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最終更新日:2006年06月12日 |
北陸新幹線長野沿線広域市町村連絡協議会 県選出国会議員との懇談会
※協議会会員の各市町村長への認識調査結果はこちらをご覧下さい。
1 日 時 平成17年7月27日(水) 午前11時45分〜午後1時20分 2 場 所 東京都千代田区 赤坂プリンスホテル「クイーンホール」 3 参加者 国会議員 衆議院議員 小坂 憲次、村井 仁、篠原 孝 参議院議員 北澤 俊美、若林 正俊、中島 啓雄、柳澤 光美 ほか 長野県 長野県知事 田中 康夫、土木部長 原 悟志 治水・利水対策推進チームリーダー 鎌田 朝秀 交通政策課長 秋山 優一、道路計画室長 柳沢 広文 北陸新幹線長野沿線広域市町村連絡協議会 長野市長 鷲沢 正一、飯山市長 木内 正勝 ほか
司会(米倉長野市企画政策部長) 只今から長野県選出の国会議員の先生方と北陸新幹線の長野県沿線広域市町村連絡協議会役員会との懇談会を只今から開催したいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
鷲澤市長(挨拶原稿) 北陸新幹線 長野県沿線 広域市町村 連絡協議会 の懇談会を開催するにあたり、一言ごあいさつ申し上げます。 国会議員の先生方におかれましては、政務ご多忙の折、本協議会の懇談会にご出席を賜り、感謝申し上げます。 また、日頃より北陸新幹線の建設促進につきましては、格別のご高配をいただき厚く感謝申し上げます。 長野県知事初め県関係者の方々及び協議会役員の皆様には、大変お忙しい中、遠路ご参加をいただきありがとうございます。 長野〜上越間は、平成10年3月12日から進められており、平成13年5月には、工事実施計画の変更認可がされ、工期が大幅に短縮されるなど大きな前進がございました。 平成16年12月の政府・与党申し合わせで、「長野・金沢車両基地間をフル規格化し、一体的に平成26年度末の完成を目指し、できる限り早期の完成に努める」とされ、開業時期が明確化されました。 北陸新幹線建設局の管轄する長野・糸魚川間の工事の進捗状況につきましては、6月1日現在、用地買収率が約63%、トンネル覆工完成率が約35%、明かり区間の完成率が約16%と聞いております。 長野県内につきましては、7月1日現在、用地買収率が約78%、トンネル覆工完成率約50%、明かり区間の完成率が約15%と聞いておりますが、詳細は、後ほど長野県から報告いただくことにします。 工事の進捗と併せ、沿線市町村では鉄道・運輸機構、長野県と連携を取りながら、地元との設計協議、測量、用地買収等が進められ、こちらも着々と進展しておりますが、長野市における一部工事区間につきましては、市としましては、設計協議の中で側道、集会所等の地元要望につきましては、地元との協議を進め用地買収にたどり着けるよう努力しておりますが、長野県が車両基地に至る北陸新幹線建設時の確認書の浅川ダムに係る治水対策に関する事項について、地元と誠意をもって協議し、適切な措置を講じていないことから、北陸新幹線の開業にも多大な影響を及ぼす憂慮すべき事態となっております。 このような事態を打開するため、平成17年5月20日の本協議会の総会において、はじめて長野県に対する要望を決議しまして、過日6月15日に副会長の飯山市長さんと副会長市の方々とともに、私が田中知事に直接提言書を手渡して、北陸新幹線建設促進のため浅川ダムの代替の河川整備計画を、地元に早期に示すよう強く要望しましたが、真摯たる回答が無く、国とともに千曲川対策をすすめるがごとく問題をすり替えております。 また、昨年開催の懇談会では、長沼地区において長野県が平成5年の確認書の履行を怠っている状況について、国会議員の先生方より、今後長野県が何時浅川ダム代替の河川整備計画を地元に示し、地元が確認書の履行として受け入れて、用地買収に入れる環境をどのような方法で整えるのか、長野県の対応について質問がされましたが、出席された長野県職員の方では明確な答弁がされませんでした。 つきましては、本協議会名で長野県に、具体的に説明できる関係職員の出席をお願いしたところ、田中知事自らが出席していただいておりますので、この後、明確に説明いただくとともに、本協議会の要望を受けていただいて、政府与党、関係省庁に強く働きかけていただいている国会議員の先生方にも、長野県の対応に対して、北陸新幹線建設促進の立場から、忌憚の無いご指導をいただくようお願いいたします。 また、7月5日に北陸新幹線関係都市連絡協議会で要望活動を実施した折、自由民主党の久間総務会長から、北陸新幹線の新宿・池袋への乗り入れの話がありまして、この問題についても今後注視してまいりたいと思っております。 富山以西については、平成16年12月16日の政府・与党の申し合わせを受け、平成17年4月27日に工事実施計画が認可され、6月4日に石川県、富山県、福井県で、「北陸新幹線富山・金沢間、福井駅部建設工事起工式」が開催され、大きく前進しております。 新幹線開業と同時にJRから経営分離された「しなの鉄道」は、減損会計の導入により平成16年度決算で、営業損益が創業以来初めて黒字になる見通しであり、今後も、沿線地域住民の生活路線として、安定的な発展を期待するところであります。 一方、長野以北の新幹線開業時における在来線のJRからの経営分離については、平成9年に長野県内、新潟県内の沿線市町村の同意がなされておりますが、「しなの鉄道」に代表される並行在来線が存続して行くには、数々の大きな問題がございます。 長野以北の並行在来線については、平成16年10月に長野県による長野以北並行在17来線研究会が発足され、長野県を中心に沿線市町村で検討手段と内容等を確認し明確化するための研究が行われてきました。平成17年度には長野以北並行在来線協議会が長野県で立ち上げられる予定と聞き及んでおりますが、昨年度研究会で協議されて要請された調査費に係る費用を沿線市町村は予算付けしたにも関わらず、県は当初予算として対応せず、6月の補正予算で対応すると説明したことも履行しておりません。 このままですと、並行在来線に係る対応は全くできないとともに、平成13年度から協議会を組織して研究し、長野県との整合性を求めている新潟県に対しても多大な迷惑を及ぼすものであります。 お手元に用意してあります平成9年9月26日の確認書に基づく、長野県の適切な対応を強く望むものであります。 本協議会の沿線市町村は、今後も連絡を密にし、北陸新幹線の早期全線整備の実現に向け、ねばり強く運動を展開してまいりますので、ご支援、ご高配を賜りますようお願い申し上げ、あいさつとさせていただきます。
本日大変お忙しい中、長野県知事、それぞれの関係の職員の関係の方からご出席を頂いておりまして、これから長野県から一言ごあいさつを頂くとともに、北陸新幹線の現状等及び平成18年度末に新幹線用地の更地を目標としていると言われていること。また、先程私ども会長の方からあいさつがありました、長野県が何時浅川ダム代替の河川整備計画を地元に示し、地元が平成5年の確認書の履行として受け入れ、また新幹線用地買収に入る環境をどのような方法で整えていくのか、長野県の新幹線対策の具体的なタイムスケジュールや方策、また長野以北の並行在来線の問題についても併せまして、県知事からご説明をお願いしたいと思います。 なお、この後要望活動を予定しておりまして、大変恐縮難でございますが、時間の制約もありまして、簡潔に説明をお願い申し上げまして、よろしくお願いしたいと思います。 では、早速ではございますが、長野県田中知事さんの方からご説明をお願い申し上げたいと思いますので、よろしくお願い致します。
田中知事 ありがとうございます。ご紹介をいただきました信州長野県知事の田中康夫でございます。 今日はお招きをいただき大変感謝を申し上げるところです。今、長野市長の鷲沢正一様あるいは事務局進行の方からもお話しがありましたように、この長野駅以北の北陸新幹線の問題、そしてまた浅川に関しての当初のダム計画あるいは治水の計画というものは不可分な問題でございます。これは今、市長及び事務局からもその旨のご認識が示されたところかと思います。こうした中で、先程お話しがありました、いつまでにどのようにというお話しでございます。このいつまでにどのようにということの前に、この浅川特有の問題と北陸新幹線という問題をもう一度どのように捕らえてのかということが、これが結果として、いつまでにどのようにということにつながるわけでございまして、この点の認識というものに双方に齟齬あっては、いつまでにどのようにという具体的なマニュアル的な点、スペックの問題には至らないというふうに考えております。基本的に私ども長野県の認識は、北陸新幹線長野駅以北に関しまして、関係の国を初めとする方々と協調してこの国家的プロジェクトとしての計画が滞りなく進捗するということに関して、当初より全面的なご協力を申し上げるということを繰り返し述べている点でありまして、長野駅以北に関しまして私どもがこの計画に関しての何らかの見直しあるいは疑問というものを表明したことは一度もございません。