Hotほっとチャンネルながの長野県公式ホームページ 県庁案内 サイトマップ english モバイル長野県
トップページ 県からのお知らせ くらしの情報 産業・経済の情報 県行政の情報 県内各地の情報 リンク集
知事コーナーのトップへ  議案説明のトップへ
最終更新日:2003年03月20日

 

平成13年6月県議会定例会における知事提案説明要旨


 今6月県議会に提出いたしました議案の説明に先立ち、県政をとりまく状況、平成12年度の決算見込みなどに関し、しばし説明申し上げたく存じます。

 国政における小泉純一郎総理大臣、田中真紀子外務大臣への、幅広い市民からの熱い支持は、「社会変革」への期待と「既得権益」の打破を望む人々の気持ちの表れです。こうした全国での機運に先駆けて、長野県は昨秋から、当たり前のことが当たり前に言える、当たり前のことが当たり前に行われる県政への改革を具現化してまいりました。
 私自身が長野市の県庁舎を離れ、県内10箇所の合同庁舎に出向いて執務を行う「どこでも知事室」も、そうした一環です。既に松本地域で5月に、この6月には続いて上小地域においても実施し、毎回、多岐に渡る現場での視察のみならず、市町村長を始めとした様々な方々との意見交換を重ねております。他の8地域にも晩秋までに出かけ、多くの県民の皆さんとの議論を深めながら、各地域の特性や人々の気質を活かした、新しき改革の時代に相応(ふさわ)しき地域づくりに努めてまいります。
 皆さんにお納めいただいた税金を原資としてサーヴィスを提供する私たちにとって、顧客たる県民からの苦情こそは、最大の贈り物です。6月1日から始動しました「『県民のこえ』ホットライン」も、そうした一環です。お寄せいただいたご質問、ご意見、ご提言に対して、1週間以内に、具体的なお返事を、責任者名を明記した上で、お届けしています。
 このほか、県内各地で毎月開催しております車座集会や、ガラス張りの知事室で直接お目に掛かる「ようこそ知事室へ」、更には私の下へ直接寄せられる数多くのファックスや手紙、Eメールなど、自由闊達(かったつ)な意見交換の環境を今まで以上に充実させ、より多くの県民の声なき声を、耳を澄ませて聞き取り、県民参加による一層開かれた県政を推進してまいります。
 公僕たる県職員に対する、県民の皆さんからの視線は、当の職員らの認識よりも数段、厳しいものがあります。所謂(いわゆる)、幹部職員と称せられる県庁舎内の部課長級職員が、信濃学園を始めとする、弱き立場の県民が学び、暮らす場で3日間の体験研修を行う制度を新たに創設しました。常に県民の目線に立って奉仕する意識を、彼らにも醸成するべく。
 現在策定中の「県政改革ビジョン」も、同様の哲学からです。新たな発想、新たな手法の必要性にも増して、県民のためにこそ県政を変えねばならぬのだ、との気概が一人ひとりの県職員に求められているのです。
 就任以来8ヶ月、私は長野県政が抱える、待ったなしの課題を実践問題として一つ一つ、県民の皆さんと共に解いてきました。その過程で見えてきた県政改革の基本理念を、文章の形で明らかにするのが「県政改革ビジョン」なのです。
 「県民益を生み出すサーヴィス機関で働くパブリック・サーヴァント」との認識を、私を始めとする全ての県職員は更に共有してまいります。

 本格的な地方分権時代を迎え、また、あらゆる分野で構造改革が叫ばれる中、地方自治の中核を担う市町村についても、地域の将来ビジョンに関して真剣に検討すべき時期を迎えております。こうした状況の下、新しい時代を担う市町村を全庁的に支援するため、「21世紀を拓く市町村合併支援本部」を新たに設置しました。それぞれの地域がその将来の姿について、住民を含めた主体的な議論が行われるよう気運の醸成を図りながら、自主的な市町村合併を積極的に支援してまいります。また、本県の特色を踏まえた市町村の行政体制整備についても調査研究を進めてまいります。
 他方、県行政におきましても、地域の様々な課題に対し、それぞれの地域特性に即した機動的できめ細かな支援を行う中で、パスポート申請を始めとした身近な機関でのサーヴィスの、一層の向上を図ってまいります。去る5月には、市町村行政に携わる方々に留(とど)まらず、広く県民一般と日々接する県内各地の県行政の窓口を「現地機関」なる呼称に改めました。旧来は「出先機関」と呼ばれておりました、これら現場の機関における権限等の一層の拡充を図りながら、それぞれの現場の権限で地域の課題を解決し得る新たな体制を構築し、あわせて本庁組織についても抜本的検討を加えてまいります。
 なお、昨年の知事選における公約でもありました危機管理室につきましては、この6月18日、室長以下職員28人の体制でソフトオープンいたしました。県民の生命・財産、更には県民生活に重大な影響を及ぼす恐れのある災害や事故の際には、この組織を中心として迅速で適切な対応を図るとともに、県のホームページの更なる充実も通じて、災害時の被害情報や交通情報などを提供できるよう、情報網の整備に努めてまいります。

