信州広報・ブランド室長 武田雅宏
それでは26日午前中の記者会見、これから始めます。よろしくお願い致します。
信州・長野県知事 田中康夫
すいません、第14回目の本部員会議が少し長引いてしまいました。知事会見です。
えーっと、これは、住宅復興カルテのこの仕様は皆さんに後でお配りしますかね。昨日お話をしたと思いますが、恐らくこれから一番長くかかるのはですね、お家が全壊、半壊、損壊、あるいはこれは床上浸水の方も同様であります。こうした方々には最後のお一人、一家族までですね、きちんと「意・職・住」、「意・職・住」というのは特にこういう災害の場合には意欲と、それから職業と、そして「住」だけは変わらず住居であります。そのために私たち住宅部、そして企画局、また経営戦略局、そしてまた住宅部におります高原健家がですね、「田舎暮らし案内人」の農政部の飯島和久と同じような形で、若手でそのバトラー統括をする形でですね、住宅カルテというのをお一人お一人作らせていただきます。
信州広報・ブランド室長 武田雅宏
住宅カルテの資料は、お手元に行ってます。
信州・長野県知事 田中康夫
行ってますか。ご覧いただくとわかるように、まず、もちろん個人情報には配慮をした上でですね、きちんとそれぞれどのような今状況なのか、写真も撮ってそれを貼り、そして今どこに仮のお住まいがあり、そしてその中でどういうふうに復旧をしていくかということを一緒にお手伝いします。無論こうしたことも本来市町村が、仮設の住宅、避難所の手立てというのも、これは市町村の仕事でございます。しかし今回、岡谷市等は大変な被害で、岡谷市の職員の方々もそれぞれの仕事に忙殺されておりますので、こうしたお手伝いをきちんと一緒にしていこうという形になってます。これは同様に先程本部員会議にご出席の方々はおわかりだったと思いますが、例えば箕輪町の北小河内といった地区、ここも神社が流されました。人命に損傷がございませんでしたので、さして報じられてはおりませんが、やはりここも土石が流れてお家が非常に汚れられたりですね、家が損壊されている方々もいらっしゃいます。こうした地区にも一家族お一人ずつ私どもの担当を付けて、きちんと一緒にお世話をするということを確認しました。と同時に、被災の家屋の床上浸水、これもですね、ある意味では非常に家具だけでなく家の中も床上で濡れていますから、これらの地区にはきちんと担当者がそれぞれ地方事務所から付いております。諏訪市等は、もう11名付けております。まずこの人間がきちんともう一度ローラー作戦で一軒一軒床上浸水に関してもお伺いをして、お話をお聞きする中でですね、人員が足りなければ無論増強を致します。やはりこういう問題は、「案ずるより生むが易し」で始めていくということが大事かと思います。
なお、第3次の災害家屋のかたづけ隊も、25日昨日から27日まで、これも2泊3日で出ております。岡谷市に70名、また諏訪市に82名、辰野町と箕輪町の伊那地区に72名、そして塩尻市の奈良井地区にも消毒班6名プラス家屋内の土砂撤去の60名を含めた66名が出ております。
そしてまた奈良井宿に関しましては、宿場のところで商店を営んでる方々もいらっしゃいますので、私どもの商工部からもですね、本庁舎と木曽、松本、長野の各地方事務所から、観光シーズンを、もう既に昨日も観光客の方が私が訪れたときいらっしゃいましたので、ここ10名、本日集中的にバトラーを配置して、また奈良井宿の道路に関しても水で洗い流してですね、観光客の方々がより落ち着いてお歩きいただけるような作業を今日、ご一緒に行わせていただくことになっております。
また諏訪のですね、ご存知のように豊田終末処理場の方、こちらにも職員を派遣しておりますが、これは既に24日までと25日まででですね、379人の方々が直接お持込みをくださいました。この他に業者に委託して業者がお持ちの方々もいらっしゃいます。あるいは私どもが直接お伺いして、車でお伺いして引き取りをさせていただいたご高齢の方をはじめとする所帯も44世帯になっております。テレビが108台、冷蔵庫が87台、エアコンが8台、洗濯機が42台、可燃ごみが200立方メートル、不燃ごみが250立方メートルという形でございます。職員も、これ危険が伴う仕事ですのでヘルメットをかぶり、二次災害がないように心掛けております。私どもの報告の中で少しく被災をされたとは、にわかには判別しかねる家電製品等をお持込になられる、あるいは業者が「委託を受けたので」というふうにお持ちになられるというケースもですね、少しくあるようでございます。これも現時点ではお引き受けをしておりますが、ぜひともこれは今回の被災に遭われた地区の方々、また岡谷市、箕輪町は独自にその場所でお引き受けを致しております。無論この引き受けを市町村が行ってくださったものに関しても費用は県が負担をさせていただくと、一般廃棄物ではございますが、こうした形でございます。ぜひ、被災地ではなかった方が遠来からお運びになられるということをぜひお控えをいただければな、というふうに思います。