従いまして、北陸新幹線が独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が、この建設のための用地買収あるいはそれに伴うその作業というものに関して私どもはこれは協力する立場にあるわけでございます。只今不可分と申し上げました浅川の問題に関して少し説明を加えさせていただきたいと思います。この浅川に関しましては、河川改修というものの進捗率が今年度末で82%に達するところでございます。また従来、天井川状態でありました、川の方が鉄路よりも上にあるというようなところが約3qございましたが、この区間につきましても鋭意改修を進め、天井川状態の解消を実現致しております。この浅川に関しましては、私が4年8ヶ月ほど前に知事に就任する直前に、浅川ダムの本体工事契約というものが当時の長野県とゼネラルコンストラクターとの間で交わされております。しかしながら、これは私の就任後、浅川のダム計画というものを一次中止をするということを申し上げ、また、その後、「脱ダム」宣言に則り、これは浅川にとどまらず、当時、県が計画しておりました9つの県営ダムというものに関して、これをもう一度ゼロベースに見直すという形になっております。これに対しまして県議会が数十年ぶりに議員提案により「長野県治水・利水ダム等検討委員会」を設ける条例を議員提案で成立し、この委員会においては、各流域ごとの部会また委員会において県議会議員の方々、あるいは関連市町村長の方々も加わる中で、浅川に関しましては従来からの基本高水というものを引き下げてダムに拠らない治水を行うべきである、という答申が出されたところでございます。私どもは、これを極めて理念を尊重した上で、現実的なプラグマティックな対応をするということの中で、現在進捗をしている河川改修というものを鋭意進めると、また天井川状態を改修をするという形で行ってまいりました。その後、多くの今日お越しの報道機関の方々も当時報道したように、私の不信任決議及び失職を経ての再選挙という時でも、このダムを造るか造らないかということは、この県知事選における大きな争点でありました。こうした中で私が再選され、私どもはこの基本高水の問題にまで踏み込んだ答申というものを尊重しながら河川改修を進めてきたところでございます。現在、私どもはこの上流におけるため池、あるいは中流における遊水地というようなものに関しても説明会を開催した上で、早期に河川整備計画というものを策定をしていくところでございます。この基本高水流量を私どもは再検証していくという形で流量調査等のデータ収集を継続して行っております。そしてまた、この基本高水に関して再検証の場を早期に設置するようにという地域の方々からのご要望を受け、流域協議会をベースといたしました流域住民の参加によります基本高水の研究の場を設置するところでございます。なお、ちなみに昨年、長野地域におきまして局地的な豪雨というかたちがもたらされたわけでございますが、基本高水流量450m3/sの浅川において、計画日雨量130mmの段階で260m3/sの流量が想定されたておりました富竹という地籍におきましては、実際には24時間の雨量が124mmという計画日雨量130mmに極めて近い数値でございましたが、実際の流量は44m3/sという形で、想定されておりました260m3/sの約6分の1にとどまったという形でございます。これは当時の基本高水流量というものが算定されました頃よりも上流域の森林あるいはその他の河川整備、河川改修というものがこうした数値をもたらしたのではないかというふうに私どもは想定しております。こうした中で、私どもは浅川に関しては、浅川単体で河川整備あるいは治水というものが完結するものではないという認識に至っております。この点に関しましては千曲川というものを管轄されています国土交通省と共に浅川の内水氾濫の対策というものを行っていくべきであるという考えに至っております。 なお、同時に、「脱ダム」宣言、その後の条例設置の委員会の答申を受けての当初計画をしておりました下諏訪のダム、砥川に関しましては、これは平成17年3月9日付けで諏訪圏域の河川整備計画というものが国土交通省の認可を得ております。また、今年度より国庫補助事業として新規採択が認められるに至っております。これに関しましては砥川に関する基本高水流量280m3/sでのダムあり計画というものを破棄し、220m3/s相当の河川改修事業を進めるという内容での河川整備計画の認可であります。 なお、私どもは、この北陸新幹線長野県沿線広域市町村連絡協議会に属する40の市町村長の皆様方に、私どもが北陸新幹線計画と浅川の整備が不可分であるという認識のもとに本県が進めておりますダムに拠らない治水対策等に関する忌憚のないご認識を伺っております。この中におきましては、基本高水流量の再検証に関しましても、ご回答いただいた方の半数の方々が取り組むべきであるというふうに述べられております。また、このような形で県民の皆様とともに流域協議会等で治水を進めていくという方針に関しても半数を超える方々が望ましいと言うふうにお答えになられており、また河川改修や浚渫で着実に安全度を高める県の浅川対策に関しては、大変多くの方々がもっとペースを上げるべきだというご意見も含めて望ましいという形でございます。私どもは、長沼地区の方々からご要望があり、この北陸新幹線の問題、また浅川の問題に関して、地域の方々との個別のご議論をさせていただく場というものを今月に設けていたところでございますが、その後地元の方のご都合で少し延期をしたいというお話しを頂戴致しております。 なお、北陸新幹線に関しましては、先程鷲澤市長からもお話ありましたように、私どもは当初、無償で譲渡いただけるというような形のお話も非公式にせよあった篠ノ井〜軽井沢間、あるいは軽井沢〜長野間を想定しておりましたものが、実際には、篠ノ井〜軽井沢間という形で103億円という当時の評価をしたわけでございます。これは、80億円余が、車両あるいは駅舎というものが80億円余が評価という形でしたが、上下分離という責任がともにとりにくいイギリス型の鉄道経営ではなく、減損会計による上下一体という形で行っているところですし、これは、先の中部圏知事会議におきましても、とりわけ長野以北という問題は、知事会議に入っていない新潟県を含めて、富山県、石川県あるいは福井県にとっても、第三セクターの鉄道としては最も乗降客数が多いしなの鉄道の現状区間以上の、大変厳しい状況があるので、これは、やはり県知事のみならず、関係の議員の方々とともに、これらの鉄道が持続的に、自律的に運営できる方策というものを、これは国レベルでもお考えいただいていこうということを提案をし、中部圏知事会議としてもですね、同意いただいているところでございます。 繰り返しますが、私どもは北陸新幹線に関しまして、先程の鉄道・運輸機構の計画に従って、私どもが一緒に努力をするという方針に、これは変更の予定はいささかもないわけでございます。 こうした中において、私どもは、「脱ダム」宣言あるいは条例設置、あるいは私の再選というものを経て、また、流域の市町村長の方々のご意見というものを踏まえて、私どもは高水流量というものの再検証を行い、同時に浅川は、かなりの部分の河川改修を行っておりまして、残るは国との協力的な内水氾濫の防止という作業になると考えておりますし、作業を行うことによって北陸新幹線に関しましても、予定の用地買収あるいは建設、あるいは竣工、開通がもたらされるというように考えているところでございます。以上でございます。
司会 ありがとうございました。 先程、知事さんの方から概略説明していただきましたが、基本的には新幹線については、計画どおり進めるということ。その中で、浅川の関係につきましては、基本高水の関係が若干下げるというようなお話、また、浅川と千曲川を一緒にした形の内水対策というものを進めていくということをお話いただきました。 また、以北については、中部圏の知事会議でご提案いただいたということで聞いているんですが、私どもお願いしたのは、以北の在来線の具体的な中身についてご返答をいただいてないというような気がするところでございます。 そういうことでこれから懇談に移りたいと思います。 本日の国会議員の先生方から、また、広域の市町村圏の役員の皆様、市町村の皆様方から長野県の説明を含めまして、ご質問、ご意見等があればお願いしたいと思います。
