プロフィール

1941 年生まれ
須坂市出身。三菱商事?に 35 年勤務する。主として食料部門を担当し、農産物の国内生産や流通及び輸入にかかわる。

1995 年
三菱商事(株)を退職し、須坂市に帰り?マルイチ産商顧問を 2 年間勤める。

1997 年
スウェーデン、ノルウェイ、デンマークを環境視察

1999 年
「みどりの会」を設立し会長に就任する。
 活動内容

「みどりの会」会長。環境問題の情報交換と学集会を通じ会員相互の資質の向上を図る。グリーンコンシューマーになるための研究会、講習会の開催。環境フォーラム等イベントの開催。など

「大量生産・大量消費の戦士だった・・・」

―みどりの会の設立経緯をおしえてください。

「スタートは非常に単純で。環境問題を考えよう、今大変な状況になりつつあるからということで。もともとは町の文官活動をやっていた仲間が、任期が満了してバラバラになってしまう。でもせっかく知り合ったんだから集まってなんかしようということになって。集まって飲むだけでも仕方がないから(笑)、なんか勉強しようということで学習することを目的に会を立ち上げたんですよね。みどりの日( 4/29 )に立ち上げたから「みどりの会」なんです。それでやっていくうちに仲間から 5 , 6 人でやってても仕方が面白くないという意見が出て、規約をつくって活動を始めました。現在は個人会員が 30 名、法人が 2 社ですね。もうそろそろ 5 年たちます。最初あつまったときは IT とか他のテーマもあったんですが、私は環境がいいと主張したんです。 」

―なぜ山口さんは環境問題に取り組もうと考えられたのですか。

「私はもともと民間の商社につとめていて、食品の輸入なんかをやっていました。海外にはあっちこっちいってたんですが、環境という視点からそれらの国々をみていなかったんですよね。むしろ環境にわるいことをやっていた。日本の農業と観光を壊すようなことをやっていたんですよ。 1995 年に会社をやめてこちらに帰ってきたんですが、そのときふるさとの空気や水が、子供のころの感覚とはちょっとちがうなと。環境がえらい変わってきてしまっているなと感じてはいたんですけど、そのときはまだ自分が環境問題に関して行動しようとは考えなかったんですよね。帰ってきてからしばらくは地元商社の顧問をやっていて、仕事に追われていたものですから。その仕事をやめてから、たまたま環境視察にいかないかって誘われて。気楽な気持ちでのっかって、デンマーク、ノルウェー、スウェーデンに行ってきたんですが、その視察旅行ですごいショックをうけましてね。俺はとんでもないことをやってきたなと。地球を壊すようなことを仕事としてやってきたなと思うとともに、日本の環境政策がずいぶん遅れているなと感じました。スウェーデンなんかとくにすすんでいましてね。むこうの車会社の話を聞きにいったんです。そのとき私は商社の問題として、環境問題を会社の中に位置づけるというのは、利益がでたら考えることだと思ってたんですよ。だからそういう感覚で質問したら、あなたは何を言ってるんだと。環境問題をクリアしなければ、この国では企業が生き残れないんだっていわれたんですよ。まず商品を選ぶ基準が環境問題を以下にクリアしているかっていうことなんですね。それこそハンマーでぶっ叩かれたようなショックで。自分自身の反省とともに国の政策、国民の意識もおくれてるなと感じました。私が環境問題に本当に目覚めて、なにかしなくちゃいけないと思ったのはその視察旅行からですね。」

―現在はどのような活動をしているのでしょうか。

「学集会や講演会をいろいろやってきたけど、やはり自分達ができることを実際に行動してみようということになりました。環境問題といってもすごく広い分野ですから、すぐ取り組めるものというとゴミ問題なんですよね。日本ではゴミは燃やすか埋めるかってことで、ゴミの量を減らす根本的な解決はしてないんですよね。それで生ゴミを燃やさない運動を去年から始めたんです。

生ゴミを燃やさないためには、まずゴミの量を減らすこと。不必要なものは買わないようする。そして、出てしまった生ゴミは堆肥化して農業と結びつける。『燃やさない運動』とはいってますが、実際は大きなリサイクルによる循環型社会づくりを目指しています。農家は生ゴミからできた堆肥を購入して、できた農作物を消費者に届ける。消費者が選んで野菜や果物を買うんじゃなくて、生産者が選んで旬の一番いいものを届ける。買うほうにしてみれば、いらないものも来てしまうとう不便さがあるかもしれないけど。最終的には、そのとき食べるには一番いいものを食べるという仕組み、農家を中心にした供給システムを考える必要があるな思っています。

しかし、とりあえずは生ゴミを堆肥化するための処理を住民の方にやってもらうことですね。いろいろな地域で前例があるんですが、まず住民への教育が必要なんですよ。生ゴミに煙草の吸殻やビニールが混ざってたりすると堆肥としては使えませんからね。しかし、 20 年 30 年前までは、我々も畑で堆肥をつくっていたんですよ。みんながちょっとずくを出せばできることなんです。

 いきなり須坂市全体規模でやるのは無理でしょうから、まずはある地区をモデルケースにしてそのあと広げていけばいいかなと考えています。そのあたりがみどりの会でできる範囲でしょうね。それ以上となると NPO 法人化や行政とのタイアップなどが必要になってくるでしょう。」

―環境分野に取り組もうと考えてる若者に一言お願いします。

「環境問題は、まだまだ一般の人の認知からすると低いところにあります。これをどうやって頭の方にもってくるかってことですね。環境問題といっても、あんまり地球規模で考えましょうということじゃなくて、やるのは本当に小さなことなんですよね。どんな小さなことでも環境問題につながっていくということ。それを常に考えて行動して欲しいですね。」