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百条委員会報告書の採決における発言要旨
(平成18年3月2日本会議より) |
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※本会議の中継映像から聞き取りにより発言要旨を作成しました。 |
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■小林
実 委員長 の報告要旨■
■石坂 千穂議員 反対討論要旨■
■倉田 竜彦議員 賛成討論要旨■
■北山 早苗議員 反対討論要旨■ |
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県下水道事業に対する知事後援会幹部の働き掛け等に関する調査特別委員会における調査の経過と結果につきまして、ご報告申し上げます。
本委員会の設置につきましては、平成15年10月当時、県下水道事業に対する知事後援会幹部が行った働き掛けに関する公文書が、本県では作成していないとの理由で不存在とされていたものが、一転して存在したことが平成17年1月に報道されたことを契機として、同年の1月21日以降、長野県情報公開条例に基づき公文書公開請求が行われた結果、複数の公文書が該当するとして、2月4日付けで公文書の公開が行われたことが発端でありました。
この公文書の不存在決定に関する一連の経過について、その真実を明らかにするために、15回に渡って総務警察委員会において集中審議が行われてきたところであります。その過程においても、県下水道公社の流域下水道維持管理業務の入札制度に関し、知事後援会幹部が働き掛けを行っていたことや、知事と審議会委員等との懇談会に参加した県職員の飲食経費や、県職員の人事異動に係る事務を長野市内のホテルで行った費用を知事後援会が負担していたことなどについて審議が行われ、その他にも、住民基本台帳ネットワークへの侵入実験などの県政運営上不適切と考えられる問題などの審議が行われましたが、県の担当部局の職員の出席が得られなかったことや、十分な説明が得られないこともあったため、これらの問題の全容を解明するまでには至りませんでした。これらの問題に関しては、県民世論としても批判的な意見が多く関心が高いものであったことから、県議会として県民に対し真実の解明と事実の公表を行うことが責務であるとして、平成17年6月定例県議会に地方自治法第100条に基づき設置されたものであります。県議会に100条委員会が設置されましたのは実に25年ぶりのことでございます。
本委員会は、平成17年7月15日の第1回の委員会以降、2月27日の委員会調査報告書の決定に至るまで計30回を開催いたしました。この間、延べ69人に対する証人尋問、179点に上る記録の請求を行い、慎重かつ精力的に調査を行った結果、多くの事実が明らかになりましたが、一部には証人の「記憶にない」などの曖昧な証言や請求した記録に対して「不存在」とされた回答も多かったため、100条調査権をもってしても解明に至らなかった点もございました。
調査結果の詳細につきましては、お手元の調査報告書のとおりでございますが、以下では結論部分についてご報告を申し上げます。
第一に、県下水道事業に対する知事後援会幹部の働き掛けに関する事項についてであります。県下水道公社の改革等の経過を見ますと、田中知事が平成14年12月25日に公社の改革の検討を指示して以降、県では県内業者を優先とした流域下水道維持管理業務の入札改革を実施しており、当時の知事後援会幹部が入札改革について述べていた持論は、入札改革の一連の流れの中での行動でもあったと考えられます。県民からの意見聴取や働き掛けについては否定するべきものではありませんが、土木部職員によるパソコンを巡る贈収賄事件を受け、田中知事が自ら、平成14年12月13日の記者会見におきまして「名刺営業」の禁止を表明して以来、県においては名刺営業が禁止されているという事実を考慮すれば、知事後援会幹部を利害関係者と知りながら、政策秘書室、経営戦略局等に自由に、かつ頻繁に出入りさせていたことは、一般の県民ではあり得なかったことであり、正に知事後援会の幹部であることを理由としての特別な扱いであったと言えます。