小坂議員 平成5年4月26日の確認書というのを見せていただきました。この中にですね、長沼地区の新幹線対策委員会、そして日本鉄道建設公団、長野県、長野市という4者、すなわち契約的には、対策委員会と乙である鉄建公団・長野県・長野市という2者の確認事項でございますけれども、この確認事項には、内容に変更がある場合には、誠意をもって両者が協議し、速やかにその処理にあたるという状況のようですが、私この地元の長沼地区の隣接地域に住んでいるんですが、そういう意味で地域の皆様から大変にお怒りの声も聞き、また、今後どうなるんだというお問い合わせもいただくわけですが、私は直接お答えする立場にないもんですから、ここで代わってお聞きしたいんですが、この契約の内容が変更になっている、すなわち合意事項があるけれども、この合意がなされていない、それは今、知事さんの方からご説明のあった、浅川の件も中には入っておりますが、この車両基地を受け入れるについてのそれぞれの事項についてですね、速やかに実行して欲しい、こういうことに対してですね、平成5年でございますから、その後どの時点でどう変更になったかという詳しいことを、私は存じませんけれども、今日地元に対しどのような説明をなされているのか、またそれに関連してなんでしょうが、決議というものも出ているようでございますが、この適切な処置を講じろということが、これは治水に関しても、今知事さんのお話ですとそれは一体のものだというお話ですから、それも含まれているんでしょうけれども、そういった在来線についての事項、それらについて、今長野市の市長さん、あるいは知事さんからのご説明では、ちょっと私ども理解できないんですが、具体的にこの確認事項が守られていないという状況について、長野市および長野県の方はどうのように考えていらっしゃるのか、これをまず、市長さんの方からお答えをいただき、それから知事さんの方からお答えをいただきたい。
鷲沢市長 長野市とすればですね、今の確認書については、当然のことながら守らなくてはならないというふうに思っております。ただ、県がやらないとおっしゃるんで、私は出直しの知事選の直後に、知事さんに申したとおりですが、これはもしそうだとすれば、ダムをやめるとすれば、これについてはもう完全に違うんですから、早急にこれをどうするかについては手を打ってくださいというのは、既に3年前になるんですかね、申し上げてあるわけでございます。それで、それに対しては、今までの段階では手を打っていただいてない、これは私の方として能動的に動けるものではない、ということでございます。以上です。
田中知事 この点に関しましては、先程申し上げました長沼地区の方とは具体的な、用地の買収というような点に関してもあるいはご質問が出るという想定のもとに、会合を予定いたしておりましたところ、これに関して少しく先延ばしにして頂きたい、というお話ではございました。私たちはですね、この平成5年の先程のお話がありました、約束事項というものに関しては、これを承知をしているところでございます。しかしながらですね、その後私どもが河川改修を行い、先程申しましたように、6分の1の水量であったという形です。しかしながらこの時に下流の長沼地区では内水氾濫によって100ヘクタールを超す農地が被害、いわゆる浸水のですね冠水の被害にあっているわけでございます。であるからこそ、この抜本的な内水対策こそが国土交通省と協働の上で大事であるということで、3地方整備局、関東、中部、北陸地方整備局のそれぞれの方々がお集まり頂いた時でも、北陸地方整備局に対して申し上げております。実は長野車両基地の建設当時にはですね、浅川ダムを建設することによって、下流の内水被害は解消するというふうに本県は地域の皆様に説明をしておりました。しかしながら、この認識というものは、明らかに間違っていたということでございまして、この点はですね、かつて国土交通省ご自身も言及していることでございます。従って、本県は現在、本来行うべき内水対策を河川整備計画に盛り込んで実施をしていくことで長沼地域の実質的な安全性向上を図る方針であるということも国土交通省に伝えているところでございます。おそらくこのご要望事項の中では浅川地区に建設する予定の多目的ダムを新幹線の開業開始までに完成させることという項目がございます。そしてまたこれに対して当時県は、用地買収が完了次第、付替道路工事から着手し、ダムの完成は平成12年頃、これは私が就任を秋にしているところでございます。この頃までに目途として、当地域の諸状況を勘案して早期完成に努めるというふうに述べているわけでございますが、その後の経緯というものは2回の知事選を経て、あるいは条例設置の委員会の答申というものを経て、先程ご説明したとおりでございます。従いまして、この問題というものは逆に本県のみによって、あるいは長野市の方々、長野市長の鷲沢正一様を始めとする方々のみの決断であったり、判断というものによって、この問題が解決をするということではないということは今までのご説明でお分かりであろうと思います。そしてこれはですね、決して私どもは国土交通省なり、国に判断を預けると、全面的に預けるので免責されるということなのではなく、むしろ私どもは国土交通省と共に河川整備計画を早期に、今までの経緯を踏まえて、確定をさせていただくということが、この問題は結果としてダムがあれば内水氾濫やら下流域の浸水がないというふうに申し上げていたことが認識の過ちであったという新たな認識に立って、私たちと共に地域の方々と共に行う現実的な解決であると、こんなふうに考えております。
小坂議員 すいません、ちょっとよく分からないのはですね、この確認書の内容なんですが、用地買収の交渉だとか、代替地だとか、残地の取り扱いとか、いろんなことが書いてあってですね、これがどれがどれを意味するのか私もよく分からないのですが、これはその公団と県が対応する部分になってるこれらの事項は、知事さんにお聞きしてもちょっと分からないと思うんですね、むしろ事務方の話ではないかと思うんですが、用地買収の交渉というのはもうすでに入っているんですか。
田中知事 先程申し上げましたように、先日長沼地区で当初地元の方のご要望に応じて、計画されていた会合では・・・
小坂議員 知事さんのお話はそれで、事務方に聞きたいんですが、過去平成5年から今日までに、この協定書に従ったなんらかの長野市との折衝、用地買収とかそういうことが行われたんですか。
鎌田治水・利水対策推進チームリーダー 治水・利水対策推進チームリーダーの鎌田朝秀と申します。 この確約書は平成5年4月20日に結びましたが、長沼地区での車両基地建設に伴う確約書でございまして、2、3処理されていない問題がございますが、既にこれは用地買収が全部済んでいるところでございます。今回更に長野以北に長野新幹線を建設する上で同じ地区に鉄路を通す関係がございまして、最度協議をしていくとこで、現在やっておりますものについての確約書はまだ結ばれていない状況でございます。
小坂議員 そうすると恐縮ですが確認書という4月26日付のこの中で履行されたものと履行されていないもの、そのあとのですね、要望事項の中でいうとどれが履行されてどれが履行されてないんでしょうか。いくつかとおっしゃったその部分。
鎌田治水・利水対策推進チームリーダー 県の関係では今の浅川ダムの建設が謳っております。それと浅川の河川改修が謳われております。それとあと長沼1号排水幹線路が一部工事ができていないというふうに承知しております。
小坂議員 その実施されてないことに対して、地元からは、その浅川地区の建設予定の多目的ダム云々は、先程知事さんのご説明がありましたが、それが確認書と違っているということについての地元への説明は、この平成5年から今日まで何回くらいなさったんですか。
田中知事 これは先程申し上げましたように、ダムの完成が私が就任した平成12年頃を目途としていた訳でございますが、これ自体ができていなかった訳でございます。それで私自身が昨年の12月1日に長沼地区へ伺っております。この際に関しては確認書の、ただ今鎌田の方からご説明申し上げた変更協議というもの、この中には長野市と長野県が車両基地のところに駅を作るということに関しても、鋭意研究するという項目も入ってはいた訳ではございますが、これに関して遅れていることに関してはお詫びをしたところでございます。
小坂議員 それについての今後の見通しも述べられたのでしょうか。
田中知事 ですから、これはやはり、それらの地域の方々との協議というものを踏まえてゆかねば、私どもだけで何だか結論ありきというような形では申し上げられない訳でございます。ただ私どもはそこでも申し上げたことは、新幹線に関しては計画どおりの遂行に関して県は協力をしていくということでありますし、また浅川に関しましては先程申し上げた形での河川改修、先程鎌田が申し上げましたのは、今年度末で82%の河川改修でございますから、100%ということであればこれは完遂はしていないという意味でありまして、これらのことを行い、そして遊水地等に関しては檀田をはじめとする地域の方々にも、ご説明やご意見を伺うという形を鋭意とるということを申し上げております。
北澤議員 鷲澤市長さんね、26年に開通ということになれば、用地買収をいつまでに大体完了させなければいけないんですかね。
司会 私どもの方で機構の方から聞いているのは、これは県の方の総務委員会の中でも御答弁いただいているんですが、18年度末には用地買収を終えて、更地化をするというのが目標というふうに聞いております。
北澤議員 そこで県の方にちょっとお聞きしますが、今のような時間的な制約がある中で、基本高水を変える、再検証するという方針を出されたとすれば、ここに間に合うのかどうか。
田中知事 先程言いましたように基本高水に関しては基本高水の研究会が開かれておりますし、私どもは諏訪においても河川整備計画というものを基本高水の研究会を開く前に取得致しております。因みにこの長野以北の間、上越までの間に関しましては、長野県内も含めて用地取得率が80%でございます。これは51.9km区間でございます。これに関しましては私ども長野県内も含めて、この進捗率、また用地取得の実際というものは計画から遅れているというものではないというふうに報告を受け、また私どもも認識しております。