また今日、岡谷市の上の原小学校の方には、本日から8月1日までの概ね1週間1日約100名程度延べ700名の教職員が参加をして、夏休み後の授業再開に向けてですね、重機等では取り除けない校舎内へ流れ込んだ土砂等をですね、良い意味でマンパワーで、パーソンパワーで除去するという形になっております。
おはなしぱけっと号もその後も順調に各被災地を回らせていただいております。
それから道路の方は皆様ご存知のように辰野町の徳本水の区間、これは昨日の18時に既に開通を致しました。また、ちょうど今11時を回りましたが、伊那木曽連絡道路の姥神トンネル西詰になりますか、の部分も1車線で開通を致しております。このことによりまして、私ども基本的には県道関係は迂回路もなく通行止めであるという場所はほぼ解消されております。この他、人家よりも上の行き止まりの部分が一部通行止めであるというような箇所はございますが、その他に関しましては迂回路を含めて概ね県道に関しては復旧をしてきているということかと思います。
先程のカルテをお見せいたしましたが、こうした被害を受けられた住宅の再建に向けて一人ひとり担当者を付けていくという形になっております。
また、昨日川岸におります第3次の災害家屋のかたづけ隊からですね、天気の回復に伴い、ごみの集積所に悪臭が発生しているということもありましたので、今日、奈良井宿等衛生班も出ておりますが、これらに関しても岡谷市の場合、市の方々が全ての領域において全面的に機能するということは難しい状況であられようと思いますので、こうしたごみに関しても私どものトラック等で一般ごみの処理場、生ごみ等でございましょうから、こうした投棄所にお運び申し上げるということを行うように指示を致しました。
あと、職員も、やはり箕輪町の北小河内の中村の地区は報道されていないけれども非常に被害が大きいということを実感しております。これは私も訪れた場所でありまして、そうした中でここにいち早く派遣を致しましたが、大変地域から感謝されていることを職員の励みにもなるというふうに思っております。
それから岡谷市川岸地籍のJRの復旧工事中のクロルピクリンと呼ばれる農薬によって異臭があり、何人かが手当てを受けたということですが、やはりこれは農業用の殺虫剤がクロルピクリンというもので、これも缶がおそらくどこかの家屋から流れてきて、ここから異臭が出たということでございます。その後の問題は起きてはおりません。
そして公共交通機関、この辰野−岡谷間が運休であります。辰野−川岸間はJR東日本の側がJRバス関東による代行ダイヤを運行して、川岸―岡谷間は、これは岡谷市の何号っていうでしょう、そういうコミュニティバスがあります。ここに関しましてもそれぞれのダイヤの接続等をですね、避難所や地域の掲示板に県の側でも案内を用意して貼らせていただくということを市に伝えて行うようになっております。
それから、大雨の被害に関して農政部の資料がお届けしているかと思います。これは長野地方事務所管内が11億4699万5千円と、北信地方事務所管内が3億3882万6千円ということで、その他の地域も合わせて15億6798万3千円です。長野管内が多いのは、これは河川敷で作物を作ってた方々が、河川敷で全て水につかったということで生じているものであります。ただ、この他に非常に強風と強雨でありましたので、この中で傷ついた果物等に関しては、もう一度ですね、きちんと再調査をするようにということを農政部の側に述べました。また、長期の雨が続いたことで、現時点では被害報告が来ておりません佐久をはじめとするですね、あるいは諏訪地域でも原村、富士見町等のですね、高原野菜、これらの根腐れ病というようなものに関しても、再度をチェックをするように先程の会議で述べたところであります。これらに関しましても、きちんと対応していくところであります。
なおですね、昨日皆様は既にご存知かと思いますが、14時05分から15時15分までの約70分間、塩尻市の消防本部横のですね、サッカーグラウンドから自衛隊のヘリに乗って、塩尻市長の小口利幸さんと第13普通科連隊長の堀切光彦さん、そして私どもの出納長の青山篤司、また私がヘリに乗りまして、ずっと贄川、奈良井宿の辺り、かなり沢の奥地までヘリコプターでですね、その崩落状況等を視察を致しました。これに関しては、詳しくは先程青山が説明を本部員会議で行いましたし、青山にまたその見解をお聞きいただければというふうにも思います。こうした中で、贄川の、これは土石流というよりも石流、石が家に流れ込んだというような場所で、ここも今日お手伝いに出ております。また奈良井宿に関しましては、訪れたときに私どもの今までの谷止め工等をはるかに上回る形で、やはりここも神社がある場所も水が通る形で、現在はもう大変に清らかな水が流れておりますが、この中で土砂が非常に家の、漆器の工房の倉庫等に入ってきております。ここは同時に地域の方々がですね、やはりカラマツが戦後多くなりすぎたというような見解もございました。ですので、今日いくつかの、市民タイムス等にも載ってたかと思いますが、それぞれ緊急な処理、そして同時にやはり私どものこうした場所の森林の整備ということ、二段構えを同時並行的に行ってまいりたいというふうに思っております。