また、知事後援会幹部は、田中知事が就任して以来、年々下水道行政に深くかかわりを持ち、また、影響力を強めながら、平成15年度及び平成16年度には自らが役員を務める法人が流域下水道維持管理の下請業務に参入し、平成17年度には元請業者となっております。このことは、知事後援会幹部の地位を利用し、県の入札制度などを自らの都合のよい方向にリードし、結果として自らが役員を務める法人が県の流域下水道維持管理業務に参入することを実現させ関係する法人の利益を導いたことにほかならないと言えます。このような一連の行為は、県民から選ばれた知事として県民の信頼を裏切る行為であり、道義的に重大な責任があると言わざるを得ないものがあります。
なお、調査の過程で一部の委員から、地元業者ができる限り参入する入札制度改革の流れは多くの方が望んでいたことであり、結果として知事後援会幹部が役員を務める法人が参入したという事実はあるが、その入札制度が法にのっとったものであるという点では違法行為とまでは言えないとの意見がありました。
第二は、「下水道関係の働き掛けに関する文書」に係わる公文書公開請求に関する事項についてであります。まず、対象文書の公文書性についてありますが、平成15年10月6日付けで「知事後援会幹部から県職員への働き掛けを記録した文書」に係る公文書公開請求が行われてから、県の組織内での一連の検討の結果、同年10月20日付けで公文書不存在決定通知がなされました。このときに土木部下水道課において存在していたと思われる文書については、当委員会における多くの証人の証言及び提出されました記録等によれば、当該文書は職務上作成され、担当職員に配布され、組織的に共有されていた文書であり、関係する県職員の多くが「公文書」であると考えていたことが認められます。このことは、平成17年1月の公文書公開請求に対して、県が「発見した」とされる「知事後援会幹部から県職員への働き掛けを記録した文書」の写しについて、公文書公開請求の対象公文書として特定をし、平成17年2月4日付けで公文書一部公開決定を行ったことでも明らかなように、当該文書は県情報公開条例第2条第2項に規定する「公文書」であることが認められます。
次に、公文書の破棄についてでありますが、関係する証人の証言及び提出された記録等によりますと、平成15年10月6日付けの公文書公開請求についての対象公文書の原本、写し等を、当時の経営戦略局参事の指示を受けた下水道課長が珠更に「私的なメモ」として破棄したことは明らかであります。
また、当該公文書の内容を見ますと、知事後援会幹部が知事の威光を背景として働き掛けを行っていた事実が記載されていることから、田中知事をはじめとした関係者が、公文書と知りながら「当該文書を不存在としなければならない」と断定せざるを得ない内容の文書であったと考えられるものであります。県の幹部職員が公文書公開請求に際して、対象公文書を破棄した行為は、県民の知る権利を損なうものであり、県に対する県民の信頼を損ね、情報公開制度の根幹を揺るがした重大な問題であると考えます。
なお、本委員会は、関係する証人の証言及び提出された記録等の詳細を検討いたしましたが、当時の経営戦略局参事から証言があったように田中知事からの「公開しない方向で調整せよ」という直接の指示の有無については確認することはできませんでした。
しかし、記録として提出された電子メールの内容を見れば、田中知事は平成15年10月9日の下水道課長からのメールにおいて、「知事後援会幹部から県職員への働き掛けを記録した文書」が存在していることを確認しているものと認められることや、同日以降、経営戦略局参事からの「公文書の破棄」などの状況を報告するメールを受信しているにもかかわらず、「破棄は不味いよね。」とのメールを経営戦略局の職員にあてて発信し、経営戦略局参事の判断や行動をチェックするよう指示を行うのみで、公文書不存在決定を行うことを是認する結果となっています。田中知事が、これらの重要な事実を知り得た段階で、公文書の破棄を中止する等の適切な指示を行っていれば、破棄の実行を防ぐことができたとともに、当該公文書を公開することもできたはずであると考えられます。このことは、県の統轄者としての責務を放棄していることであり、県職員が公文書の破棄行為を実行しようとする行動を容認していたと判断できるものであります。
なお、調査の過程で一部の委員から、田中知事は「破棄は不味いよね。」というメールを送っており、また破棄を報告するメールを見た時は時間的経過がたっていることから、もう既に破棄されてしまっているというような認識に立っていたのであり、止めなかったことが指示したことになるというのは、あまりにも飛躍した論理だという意見もありました。
