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最終更新日:2005年01月05日


「仕事納めの式」知事あいさつ(2004年12月28日)
音声(WMA形式00:11:38)


  昨年は私、皆さんご存知のように12月24日、クリスマスイブの日に入院をいたしまして、25日のクリスマス、日本はあらゆる世界中の行事を取り入れる国ですので差し支えないかと思いますが、その日に6時間全身麻酔をかけて膀胱と前立腺を取らせていただいて、小腸を60センチ切りまして膀胱を形作るという手術を受けさせていただいたので、仕事納めの儀式に出席することが叶いませんでした。年明けも皆さんにビデオでお話するという形でした。通常は、私事にわたって恐縮ですが、3カ月は入院しろと、最低でも2カ月入院しないと保障できないと言われましたが、術後の経過が良好だったこともあり、3週間で退院をさせていただき、そしてそのために皆さんに大変な、ある意味ではですね、ご協力をいただいて、今年度、平成16年度の予算というものを1月から2月にかけて、時には深夜までですね、激論を交わしながらも作り上げることができたことを改めて感謝申し上げたいと思っています。
 今年は、まさにあの先般ですね、アジアの多くの地域で日本の国籍を有する方々も含めてですね、予期せぬ大変な津波による事故が起きましたが、同様にこの日本あるいは長野県というところも、隣県の新潟県の中越地震を挙げるまでもなく、正に災害が多発の年であったと思います。
 こうした自然災害というものに対してですね、本県は、怪我をなさった方やですね、家屋等の損壊を受けた方もいらっしゃいますが、他のほかの多くの日本の地域や世界の地域に比べればですね、遥かに、幸いにしてですね、軽微なですね、損害で済んだ、あるいは遥かにですね、迅速な復旧が行えた。これは土木部や農政部や林務部といった部署に止まらずですね、日頃からの皆さんがですね、正に私たちのそれぞれの集落や地域、コモンズというものに根ざしたですね、同じ県民の一人として、県政の改革を進めてくださった賜物であると私は思っております。このことに改めて感謝を申し上げたいと思います。
 同時にまた、中越地震に関してお隣の県、これは行政的に言うとですね、新潟県は東北知事会に入られていて、私たちは中部と関東なので、日頃ほとんどお付き合いがなかったわけですが、多くの職員が、述べ2000人を超える職員がですね、被災地で様様なですね、貢献をしてくれたことに私は感謝したいと思います。とりわけうれしかったのはですね、地震が起き、その直後にですね、50名を超える多くの職員が自ら自発的にですね、隣人を手助けしたいと言ってくれたことは、大変に私は感銘を受けたことであります。そして、先般仮設住宅にお住まいのところにも伺ってお話をしたことはですね、逆に私たちが何かお手伝いをしよう、あるいはもう少し自戒の念を込めて申し上げれば、思い上がって言えば、施しを授けようと思っていた私たちが逆にですね、被災者から多くのことを学ばせていただいたと。これこそが私たちが通常のですね、天変地異が無い時においても県民のためにサービスをさせていただくということは、すなわち同時にその県内の各地で今この瞬間もですね、前を向いて生きてらっしゃる方々から私たちが同じ県民の一人として学ばせていただくということだと思っています。
 それはあの、天変地異という中で、中越地震の場でより多くのことを学ばせていただいたことにも、これは逆に隣県の方々に感謝を申し上げなくてはいけないことだと思っています。多くのもちろん方々が傷つき、亡くなられたということを厳粛に受け止めながらも、私はそのように思います。
 同時に本県はですね、全国の47都道府県の中で唯一、借金がですね、減った、借金を減らすことができた県であります。
 私が就任した時、この平成16年度には長野県はおそらく財政再建団体に陥るのではないかというふうに言われておりました。しかし、これは皆さんの責任ということではなく、長野県はそうした危機的な財政状況にあるということを必ずしも県民には的確にお伝えしてきておりませんでした。あるはそのようなことが広く報じられてきたわけでもありませんでした。そのような財政の危機ということをインフォームドコンセントしたときにですね、そのようなことを伝えるから県民が元気を無くすんだと、そのようなことを伝えるから経済の回復が滞るのだ、というお叱りをなさった方もいました。けれどもこれはですね、 多くの県民そして何よりも今日ここに集い、この式典は今回から映像も含めてすべての地方事務所等の現地機関の方々とも共有させていただいておりますが、一日あたり利息だけでも1億5000万円近い、正確に言えば1億4812万7千円、と私たちは記しておりますが、7000円の下も正確に言えば実はあるはずでしょうけれども、これが年間で、 120億4199万6千円利息を減らすことができた。