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平成17年12月県議会定例会における知事議案説明要旨

知事追加議案説明要旨はこちら


 今12月県議会に提出いたしました議案の説明に先立ち、県政をとりまく最近の状況などに関し、ご説明申し上げます。

 昨秋に続いて台湾の台北市を、一昨日まで3日間の旅程で訪問し、日本一の長寿県で採れる信州リンゴと県下300か所に及ぶ温泉のキャンペーンを行ってきました。折からの日本ブームに沸く台湾では、キャンペーン初年の昨シーズン実績と比較して先月時点で既に4倍もの200トンを超える信州リンゴが販売されています。こうした好反応を踏まえ、2万台湾元(約7万円)でネームプレートを掲げたリンゴの木のオーナーになっていただき、150個のリンゴをお届けするシステムへの応募を来年2月から開始します。
 併せて、県教育委員の野村稔氏と日本の文部科学省に当たる教育部も訪れ、12月までの1年間に台湾の高等学校16校が修学旅行で本県に滞在して下さっていることに感謝申し上げ、今後は本県からも台湾へと修学旅行に伺えるよう、努力する旨、伝えました。
 3年前に会長、社長とお目に掛かって要請した中華航空の直行チャーター便が去る11月に飛来しました。今春に4便運航された香港のドラゴン航空に続く今回は、本県からも台湾へ旅行客が訪れる双方向チャーター便となりました。引き続き空港周辺の方々のご理解も得て、充実を図ってまいります。
 また、昨日は「信州ジビエフェア」を都内で開催し、第一線で活躍するフランス料理やイタリア料理、日本料理の調理人の方々に、大鹿村の鹿肉、阿南町の猪肉等をご試食いただきました。農家戸数全国1位を誇る本県は、県土の8割を占める森林に暮らす鹿、猪、熊、兎、鴫(しぎ)等の野禽(やきん)=ジビエの宝庫でもあります。長野県原産地呼称管理委員会が認定したワインや米の生産者の方々、池田町のハーブ生産者組合等にもご協力いただいた今回の催しは、近年注目を集めるジビエと呼ばれる山肉の安全、安心、安定した供給を、都内の料理店に対して確立していこうとするものです。

 県内の産業界、大学、NPOとの協働により、信州全体のイメージ向上と、商品やサーヴィスのブランド化を支援する仕組みづくりの2つの戦略から成る「信州ブランド戦略」が、9月にまとまりました。県ではこのブランド戦略に則して、美しい自然、数多くの温泉など、様々な魅力を持つ本県の「素材」と、訪れる人、迎える人が共に喜び合い感謝し合える「志」を築き上げるべく、キャッチフレーズ「シンシュー・ベリーマッチ」の下に観光キャンペーンを展開しております。
 信州・長野県の持つ2つの魅力、スキー等のアクティブな“動”と温泉等の癒(いや)しの“静”。観光ブランド日本一“信州”の確立を目指して、10月7日に「シンシュー・ベリーマッチ。ふらっと信州」キャンペーン「秋 温泉編」のプレス発表を都内で行いました。当日は、全国各地で温泉への信頼が揺らぐ中、全国に先駆けて本県が定めた13項目で構成される新たな基準「『安心、安全、正直』な信州の温泉表示認定制度」で、村内すべての温泉施設が認定を受けた青木村の田沢温泉、沓掛(くつかけ)温泉の女将(おかみ)さんやご主人も駆け付けて下さり、首都圏、中京圏、さらには関西圏からも程近い信州の温泉の魅力を力強くPRしていただきました。
 10月14日からは、東京、名古屋、大阪地区におけるテレビコマーシャル放映、ラジオ放送、JR首都圏主要駅でのポスター掲示や地下鉄東京メトロ全線での中吊(づ)り広告などにより、信州の温泉の魅力を大々的に発信いたしました。また、10月29日には、このキャンペーンの一環として都内のモザイク銀座阪急1階のイベントスペースにおいて、「信州温泉着物隊」による信州の温泉の魅力を、温泉表示認定制度の認定を受けた5つの温泉事業者の方々にもご参加いただき、秋の信州の味覚とともにPRを行いました。
 今後は、スキー王国NAGANOキャンペーンと連動した冬の信州の魅力を大々的にプロモーションするなど、多くのお客様にご満足いただける観光ブランド日本一“信州”の確立に向け、戦略を推進してまいります。