第三に、県の事務等に対する知事後援会幹部の関与及び費用負担に関する事項についてでありますが、最初に、懇親会等に対する知事後援会の費用負担についてご報告申し上げます。関係する証人の証言及び提出された記録によれば、長野県本人確認情報保護審議会、「長野県」調査委員会、「長野県出資等外郭団体」見直し専門委員会等の各種審議会、委員会の委員と田中知事等との懇談会の経費、田中知事と県職員との懇談会の経費、平成15年9月22日から24日にかけて、長野市内のホテルにおいて同年10月の県職員の人事異動に係る作業を実施した費用を知事後援会で負担していたことが確認をされました。それらに係る、飲食店等からの請求書ないし領収書は、その多くを田中知事から知事後援会幹部が受け取り、支払い手続きを行っていたものであり、収支報告書等の作成のため必要な記載事項等は確認していたが、具体的な目的、出席者等は確認せずに支払いを行っていたことも確認されました。
また、費用等の支払いに関する田中知事から知事後援会への指示について、知事後援会幹部の証言によれば、「支払いの依頼」という形であったということであります。
しかし、知事後援会がチェック機能もなく無条件で、田中知事が支払った費用について支出していたことは事実であり、知事の意思によって知事後援会の会計支出が行われていた可能性が高く、知事後援会の会計は知事の「財布的」存在であったと言わざるを得ません。
また、知事後援会が懇談会等の費用負担を行ったことについては、田中知事の「公私混同」とも言える県政運営の姿勢を示すものであり、このような姿勢が結果として審議会等の信用失墜を招き、県や懇談会等に出席した当事者の信用を失わせる結果となったことは否定できないものであり、さらに、その原因を生み出した行政の最高責任者としての田中知事の責任は問われるべきであるものと考えます。
次に、稲荷山養護学校改築事業における知事後援会関係者の働き掛けについてであります。関係する証人の証言及び提出されました記録によれば、稲荷山養護学校改築事業に係る構造方式が木質化からより多くの木材を使用する木造化に大きく方針が変更される過程において、知事後援会の関係者が、その地位を利用し、政策の決定に大きくかかわったことが認められました。木造化を推進するために、知事後援会の関係者が実施設計業務を行う業者の選定についても働き掛けを行ったため、公募型プロポーザル方式という形式ではあるものの、田中知事は、実施設計業務の委託を予定した業者が受注できるように、プロポーザル審査委員会の委員を選任した結果、自らの意思のとおりの業者が選定され、知事後援会の関係者が稲荷山養護学校改築事業に使用する材木の加工等を受注し、利益を得ることができたものと判断されるものであります。本委員会としては、稲荷山養護学校改築事業のプロポーザル審査委員会の経過等を検討する中で、公正な入札の実施に関して多大な疑義を持つところであります。
次に、「おはなしぱけっと号」のデザイン変更についてであります。田中知事は、県教育委員会が、アトラクシヨン自動車「おはなしぱけっと」架装等委託業務をプロポーザル方式により、その委託業者を決定しているにもかかわらず、その車体デザイン等について、自らと親交があるデザイナーにデザインを依頼するよう、県教育委員会に指示を行ったものであります。この車体デザイン等の変更に係る知事の指示等は、アドバイス、助言等を超えた関与であり、適正な契約手続きにより作業を進めていたアトラクション自動車「おはなしぱけっと」架装等委託業務への不当な介入であると考えられ、ひいては県の入札制度に対する信頼を大きく損なう結果となったものであります。
また、車体デザイン等の変更については、田中知事、出納長、教育長をはじめとした教育委員会等が組織的に関与しており、田中知事に関係する政治団体の関係者の仲介も明らかとなったことから、この問題に関する県の意思決定の不透明さに疑念を抱かせるものとなった次第であります。これらの事実経過により、田中県政の隠された実態が明らかとなったものと考えられ、不適正な事務処理等が行われていた事実も相まって、県民の県政への信頼を裏切る行為と考えられる重大な問題であると認められるところであります。
次に第四に、住民基本台帳ネットワークシステムへの侵入実験に関する事項についてであります。関係する証人の証言によれば、第一次侵入実験は平成15年9月22日から開始されておりますが、同日朝の段階では、業務委託に関する起案文書等の決裁手続きも行われておらず、請負人選定委員会も開催されていない状態であり、当然のことながら契約相手も未定で、契約書の作成も行われていなかったと思われます。この点につきましては、関係する証人からは、これを否定する証言は得られておりません。
