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最終更新日:2006年03月24日
 

「虚偽の陳述に対する告発について(議第24号)」に関する発言要旨
(平成18年3月23日 本会議より)

※本会議の中継映像から聞き取りにより発言要旨を作成しました。

高見澤敏光議員 提出者説明要旨

石坂千穂議員 反対討論要旨

牛山好子議員 賛成討論要旨

林 奉文議員 反対討論要旨

高見澤敏光議員 提出者説明要旨

 議第24号虚偽の陳述に対する告発についての提案説明をいたします。
 去る3月2日の本会議において、県下水道事業に対する知事後援会幹部の働き掛け等に関する調査特別委員会の調査報告書に基づき、調査の経過と結果について委員長報告がされました。その報告書によると、田中康夫氏は、当該公文書の破棄を明示的に指示しなかったとしても、部下の破棄行為を容認することにより、言外において、事実上当該公文書の破棄を指示したものと判断できることから、同氏の証言は虚偽ではないかとの疑義が生じ、平成18年2月28日の第28回委員会において、田中康夫氏が「私からの指示はございません」と証言したことは、地方自治法第100条第7項に規定する虚偽の陳述に該当するものであると認定されました。よって、県議会として虚偽の陳述をした田中康夫氏を告発すべきと提案するものであります。
 告発の事実につきましては、お手元に配布されている議案のとおりでありますが、その概略を説明をいたします。まず、公文書公開請求の対象となった文書が、公文書か否かを検証した結果、平成15年10月6日付けで、知事後援会幹部から県職員への働き掛けを記録した文書に関わる公文書公開請求が行われてから、県の組織内での一連の検討等の結果、同年10月20日付けで公文書不存在決定通知がなされました。このときに存在していたと思われる文書については、当委員会における多くの証人の証言及び提出された記録等によれば、当該文書は職務上作成され、担当職員に配布され、組織的に共有されていた文書であり、関係する県職員の多くが公文書であると考えていたことが認められております。
 このことは、平成17年1月の公文書公開請求に対して県が発見したとされる知事後援会幹部から県職員への働き掛けを記録した文書の写しについて、公文書公開請求の対象公文書として特定し、平成17年2月4日付けで公文書一部公開決定を行ったことでも明らかなように、当該文書は県情報公開条例第2条第2項に規定する公文書であることが認められるものであります。関係する証人の証言及び提出された記録等の詳細を検討したが、岡部英則氏から証言があったように田中知事からの「公開しない方向で調整せよ」という直接の指示の有無について確認することはできませんでした。しかし、記録として提出された電子メールの内容を見れば、田中知事は平成15年10月9日の田附保行氏からのメールにおいても、知事後援会幹部から県職員への働き掛けを記録した文書が存在していることを確認しているものと認められるものであります。また、田附保行氏が岡部英則氏と接触したのが8日であるか9日であるかは、両者とも証言及び陳述書において証言等が食い違っており、接触した最初の日時は特定できなかったと報告書に記載されているとおりであります。今回の虚偽の陳述による告発の内容は、8日か9日かという入り口論でなく、公文書破棄の指示をしたか否かであります。さらに田中知事は同日以降の岡部英則氏からの公文書の破棄などの状況を報告するメールを逐一受信しているにもかかわらず、「破棄はまずいよね」とのメールを経営戦略局の職員宛に発信し、加えて後援会元幹部まで転送し、この件について、「元後援会幹部とも話して」と本人の携帯電話番号まで書き加えている事実も明らかであります。
 その上、岡部英則氏の判断や行動をチェックするよう指示を行うのみであり、公文書不存在決定を行うこと及び公文書破棄を是認する結果となっています。言い換えれば、これらの行動は証拠隠滅の行為とも考えられるものでもあります。田中知事は、これらの重要な事実を知り得た段階で公文書の破棄を中止する等の適切な指示を行っていれば、破棄の実行を防ぐことができたとともに、当該公文書を公開することもできたはずであります。これは県の統括者としての責務を放棄していることでもあり、県職員が公文書の破棄行為を実行しようとする行動を容認していたと判断できるものであり、田中康夫氏が言外において指示をしたと考えられるものであります。
 よって、田中康夫氏が「私からの指示はございません」と証言をしたことは偽証であり、地方自治法第100条第7項に規定する虚偽の陳述に該当するものとして、同条第9項の規定により告発するべきものとするものであります。議員の皆さんの良識あるご判断をいただき、ご賛同いただきますようお願いをいたします。