 第84回中部圏知事会議は10月30日、31日の両日、紅葉の美しい上高地の帝国ホテルで開催されました。昭和8年に当時の長野県が建設し、帝国ホテルに運営を委託する形で誕生したのが、山岳リゾートホテルの雄として世界的にも名高い上高地帝国ホテルです。東海旅客鉄道(JR東海)の社長、会長を歴任され、「産業観光読本」をも上梓(じょうし)されている須田寛さんをゲストスピーカーにお迎えし、観光と環境をテーマに中部圏域としての取組を話し合いました。沢渡への到着時にお出しした天龍村中井侍のお茶に始まり、帝国ホテルの経営、料理両部門の責任者による陣頭指揮の下、夕食、朝食、昼食と何(いず)れも、本県の食材を駆使した料理を各県知事にご堪能(たんのう)いただき、改めて恵まれた本県の資源の幅広さを実感しました。
 東京から青木村に移り住まれて生産に励まれるご夫婦の山羊の乾酪(チーズ)。加えて、土木部の建設産業構造改革支援を受けて、安曇野の土木建設業者が食物残滓(ざんし)で肥育した豚肉。お帰りの際に車中でお召し上がりいただくようにお渡ししたチーズとカツのサンドウィッチも、好評を博しました。

 こうした高い志と熱い意欲を抱いて経営革新に先進的に取り組んでおられる建設企業の皆さんを支援するべく、10月15日、高山村の雁田山(かりたやま)採石場において「雁田山メッセ」を開催いたしました。普段は関係者のみが立ち入れる頂上付近からは、善光寺平が一望できます。緑化推進の一環として、地域住民の皆さまと採石業界の方々が一緒に木楢(こなら)を採石跡地に記念植樹しました。また、地震災害等を想定した復旧工事の実演や、大型重機への試乗を子どもたちに体験してもらい、地域貢献する土木建設業への理解を深めていただく機会としました。経営基盤強化や新分野進出を実践した企業のコーナーも設け、環境や農業、福祉等への積極的な取組の成果や新技術のアピールを行っていただきました。さらに今後、こうした企業の販路拡大を具体的に支援します。
 加えて、11月13日には松本市内のホテルで、「お父さんたちの事業参観」を開催しました。土木建設工事の現場で踏ん張る父親の勇姿を、子どもを始めとする家族にも知ってもらい、情熱を抱いて公共事業に携わる悦(よろこ)びを分かち合おうという試みです。それぞれに創意工夫ある取組を映像を交えて発表していただき、後半は建設産業の新分野進出の成果である食材を用いた料理やカレーライス、サラダを摂(と)りながら、優良技術者表彰の方々にご家族と共に1組ずつ登壇していただき、記念撮影をしました。
 「地元で出来ることは地元の業者と共に」の精神で「『脱ダム』宣言」以来、公共事業の入札改革と建設産業の構造転換に取り組んできました。その改革に当初は戸惑いながらも、今や県内で最も信州ルネッサンス革命を理解し実践して下さっているのは、地域を愛し、地域に尽くす土木建設業の方々です。それは私の掛け値無しの実感で、誠に有り難く、感謝申し上げる次第です。これからも様々な機会を通じて、土木建設業の皆さんの意欲と熱意溢(あふ)れる実践的取組を県民の皆さんにご紹介するように心掛け、信州建設産業の地位向上を図ってまいります。

 また、日本全国を震撼(しんかん)させている耐震強度偽造問題に抜本的に対応するべく、長野県は今日12月1日より、全国47都道府県で初めて独自の再計算制度をスタートさせました。構造計算プログラムの内部を改ざんしてアウトプット数値を操作していた行為は、建築基準法施行規則及び旧建設省通達により、大臣認定を受けたプログラムであれば詳細な計算書は提出省略、審査の対象外になると国が定めた建築確認制度の盲点、即(すなわ)ち、全国いずれの自治体、また民間の指定確認検査機関においても、プログラムの大臣認定書が申請書に添付されていれば再計算の必要がないとされてきた制度の隙間(すきま)を衝(つ)いたものです。「官から民へ」の流れに伴って生じた負の部分とも呼ぶべきこの構造的問題を深刻に長野県は認識し、今後申請される物件については言うまでもなく、過去にも遡(さかのぼ)って再計算を行うべく、職員の人員再配置を行い、構造計算プログラムを県として独自に購入しました。過去3年以内に建築確認がなされ、県に申請書が保存されている大規模な建築物、約200件をまず対象に本日から再計算を開始するとともに、民間の指定確認検査機関による検査分も含め、耐震強度を再確認する中で、隠された不正行為の有無を明らかにしてまいります。