 議員の皆さんの提案により、2月定例会において成立いたしました長野県治水・利水ダム等検討委員会条例に基づき、検討委員会の可及的速やかなる設置に向け、準備を進めてまいりました。5月には、兼務職員を含めて10人の職員体制により治水・利水検討室を設置し、関係する18課室の長を構成員とする幹事会も発足させました。また、委員会の委員14人も決定し、今月25日には第1回目の委員会が開催されます。9河川流域を一括諮問いたします。今後、委員会において、それぞれの河川の流域全体を対象とした調査審議を行っていただき、条例の精神を尊重しながら、住民意見を反映した多角的な治水・利水対策について検討を進めてまいります。
 当初豊科町に設置を予定しておりました中信地区の廃棄物処理施設に関してです。その検討委員会は、委員長以下、学識経験委員と公募委員の全員が決定し、5月27日には「安曇野の住民とともに考える豊科町廃棄物処理施設検討委員会」として発足いたしました。この日の会合において委員会の名称変更が提案され、「中信地区・廃棄物処理施設検討委員会」と改称しました。早くも今月24日には第3回目の委員会の開催が予定され、精力的に委員会の活動が進められております。今後、中信地区の施設整備の在り方について、この委員会を中心に、多角的、多面的に検討してまいります。
 過日私は、責任ある言論社会の基本として、全ての表現活動を一人ひとりの個人に取り戻し、県民の知る権利を更に拡充するため、「『脱・記者クラブ』宣言」を発表いたしました。
 ただいま申し上げました様々な施策や、公共事業の在り方を見直す一環でもあります、県民益に適(かな)う独自入札制度の導入検討に留(とど)まらず、様々な局面で「長野モデル」を全国に発信しながら、真の県民益の実現のために、一層力を注いでまいりたいと考えております。

 次に、昨年度の決算見込みと本年度の財政見通しに関し、ご説明申し上げます。
 平成12年度、日本経済は、企業部門を中心に回復に向けた動きが続き、景気は全体的に緩やかながらも改善傾向にありました。このような中で、中期的な健全財政の維持を図りながら、新たにスタートした介護保険制度を始めとする社会福祉施策の充実や、ITなる惹句(じゃっく)で知られる情報化への対応等、諸事業を実施してまいりました。 県税収入に関しては、法人関係税が堅調に推移したことや、利子等に係る県民税の大幅な増加などから前年度に比較して増収となりました。また、地方交付税は、所要の額を確保することが出来ました。
 こうした中、事務事業の見直し、経費の節減合理化等を徹底するべく、改めて点検を行うと共に、財源の確保と重点的配分による効率的な予算の執行に努めてまいりました。
 この結果、当初予定しておりました基金の取崩しを大幅に圧縮することができ、また、一般会計の実質収支は、昨年度を上回る約20億円程度の黒字を確保することができる見込みであります。

 本年度の財政見通しを申し上げます。歳入面は、悪化しつつある最近の経済状況を反映し、前年度を上回る県税収入は残念ながら期待できず、加えて地方交付税は、国税収入等の伸び悩みなどから相当額のマイナスとなることが予想され、一般財源の確保は引き続き容易ならざる状況にあります。他方、歳出面では、1兆6千億円にも上る起債の償還費、社会福祉関係費等の義務的経費の増大が見込まれ、昨年度を更に上回る厳しい財政運営を強いられる見込みです。
 健全財政状態を取り戻すべく、多様な財源の確保とその効率的・重点的配分を図らねばなりません。のみならず、組織・定数や事務事業の徹底した見直しを行い、喫緊の課題たる入札制度の抜本的検討を始め、税金をお納め下さる県民の皆さまに説明し得る、また、ご納得いただける公共事業の在り方、公共投資の在り方、即(すなわ)ち、より少ない経費でより多くの効果をもたらす方策を、全力で構築してまいります。