北澤議員 それでね、これは連続性のもんなんだから99%が用地が買収されて工事ができても、1%が中間のところで残っていれば何の意味もないんですよ。それで今知事さん盛んに砥川のことをおっしゃるけれども、砥川は砥川で解決されてそれでいいんだが、私が承知している範囲では、浅川級の河川で基本高水を450m3/sは全国的には平準的な基本高水だとこう言ってますから、これを改修すること、再検証して下げるということは国土交通行政との間の整合性はなかなかとりにくいんじゃないかというふうに思っているんですが、その辺はどういう感触を持っているんですか。
田中知事 諏訪湖に流れ込む砥川及び東俣川の、この点に関しましても、先程申し上げましたけれども、基本高水流量280m3/sというものでございます。これに関して私どもはですね220m3/sを想定しての河川改修事業を進めていくという形で河川整備計画を取得しているわけでございます。従いまして、その砥川に関しましては基本高水流量というものを明確にに変更したというものではないということをご認識いただきたいと思います。すなわち先程申し上げたように280m3/sを想定してのですね、ダムありの計画というものを破棄してですね、220m3/sを想定しての河川改修事業を進めるという形の中で、国土交通省から認可をいただいているということです。 土木部長の原悟志の方から補足を致します。
原土木部長 土木部長の原悟志でございます。よろしくお願いをいたします。 先程スケジュールということでお話がございましたので、私どもの考えをご説明いたしますと、すでに昨年から地元の方へお話をしておりまして、河川流域協議会の中でもいろいろと議論をしていただいております。その中で、総合的に治水をやるのにおきましては河川の改修とともに、檀田・田子の遊水地、それから一番上流にありますため池ですね、これらを総合的に活用するということで、そういう中で今説明がまだ終わっていないのが、檀田地区と田子地区の地元の皆様方に説明が終わってございません。そういう中で、早急に説明をして私どもの考えをご理解いただきたいと思っております。そういう作業に入るのにあたりまして、今長野市さんとも一緒に地域の皆様方に説明の機会を得たいということで、まずそれをお願いしてございます。それらをやりまして、概ね秋頃にはですね、概ねの私どもの基本的な考え方といいますか、河川流域協議会を経まして、考え方を具体化して参りたいというふうに思っております。それと同時に長沼地区の内水に対しましても、それと平行して作業を進めておりますので、説明会を開きまして、長沼地区に対する一番の問題は浅川ダムというよりは内水が一番問題でございますので、それに対しての県の考え方、これらが全てが今度の河川整備計画の中で、全てが位置付けなければならないということであります。そういう中で事業につきましてもそれらに基づいてやる、それが補助、いわゆる国の方の補助を受ける前提にもなりますので、早急に河川整備計画を作ってまいりたい。それらスケジュールが先程の平成18年度末新幹線の更地化という目標を見据えてやっていきたいというふうに思っております。それから基本高水というものはですね、これは5年間の検証をしますけれども当面450m3/sのままで考えております。
北澤議員 そこでね、基本的には長野市とそれから利害の関係の地域住民との合意がなきゃできない話でね、地域住民がそれを受け入れたとしても長野市長は地域の安全性を確保する上で基本高水を下げるなんていう議論には乗れないっていうようなこと、報道で私は承知しているわけだが、ここは相当詰めた話をしないと無理だというふうに思います。それとですね、ダムで予定していた100m3/sの部分、内水で処理しようとしているけど、それはどうも物理的には無理なんでしょ、ここまで混乱しているって言うことは。350m3/sは内水で何とか今言われたことで処理できるかも知らんが、ダムで想定された100m3/sが処理できないと、それは基本高水下げなきゃ県の理屈は合わなくなっているわけで、ところがそれが基本高水を下げることについて、長野市長は長野市民の生命財産を守るために、地域住民が仮に了解しても私はだめだとこう言っている、ここんところが一番肝心なところではないかなと思うが、私の認識は間違っていませんか。
村井議員 私はですね、いろんなプロジェクトで用地買収の問題がどんなに難しいかと、しばしば経験しているんですが、さっきお話伺ってがっくりとしたのは平成18年度の終わりにはですね、用地が買収されて更地になってなけりゃならないというお話、この長沼の周辺のですね用地買収を、これ全然進んでないわけでしょ、今の状況では。私はそれはいろいろ周辺の事情はあるかもしれないけれども、26年度に新幹線をともかく通さなければならない、飯山トンネルの話しもどんどん進んでいるという環境の中でですね、私も一度経験あるんですけどトンネルの入口でですね地権者が座りこまれまして、トンネルできてから1年間、できたトンネルが動かないという経験が19号で一度あるんですよ。それを私解決するのに苦労した経験がありますけれども。要するに地元の方々が納得するような形に持っていけるかどうかということなんですね。今知事からお話のありました、いろいろのお話はね、お話としてすれば周辺事情として理解しております。この新幹線を進めるという、これをどうするんだという話だと思うんですよ。そこに集中してこれはもう我々協力していかなきゃいけない、それだけちょっと申し上げたかったわけです。
鷲沢市長 今、北沢議員さんのお話のことにちょっと絡んで、私の意見をちょっと言わしていただきます。まず基本高水の話し、今日まあ正直この話にいっちゃうとちょっとどうかなという感じがするんですが、基本高水ですね、これはあの実際私どもの、本当のこというとねプロの世界の話なんですよ。我々がいくら、どうも肝心なところがちょっとわかりにくいところがあるわけですよ。ただ私どもの理解をしている範囲というのは、河川改修をやったやったとおっしゃってますけども、それは350m3/sの話なんですよ。河川改修で350m3/sは呑み込むということで、これは、前の河川整備計画があります。河川法変わってますよね途中で。その前の段階で浅川ダムを含めた、整備計画って言うのが決まって、そこで河川で350m3/s、それから100m3/sをダムで貯めると、こういう計画が国によって認可されたわけですね。それをですね、本来からいうとこの計画、ダムをストップしたわけですから当然のことながら動かないはずなんですが、これは私ども、当時豊野町を含めてですね、このまま放っておいたら大変だと、県会議員さんもこれはいかんということで、一生懸命実は先生方に応援をしていただいて、国へ働きかけて、なんとか従来の河川整備計画でひとつこの河川整備だけでもやらしてくれということでお願いをして、その350m3/sが今ようやく進み始めたと、今そういう状況なんです。残りの100m3/sをどうするかと言う事については、ダムなしという宣言はされているわけですから、それはそれとして私どもとしては今それをだめだとかいいとか申し上げても仕方がないんで、それの代替案がどうなるんですかということを、私どもは問うているわけです。それについて確かにいろんな案は出ていますよ。ため池の案とかですね、一時出てきたのが田んぼを使ってですね、田んぼをそれに使うとかですね、まあいろんな、今出てきているのが遊水地ですね、いわゆる檀田と田子、その辺に遊水地を作る、それからまあ河道内遊水地なんていう言葉が出てきて、これはまあ穴開きダムだというお話でございますけどね、私どもはそれを否定しているわけではないんですよ。それが100m3/sになるということをですね前提として全体計画が見えて、その上で、その中のひとつが河川改修だけじゃなくて、その今のため池は何トンですよと、これは何トンなんだと、そういうようなことが全部通算して450m3/sトータルこうしますよという形のものが出てくるんならば、私どもとしてはそれは検討に値するであろうと、こういう風に思っています。ただ、部分的にですね、これどうだ、あれどうだと出されてもですよ、私どもとしては、いい悪いは、できるんならそれは少しでも安全度が上がるわけですからいいとはいうものの、それで例えば全部、私は国が基本的にはこれを許可しないと思うんですよ。国の認可を得るためには国は約450m3/sをきちんとやらない限り、おそらく私は国は認可をしないというふうに、私は思ってます。これはわかりませんよ。私担当じゃないから。ただ、そう思っているが故に実は、そりゃ出されても私どもとしては検討してもいいけども、検討するほどの価値があるかどうか、私にもそれはわからんというふうに申し上げているんですけどね。意味とすれば先程のご質問に対してはそういう意味合いですけどね。
北澤議員 だから県が後の100m3/sについてね、どういう案を出すか、これでねえダムを作らないことを決めた知事の理想がね、その100m3/sをきちんと理路整然と地域におろすことができれば理想は実現できて、こんなすばらしいことはないんだが、そこで困っているんでしょう。その100m3/sをどうするかと具体的にいわないとなかなか前に進めないんじゃないんですか。