また、第一次侵入実験業務の受託者となった者は、9 月22日の朝には長野駅に到着しており、そこから阿智村に同行した県職員から、業務の受託者となった者に契約に関する書類等が渡されたこと等の証言は得られていますが、契約の締結については、決裁権者である総務部長の決裁が行われたのが、早くても9 月22日の午後であり、かつ、契約書の作成は、関係する証人の証言から、明らかに9月22日より後であったことが認められるものであります。
しかしながら、県職員及び業務の受託者となった者が阿智村に到着した時点で、実験に着手したとみなすことができると考えられるものであります。したがいまして、第一次侵入実験は、地方自治法及び財務規則に求める契約手続きを完了することなく行われた行為であると認められるものであります。
さらに、関係する証人の証言によれば、業務委託契約の決裁文書に添付されました仕様書は、非常に漠然としたものであり、これだけでは実際に業務委託契約を実施することができず、見積りもできないレベルのものであることが明らかであり、業務委託契約の相手と打合せをする中で具体的な契約額も確定されたものと推測するものであります。本件につきましては、法令遵守を指導監督すべき立場にある知事及び部課長級職員が、組織的かつ意図的に法令等を無視した行為を行い、県民の県政への信頼を失墜させた重大な問題として捉える必要があると考えるものであります。
以上、調査の経過と結果についてご報告申し上げましたが、調査の過程におきまして、真実の解明のため設置されました本委員会において地方自治法第100条第3項及び第7項に係る認定を行わざるを得なかったことは、誠に遺憾であり、また不誠実な対応と言わざるを得ません。詳細につきましては、調査報告書の第4に項立てをして説明してありますが、出頭拒否1件、記録の提出拒否1件、虚偽の陳述5件の合計7件を賛成多数で認定したものであります。
ガラス張りの知事室に象徴されますように、「私利私欲にとらわれない県政」「包み隠しのない県政」との改革を標榜してきた田中知事に、多くの県民はその実現に期待し見守ってまいりました。我々議会人も、手法はともあれ、その理念には大いに賛同し、自らも、より開かれた県議会、身近でわかりやすい県政を目指し、さまざまな議会改革に取り組んできたところでございます。しかしながら、ご報告申し上げましたように、後援会幹部等を特別扱いして、その地位を利用して利益を取得したり、後援会の費用負担で中立であるべき審議会や委員会の委員や、有権者である県職員をもてなしたりすることは、田中知事の政治姿勢の主張を根幹から覆すものであります。田中知事には、かかる事態を真摯に受け止め、知事自ら真実を明らかにし、県民に対し説明責任を果たされるよう強く「もうしょう」(※「猛省」と思われる)を求めるとともに、崩壊しかけた信頼関係の再構築に向けて、全身全霊をもって対処され、真の県政改革に臨まれることをご期待申し上げる次第であります。顧みますと、平成17年6月定例県議会においての、100条委員会設置に賛同できかねるとした会派もあったことは、御承知のとおりであります。しかしながら、議会ルールの下に構成された17名の委員は、真実を語る記録や証言に対し、「真理の追究」という観点では全員が一致し、精力的かつ真摯な取り組みをされてきましたことは、結果における客観性、正当性に大きく貢献できたと思うところであります。
また、委員会設置以来、「公開」を原則としたこと、証人の人権配慮に意を用いたこと等も全員の御理解、御協力を得られた結果であります。
去る、2月8日付けの信濃毎日新聞による世論調査で、100条委員会に対する県民の期待度が65.4%と数値で示されたことにも見られますように、県民には真実を知る権利、そして議員にはそれを明らかにする義務、そして議会にはそれを県民に開示する責務、これこそ議会制民主主義の普遍の根幹であることは申すまでもありません。こうして、地方自治法第100条に基づく調査特別委員会を設置してまで、真実の解明をしなければならない事態は、執行部、議会、さらには県民にとって、いかなる理由をもってしても残念な出来事、不幸な出来事であることは確かであります。かかる事態に直面し、我々議会人として、日頃から県政に対するチェック機能を十分果たしてきたか、改めてこの機会に反省を込めて忸怩たる想いであります。