 さて、今回提出いたしました一般会計補正予算案その他の案件に関し、その概要を申し上げます。

 補正予算案は、一般会計10億2,811万7千円、企業特別会計4億2,133万7千円です。
 最初に、一般会計補正予算案について申し上げます。
 2月定例会の際にも繰り返し申し上げましたが、的確なる政策の提言や助言を行って下さいます各界の碩(せき)学を特別顧問として委嘱することは、迅速な県政改革を引き続き断行する上で、不可欠だと考えます。県内外の有識者8名の方々を委嘱いたします。そのための経費を計上しました。お一人当たり年間50万円、総額で400万円。その金額とは比較にならぬ程の計り知れぬ県民益を、必ずや、もたらして下さるでしょう。
 また、「『脱・記者クラブ』宣言」に基づき、既存の記者クラブの枠を超えて、あらゆる表現者が自由に取材活動、報道活動を行える場を提供し、知事会見や発表資料の頒布も行うべく、「表現道場」「表現工房」「表現倉庫」を県庁に設置します。その経費を計上しました。
 情報化への対応につきましては、高度情報通信社会に対応した地域づくりを進めるべく、地域ケーブルテレビの整備に対する補助制度を充実し、飯田市におけるケーブルテレビの高度化事業に対して助成いたします。また、県立木曽病院を始めとする3病院における病院内情報システム整備に必要な経費を計上し、医療分野での情報化を推進しながら、患者の待ち時間解消などサーヴィスの向上や業務の効率化等を図ってまいります。さらに、インターネットを活用し、知事会見や各種のイベント、講演会などの動画情報を、県民のみならず広く全国、全世界に向けて発信してまいります。
 先に述べました治水・利水ダム等検討委員会に関してです。検討委員会の開催に必要な経費、対象河川の流域調査や治水・利水対策の検討に要する経費などを計上いたしました。あわせて、水防は個人・地域・行政の三位一体で取り組むべき、との観点に基づき、住民の方々に河川を巡視していただき、より一層の連携を図る新たな河川モニター事業に要する経費と、検討段階にある9河川のうち、緊急点検の結果、補修対策が必要と判断した箇所における、護岸や河床の補修等に要する経費を計上いたしました。
 続いて、災害対策に関してです。本年は県北部を中心に残雪が多く、水稲などの農作物の作付けに遅延が生ずる恐れがありました。そのため、消雪剤の購入や除雪用車両の借上げなど、被害を未然に防止するべく市町村において要した経費について助成を行います。加えて、危機管理室の設置に伴い、初動対応の迅速化等を図るため、情報伝達体制の一層の充実に要する経費などを計上いたしました。
 広域連合を中心に実施する交流イベント等に助成する、広域連携型地域づくり事業につきましては、飯伊、木曽両地域に続き、新たに諏訪地域の取組みに対して支援してまいります。
 建設事業の全面的見直しの過程にあります子ども未来センターに関しては、杭打工事契約の解除に伴う損害賠償、南箕輪村から設置管理許可を受けた区域に係る維持管理などに要する経費を計上いたしました。
 さらには、原爆被爆者の方々が介護保険サービス等を受けられる場合の自己負担額への新たな助成を行いますほか、この8月に長野市を始めとする県内各地で開催されます、青年ボランティア世界会議プレ大会への助成に要する経費などを計上いたしました。

 一般会計補正予算案の財源に関しては、国庫支出金6億383万1千円、繰越金4億2,128万6千円、繰入金300万円を見込み、計上をいたしました。
 したがいまして、本年度の一般会計予算は、今回の補正を加えますと、1兆316億8,578万6千円となります。

 また、企業特別会計補正予算案には、県立木曽病院の病院内情報システムの導入に必要な経費を計上いたしました。


 次に、条例案は、一部改正条例案4件と廃止条例案1件です。
 一部改正条例案のうち、「特別職の職員等の給与に関する条例の一部を改正する条例案」は、国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部改正に伴い、選挙長や選挙立会人などの報酬額を改定するものです。

 事件案は、防災行政無線デジタル電話交換機更新工事請負契約の締結を始めとする4件です。

 最後に、県民の皆さまに対し、改めてお許しを請わねばなりません。
 平成4年1月に発生しました県立飯田高等学校での生徒殺人事件は、本年6月8日、上告棄却の決定が最高裁判所で下され、長野県の管理責任が確定しました。司法の最高機関における今回の判断を、私は厳粛に受け止めます。有為なる一人の青年の人生が失われた後も、組織としての体面を保つことに汲々(きゅうきゅう)とし続けた長野県の姿勢をお詫(わ)び申し上げます。その責任は、昨秋から県知事を務める私とて、例外ではありません。せめてもの償いとして私は、斯(か)くなる悲劇を未然に防げず、更には9年余もの長きに亘(わた)る係争となったその原因と経過の詳細を、速やかにご報告いたします。
 さらには、多くの課題を抱える本県における教育が、真に一人ひとりの子供たちにとって望ましき状態となるべく、心を砕きます。
 なお、生徒殺人事件に関します損害賠償のため、6月18日に行いました平成13年度長野県一般会計補正予算の専決処分等の報告、12件がございます。