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石坂千穂議員 反対討論要旨

 議第24号に反対の討論を行います。この告発は田中知事が百条委員会での証言で、元知事後援会幹部の働き掛けに関する文書の公開請求に対し、当時の経営戦略局参事が、この文書を私的メモとして非公開にし、下水道課長らに文書破棄を命じたことに対し、「私から直接の指示はありません。」と証言したことが虚偽の陳述に当たるということです。
 百条委員会の調査結果を認定する、その反対討論でも私は申し上げましたし、ただ今提案者の御説明にもございましたが、この件につきましては、委員会の調査報告書でも知事の直接の指示については確認できなかったとされています。告発人は一連の経過について、知事が電子メール等により逐一報告を受けていたにも関わらず、公文書の公開、又は破棄を禁ずる等の適切な指示をなんら行っておらず、結果として公文書を破棄するという行為を、行動を容認していたものである。このため、知事は言外において、当該公文書を破棄するよう指示を出したものと判断できる、としています。しかし、言外において指示を出したものと判断できるということと、直接指示したことは、明らかに事実は違っており、事態を容認し止めなかったことをもって、「直接指示はありません」という証言を虚偽の証言と断定されるのは論理の飛躍とかなりの無理があると言わざるを得ません。言外に指示したもの、と、直接の指示はまったく違うという当たり前の事実を指摘させていただきます。
 申し上げておきますが、虚偽の陳述とは、事実でないことを述べることです。知事が関係文書の非公開や破棄を止めなかったことは、即ち事実上それらを指示したこと、という一つの推測は成り立ちますが、推測だけでは到底告発の根拠とはなりえません。告発議案全体の反対討論を終わるにあたりまして、関係法令による十分な慎重な検証もなく、見解や認識の違い、推測や感情だけでは司法への告発は不可能であること、結果として告発に値せず、名誉毀損や人権侵害に当たる場合も覚悟しての慎重で十分な法的検証が告発に当たって不可欠であることを申し添えまして、議員の皆様の良識ある判断に期待して、反対の討論を終わります。