田中知事 この点は先程申し上げました、あるいは申し述べ、具体的な年数として申し述べなかったかもしれませんが、私どもは流水観測を5年間に渡って行うという中で、実際の現状の浅川における流量というものを、より正確に把握して行くということを行っているわけでございます。先程、昨年の豪雨の際には先程の数値であったと述べております。これは5年ということでですね県議会においてもお話を申し上げ、予算が付き、調査をしているところでございます。
北澤議員 私ばかりしゃべってもいけないが、最後にひとつ。私もそんなに全部分かっておいわけではないけども、100m3/sを処理する方法についていろんな提案をされているといいながら、一方で基本高水を再検証するといっているでしょ。一番基本のところを動かすのが本旨なのか、他の方法が見つからないから、それがどうもごっちゃになっているから議論が進まないと思うんですよ。県が、基本高水は下げると言ってそれを市長や地元が了承すればことは解決するわけですよ。拒否されたらまた話しは元に戻るということに、その仕分けがしっかりしてないんじゃないんですか。
小坂議員 今の質問に関連してなんですが、先ほど原土木部長さんの方は基本高水は基本的にはいじらないんで、今その話を進めておって、18年度末の更地の計画に間に合うように内容をまとめて出しますと言うお話があったですよね。今知事さんのほうから5年間かけて基本高水を再検証すると、これは今の話とは別の話しなわけですよ。
田中知事 浅川に関してもですね、基本高水を下げたわけではございませんし、流量調査というものを5年間行ったものではございません。しかしながら、この計画、当面の220m3/sの想定しての改修という形の中で、河川整備計画が認可を受けているわけでございます。この浅川に関しては先ほど申し上げました基本高水の議論をする場というのは、これは条例設置の設けられた委員会や部会にご参加なさった各流域の方々が、これは砥川流域の方々も含めて、やはり基本高水という問題に関しまして、殊浅川ということに限らず、流量調査をしている間においても議論を深めるべきではないかという申し出があり、それを受けて私たちが設置したものでございます。
司会 問題整理をさせていただきたいんですが、いま小坂先生のほうからは450m3/sは、今原部長さんが、変更することをしないで、地元に進めていくということのお話がありました。ただ、県知事さんは450m3/sは5年間のなかで検証するというお話しをされました。
田中知事 原が申し上げていることと私が申し上げていることは同じでございます。
鷲沢市長 実は、基本高水の検証ということに関して言うならばね、先程申し上げたように素人にはちょっと分かりにくいような、少なくとも私の聞いている範囲で申し上げますと、大体過去の川水の出方、雨の降り方って言うのは常に違うわけです。それをですね、10パターン選びまして、10のパターン、過去の雨の中でね、10パターンを選んでその中で一番危険と思われるものを、まあなんか引きのばしているんですよ、まあ安全度を入れるらしいんですけど引き伸ばしをして、それで出てきた数字が450m3/sとか440何トンとか、それをまるめて450m3/sにしているというふうに私は聞いているんですよ。ですから、たった5年間かそこらの流量調査をしてね、それで出てくる話とは全然違う話だというふうに私は聞いています。それで、要はですからここで調査をしてですね、450って言うものを、ただまあ私も分からないところもありますから、実際にはですね、わたしはこれはもう技術屋の議論になるんじゃないか。技術屋さんが、これなら大丈夫だというふうにきちんと決めることによってね、そのことがその理屈をちゃんと通して決めることによって、実はできるのではないかと、大変申し訳ない言い方をすれば、素人がいくらこんな事に口を出しても、こりゃ分からないですよ。ダムってのは100年の歴史があって、100年以上の歴史があって、その中で積み重ねてきた理屈ですから、そういうパターンの中でやってきてる話です。ですから、基本高水が高いということ、高すぎるということであるならば、それを下げる議論、下げることをやってもそりゃいいですよ。いいけどもそれにはやっぱり理屈を通してもらいたい。その理屈を通すのが一番の肝心なことは、私は技術屋だと思うんですよ。技術屋がきちんと理屈をつけること。そのためには県と市と私は国も入ってね、国も入って実は技術議論をきちんとやってもらおうと、そこで出てきた結論ならば私は地元に対しても了解を求められるのではないかと、私はそう思っております。今現在のこの理屈ったら、単に流量計算をしてね、それでまあ、どういう方々が集まってるのか知りませんけど、基本高水研究会なるものを、どんな方々がやっておられるのか私知りませんけども、そういう方々の議論をやったところで、私は問題の解決には絶対ならない、私はそう思ってます。
若林議員 限りある時間の中のお互いの協議の場だと思うんですよ。浅川の治水、その治水の基本になっている基本高水をどのように評価をし、そのどのような前提で浅川治水を進めるかの大問題だと思います。その問題と新幹線について26年には北陸、予定した金沢の車両基地まで、これを完成させて供用するんだという国の方針で、関係都道府県及び市町村、地域の皆さんも、そのことを目標に大変な運動を展開をし、おおよそ与党との間で見通しを立てていると、そういうことを、供用開始を予定通りするための工程表としてですね、この長沼地区の用地交渉というものが、いつまでにこれをぎりぎり決着をつけて用地の取得できるかということが明確でないかぎり、長野県のみならず他県にも及んだこの北陸新幹線の整備計画の見通しが立たないわけですね。18年度末までに更地として土地を取得するということを機構の方が言っている、それはぎりぎりどこまで延ばせるのかという、そういう話は一方でしなきゃいけないと思います。それは18年度末までにですね、この用地交渉をね、その浅川の治水の問題を抱えながら、抱えながらしかし用地の交渉ってのは、それ自身が大変な交渉過程を踏むわけですね。未だ具体的な用地交渉が行われていない中で、18年度末までに用地交渉が本当にできるのかと、これは浅川の問題をちゃんとしなければ話が進まないと、言ってる限りにおいては、これ18年度末難しいでしょう。そうだとすると、機構内でどのへんまでならずれるか、ずらすことができるかというのをやったうえで、それまでには何が何でも用地の問題を決着つけるために、地域の地権者との間で関係者が協議を具体的に進める工程表を作んないとですね、こりゃあもう関係の石川、富山、新潟のそれぞれの関係した地域の皆さん方に対する背信行為になっちゃうんですよね。できないんですから。それやんなきゃ。だからそのぎりぎりの用地取得について、これはもう機構との間をしっかりと詰めると同時にそのぎりぎりのところの工程表というものを立てて検討し、地域の人達との間でここまでには決着つけようぜ、ということをしっかり決めてかからないとですね、話が進まないじゃないですか。それは一つも。このままいけばね、18年度末難しいですよ。私は、この北陸新幹線については、全国全体の新幹線についてでもありますが、与党の新幹線建設促進委員会の座長をやっておりました。この長野以北を決めることができました。そういう多くの人たちの努力は、それぞれの選区においても壁をみんなで乗り越えてきたわけですよね。そういう意味で、北陸新幹線について関係の人たちから私は言われているわけですよ。本当に大丈夫なのかと。ぎりぎりここの用地取得ができるのかと。これ出来なければ首根っこのところが通らないわけですから供用できないわけですね。その責任を負っているものとして、責任当事者として、県は指導的な立場でどういう工程表を描いて具体的に用地交渉を進めていこうとしているのか、もう少し具体的に言ってもらわないと、納得できないですね。安心できないですね。そういうことです。
田中知事 今の若林先生のご意見は大変貴重な、ありがたいご意見だと思っております。これは無論、地域の方々、あるいは長野市の方々、それぞれございますが、私どもと鉄道建設・運輸施設整備支援機構との間で、今先生からも18年度末というのではなく、どのくらい現実問題として滞りなく事業が行われる場合、いったいリミットはあるのかというお話しでありましたが、この点に関しては、きちんと工程をお示しをして、その意味でも私どもはこの長沼地区の方々からもお話しがあったので、用地という具体的な問題も含めて、今回お話しの場を設けたいということで、これは地元の方からは、今少し準備があるというので日を改めたいというご連絡をいただいたということをお伝えいたしました。今の先生のご提案に関しましては、私ども鋭意、整備支援機構と話会いをしたいとこのように思っております。
若林議員 それは地元がちょっと少し先延ばししてくれと、今は未だ話し合うことにはなっていないと言って、地元が先に延ばしている限りは何も手を付けない訳にはいかないですよ、これ。地元は土地の地権者としての立場でいるわけですから、これを説得していくというのは、これを進める立場にある行政及び関係機関の責任だと思うんですよ。