で、あと、ペットを預かれないかというようなご相談も、避難所お助けコンシェルジュの方に届いているようでして、これに関しましては、ハローアニマルの大木正行と私どもの副知事の澤田祐介が一緒に対応するようになっております。
なお今検討しておりますことが、避難所にいらっしゃる方々もですね、やはりできれば、こう、何て言いますか、遊休の保養施設でありますとか、まあ郵政系のものは随分あるんじゃないかと思いますし、こうした場所にお移りいただくということを検討を加えております。無論、市と、仮説の住宅に関しても市町村が準備をする訳でございますけれども、こうした点も勘案して行うように岡谷市の側とお話をしようということになっております。あるいはまた、市営住宅、あるいは県営住宅にお移りになるのではなく、民間の住宅にお移りになる場合に関しても、敷金や礼金のところをどのように災害救助法の適用の中でどのようにできるのか、ということもありますが、そのまた狭間にあられるような方々ですね、とりわけ床上浸水であられるような方々に対して、どのようなケアをしていくかということを引き続き考えるという形になっております。
また避難所を出た後もしばらく県が提供させていただいた布団を使えないかというお申し出が避難所であったということで、これに関しては柔軟に無論対応させていただくようになっております。
また昨日の2名の私どもの職員が各避難所を回って、それぞれの避難所の掲示の仕方等をですね、非常に努力をしている内容を写真に撮って、これらを各避難所の方にもう一度電送をして参考にしてもらうと。掲示の貼る目線の位置であるとか、こうしたことを行っております。
なお私ども7月20日の木曜日には「避難所お助けコンシェルジュ」というものの第一弾が始まっておりますが、この間、土日の多くの職員の災害協働支援隊というようなものも含めて、本日現在で延べ5900人程の者が手伝わせていただいております。先程述べたように教育委員会からも、本日は上の原小学校に100名という単位で手伝いに出ております。
えっと、お伝えするべきことは以上であります。なお本日この後私、少し内部打ち合わせをした後、千曲市の桑原地区の避難所、今現在それぞれお家にお帰りになってますが、土砂が崩落を致しておりますので、この場所を訪れます。それから上田市で行方不明でらっしゃる女性の捜索現場、現在千曲川の鼠橋より上流付近を捜索を、警察、消防、また県職員、そして市の職員も出て、千曲川左岸側を中心に行っているということであります。車のバンパーが見つかったのがこの辺りの中洲ということで、ここで激励をする予定であります。
それから小諸市の方におきましても鴇久保の場所、ここも今一時帰宅中ではございますが、土砂が東信では比較的大きく崩落をした場所ですので、この場所を訪れる予定であります。これらに関しましてはまた、皆様の方に信州広報・ブランド室の方からお伝えをするところであります。
また、なお徳本水の場所等復旧をした主な道路に関しては、今度は地域のところにですね、「道路戻りました」という形のポスターを今日は貼るように手立てを致しております。
それからもう一点、コモンズ支援金に関しての基本的な考え方でございます。これは出納長の青山篤司が担当しておりますが、被災地の復旧作業、そしてまた安全・安心な事業を目的とするものであります。で、全県枠を地域枠に振り替えて行おうというふうに、青山の方で現在考えてるところでございます。また交付金の採択に関しましては、青山の方の判断で8月の6日以降ということでありますが、しかしその間にも緊急にさまざま対応されてる内容がございます。私どもは、これらを最大限ですね、地域の方々と共に歩む訳でございますから、きちんと事業認定させていただきたいというふうに思っておりますので、事業後でありましても、こうした資金の手立てというものが私どもの方から行えるという形をとっていくところでございます。既に募集は開始しております。
では以上です。何か特段ありますでしょうか、よろしゅうございますか。
それでは以上で、この後夕刻に武田の方から、何かあればするのかな。しません?
信州広報・ブランド室長 武田雅宏
夕刻というか、午後また4時か5時頃ですね、避難所情報等まとまった時点で、もう1回プレスリリースをこの場で行いたいと思います。正確な時間につきましては、また緊急メール等でお知らせをさせていただきます。
信州・長野県知事 田中康夫
はい、それでは以上です。まあ天気に関しては、皆さんの方が十分詳しいでしょうが、本日は降雨予測はゼロということであります。以上です。 |