「県民の、県民による、県民のための県政」に立ち返り、今後、再び長野県に100条委員会設置のなきことを願ってやみません。そして、「県民の幸せ、県民の負託に応える」という初心に徹した時、さらにも増して信頼と期待に満ち満ちた議会として、県民は迎え入れてくれるはずであると確信しております。
最後に、この調査を終わるに当たり本委員会の調査に多大な御協力をいただきました証人各位、執行部の方々、報道関係者、そして貴重なご意見をお寄せいただきました県民各位に対し、心から感謝を申し上げまして、委員会の報告とさせていただきます。 |
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日本共産党県議団を代表して委員長報告に反対の討論を行います。日本共産党県議団は当初からこの調査特別委員会の設置には反対しました。なぜなら4つの調査項目で問題にしている内容は既に特別委員会設置前に総務委員会や文教委員会などで問題点の指摘や議論がされており、そこで明らかになった問題を建設的に県政運営の改善に結びつけていくことこそ重要だと考えたからです。
委員長報告に反対する理由は、4つの調査項目のそれぞれの結論にあたる重要な部分の事実認定に賛成できないからです。また、出頭拒否の認定、記録提出拒否の認定、知事及び職員の5つの偽証認定についてはすべて反対です。
第1の調査項目では、県内業者を優先する下水道維持管理業務の入札改革は必要とされた流れであり、私たち日本共産党や県議会全体も主張してきたことで、後援会幹部の働きかけの内容は不当なものではありませんでした。政策秘書室などに自由に頻繁に出入りできたという特別扱いは改めるべきですが、後援会幹部は自分の会社に受注させるように働きかけたわけではなく、一般競争入札に参加して業務を受注しているのであり、地位を利用し関係する法人の利益を導いたとは言えません。
調査項目2では、問題にされている公文書とは知事後援会幹部が下水道業務に地元業者を優先的に入れて欲しいという持論を県職員に語った、いわゆるおしゃべりメモ的なものであり、この文書がなくなったからといって県の業務が回らないわけでもなく、この文書が破棄されたことをもって、刑法258条の公用文書等毀棄罪を適用するのには無理があります。後にこの文書は再度の情報公開で公開されており、本来公開されても何の問題のない1業者の働きかけのメモです。報告書では田中知事からの「公開しない方向で調整せよ」という直接の指示の有無について確認することはできなかったとしながら、「私からの直接の指示はありません」という知事の証言を偽証と認定する、これもかなりの無理があります。
調査項目3では公職選挙法第199条の5に対する知事及び知事後援会の当初の理解は不十分であり、公職選挙法が認めている後援団体の設立目的により行う事業や行事とは後援会主催の総会や行事など、あくまで支持者や後援会員を対象としたものであり、不特定多数を対象とはしていません。しかし、後援会長や当初の後援会事務局長は、知事の面会や会合の相手も目的も聞かずに、知事が立て替えた懇親会費などを支出し、その支出を知った県職員や審議会委員などはその費用を返還しています。県の人事作業に使用したホテル代は公費で支払うべきものとして県が返還しました。また、現在の後援会会計責任者は返還に当たっての会計処理について、長野県調査委員会委員だった醍醐聰氏の私の分は知事後援会が負担していないという状態、私の自己負担に改めてもらうべきだという申し出を受けて、「企業会計からすれば原価の戻しで立替金が戻ったようなもの」と証言しており立替え金だと主張しています。後援会が組織的に方針をもって県職員や審議会委員への飲食の提供などをしていたのではないことは明確です。
調査項目4では当時実験に協力してくれる市町村を明かさないためには、財務規則を無視しなければ実験ができないと思いこみ、国から派遣されていた担当課長に知らせずに準備を進めようとして必要な手続きが大幅に遅れてしまったと言えます。しかし、市町村課長は実験の開始を知って通常の手続きとは異なりますが、最低限必要となる書類を一式まとめて整えた上で、22日に起案し22日中に決裁を終えていますと陳述書で述べているように関係職員の努力により手続きは整いルールに従って行われたものであり、実験は財務規則や法令には違反していません。