田中知事 それは先程も申し上げたように北陸新幹線の計画が滞りなく進むように私どもは最大限一緒にご協力申し上げると申しているところでございます。
若林議員 そのために県はどんな努力を地元との間で、水面下を含めてアプローチしているのかというのが見えてこないのですよ。その熱意が。熱意が見えてこないの。だからこれは夜討ち朝駆けで、用地の問題っていうのは大変で関係権利者のなかでも考え方が違う、いろんな人がいるわけですから。そういう人たちとの担当、現場の担当者の汗をかきながらの努力というのはね、大変な努力を必要とするわけで、そういう努力をしておられないのかと。県は。ということが全然見えてこない。聞こえてこない。いやいや地元の地権者集団の方は団体行動としてはまだ、話し合いができないとか、放棄をしているとか、それを黙っているわけにはいかないでしょ。それを崩していくためにどのような努力をしてきたのか。
田中知事 かしこまりました。
鷲沢市長 今の話の一番の問題は、長沼地区が、私どもは県から言われて話をしたいと、それはどうぞと申し上げただけでございます。私の方はね。長野市としてはね。ただ地元の皆さんとすればね、多分一貫性のある、要するにさっき私が申し上げた450をね、まあ350は決まっているからいいんですが、あと100をどうするかっていうことについての一貫性の案が出てこない限りお話しを聞いても、ああそうですかという程度の話しかできませんよというのが、おそらく地元の皆さんのご意向でしょうと思います。これがひとつあるんですよ。要するに100m3/s全部をどうやって解決するのという話が出てこないで、ここだけやりたい、ここだけやりたい、それはお聞きすることはお聞きしたっていいんだけれども、全部治水がどうなるんだっていうことが見えないんで、それが見えないから、実は長沼地区の皆さんの本当の意向は、僕ちょっとまだ、分かりませんけれども私は。ただそういう点で、要するに用地の話ではないんですよ。あくまでもこちらにきているという、おいでになるというのは、今の水、要は浅川治水の話でくるというふうに私はお聞きはしてますけれども。そういう点では、その問題全体が見えないというところに実は一番問題があるんです。それともう一つは、先程から砥川の問題といろいろ比較をされていますけれども、砥川の問題というのはこれは従前の計画っていうのがないんです。何もないところで新しいものができるということでしょうかね。了解をされたかという。とにかく今までの計画が何もないんですよ。浅川は今までの計画があるんですよ。それは知事さんが「脱ダム」宣言か何かで止めてはありますけども、国はその計画が生きているんですよ。前の計画が。ですからそれを変更しない限り新しい計画っていうのは動きださないわけですよ。ですから私は、どうしても全体計画が必要だということにこだわっているんです。私はそういうことです。
小坂議員 若林先生の話しの中で、県の方の見解を聞いておきたいと思ったのは、18年度末には県は無理だと思っているんですか。
田中知事 いえいえこの点は、私どもは土地の実際の取得をなさる方々は支援機構でございますから、この計画に全面的に協力するということを終始一貫申し上げているわけでございます。そして、先程の点に関しましては、この新幹線も本県だけでなく、新潟県や富山県、石川県等々連携をする問題でございます。浅川の治水の問題も、これは国土交通省と共に千曲川からの内水氾濫というものを協調して行わねば解決し得ないという点に立っているわけでございます。そしてただ今鷲沢正一市長からは砥川に関しては計画がなかった、浅川はあったというようなお話しがございました。しかしながらこれは、まさに例えば郵政民営化も4年という約束があってもこれを見直すということが起き、また、この点に関しましても、村井仁先生は私ども地元のご意見というものを代表してくださっているということで敬意を表しておりますが、多くの国会議員の方々の中には、その見直しの計画を早めるということにも今回ご賛同なさった方もいるわけでありまして、私どもは、この問題に関しても、国土交通省という旧運輸系と旧建設省系が一体となった省庁のシナジーという点に関しましては、浅川の治水というものも千曲川と一緒に考えていくと。そしてこの新幹線に関しては、他の県とも協調して滞りなく計画ができるように、そういう意味で若林先生がおっしゃった、きちんと機構側と話をして、どういう工程表なのかということをお示しをすることに関してはきちんと行うとこのように申し上げたところです。
小坂議員 ですから、そこがポイントなんですよ。見直しの前提として、県は今の状況から、若林先生は今、県が説明されたことを踏まえて、そんなことを言っているようだと18年度末が無理になっちゃうんじゃないかという懸念を示されたんであって、県が今の時点で18年末は無理だというふうにお考えがあるのかどうか、それはどうなんですか。
田中知事 いえいえ、これはそのように考えているところではございません。なぜならば、まさに鉄路の用地を買収し建設なさる支援機構側からも、現時点において私どもの方に具体的に、いついつまでにどのようにという、先生が先程おっしゃったような工程が指し示されているというわけではございませんから。月単位での。ですから、これは私どもは、これは最終的な、一義的なものは機構がご一緒に土地を買収いただく、その辺に関しては、私どもは全面的に協力するわけですが、建設をされるわけでありますから、機構側が現時点で大変に急を要するというご認識があられれば、これは何らかの私どもの方に、具体的なお話があるものと思うんです。こうした形での、今、小坂先生がご質問になられたような形での、機構側からの私どもへのご要請というものがあるというものではございません。
北澤議員 今聞いてて気になるのがあるんです。決意だとか、意気込みを言っている段階では無くて、どういう具体的なものを出すか。県の中で。これは私の邪推かどうか分かりませんよ。土木部長は具体的な案を示すと、こう言いながら、新聞報道によると6月の30日に青山さんは450m3/sというのは必ずしも正しい流量だとは思っていないと、こう言っているんですよね。だから一方で、基本高水を下げる姿勢を掲げながら、こっちでは100m3/sに向かって色々案を提出してます、こう言っているでしょ。これ、こんなことやっていたら、理解ができないですよ。どっちかに絞らないと。基本高水を下げるという方針を県が本格的に出すのならば、それはそれでいいんですよ。しかし、いいか悪いかは別にして、今現在は補助事業制度を行っているわけだから、補助事業制度がある以上、国が、河川局が了解しないで整備計画が成り立つわけが無いんだから。だから基本高水は変えないで、こういう案を出しますと、そういう枕言葉をつけて、土木部の案を出してくれれば、進展は早いと思うんだけれど、それ、どうですか、知事。
田中知事 先程のは、出納長の青山篤司だろうと、青山はこの治水問題に関しての副本部長、実際の統括責任者でございます。今、北澤先生がおっしゃった、これは砥川の場合においても、既に計画があったかなかったかという如何を問わず、私達は220m3/sを想定して行うということで、国土交通省と協議をして認可を受けているわけでございまして、浅川に関しましても、これは具体的に協議をしているところですが、その前提として、私どもはやはり内水氾濫に関しては国土交通省がご一緒に歩を進めていただかねば、浅川という問題は解決しないということは申し上げているわけでございます。ですから、この御認識に国土交通省がお立ちいただければ・・・
北澤議員 基本高水は下げる準備はするんですか、しないんですか。
田中知事 基本高水に関しては、私どもは実数値というものを5年間にわたって調査をすると申し上げて行っているわけです。そして条例設置の委員会、部会にご参加の方々によって、この検討は行われます。しかしこれは浅川の場合においても私どもは基本高水の問題というものを、これは棚上げとか、これをネグレクトするということでは無くて、現実の地域の方々のために、今この瞬間も生きているわけでございますから、そのために220m3/s想定で行うという形であったわけでございますし、浅川に関しても、こうした中において、国土交通省との協議を進めているところでございます。
北澤議員 知事さんの考えはだいたいわかりました。原さんさあ、今あなた方が練っている案は基本高水を変えないで100m3/sを吸収する案を作っているんでしょ。それでいいんですか。
原土木部長 基本高水というものがですね、先程、青山出納長のお話もございますが、従来の考え方とそれから現在の出水の状況と、どういう関係があるんだろうかと、これを今5年間で検証しておる訳ですけれども、とにかく河川整備計画というものが、これが一つの・・・
北澤議員 あんたの、今、その案を色々作って・・・