 次に、来年度の施策方針及び予算編成について申し上げます。
 「長野県の将来人口の推計」として9月に公表いたしましたように、本県の人口は平成13年(2001年)の222万人をピークに減少に転じ、2024年には200万人を切り、2035年には現在の人口の約82パーセントに当たる181万6千人になると見込まれます。日本全体では2006年からといわれる人口減少は、既に本県では現実化しているのです。
 他方で、65歳以上の老年人口割合、いわゆる高齢化率は、2018年には本県人口の30パーセントを超え、2035年には34.6パーセントと、3人に1人が65歳以上となり、また、14歳以下の年少人口割合も減少していくものと見込まれております。
 世界的にも類を見ない急速な人口減少と少子高齢化の社会が到来する日本の中でも、いわば信州・長野県は既に歩み出しているのだと言えます。
 こうした近未来の本県の姿を正面から見据え、平成18年度施策方針においては、施策の大きな方向性として新たに2つのベクトルを定めました。
 第一として、経済、福祉、医療などの社会システムを地域中心に変えていこうとするベクトルです。物質的な拡大志向と訣別(けつべつ)し、身近なエリア、確かさを体感できるネットワークで、消費活動を営み、福祉や医療などのサーヴィスを享受可能な、コンパクトで真に効率的で高品質な社会システムを構築しようとするものです。副知事の澤田祐介を中心に纏(まと)めた信州新医療圏構想も、こうした一環です。
 第二として、付加価値の高い産業を地域から育てていくというベクトルです。量的な拡大から質的な向上へと、真の生産性・利益率=イールドを高めるための、技術力の強化、サーヴィスの差別化などにより、農業、製造業、観光業を始め、付加価値の高い産業を地域から育成しようとするものです。
 この2つのベクトルに全ての施策を連動させ、パブリックサーヴァントである職員と意識を共有しつつ「総合愛情産業」としての行政サーヴィスを目指し施策の展開を図ってまいります。
 この施策方針の基本的考え方を踏まえつつ、来年度の予算編成に当たっては、これまでの事業に捉(とら)われることなく、すべての事業について原点に立ち返り、その必要性をゼロベースで検証するとともに、厳しい財政状況の中にあっても縮み思考に陥ることなく「未来への提言〜コモンズからはじまる、信州ルネッサンス革命〜」の理念に基づき重点的に施策を展開すべく、「選択と集中」の発想を徹底し事業を再構築してまいります。
 一連の今年の「三位一体改革」議論に於(お)いても、「国と地方の役割分担」という分権の本質的議論や、その仕組みがブラックボックスと化していると評される地方交付税の見直しは、共に残念ながら手付かずで、国庫支出金の削減と地方への税源移譲の「二位一体改革」な帳尻合わせに終わった感も抱きます。
 こうした中、財政再建団体に陥りかけていた本県は平成12年度以降、今年度まで6年連続、プライマリーバランス(基礎的財政収支)を黒字とし、12年度から16年度にかけての4年度に亘(わた)って連続で計547億円の累積債務を減少させてきました。これは全国47都道府県で唯一の実績であります。また、本県と並んで計4年度のトータルでは累積債務を減少させている他の2都県である東京都、長崎県と比較しても、長野県は県債残高の減に対して基金残高の減の割合が最も小さい自治体運営の成果を誇ります。とは言え、今後も「小さな政府」化が促進される中で、厳しい財政運営であることを深く認識する必要があります。更に気を引き締め、ゼロベースの視点で行財政改革に取り組むとともに、県民サーヴィスの向上に努める望ましき公務員意識の充実を図り、施策と予算を組み立ててまいります。
 
 次に、治水・利水対策に関して申し上げます。
 去る11月22日に開催した第5回治水・利水対策推進本部会議において、「浅川及び薄(すすき)川の河川整備計画に関する基本的な考え方」を決定しました。これは、浅川を含む長野圏域河川整備計画の計画対象期間を認可後20年間とし、この20年間に実施する浅川の治水対策として、河川改修、ため池の治水利用、(仮称)檀田(まゆみだ)遊水地、(仮称)田子(たこ)遊水地を長野圏域河川整備計画に位置付けると同時に、浅川下流域の過去の主な水害の原因である内水氾濫(はんらん)を解消するため、排水機場の増設等による内水対策も河川整備計画に位置付け、対策を実施していく内容です。
 また、薄(すすき)川に関しては、流域協議会から頂戴(ちょうだい)しております提言書の主旨を踏まえ、薄(すすき)川を含む松本圏域河川整備計画の計画対象期間の20年間には、既に改修が完成している上流部と同規模の河川改修を位置付ける内容であります。
 今後は、既に国土交通省から今春、河川整備計画が認可されました諏訪圏域同様にダム計画を破棄して新しい治水対策を推進することに関し、地域にお住まいの皆さまや関係行政機関への十分な説明を行い、ご理解をいただきながら、国土交通省への申請に向けて手続きを進めてまいります。