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牛山好子議員 賛成討論要旨

 議第24号虚偽の陳述に対する告発について、賛成の立場で討論を行います。まず、この公文書破棄の背景ですが、下水道関係の働き掛けの経過の一連の流れの中で、一つの重要なポイントとなっております、平成14年12月25日の「下水道公社改革の方向」という知事の指示文書から始まった元後援会幹部の働き掛けは、ある時は県庁内で、ある時は下水道公社で巧妙な形で行われてきましたが、破棄された文書には、知事元後援会幹部が知事の意向を傘に、働き掛けと思われる発言や行動が記載されており、下水道公社改革を検討するためのワーキンググループの人選まで提言されていたことも記録されておりました。働き掛けの事実を時系列的に見たときに、これら一連の公文書は働き掛けの象徴であり、客観的な立場から見ても破棄しておくことが、極めて重要であったと確認できるところでもあります。
 次に公文書破棄の経過について見ますと、提案説明にもございましたが、田中康夫証人が提出したメール集にある岡部英則証人から田中康夫証人へのメール、2003年10月9日午前10時55分「近況報告」、2003年10月9日午後1時31分「再度直しました」、同年10月10日午前11時48分「下水道課について」、同年10月15日午後3時13分「説明不足でした」、同年10月16日午前11時49分「近況報告」は、公文書破棄の経過を、刻一刻と岡部英則氏が知事である田中康夫氏に報告している実態が生々しく伝わってくるところです。
 一方、それに対して知事である田中康夫氏は、2003年10月9日午後6時29分の転送メールで経営戦略局職員に、「破棄はまずいよね。後援会元幹部とも話して」と発信しております。また、2003年10月16日午前11時9分の転送メールを、経営戦略局幹部職員、担当職員、元後援会幹部に送り、その中で、「うん、それぞれだいじょうびかのー。元後援会幹部と相談してください」と発信しております。これら一連のメールのやり取りの中で、知事である田中康夫氏は、岡部英則氏の判断や行動をチェックするよう指示するのみであり、公文書破棄を止めさせようとの意図は垣間見ることもできませんでした。
 次に、田中知事は本年1月27日の記者会見で、信濃毎日新聞の記者の「破棄するという連絡メールを受けて、その後本人に問いただすとか、中止させるとか、時間的余裕があったのに、そういうことをしなかったのは何故か」との質問に対し、「知事が一々全てのことに関してトップダウンで決めるとか、姑の様に言うな」と言いながら、「その時姑の様に首根っこを捕まえて、おまえ何やってんだと言わなきゃいけなかったっていうことなの」と答えています。破棄という違法行為について、このような認識でしか対応できない知事である田中康夫氏の体質がこの発言の中にはっきりと現れており、中止させようとする意図は全くなかったと判断できるところでございます。
 また、岡部英則氏は平成17年11月28日の百条委員会の倉田委員の証人尋問において、「暗黙の指示と言いますか、ある意味では、がんじがらめの中で、業務を遂行せざるを得なかったのではないかとの認識はお持ちでしたか」との質問に対し、岡部証人は「私は知事から明らかに指示がない限り、知事が指示しないのに、知事のために、あれをやれ、これをやれというような憶測をして動く人間ではないのです。明らかに知事から指示があったものについて、知事を信じて従ってきたということです」との証言をしていることもこの機会に、指摘をしておきたいと思います。
 いずれにしろ、田中知事は公文書破棄を中止できた立場にありながら、その任務を放棄したことは紛れもない事実であり、県の最高責任者として責任を問われても仕方がないと思われます。これら一連の経過から判断し、田中康夫氏は言外において指示をしたことは明らかであり、田中康夫氏の指示はございませんとの証言は、偽証であり、告発すべきとの提案に賛同するものでございます。議員の皆様のご賛同を心からお願い申し上げ、賛成討論といたします。