時間の都合で全てについて触れることはできませんが、賛成多数で認定されたものは推測に基づくものや見解の違いに過ぎないものです。多数決で行った事実認定に一体どれほどの効力があるのでしょうか。地方自治法に基づく百条委員会における虚偽の陳述の認定は3ヶ月以上5年以下の禁固という処罰を前提とした刑事告発の対象になるものだけに、推測や見解の違いなどを理由に他人を罪に陥れるというようなことを県議会が行ってもよいのだろうかと私は大いに疑問です。法を犯した疑いがあると認定された人たちの名誉毀損や誣告罪などの訴えがされた場合にも、果たして耐えうるだけの認定内容でしょうか。真実の解明を謳いながら、結局は、多数は真実という調査結果を出した委員会となりましたが、告発に値するものは何一つありません。この調査結果がいたずらに「政争の具」にならないように願い、この委員会に費やした膨大な時間とエネルギーを、できることなら不況に苦しむ多くの県民やお年寄りや障害者など弱い立場の人たちに、どうしたら暖かい県政の光をあてることができるのかという議論のために使いたかった、という私の思いを述べて反対の討論といたします。
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県下水道事業に対する知事講演会幹部の働き掛けなどに関する調査特別委員会調査報告書並びに委員長報告につきまして、県民クラブ・公明を代表して賛成討論を行います。
最初に私は今日皆さんのお手元に配られている200ページに及ぶこの調査報告書、調査内容は別にいたしまして、百条委員が全会一致で認定をいただいたことに対し、百条委員会の使命と役割の重さからいって大変評価できるというふうにまず確認しておきたいと思うところであります。さて、次に内容についてでございますけども、第一に県下水道事業に対する知事後援会幹部の働き掛けに関する事項及び稲荷山養護学校の改築事業に関する事項は、同じ根っこに属しておりまして、いずれも知事後援会に献金をした後援会の関係者が働き掛けをした結果、最終的には利益の供与を受けたケースであります。下水道事業の場合は、平成14年12月25日の田中知事の下水道公社改革の方向がスタートとなっており、また稲荷山養護学校改築事業につきましては、知事再選後の平成14年10月10日住宅部長に木造にしたいという知事の発言からスタートをしているわけであります。ある意味では、両事業とも、知事後援会の関係者がその地位を利用し、ニットに働き掛けを強め、政策決定に大きく関わる中から結果的には知事後援会関係者及び関係者が関係する法人などが県の仕事の侍従という形で利益を得る構図であったと判断をできるところであります。
また、下水道公社改革のスタート時の時期について、知事である田中康夫氏は12月25日自ら指示した下水道公社改革の方向以前より下水道公社を改革することを全庁的に行っていたと証言しておりますが、当時の土木部の下水道行政に関係した複数の証人は、平成14年12月25日付けの下水道公社改革の方向の文書によって改革がスタートしたと証言しております。以上の証言や状況を勘案しまして、百条委員会におきましては地方自治法100条7項に規定する虚偽の陳述に該当するものと多数で認定したことは、下水道公社の改革をめぐるスタートの時期の重要な認定と判断するとこでございます。次に公文書公開請求についてでありますが、平成15年4月16日、同17日、23日、5月20日の会議録は後援会元幹部が当時の下水道課長や公社専務理事に露骨な働き掛けをしていたことが記載されているものであります。これら一連の公文書を破棄した行為は違法性が認められるものであり、田中知事ら関係者は刑法第258条の公用文書毀棄罪の刑事的責任が問われることであることを指摘しておきたいと思います。従って、知事である田中康夫氏がそれぞれ情報公開請求の担当者が判断することができることであり、私から指示はしないと証言しておりますけれども、田中康夫氏は経営戦略局参事や下水道課長などから電子メールなどにより、刻々逐一報告を受けていたにも関わらず、公文書の破棄を禁ずるなどの指示は行っておらず結果として公文書を破棄するという下水道課長の行動を容認しており、言外において事実上該当文書を支持したものとして、同氏の証言を虚偽の陳述に該当するものと認定したことは、当然の帰結であったと判断するとこであります。