 次に、最近の経済動向等について申し上げます。
 国内経済の状況については、企業収益は改善し、設備投資は増加しておりますが、原油価格の動向が国内経済に与える影響等には引き続き留意する必要があります。県内経済は足踏み状態から脱しつつあり、自動車、産業機械向けの生産が高水準を維持しているほか、IT関連財の生産も回復の動きが見られます。なお、県内の有効求人倍率は、平成16年6月から本年4月まで11か月連続で1倍台の水準を保ち続け、5月からも1倍前後で推移しております。とりわけ、中南信地域では1.3倍前後と高い水準にあります。
 原油価格については、一時期に比べ若干の低下がみられるものの高騰が続いております。県では、これにより経営が圧迫されてお困りの中小企業の皆さまを対象に、各地方事務所及び商工部ビジネス誘発課に「原油高相談窓口」を設置し、経営、資金、技術面でのご相談に応じております。中小企業融資制度資金の紹介、工業技術総合センターによる省エネルギー技術の相談、技術アドバイザーの派遣、長野県中小企業振興公社からの経営関係専門家の派遣などのメニューによりまして、経営改善の支援に取り組んでいます。公共工事等に携わる土木建設業の方々に対しても、広く窓口を開いております。ちなみに、「Response」という自動車を利用する個人・法人を対象に情報を提供するインターネットサイトの昨日(11月30日)付「リアルタイムガソリン価格」に拠(よ)れば、全国平均がレギュラー1リッターで121.25円であるのに対し、長野県は129.40円で、同じく内陸県でありながら全国で最も低い栃木県の117.30円と比較すると、12.10円も高い販売価格となっています。
 また、商工部職員が「よろず承り」の精神で企業を訪問し、経営上でお困りの課題はもとより、様々なご相談、ご要望も親身になってお受けし、課題の解決までバイネームで対応する、「バトラーサーヴィス」を開始いたしました。
 地域における企業の皆さまの相談・支援窓口であります地方事務所の商工雇用担当課、及び商工部産業政策課の、いずれも相談・支援業務に精通した職員11名をチーフバトラーに、また、地方事務所商工雇用担当課職員53名をバトラーに任命し、関係機関と連携した継続的な支援により、課題解決まで寄り添ってお手伝いさせていただきたいと考えております。過日、チーフバトラーに直接、任命書を手渡し、激励しました。
 とまれ、信州で働く県民の皆さまが、働く喜びと生活の豊かさを実感できるよう、活力溢(あふ)れる信州経済の創造を目指して引き続き、積極果敢に取り組んでまいります。