原土木部長 それは当然1/100で450m3/sを前提にして考えております。その中で先程のように 新幹線の中で長沼地区で色々またお話する時にも、設計協議の中で色々ご要望が出てくるかと思います。その中で一つ、内水対策というのは当然、大きな設計協議の中での解決事項として、課題として出てくると思われますが、そういうようなものをやるとしますと、現在の浅川の計画、従来計画ですね、この中では、今新しいものが解決できない、だったら、整備計画を作っていかなければならないということで、その整備計画の中で、作るにあたりましては、やはり地元の中で話を、説明に行かなければ進まないということなんです。先程のように450m3/sに対応した考え方で、地元の中に説明に行く。それで、その中で田子の遊水地とか檀田遊水地がございます。それから、長沼ってのが、また出てくるわけです。そういうものが、説明をすることによって、初めて具体的なスケジュール、これがもっと明確に出てくるかと思います。当然私どもはその平成18年度末ということで運輸機構からも聞いてございますので、それは前提として今作業等は進めております。いずれにしても、今地元の方に入れることでお願いを長野市さんとも話をしておりますので、そういう体制の中で私ども精一杯努力してまいりたいと思っております。
北澤議員 これ、聞いてて、県会議員の諸君がイライラするのがなんとなくわかった。もっと端的に言ったらいい。仮に100m3/sを吸収するのでやっても、公共工事ってのは無駄なことを一杯やっている割合に、基本的な理念があるんですよ。手戻りは一切受け付けませんよという入口の議論があるんですよ。だからどんな案を出してきても、一度やったけれど、またすぐにやり返さなければならないような、専門用語かどうだか知らんが、手戻り工事ってのは厳しく審査されますよ。だから、それに耐えるようなものが出し切れていないんではないですかね。
小坂議員 それから、原部長は当然ご存じの話だと思うんだけど、内水の問題と洪水の問題は別なんですよね。要するに河川が氾濫するということと、湛水して内水排除ができないという問題は全く別の問題だということですね。すなわち、河川の治水という問題は、その沿線どこでも堤防が切れないようにする、溢水しないようにするということですよね。ところが、河口で、河口というか大河川、例えば千曲川に合流する地点での内水が湛水するというのは、これは千曲川の危険水位が、高水位が下がれば、内水が排除しやすくなるわけですけれども、高水位が変わらなきゃだめなわけですよね。その高水位が、どういうことでくるかと言えば、下流の状況からくるわけですよ。はっきり言えば、立ヶ花の狭窄部を開口したいけれども、実際には県管理の湯滝橋下流の県管理の部分の河床の掘削ができないから、今日までずっときているわけですよ。これ何十年もきているんですね。だから、そういう問題を今ここで、それを前提にして話をしても、なかなかこれは来年までの話というものの促進には繋がらない。だから、来年までに地元の人達の合意を得るための努力というのは、それとはちょっと別の次元で話をしていかないと、具体的な計画が立たないのではないかということを心配しますね。ですからその辺をちょっとよく考えて、県の問題ですから県議会ともしっかりやっていただく、というようなことも踏まえながら、国土交通省とまた話が必要であれば、私どももいたしますけれども、その問題はやっぱりちょっと切り離したほうがいいんではないでしょうかね。
篠原議員 ちょっと、いいですか。単純なんですが。基本高水の450m3/sというのは、誰が作った数字か。県なんですか、国なんですか、どっちなんですか。
原土木部長 県。
篠原議員 県ならば、変えていいんです。ぐちゃぐちゃ言わずに。一級河川は県に管理が任されているわけですから。100年、100年と言いますけれど、私は5年でもいいと思っているんです。これは「脱ダム」宣言の知事の味方する部分もあって、100年もつダムなんて無いわけですから。100年に一回や200年に一回のなんてのは考えられないわけです。確かに異常気象で大変になってきてますけれど。それは鷲澤市長も言っていたように、技術者がきちんと決めればいいんです。それはきちっとやられればいいんではないかと。それからもう一つですね、鷲澤市長にアドバイス、ちょっと余計な部分になりますけれど、20年くらい前に久山町の実験というので、行革の頃に、小早川新さんという福岡県の町長さんがおられたんです。この人、県や国が、がちゃがちゃ言うんで1級河川だった河川を2級河川にしてもらって、その町長の思いの通りに直す、やれる川にしてもらってという。普通は逆なんです。2級河川を1級河川。そういうのもありました。県も同じです。国にがちゃがちゃ言われる前に、思い切って間違えたと、450m3/sなんて水いらないんだと言って、そして説得してやっていかなければ進まないんではないかと思います。あんまり、ぐちゃぐちゃ言わずに知事の・・・
鷲沢市長 ちょっと、一つだけそれについて反論させていただきたい。これは県が勝手に、県が決めたんだけれども、それは、国が認可しているんですよ。だから、県が勝手に変えるわけにはいかないでしょう。
篠原議員 いやいや、だから、それは、県がこうしますと言っていけば、国は任せざるを得ない。
鷲沢市長 いやいや、そんなことはないでしょ。それは理屈が通ればいいんですよ。理屈が通れば。理屈が通らないからだめなんですよ。
村井議員 篠原さんがおっしゃる議論とちょっと私はこの問題は本質的に違いますのはね、地元の方々がご自分の土地をちゃんと提供するかどうかっていう判断に全部繋がってくるわけですよ。その前提として、いろんなお話があるわけでしょ。私今まで経験した用地買収の話ではね、そういう理屈の世界でもなんでもなくて、先祖伝来の恨みはらさずしておくものかみたいなことで、ともかく1年間やられたことも私経験としてありますよ。そういう前に、ともかくかなり合理的な、なんと言いましょうか、その不安とか、そういうものが絡んだ話だということは、これは私深刻な問題だと思うんですよ。先程来のお話のように18年度までに買収を終わらなければならないというようなお話があったり、25年度まではきちんと整備が進まなければならないということが、まさに根っこのところに、長野県に負荷がかかっている。そのことは私ども、いずれにしても、誰がいいの悪いのという話ではなくて、私ども皆がこの問題を共有しなきゃいかんと思うんですよ。そういう意味で県にも十分お考えを頂きたい。お願い申し上げたい。
北澤議員 問題は18年度末ということと、基本高水と代替工法です。この3つがかみ合わなければダメなんですよ。基本高水はさかんに知事さんもいろいろ言っているし、青山さんも言っている。だけど、国土交通省と私はお茶のみ話程度の話だが、話をしていると、浅川級の河川で450m3/sの基本高水を下げるということについては、我々はほぼ同意できないとこう言っているんですよ。すでにそこに壁があるの。地方分権がどうだとかこうだとかって今言ってみても、18年末ってことは決まっているんだから、この3つを合わせなければいけない。どうも長野県知事と長野県土木部長の説明はちょっとずれているんだよね。基本高水は一切変えませんと一言いってくれればことは簡単だと思いますよ。どうですか知事。基本高水この事案に対してだ。18年度末を目途にした計画を立てる時に。
田中知事 それは先程来、原も申し上げていますように、あるいは砥川もそうであったわけですけれども、現行の基本高水流量というものを認識した上で、私どもはその地域の方々のための治水を行っているわけでございます。無論、篠原先生のようなご意見もあられるかと思います。ただ、同時に並行して私どもはこの基本高水に関しては多くの学会においても様々な意見があり、住民の方々にもさまざまなご意見があるわけで、流量調査をしているわけであります。
北澤議員 そういう話は今ここではあまり説得力がないですよ。18年度末にするためにどうするかと。いっそのことそこまで言うなら、18年度末には間に合いませんよ。新幹線は遅れるかもしれませんよ。ということまで言えば、これはまた別の議論ですよ。
田中知事 新幹線に関しては私どもは国の予定しているスケジュールにご協力をしていくということを終始一貫申し上げているわけです。ですから、若林先生からお話があったように具体的に国が工程表を逆算してどのような具合かということをお示しいただけるのであるのならば、機構側がですね、これは私どもは一緒にお示しするところであります。
北澤議員 田中知事だからさ、勇気があるっていうから、新幹線は2年、3年遅れても長野市民の命のために工事を遅らせますよ、くらいのことを言えば話はわかりやすいかなと思ったんだけど、そういうんじゃないんだね。
田中知事 それは随分不穏当なご発言で、私どもは新幹線長野駅以北に関して、国の計画通りに進捗するように努力すると、終始一貫申し上げております。
北澤議員 でも言っていることとやっていることがなかなかかみ合わないから心配でこういう事をやっているんでしょ。
田中知事 いいえ同じでございます。
鷲澤市長 整合性がないんですよ。
田中知事 整合性は私どもはきちんと取っているところでございます。
鷲沢市長 整合性はない。今日皆さんそう思われませんか。私はどうやっても、450は守る。で、なおかつ18年までにやると。そのところで、どうやってやるんですかというところが出てこないから、そこんところが整合性がないと言っているんですよ。 北澤議員 今日、いろいろ勉強させてもらったんだけど、原さんさ、18年度末は流量はもう変えないと、それで18年度末に間に合うためには、地域にいつ提案をして、代替案を提案して、いつまでに了承を取りつけるかということ、土木部長としてはどうですか?
