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最終更新日:2006年07月25日

知事会見

平成18年(2006年)724日(月)14:05〜14:45 県庁:表現センター

目     次

<田中知事からの説明>

1 梅雨前線による大雨被害に対する県の取り組みについて

<表現者からの質疑>

2 コモンズ支援金の緊急募集について

 

1  梅雨前線による大雨被害に対する県の取り組みについて

信州・長野県知事 田中康夫
 はい、それでは知事会見を行わせていただきます。ご存知のように私ども今回の豪雨のですね対策本部を設け、今朝程も第11回目の本部員会議、私が本部長を務めておりますが、朝8時半から概ね11時くらいまででしょうか、行いました。ご覧になっている皆様もお分かりいただけると思いますが、単にこれは情報を共有するということにとどまらないでですね、やはり私たちがマニュアルを超えてそれぞれの場所で職員が五感を駆使して、消防であったり自衛隊であったり警察の方がですね、まずは現場に飛ぶ現場主義であり、そしてその実情を見る中でどういったことができるか、そしてそれを後方にいる部隊に対してもですね、ロジスティックスだけでなくソフト事業として一緒に何が手伝えるか、そのことをですね報告をする中で、それぞれの地域が他の地域の取組、他の現場の取組を知ってですね、自分の元での正に県民に奉仕をする仕事に 活かすという形であります。
 まず最初に今日お伝えしますのは改めてになりますが、こちらの方にポスターが貼ってございます。これはそれぞれ、まずこちらでございますけれども、辰野町と塩尻市を結ぶ徳本水の部分、28日の金曜の開通の予定でありましたが、大変に業者の方々にもご協力をいただいて、また昨日、一昨日と天候にも恵まれて、2日早めて26日水曜日の朝にですね、2車線で通常どおりの通行ができる形にさせていただける目途が立ちました。そしてまた伊那木曽連絡道路でございますが、従来からこの皆様がご存知のように、県道姥神奈良井線を用いて2トン車以下の一般車両はですね19号側へと出ることができましたが、この箇所に関しましても26日に現在土砂崩落で通行止めとなっているトンネルを抜けました部分の復旧工事が終わりますので、従来どおり伊那と木曽の間をこの姥神トンネルとですね、そして権兵衛トンネルを用いてですね通行いただけるという形になります。改めて開通をする時間に関しては確定次第、皆様に改めてお伝えをするところです。いずれに致しましても、26日水曜日の早い時間帯には復旧をするということであります。この2本の道路が復旧を致しますことによって本県内の道路、例えば集落があるよりも上、まあ行き止まり、どん詰きの道路に関してですね、崩落があるという箇所は何箇所かはございます。しかしながら例えば通過をするための道路、また集落へと訪れるための道路に関しては、この26日の2本の復旧をもって全ての道路が通常どおりの通行をしていただけるという形になります。高速道路に関しましては既に先週の土曜日に、中日本高速道路株式会社によってですね県内の全ての高速道路は通常どおりのほぼ運行という形になっております。
  そしてもう一点でございますが、こちらでございます。それぞれ一般廃棄物なのでございますが、従来これは本県にとどまらず多くの都道府県の市町村において、電化製品の廃棄物というものは有料で引き取る、民間の業者の方が有料で引き取るという形が多ございました。
  今回私たちは、昨日、一昨日2,200人規模で諏訪市、下諏訪町、岡谷市あるいは辰野町、箕輪町といった所でお手伝い隊が出る中でですね、家電製品に関しても、ぜひもう使えなくなった家電製品を適正に処理したいというお話がありましたので、ご存知のように諏訪市豊田にあります私どもの下水の処理場、この敷地内で24時間こうしたものをお持 ち込みいただければ、無料で私たちがお預かりをして、そして私たちが適正に業者の方と処理をするということを行います。これは一般廃棄物でございますが、既に諏訪市をはじめとする関係自治体の方にもお伝えを致しております。更に今までこのことを行う前にですね、いわゆる豪雨が始まりました17日以降に、家電製品等民間の業者の方に実費をお支払いになってですね、ご利用いただいた方の分に関しましても、これはきちんとしたマニフェストですね、その、どのような履歴であるかというものがあるものに関しては、責任を持って本県がその費用を負担をさせていただくという形になっております。こうした中で、もちろん濡れてしまった布団でありましたり、こうしたものは各市町村の方で担当していただいておりましたが、私どもの豊田の下水処理場の方にお持ち込みいただいてもですね、併せて一緒に適正処理をさせていただくと、無論これは市町村同様無料であるという形です。そしてまた車でお運びになることが、車が濁流に呑まれたり、あるいは車の 無いご高齢の方もここの電話番号、特に携帯電話は24時間現場が対応できるようになっております。こうした方には私どもが瓦礫の片づけ等を行う際に一緒にお伺いをしてですね、こうした車の 無いご家庭の方の廃棄物に関しても私どもがお預かりをするということを進めてまいります。これらに関しては関係の自治体の方々にもお伝えをしております。