 さて、今回提出いたしました一般会計補正予算案その他の案件につきまして、その概要を申し上げます。補正予算案は、一般会計4億2,236万7千円、特別会計13億8,373万6千円です。
 まず、情報化の推進について申し上げます。すべての県機関に高速化した情報通信ネットワークを整備し、事務処理の一層の迅速化・効率化を進めます。よりきめ細かい「報・連・相」を各機関や各職員間で行いつつ、各地域の実情に即したサーヴィスの充実を図る上で、その寄与するところは大と期待されます。この「信州コモンズネットワーク」は平成19年2月の運用開始を目指しており、今回、業者選定に要する経費を計上するとともに、ネットワークの整備・運用にかかる債務負担行為を設定いたします。
 次に、森林整備の推進についてです。本年6月に策定しました「信州の森林(もり)づくりアクションプラン」に基づき、間伐材利用の積極的な取組の一環として、間伐材をチップ化し道路の法面(のりめん)保護材や公園、遊歩道などの下草発生防止材として活用する機械を整備してまいります。この新たな工法を早期に普及させるために、従来から取り組んでこられた業者の方々とも緊密に連携し、公共工事等での積極的活用を併せて進めてまいります。
 また、簡易な製材やウッドチップ加工が可能な移動式の機械を整備して、地域住民の方々に貸し出し、地域が主体となって行う森林整備を支援するとともに、林業大学校実技研修用の林業機械の整備、レンタル用高性能林業機械の導入に対する助成を行ってまいります。このほか、松くい虫による被害の拡大を防止するため、被害木の駆除を実施する市町村に対する助成を追加することとしました。
 福祉・医療施策の充実についてです。義務教育終了後、児童養護施設等を退所した子どもたちが共同生活を営む拠点として、児童自律援助ホームの運営費に対して助成し、子どもたちの社会的自律の促進を図ってまいります。平成18年4月からの介護保険制度改正で新たに創設される新予防給付や地域支援事業を効果的かつ適正に実施するため、各市町村に設置される地域包括支援センターに従事する保健師等の職員に対する研修を行ってまいります。また、障害者自立支援法の制定に伴って、サーヴィスの支給決定のため新たに設置される審査会の委員や障害者認定調査員に対する研修を実施するとともに、市町村等が行う審査会の試行に対して助成いたします。このほか、乳がんの早期発見に有効とされるマンモグラフィ検診の受診率を向上させるため、マンモグラフィを導入する検診実施機関への助成を行ってまいります。
 食育の推進について申し上げます。生きる上での基本である「食」は健康長寿の源でもありますが、最近では「食」の大切さが見失われつつあることが懸念されています。去る10月22日に小布施町で開催された食育全国フォーラムでは、服部幸應氏にお願いした基調講演で「食」の大切さを再認識し、食生活の改善を中心とした取組を広げていくための「心をつなぐ食育宣言」を全国に向け、発信しました。県では、この宣言の実現に向けて、信州食育キャラバン隊を結成し、保育所や学校等で「食」の大切さを楽しくPRするとともに、教職員、生産者、保護者など地域の幅広い人たちが参加する給食交流会、学校給食を熱い思いで変えてきた栄養職員等による学校給食の巡回点検などを実施し、学校給食から食育を広げてまいります。
 次に、地域活動の支援についてです。宝くじ助成金を活用しての「コモンズ支援車」の整備に関しては、先の9月県議会での議論を踏まえて、災害対策用広報車の機能を「コモンズ支援車」に統合し、整備することといたしました。通常時には市町村との連携による相談窓口の開設や住民との協働事業を行うとともに、衛星携帯電話や広報用設備を搭載し、災害時には現場での情報収集・提供の拠点として、また、避難命令等を住民へ周知するなどの災害広報車として活用してまいります。きめ細かい対応を目指して、県下10か所の地方事務所のほか、11月1日に開所した南佐久ふるさと応援ステーションにも配備いたします。なお、これに伴って、災害対策用広報車を購入するために当初予算に計上した経費については減額することといたします。
 本年度創設しましたコモンズ支援金は、「信州ルネッサンス革命」の理念に基づき、意欲ある市町村や県民等が行う地域に軸足を置いた施策や、協働して行う創意工夫ある取組を総合的かつ戦略的に支援するものであります。これまでに美しいまちづくり、魅力ある観光の創出、協働型のむらづくりなどの取組を積極的に支援してまいりましたが、県産間伐材を活用した「信州型木製ガードレール」を観光地や景観に配慮すべき地域に整備したいとの市町村からのご要望等にお応(こた)えすべく、コモンズ支援金を増額いたします。
 国際性溢(あふ)れる地域づくりに向け、公共サインの統一的な指針を作成し、日本語・中国語・英語など6か国語による案内標示板を、信州の空の玄関である信州まつもと空港を始め、長野駅、松本駅、軽井沢駅など県内の主要交通拠点等に整備してまいります。
 このほか、小中高等学校で新たなスキー体験ができるようインストラクターを派遣する経費や、組織再編に伴う庁舎やネットワークの改修等に要する経費などを計上いたしました。
 以上申し上げました一般会計補正予算案の財源として、県税2億3,681万円、国庫支出金1億2,466万2千円、諸収入3,472万4千円、財産収入2,617万1千円を見込み、計上いたしました。
 本年度の一般会計予算は、今回の補正を加えますと、8,581億5,901万2千円となります。
特別会計補正予算案は県営林経営費特別会計で、公有林施業(せぎょう)転換資金への借換えのための経費を計上いたしました。

