したあと、住民から飯田で有ると。10ヵ所有ると。企業名まで具体的に挙げてきたわけですね。そうすると私達の内部の調査能力や意欲はなんだったのかということになってしまいます。その時に、また住民からお寄せいただいたデータに応じて迅速に対応するというのでは、これはやはり住民の側からしたら、何のために税金を払って仕事をしてもらっているのかということです。採石場は、これは大きな反省で、土木部も今反省してやって頂いていると思いますし、そのことを大変ありがたく思っていますが、道路が無ければ採石場には到達できないわけで、道路パトロールをしているわけですから、広い県土とはいえ、とりわけまた伊那の建設事務所の件があったのに、こうしたことがあるというのは組織の、もしかすると皆さんの責任というよりも、この組織全体の今までの「報・連・相」が無かったということが、私が就任して4年間色々な改革をする中で、逆に遅ればせながら今出てきちゃっているのかなという気がします。ですので、この点は、膿を出すとかそういうことじゃなくて、私達の先程の皆が営業マンになる、皆が「報・連・相」をするということをお願いしたいと思います。
 三協精機に行ったら、1番でなければ駄目だなんだと、檄文の色々なのがあって、前から言っている表側にはわりあい綺麗な言葉が情熱とか書いてあるのですけれども、皆さんと一緒に言っている、「的確な認識・迅速な行動・明確な責任」といったような言葉や、我々サービス業なのだというようなことも、少し職員に絵でも書いてもらってポスターにしていくというのがあるのかなあという気がしました。
 あと一点だけ、信州という言葉。土木部の査定の時にも言ったのですが、私が信州という言葉を観光面なのだというようなことを申し上げてきたと思います。あるいは、全国4番目の広さなので、非常に各地域の地区というのがあり、信濃とか信州というのが一つのアイデンティティーだと。長野県というのは、明治以降に逆に筑摩県が中野県の役場が不審火で焼けた直後に、善光寺の下の一地名であった長野という言葉が県名になったけれども、信州や信濃は8世紀や9世紀から使われている言葉ではないかと。県庁所在地名と県名が異なるところもあるじゃないというようなことを申しあげてきました。ただ、一点私が最初にあえて皆さんに申し上げてこなかったことですけれども、JRが三つ入っています。ご存知のように伊那谷、木曽谷は東海です。南小谷よりも上は大阪に本社があるJR西日本です。それはまさに日本列島の背骨に位置する中央にある県だということだったかもしれませんが、同時に、国土交通省という国土を掌るところの部署は、北陸地方整備局、関東地方整備局、中部地方整備局と本県は3つに色分けされているのですね。つまり、既に本県は3分割されちゃっているのです。国土交通省の区分けの中では。先程も、木曽の村上議員に申し上げたのですが、青森、秋田、岩手というのが、道州制で3県合併しようと言っているので、多くの人は今のある県境というものを機軸にして道州制が出来ると思っているかもしれませんが、そうではないということです。つまり、国の側はご存知のようにこの間の省庁再編でも大変な抵抗があって、もちろん林野庁は中部森林管理局で、本県が機軸になって他の県も富山まで入っています。近い将来道州制という大きな政治のうねりがある時に、本県は、信州・信濃どころか長野県というものも解体されかねないということです。ライン川のほとりで、アルザスの人達がドイツが入って来て、フランス語の「最後の授業」という本にも出てくる、フランス語での授業がもう出来なくなるという話がありますけれども、本県が「信濃の国」を歌えなくなってしまうかもしれないということなのです。唯我独尊なのではなくて、私達は山で囲まれているから一つの全国4番目の広さで、木曽や飯伊だけでも大阪府や香川県と同じ大きさで、しかも220万人がいて、多くの県の中には数十万人の県がたくさんあります。だからうちは大丈夫だということではなくて、うちがやはり信州自治共和国なのだと。皆それぞれ地域性がコモンズで認め合い、けれども「信濃の国」を歌う時には皆肩を組めるということが私が前から申し上げてきた、それぞれの地域のテロワールという土の匂いのする料理があり、それぞれ建物もアルザスは木で、コートダジュールは漆喰壁で、ブルターニュは石の建物だけども、ラ・マルセイエーズを歌う時には、フランスというものがあると。この信州ということを私達はもっと意識していかないと。そして、その中でこれは見下すということではなくて、富士見町は山梨県になだらかな丘陵で地続きかも知れない、あるいは野尻湖の信濃町から新井市や上越市はなだらかな丘陵で地続きで日本海までいっているかもしれない。やはり、日本列島の中央にあるからうちの県は大丈夫だというのではなくて、うちの県が解体されちゃうかもしれないのです。そうしたら、信州日報とか、市民タイムスとか、下諏訪市民新聞、昨日2万号越えたので、講演をさせて頂いて、会合に出席させて頂きましたけれども、こういうタウン誌は残ります。でも、私どもの広域の放送局や広域の新聞社というのもこの時果たして残りうるかということなのですね。やはり、そこまで考えて、信州は一足先に道州制なのだと。そしてその中で見下すのではなくて、それだけ足腰の強いコモンズ共和国だから、山梨であったり、上越地域も一緒にやっていけるというくらいの覚悟でいかないといけないと思っています。ですから、信州と私が申し上げたのは、単に観光面だけではありません。国が付けた、長野県という旧内務省が付けた名前はいかがと言っているわけではないということ。そうなった時に、皆さんの職場も解体されちゃうかもしれないということです。だけど、皆さんは元より県民のために働いているわけですし、私もそうです。是非、その意識を持って今回9月補正は大変各部から意欲的な予算が出てきていると思います。今までは、当初で事業は出すのだと、9月の補正は何か県単の事業の公共の積み残しをやるのだという意識だったかもしれないけれど、いい事業であるならば、そこに関係なく9月でも12月でも6月でも出していこうという意識を思ってくれたことは大変嬉しく思っています。
 今日、欠席している部長達にも今日この議事録はなるべく早めにまとめて頂いて、放送で聞くと時間かかるかもしれないのでペーパーで、本来ホームページに載っているから読んでもらうべきことですけれど、ペーパーで各欠席者にも配ってください。以上です。

配布資料(抜粋)
○ 諸君! 2004.10 「田中康夫知事の支持率はなぜ全国最低になったのか」
○ 週刊ダイヤモンド 2004.9.11 「カリスマ知事への落胆」
○ 日刊ゲンダイ 2004.9.9 7面「奇っ怪ニッポン」
○ 週刊SPA 2004.9.14号「田中康夫の東京ペログリ日記リターンズ Vol.23」


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