次に、審議会や職員との懇談会に対する知事後援会の費用負担についてですが、第三者機関としての信用失墜された事例として長野県調査委員会の懇談会費用について、一例をあげておきます。11月8日の第16回の委員会において調査委員であった醍醐聰証人は、田中康夫さんという一政治家の後援会の費用負担を受けるということは全くあってはならないことだと、私たちの調査対象の中に田中康夫氏の後援会の幹部がおられる、そういうところから費用負担を受けることは極めて重要な問題だと証言をしております。一方、同じく調査委員であった松葉謙三証人は、格別問題があることではない、知事後援会の費用負担に害悪があるかどうかは要するに人からおごってもらうという程度の話であり、少なくとも税金で飲み食いするよりましだと証言をしております。また、直前までしなやか会の会計職務代理者の方が調査対象であることからしてもですね、後援会が費用負担をすることを事前に委員にしらしめていたことから、この第三者機関としての信用失墜に顕著な事例であるというふうに判断するところであります。なお、松葉証人がある意味で私は社会通念的に許されないような発言をしてるというふうに思うわけでございますけれども、その後松葉氏がその後県の百条委員会の担当の弁護士として一日4万円の日当で「あしげなく」(※「足繁く」か)百条委員会を傍聴したことも皮肉な巡り合わせだったと言えると思っております。
次にこの問題について委員長報告でも指摘しておりますように、知事の支払いの依頼によって後援会のチェック機能がない中で、会計支出が無条件で行われたことにつきましては、文字通り知事後援会の会計は、さきほど委員長報告にありましたようにまさに知事の財布的な役割を果たしていたことであります。以上の経過から見まして後援会会計責任者及び支出を要求した田中知事は公職選挙法第199条5の第1項に抵触するのではないかとの疑念をぬぐい去ることはできません。いずれにいたしましても、概ね5分以内でという申し合わせでありますので、あと住基ネットの問題やあるいはお話しパケット号については触れられませんけれども、いずれも疑惑が明らかになりつつあります。百条委員会はさきほど委員長報告にもありましたように、県民の解明の期待が大きいだけにどれだけ応えられたかわかりませんけれども、田中知事の多すぎるグレーゾーンの一端を県民の前に明らかにできたものと確信しております。後は県民の皆さんの判断を仰ぐとともに、司法の場でどう判断されるかについても注目をしていきたいというふうに思う次第でございます。以上申し上げまして賛成討論といたします。 |
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あおぞらの北山早苗です。県下水道事業に対する知事後援会幹部の働き掛け等に関する調査特別委員会、通称百条委員会の委員長報告の内容は白黒をつける必要がなく両論併記で終わるべきものにまで、無理やり多数決で採決したものがあるため、賛同できません。全ての偽証、出頭拒否、記録提出拒否の認定にも賛同できません。ここでは主な偽証認定について反対の討論を致します。県下水道事業発注の県内業者優先は既に全庁的な共通認識だったと知事が述べたことを偽証にあたると認定したのは誤りです。県内業者優先の流れは平成10年に業者たちの陳情や平成12年9月県議会での光家土木部長の答弁でも明らかなように田中知事になる以前からのものでした。また、平成15年には県議会でも意見書を全会一致で採択しており、県民、議員、県庁、みなの願いであったことからして、知事が偽証しているというのは全くもって誤りです。同じく県内企業優先が進められる中で、公社が協力すると、公社理事長が述べたという当時の下水道課長田附保行氏の証言を理事長は否定しているから偽証にあたるとする認定も田附氏が意図して事実を捻じ曲げたものではなく誤りです。
次に公文書破棄について述べます。田附氏が公文書であると認定していたはずなのに私的メモと考えていたと証言したのは偽証だと認定しましたが、田附氏は作成時から私的メモとして作ったと一貫して主張しており偽証にはあたりません。さらに、田中知事が報告を受けていながら破棄中止の指示を怠り、職員の公文書破棄行為を容認したことで、言外において指示を出したと考えられるから、指示はしなかったという知事の証言は偽証であると認定するのも誤りです。公文書公開請求があった当時のことを説明します。知事から公文書隠ぺいを指示されたと主張している元経営戦略局参事の岡部英則氏は平成15年当時、公職にあるものからの働き掛けについて取り扱いマニュアルを作るよう知事から指示されていました。岡部氏は自ら働き掛けは記録し、内容を相手に確認した上で知事らに報告すると部長会議で提案し、10月6日に要綱として出されました。