 次に、条例案は、廃止条例案1件、一部改正条例案1件です。

 事件案は、指定管理者の指定についてなど29件であります。

 専決処分の報告は、一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の専決処分報告など9件です。

 最後に、継続審議となっております長野県の組織再編について申し上げます。
 今から3年前の平成14年10月に県議会の皆さま方から頂戴(ちょうだい)した「行財政改革調査特別委員会」の「調査報告書」に則(のっと)り、行政機構審議会での議論と答申も踏まえ、さらに検討を重ねた上で、先の9月県議会に組織再編に関する条例案を提案いたしました。
 件(くだん)の「報告書」では、多様な行政ニーズに効率的に対応することや、地域の創意工夫による自律的な地域経営を行うことが行政改革の必要性として示されております。また、選択と行政資源の集中化や現地機関の自主性・主体性の向上、行政と民間との協働、スピードの重視、コスト意識の徹底等も、「報告書」に基づき、今回の条例案に取り込んでおります。
 さらに、地方分権を先取りした行政システムの構築や縦割り型組織の弊害の除去、現地機関の総合力を発揮できる体制づくりを行うべきとの「報告書」の指摘も、私どもが提案している、地域の課題解決を図る上で予算の提案から執行まで可能とする「地域本部」の設置等と相通ずるものであります。いずれにいたしましても、今回の組織再編案は、今後の3年間で実現せよ、と議会の皆さまから奇(く)しくも3年前に受け取った宿題に、全面的にお応(こた)えする内容であります。仮にまだ相違点がありましたならば、可及的速やかに忌憚(きたん)なくお申し付け下さいますよう、改めてお願い申し上げます。
 なお、私たち理事者側は9月県議会以降、議員各位からいただいたご意見を踏まえ、県民の皆さまのご理解を得るべく、地方事務所長と経営戦略局の各チームリーダー等で県内の市町村を訪問し、組織再編や権限移譲について腹蔵なき意見交換を行ってきたところであります。幸いにも大多数の市町村は、組織再編と権限移譲とは別問題との認識を示され、住民サーヴィスの充実を図る上でも20年振りの組織再編は速やかに進めるべきとして、今回の組織再編に対する賛意のご意見をいただいております。
 市町村への権限移譲につきましては、介護保険のような具体的なメニューを複数お示しする中で、それぞれの市町村の実情に沿って個別にご相談させていただきたいと提案申し上げ、この点に関しても、上下のタテ関係から対等なヨコ関係の信頼を構築する権限移譲のあり方である、と賛同いただいております。
 また、11月9日から、諏訪地域を皮切りに県内10の広域ごとに県民の皆さまとの懇談会を開催させていただきました。私も諏訪地域を始め5つの会場に参加させていただき、県民の皆さまの思いを直接肌で感じ取ってまいりました。
 組織再編について、「縦割りを排する良い案である」「表情も対応も行動も県民の目線に立って大きく変化した職員のサーヴィス向上に寄与すると思う」といった趣旨の過分なご意見を数多く頂きました。中でも、「延々と議論を続けるのでなく、まずは実施してみるべき。仮に不具合が生ずれば、その場で改善してこそ真の改革」といった内容のご発言には、単に議論好きな県民性に留(とど)まらず、常に試作し、常に改善するモノ作り産業が信州・長野県で発展した真の理由を垣間見た思いでした。
 本県に限らず全国の自治体では、新年度4月の人事異動の準備を1月から始めます。この点を見据えれば、今12月議会で是非とも、県民の代表としての58名の皆さまに、組織再編に関する条例案の諾否をお決めいただかねばなりません。改めて私が申し上げるまでもなく、長きに亘(わた)って地方自治の現場で貢献されてこられた方々が大半を占める県議会の皆さまは、仮に継続審議という宙ぶらりんな状態のままで年を越して、2月議会の冒頭でお認めいただけたとしても物理的に新年度の組織再編は不可能で、つまりは1年後にずれ込んでしまう点を十二分にご認識かと思います。
 それは3年前の「報告書」が謳(うた)う「スピードの重視」「コスト意識の徹底」という観点からも、実に哀(かな)しい展開でございます。さらにご説明を求められる点がありましたら、私を始めとして職員は誠心誠意、対応させていただきます。何とぞ、今議会においてご議決を賜りますよう、心からお願いするものでございます。

 以上、今回提出いたしました議案に関するご説明を申し上げました。ご審議の上、ご議決を賜りますよう、ご理解とご協力をお願い申し上げます。

 平成17年12月県議会定例会における知事追加議案説明要旨はこちら

<お問い合わせ先>
■このページに関するご質問及びご意見は、 経営戦略局までメールもしくは下記にご連絡ください。
秘書広報チーム Tel 026-235-7054 Fax 026-235-6232
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