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林 奉文議員 反対討論要旨

 私はあおぞらを代表しまして、議第24号に対する反対の討論を行います。
 議案説明によると、田中知事は平成17年9月26日の百条委員会の証人尋問において、下水道関係の働き掛けに関する文書を非公開とするよう指示したのは、事実であるのかという尋問に対して、それぞれ情報公開請求担当の人間が判断することであり私からの指示は無い、と証言した。しかし田中知事は、公文書公開請求に関する状況等について、電子メール等によって逐一報告を受けていたにもかかわらず、公文書の公開又は破棄を禁ずる等の適切な指示をなんら行っておらず、結果として公文書を破棄するという行動を容認していたものであり、言外に当該公文書を破棄するよう支持を出したものと断定できるとしています。
 しかし、百条委員会の調査報告書の70ページの記載では、岡部英則氏の証言のように,公開しない方向で調整せよとの田中知事の直接の指示の有無については確認することができなかったと、おっしゃっております。平成17年9月2日の第11回百条調査委員会において、岡部証人はこのように証言されます。10月9日、午前9時半過ぎに一階知事室に呼ばれたとき、知事はパソコンを開いていて、知事が北原秘書に意見を求め、秘書が「出しづらいところが2・3箇所ある。例えばこんな点だ」っていうようなところを、知事に意見を述べた。それを受けて知事は私に、「出しづらいところがあるならば公開しない方向で調整をとってくれ」と指示をした。文書を知事が北原秘書に渡して、北原氏がさらさらと内容を見て、知事の命を受けて動いているとか、これは出さないようにしてとか、そんなところ何箇所か指摘して、ここら辺はちょっと出しづらい点ですよね、誤解を受ける点ですね、というような話をしていたと、きわめてリアルに証言しており、報告書の187ページにその全容が記載されております。しかし北原秘書は同日の尋問において、「知事からの指示があったと岡部氏が証言し、その場に私がいたと言っているが、私にはそういう覚えはありません」と証言しております。さらに岡部氏は、新しい秘書になったR氏もそこに同席したと図面まで描いて証言しましたが、R氏は「10月16日付けで秘書の辞令を受けており、初仕事は17日に知事と一緒に軽井沢に行ったことで、はっきりと覚えています。辞令以前の9日に知事室に行くことはありえない」と語りました。
 つまり、百条委員会おいて、岡部氏のこのリアルな証言は認定されなかったということになります。広聴政策担当していた当時の岡部参事は平成15年9月29日の部長会議において公職等にあるものからの働き掛けに関する文書の取り扱いについて提案し、確認された内容によりますと相手方に対してはまず一つ、記録に残し公開公表の対象となる旨を説明する、二つ目、報告する働き掛けの内容の記録は相手側にも提供する、三つ目、報告内容について職員と相手方に認識の相違があった場合は対応し、処理の経過を記載する。四つ目、働き掛けの内容等は必要に応じて随時公表するとの基準を明確にしながら、働き掛けを行なったとされる元後援会幹部はこの文書の内容について、何ら説明もなく内容が正確でない。相手に確認もなく、公文書にすることなど民間では考えられないことであると怒りをあらわに百条委員会で証言しております。岡部氏自身の責任の下で作成された公文書の扱いについて、マニュアルに照らしても、相手方の確認のない今回の文書は公文書とは認定しがたいことは明白であります。
 ところが平成17年9月20日の百条委員会で岡部証人はこれが私的メモであるということは、あくまでも口実であって実態は公文書だということを考えていた。公文書として残すことが非常に危険であり、全体を回収して破棄することであると証言しております。岡部氏がなぜ文書を非公開にこだわったのか、17年2月17日に開かれた総務委員会の議事録から岡部氏の心境を読み取ることができます。議事録を正確に紹介します。岡部氏は高見沢議員の質問に答え、「非常に人間は弱さから、はずされてしまった。これは住基ネットのチームリーダーであります。はずされてしまって、経営戦略局の中でぽつんとした状況にありましたので、これをやれば本当にまた認めてもらえるのかなという思いがあったんだといま思っています。あくまでも元のメーリングリスト、メール等が来るような関係に戻りたいという思いでやってきました」と陳述しているとおりであります。
 北山議員が百条委員会の調査報告に対する反対討論で平成15年10月9日に知事からメールが転送され、呼び出されてから行動したと一貫して主張していた岡部氏は実際にはその前日8日であったことを具体的な裏づけをもって明らかにしました。つまり岡部氏は知事の元後援会幹部の働き掛けの文書が公開されることは、知事にとってまずいことになると勝手に判断し、知事の指示を受けることなく、独断で行動して結果を出し、知事に再度認めてもらいたいとの思いで対応してきたことが一連の証言や議事録からも明らかであり、参事の自作自演のまさに岡部劇場であったと思われます。
 次に知事が破棄を指示しなかった点について、岡部元参事は9月、失礼、9日午後1時31分に田中知事にメールを送り、「田附課長さんに再度来ていただきまして、課長自体がしっかりとした方針を出して早急に対処することを指示しました。コピー等は確認し、回収し、処分することとしました」と報告しましたが、このメールを読んだ知事は午後6時29分に宮津氏に「破棄はまずいよね。岡部氏の行動をチェックしてください。」とのメールの記録からも明らかなように、田中知事は岡部氏が自ら作成した働き掛け文書の公開マニュアルに沿って、公文書に当たるか否かチェックをして対処することを望んでいたのに、それは明らかにすることなく、わずか半日で田附元課長に文書の破棄を指示し、メールを送ってます。まさに破棄を止める間もない知事に対し、止めなかったことは言外に破棄を指示したものと断定することは、まさに論理の飛躍も甚だしいものであります。
 告発は検察官が起訴して刑事裁判で処罰を受けさせる目的でなされるものであり、逆に虚偽の告発が刑法第172条で3ヶ月以上10年以下の懲役という極めて重い処罰の対象となっていることからすれば、有罪判決に足り得る明確な被疑事実がなければならないと見識ある弁護士が指摘しているとおりであります。真実を解明するはずの百条委員会がその責任を果たすことなく、多数決を持って告発することなどもってのほかであり、県政史上に大きな汚点を残すことになりかねません。そのことを強く申し上げて反対の討論といたします。

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