そしてそれは単に緊縮財政ということに止まるわけではなく、私たちは教育費の増大、あるいは福祉費の増大、あるいはより地元の企業、意欲のある企業の方々をですね、元気づけるための公共事業のあり方と、緊縮一方ではない形をですね、行いながら同時に全国に例を見ないですね、借金を減らすということができたのは、これはもう改めて皆さんの高い意識の共有というものの賜物だと思って感謝をしています。それはあの、同時に私たちが、正に意識として「県民主義」と、一人の県民として現場に立っていこうということです。自分や自分の家族ではなく、自分の集落の公務員ではない方々の、とりわけお年寄りの、おじいちゃんおばあちゃんの願いや、あるいは若い方々の疑問を踏まえてですね、県を変えていこうと、いうことに対して非常に努力をしてくださったことにも感謝をしたいと思います。
 私が最後にアメリカの話をするとあまり意外に思われるかも知れませんが、連邦準備制度というものの連邦準備制度理事会というところの前議長であったポールボルカー氏がですね、日本が現在置かれている状況は、これまでの経済学、エコノミックスの教科書には無い状況だと、先進国と言われる中でこのような末期的状況に陥った国は歴史上例が無いと。しかも日本が抱えている問題は経済問題に止まらず、これは政治問題なのだと言っています。
 双子だか三つ子だか四つ子だか五つ子だかのですね、赤字を抱える国の人間が何を言うと、皆さんは冷笑なさるかもしれませんが、正にこれはですね、私たちの社会がですね、経済に止まらないでこれは根底にその政治、私たちが行っていることも行政というもの実は社会を創りあげていく政治であります。
 今日の部長会議でですね、「過去を溶かし、現在(いま)を守り、未来(あす)を創る」という言葉を私は、あの、「守る」という言葉を使うと現状維持になってしまいやしないかと、今ひとつ違和感が、自分で言い出したことですが、今日、部長会議の席でお許しをいただいてですね、「過去を溶かし、現在(いま)を育み、未来(あす)を創る」という形にしました。「育む」というのは、既に私たちが始めた様様なですね、県民に理解されたていることをより充実させていくということです。そしてその中においてですね、新しい未来を創ることができると思っています。同時にそれは、過去をすべて捨て去ることではなく、温故知新であるようにですね、私たちが忘れかけていた当初、過去においても始めたことでですね、良いものを時代に即して創り直していくと、いうことでもあると思っています。
 人は決して豊かさというものや確かさというも、あるいは幸せというものは数字によってのみ量られるものでは無いと思います。お金のためでなく、正に県民のため、県民の夢を実現するため、さらにはですね、県民の誇りをですね、さらに唯我独尊ではなくですね、誇りをより確かなものにしていくために、さらには県民の名誉のためにですね、来年も皆さんと一緒にですね、いつ何時も怯むことなく、覚悟とですねそして何よりも行動と、そして覚悟と行動をもって行う中で、より創造力をですね、研ぎ澄ますことができる、そうしたひとり一人のですね、集合体でありたいと思っています。
 今日、この式を終えるわけですが、けれども多くの県立病院の医師や看護師やコメディカルの方々のみならず警察官の方、さらには様様な部署の方々、その方々はですね、この式をもって仕事が終わるわけではありません。私はさきほど部長会議でも「節々」と、「節々」の「折々の」というような形がまあ歳時記ではありますが、でも私たちの仕事は24時間365日、県民の真の幸せのために奉仕させていただく、そしてそこで県民の喜ぶ顔、あるいは県民のさらに私たちが気付かなかった歩むべき道を指し示してくださる言葉をですね、より私たちのさらに仕事をする意欲の心のチップとしていく、金銭に換算できない心のチップとしていくという、大変に人がいてこそ初めて成り立つ仕事だと思っています。
 年末年始、今年は去年と違ってカレンダー上では恨めしいことにですね、土日がうまい具合でにすね、はさみこまれているという形ではありますが、是非1月4日の日、また再びこの場所で、また県内の各地でですね、多くが元気に集いですね、そしてさらなる長野県の、信州長野県の発展のために、繁栄のために共に歩みたいと思います。
 今年1年間の皆さんのですね、県民に対する、正に真摯な、そして積極的な営みに感謝を心から申し上げご挨拶と致します。どうもありがとうございます。

 

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