 真の県民益の実現を目指す「県政改革」は、迅速たらねばなりません。その結果が現れるまでに十数年も要しては、単なる変化に過ぎぬのです。目先のモノやカネよりも自然、環境、文化を重視するポスト・マテリアリズム即(すなわ)ち脱・物質主義の道を、遅ればせながら日本という社会も歩みつつあります。就任以来、繰り返し申し上げてまいりました「当たり前のことが当たり前に実現する」、そうした普通の社会の到来を目指しての改革を、向上心に溢(あふ)れる220万県民の皆さまと共に、日本の背骨に位置する長野県から、果敢に行い続ける所存です。

 以上で、今回提出いたしました議案に関する説明を終わります。

 最後に、お手許にお配りいたしました「議案説明要旨」に加えて、お話しさせて戴きたく存じます。

 1月に花田養護学校を訪れた私は、その後、5月に稲荷山養護学校を訪問し、深く恥じ入りました。さまざまな障害と向かい合って生きる子供達が学ぶ空間にも拘らず、彼らや彼女らが歩行に困難を来す程に廊下は薄暗かったのです。「節電」と記された紙が、壁に貼られています。それは、長きに亘って、限られた予算の中での遣り繰りを強いられてきた事実を如実に物語っていました。
 廊下が明るい。たった、それだけの変化でも、どんなにか子供達は嬉しく感じるでしょう。そうした喜びを県民が共有する県政でなくてはいけません。縦しんば節電を励行するならば、こうして私が皆さんに語り掛けている議会棟に隣接する県庁舎から、昼休みに留まらず、徹底すべきだったのです。
 昨年末に私のガールフレンドや松本在住の若い友人らと信濃学園を訪れた際にも、己の想像力の乏しさを情けなく感じました。子供らが入浴する間、当然ながら介助が必要です。が、その際に職員達は真っ裸で、そして、寒い冬の間は自前のTシャツをびしょ濡れにして、あどけない園児達の体を一所懸命に洗って上げていたのです。その彼らや彼女らが風邪をひいては、子供達にも迷惑を掛けてしまう。薄目のウェットスーツを支給して然るべきだ、と私は判断し、予算化しました。
 が、それは、必ずしも褒められた決断でもないのです。何故って私は、現場に足を運んで初めて、その必要性を知ったのですから。「現場主義」を掲げる理由は、そうした己の想像力の乏しさを自覚したればこそです。今、この瞬間も何時もと同じく、数多くの県民と職員が接する現場にこそ、県政改革の芽は育まれるのです。

 1兆6千億円もの多額の借金を抱える長野県は、財政再建が急務です。けれども、限られた財源の中で切り詰めるべき箇所は、もっと、他に有る筈なのです。これからの長野県は、そうした想いを職員や県民が共有し得る人事や財政の在り方でなくてはいけません。

 長野県が管理する隧道の照明は他県と比較するに薄暗い、との御指摘を受けて、現在、全てのトンネルでの点検・改善を行っておりますのも、同じ想いからです。ささいな事だとお思いになるかも知れません。ですが、これからは単に造るのみで満足せず、大切に育む方向へと転換せねば、真の意味での豊かさは到来しますまい。

 収賄容疑で逮捕されました信濃美術館元副館長の"行為"も、弁明の余地は御座いません。にも拘らず、その"犯罪"が発覚した2年前、何らの処分も行う事なく一件落着で済ませた身内への甘さを、サーヴァント・リーダーとしてお詫び申し上げます。

 その上で、県民の皆さまからお支払い戴いた税金で県政を運営し、更には自身の碌をも食む私達が、より一層の使命感を抱いて、パブリック・サーヴァントとしての責務を遂行する事を、改めてお誓い申し上げます。

 今6月定例会に於きましても、皆さま方のご審議を、宜しくお願い申し上げます。

(2001年6月22日)

<お問い合わせ先>
■ このページに関するご質問及びご意見は、経営戦略局までメールもしくは下記にご連絡ください。

秘書広報チーム
Tel 026-232-2002
/ Fax 026-235-6232

トップページ | 県からのお知らせ | くらしの情報 | 産業・経済の情報 | 県行政の情報  | 県内各地の情報 | リンク集

▲ このページのトップへ