これを受けて新聞社から元知事後援会幹部による下水道改革の働き掛け文書が公開請求されたのです。つまり田中知事は岡部氏に自ら作ったマニュアルにそって公文書にあたるかをチェックし、対処することを望んだに過ぎないのです。現に下水道改革の働き掛け文書は内容が元知事後援会幹部本人には確認されていないものであり、マニュアルに沿って判断すれば私的メモとなります。それを、岡部氏は知事後援会幹部の関与はイメージダウンになる、知事からメールが来るような関係に戻りたいとの思いから、独断で田附下水道課長に破棄させました。破棄してしまってから知事に報告しました。また、10月9日、田附氏から知事に宛てたメール、岡部氏から知事に宛てたメールにはどれも公文書かを明確に認識できる記述はありません。つまり、知事にとっては公文書か私文書かわからないうちにたった半日の間に破棄が行われ止める間もなかったのです。だからこそ知事は、独断で破棄を行った岡部氏に一層の不信感を抱き、破棄はまずい、岡部氏の行動そのものをチェックするようにと元経営戦略局の宮津雅則氏にメールで頼んだのです。このような事実があるにもかかわらず、百条委員会が多数決で知事が当該文書を不存在とせざるをえなかったと決めつけたり報告を受けながら破棄を止めずに容認したからという理由で、指示はしなかったという知事の証言を偽証だと決め付けるのは事実に目を向けない飛躍した論理や推測のあまりに無謀な認定です。また、百条委員会は途中で明らかになった重大な事実を認めていません。先ほど私は岡部氏が独断で田附下水道課長に、文書を破棄させたといいましたが、岡部氏が働き掛け文書隠ぺいに動きはじめたのは8日からであることが明らかになったためで、これは重大な事実です。それゆえあおぞらは岡部氏の9日に知事室で指示を受けて動き始めたという証言は偽証であると主張しましたが百条委員会では多数決で否決されました。岡部氏が8日から動き始めたという事実について説明します。田附氏は平成15年10月8日に岡部氏から公文書にはあたらないのではないかと強く言われ、下水道課職員に説明して理解を得るよう指示されたと証言しています。これに対して岡部氏は、私がはじめてこの公文書問題に関与したのは9日午前9時28分知事から私のところにメールがきて一階知事室に呼ばれた。その時点からの関与だと証言しています。二人の証言は食い違っていますが、実は岡部証言を裏付けるものは本人の証言だけで客観的事実は何一つありません。
一方で、田附氏の証言は9日午前10時55分岡部氏から知事に宛てた、田附課長さんは午前中出張とのことです。お昼に会って再度課長として決断するよう促しますというメールによって裏付けられるものです。この報告メールで、岡部氏は再度と書いていることから、9日午前10時55分にメールを送る以前に一度以上田附氏に働き掛け文書を隠ぺいするよう決断を促したことがあるということになります。出張の記録文書からも田附氏は9日の午前9時15分頃から11時50分頃までの間県庁内にはいなかったことがわかりました。つまり岡部氏が田附氏に最初に話をしたのはメールの再度が示すように8日しかありえず、8日に指示されたという田附証言が正しいと判明しました。このように岡部氏が働き掛け文書を隠ぺいするよう動き始めたのは岡部氏の言う9日午前9時28分以降に知事室で知事の指示を受けてということではなく、8日からの岡部氏の独断であり、これは客観的証拠に裏付けられた事実なのです。この事実が判明したため、百条委員会が始まったきっかけ「9日に知事室に呼ばれて指示を受けた」という岡部証言は完全に崩れました。にもかかわらず、百条委員会は8日から岡部氏が独断で動いていたという事実を認めないばかりか、指示していないという知事を偽証と認定してしまいました。これでは新聞記事にもあったように、百条委員会は政争の具といわれてしまいます。もしこのように事実に目を向けず、数の力で無理やり認定してしまった偽証、出頭拒否、記録提出拒否などの様々な認定をここにいらっしゃる県議の皆様が認めるようなことがあれば、県議会は県政の歴史に大きな汚点を残してしまうのではと危惧せざるをえません。百条委員会の委員長報告には賛同できず、反対です。また、少数意見の内容が書かれていない報告書の中身には反対です。どうか議員の皆様には事実に基づいた冷静な判断をしていただくようお願いします。 |
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