原土木部長 450m3/s云々というお話は別においておきまして、私どもは昨年、一つの案として6ケースをご説明いたしました。地域の方々に。その中でダムについてもいろんなご意見をいただいて、それ以外に、私ども考えている案の先程遊水地とかについては説明をさせていただいていないわけです。具体的に事業を進めるにあたって何をすべきかということになります。まだ説明をしていないものについて説明をさせていただいて、それを地域の方々の意見を踏まえて、県が河川管理者でありますので、責任を持った河川整備計画というものを当然作っていくことに向けて県が原案を出していきたいと思っています。それができることによって、先程の新幹線の長沼基地、これら全てが動いてくると思っておりますので、失礼しました。長沼の内水対策ですね。そういうようなことで、地域の所に早く説明に入らさせていただきたいと考えております。
田中知事 大変申し訳ありませんが、私、軽井沢でソロプチミストの会合の講演がありまして、28分の電車に乗らなければなりません。あの、いずれにしても先ほどらい申し上げたとおり、新幹線に関しては計画どうり出来るように、用地買収に関してもですね具体的な工程表を逆算したものをお示しするところでございます。(知事退席)
鷲沢市長 今の原さんの話の中で、私ども理解しているところとはと違うところは、去年6つの案を出したとこう仰ってますが、あれはコンサルの案、いいですかコンサルが作った案、それでわざわざこれは県の案ではありませんとコンサルが作った案と私どもは聞かされているんです。県の提案ではないんですよ。私はそう思ってます、そうじゃないんですか、コンサルが作った案で決して県の案ではありませんと、こういうあれですか。
原土木部長 説明はコンサル作ったものを説明はいたしましたが、これらを踏まえて地域の方々に説明して最終的に県の案をまとめてまいります。
鷲沢市長 だから、県の案は出ていないんです。
若林議員 色々やらなきゃならんことはいっぱいあると、その県の案を地域の地権者にこういうことを前提にしてひとつ用地交渉に入らせてくれとそれは何時がぎりぎりですか。県が今考えているのは。
原土木部長 今、各地区の区長さんにお願いしてあるんですけども、説明会のですね。これが今区長会の中で総意として地元説明会に入る日取りを決めましょうということになっています。それを今待っているところです。
若林議員 待っていられない、何時までにやらなければ先に進まないという。
原土木部長 先程申しましたとおり、秋頃に県の素案というものが出来、それから河川整備計画の策定の方に移ってまいります。
北澤議員 秋ていったてね、暦の秋とかいろいろあるんだよ。1月から12月まであるんだからさ。
原土木部長 まだ地元に入れない段階ですので、それはちょっと。
若林議員 しかし秋といっている以上は12月は秋とはいわないよ。
北澤議員 秋とか春とかは来年か再来年の話はそういうんですよ。今年の範囲内で言うときは、秋なんて言わないんだよ。何月っていうんだよ。
若林議員 今年でもいいよ、秋と言ってもいいけれども11月がぎりぎりじゃないの。
原土木部長 とにかく地元に入って、その地元の皆様の意見を交わす中で私ども原案を作りますので、それまでちょっと、地元に早く入ることが前提ですので、これを私ども一生懸命努力しているところです。
北澤議員 これはなかなか溝が深い。
篠原議員 みんな現実的にいったほうがいい。それは現実的には無理ですよ。26年度完成ですからね、後ろからやっていくべきでしょうね、2年延ばすと重大な決意で県も取り組むと、2年20年ですと国土交通省に聞きましたよ18年じゃなくたって、26年までなんだから延びたっていいだよと、しかし一応18年度になっていると、中野などはもう高架もできてますよと言ったら、できるとこからやってますと。どんどんやっていくんで、少し遅れたって構わないと。ただ18年度末までになっているからやって欲しい。もしそうでなかったら20年度だっていいんだよと、そういう完全には言いませんけどね役人だから。だけども顔に書いてありました。だからそれでいいんです。それで後どうするかは、北沢さんや市長おしゃてますように、基本高水の問題ですよ。知事と部長に言い方矛盾していますよ。それをきちんとしなければいけませんよ。これ完全に、知事いないから悪口いうわけではないんですが、矛盾してますよ。そこをきちんとしなかったら解決するはずがないじゃないですか。そこをきちんとやって、それと国はなまくらですよ、全部の川のところを一律でなんてできはしないんですから。地元で一番分かっている学者なんかで決めればいいんであって、そのかわり全責任を県が負うわけですから。国と県の共同の責任体制になっているからいけないんで、県が絶対的な自信を持ってやるならそれでいいんじゃないですか。国はぐちゃぐちゃ言わないはずです。ちゃんとそれだけの決意を持ってないからいけないんで、直すなら直せばいいんですよ。浅川のところ分かっているのは、県や市なんですから。それを誤魔化してやっているからいけないんで、そこをきちんとやるべきだと思います。そうじゃないと絶対進まないです。
原土木部長 私どもも新幹線の、これは供用開始時期を視野にいれて考えてます。それにいたしましても当然私どもだけでなくて長野市さんと一緒になってやっていかなければなりませんので、そういう協調関係をもって地元の方に早く説明を入っていきたいと思っています。それによりまして、もう少し具体的なスケジュールというものが明確になってまいりますので、これから皆様方の本当にご協力をいただかなければならないところだと思っております。
北澤議員 あなたの人生大半の土木人生の常識から外れたことを盛んにやらなきゃならなくなってきているので、あなた自身に戸惑いがあるのは良く分かるんだよ。だけどもう少し周辺市町村や住民には、あなたが一番難しいところに、はまっちゃっているんだから、しょうがないんだから、分かりやすく説明した方がいいよ。
鷲沢市長 地元への話合いにのことにつきましては、私も否定はしていませんよ。この前、青山出納長から直接電話が入りまして、是非やりたい、お盆前にやりたいんだ、とうい話で、結構ですよと返事はしてあります。ですから、長野市が邪魔しているとかそんなことは一切ありませんから、やっていただいて結構ですと。是非。 それからね。もう一つ、どうもすっきりしないんです。篠原議員さんのお話しも、国がどう変えるか、県が自信を持ってやればいいとおっしゃるけれども、これはちょっと今の段階では、砥川の問題はそれで済んだと思うんですよ。元が無いんだから。国が認可したものがあるのに、それを理屈をきちんと通して決めてくれない限りは、これは認められないんですよ。そこだけはちょっと間違えないように。
北澤議員 もっと言えば、今、寝屋川で訴訟しているでしょ。あれも同じですよ。これ、下手なことやって訴訟になったら、また、えらいことですよ。
中島議員 用地買収の時期についても、機構を入れないで勝手に2年延ばすなんて言ったて、そんなの空論なんで。そこはやっぱり。
北澤議員 そんなの当たり前だよ。地主がいるんだから。機構だろうが、県だろうが問題にならない。地権者を説得する材料を出さなきゃだめよ。
鷲沢市長 それからもう一つ。知事さんがいるときに申し上げようかなと思っていたんですが。どうも言うタイミングが無くて。千曲川の問題にこの問題をおっ被せようとしている私は臭いがするんですよ。これはダメなんですよ。基本的に。千曲川の問題は、千曲川の問題で解決をしなきゃいけない。浅川の問題は、浅川の問題で解決しなきゃいけないんですよ。これをですね千曲川の問題と合わせてやるという話になるならば、益々もって、国を入れて、国土交通省に入ってもらって、技術屋さん同士がまず話し合いをしなきゃダメなんですよ。だから私は今日の結論として申し上げたいと思っているんですが、新幹線の土地の買収問題と言うのは、これはもうとにかく急がねばならないので。やらなきゃいけないことは分かっているんですが、どうしてもその前提となってくると最後は今の450の話になってきちゃうんですよ。そこで、私は県の技術屋と市の技術屋とできちんとまず話をする。特にその中へ国の技術屋を入れることですよ。国の技術屋を入れて話し合いをすると。そこで出てきた結論ならば、私共は、これ、従うということは当然のことだと思いますよ。納得が出来る訳であります。そこをどうも県の方は、国の技術屋さんを入れることに、どうも反対みたいな感じがするんだ。そこが私は非常に疑問を持っているんです。それは是非ですね、そういう形の中で、3者で話し合ってやるということで私は良いと。敢えてもう一つ申し上げますけど。450は過大であるか、過大でないかというそういう議論は実をいうと、ごく普通のやり方なんですよ。この450を決めた理屈はですね、県が450を決めた、とさっきおっしゃいましたけれど、県が決めたんですが、この決め方についてはですね、とにかく基本高水流量が、過大だ、過大だ、とおっしゃっている大学の教授が長野へ来て、もちろん他の方も基本高水を下げろというやり方ですが、しかし浅川の基本高水の決め方については、従来のやり方、まったく普通のやり方で決めてありますと、浅川だけが特殊に過大になっているわけではありませんということをはっきり浅川部会で証言しています。これは議事録にも残ってますけどね。そういうことなんで、それから浅川の基本高水が特殊に高いんだとかそういうことでは全然ないんですよ。私は逆にさっきのお茶のみ話のことになりますけど、お茶飲み話で言えば国の人たちといろいろ話をしても、まあ長沼のあそこの450、百分の一って言う確率は必ずしも高いなんて、もっと高いことを要求してもいいような気がするよ、ということも言う人がいるくらいなものですから、私はこれは絶対に下げるということはありえないと、私はそう思ってます。
北澤議員 これもね、財政問題と人の命をね、天秤にかけちゃいけない。こういう財政事情のなかでね、百分の一の450って言うのはね、将来全国ベースでは見直される可能性はあると思う・・・。
鷲沢市長 と思います。それは思います。
それとね、いまちょうど今河川課長がさあ、篠ノ井の出なんだから、庄の宮だよ。ちょうど今市長が言うように土地勘もあるんだから一番いいんですよ。
原土木部長 あらゆる方面で私どもも努力してまいりますので・・・。
北澤議員 あのさっき知事の方の公式な発言で、浅川ダムを作れば全てが安全になるという県の方針は間違いだって言ったよね。さっきここで、説明した時にちゃんとメモとってある。それを言うからね、どうしても450m3/sの基本高水を変えることが前提にあるんじゃないかってこう思っちゃうんだな。そうかと思うと基本高水はそのまま変更しませんと、これはほんとに今日はじめて県会議員の苛立ちが理解できたような気がするなあ。もうちょっとかみ合う議論をな、とれると。原さんだってそう思ってるんでしょ。
篠原議員 完全に矛盾してますよ。 司会 大変長時間にわたりまして、ほんとに忌憚のないご意見をありがとうございました。時間が大変オーバーしておりまして、議員の皆さん方に大変ご迷惑をおかけしまして、その点につきましてはご容赦願いたいと思います。最後にまとめということで、御礼を含めまして会長の方からお願いしたいと思います。
鷲沢市長 どうも議員の皆様方、今日はありがとうございました。いろいろご意見をいただいたことに対して大変感謝を申し上げます。また県からもご苦労様でございました。またもうお帰りになった先生方もいらっしゃいますけども、私どもとしては今日の議論をまたひとつのベースにしていろいろ考えてまいりたいとこんなふうに思います。いずれにしましても、この問題早くやらないと実は新幹線の問題でお尻に火がついてきている部分もございますので、私どもとしては一日でも早く問題の解決を図りたいと、いつまでもこんなことでガタガタしているのも私どもも御免蒙りたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。今日はどうもありがとうございました。
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