   その他は、今まで私どもが本部員会議を行ってくる中で皆さんも十分ご存知かと思いますが、商工部においても岡谷市を中心としたこうした工場のみならず商店に、私どもが「バトラーサーヴィス」としてすべて被災をされた場所に伺っております。なお、川岸及び湊の地区に関しましては、ここは危険箇所があるという中で、ご存知のように立ち入りが禁止されておりま す。
   従いまして、ここで業を営んでいた方々に関しましては、立ち入りが解除された後、速やかにバトラーがお伺いをしてですね、一緒にお手伝いすべきことというものを確認致します。今朝の段階では1件、岡谷市の工場の方のところに資材を置いている場所等の立ち直りに関しての指摘が商工部長からありましたが、これは再度確認致しましたところ、既に私どものバトラーあるいはお助け隊が伺って一緒に片づけは完了していると、事業者の側からは自分たちでもう十分できるというお 答えを頂戴をしているということであります。同時にこの商工部も昨日、一昨日はですね、災害の応援業務というものも現場に出かけて足りない場合には、土砂の撤去等一緒に手伝っております。
   それから、消毒に関しましては、ご存知のように全ての箇所に関しまして消毒が終わっております。塩尻市の奈良井地区に関しましても消毒が終わり、一部残っておりましたところも本日消毒が完了するというふうに報告を受けております。これは改めて消毒が必要な場所に関しては、市町村の保健師の方とも共闘してですね、一緒に行うところであります。また避難所、開設されたり、あるいは閉鎖されたりということもありますが、千曲市の桑原地区でも新たに避難所が、夜間に関しては避難をされるという場所でありますが、この場所を含めてすべての避難所には私どもの課長級のチームリーダークラスの職員をヘッドとする3人1組が、2泊3日の体制で寝泊まりをしてお世話をしております。無論避難所の開設は、これは市町村の業務でありますが、市町村も仕事に忙殺をされておりますので、この中で本部員会議でも述べましたように私どもの職員がいる。少しその地域にお住まいの職員ではない者が、いろいろと逆にその方が被災者の方からもですね、お話がしやすいという、 良い意味でしがらみを越えるという効果が表れているかと思います。また、こうした中でメンタルケアが必要であるという方に対してはですね、私どもの社会部や衛生部、あるいは教育委員会のものが伺っております。
   ご兄弟がいわゆる土石が崩落した場所を父親と一緒に訪れて、それを社会科の授業で発表する心づもりで訪れたところ、鉄砲水に残念なことに呑み込まれてしまったというお嬢様がいらっしゃいましたが、このご兄弟の方々にも教育委員会の方で既に私どもの専門的なカウンセラーを派遣を致しまして、これらの方々のメンタルなケアということも既に始めているところであります。新潟の中越地震の際に派遣を致しました「おはなしぱけっと号」に関しても、既に先週の段階からそれぞれの避難所の方に訪れて、被災をされたお子さんたちの目線に合わせて、繰り返しお話してますが、画用紙とクレヨンをお渡しして絵を描いていただいたりして、その子の心理の状態というものを専門職が把握しながらふさわしい語りかけをさせていただいております。また、避難所には当初信州まつもと空港等に備蓄をしておりました水でありましたり、手巻き型のラジオでありましたり、手で巻くことにより電源を得るというラジオでありましたりを、あるいは毛布をお届けしましたが、状況をかんがみて私どもの方で枕と上下の布団というものをご提供しております。これも県で購入を致しましたが、購入する前にいち早くお届けするということで、当初土曜日の段階からリースという形でお届けをしております。
   また、農政部においては、とりわけ河川敷内で耕作をされていた方の農地というものが農作物を含めて被害を受けておりますので、この場所に田園ローラー作戦という形で被災農家の方々に直接足を運び、お話をお聞きし、一緒にお手伝いすべきことをして今後のご相談に応ずるということを行っております。これは更に農政部は700人程おりますので、研究機関の職員もこうした場所に、商工部も同様でありますが普段研究に携わっている職員も一緒に訪れてですね、その専門的知識とともに行うということをしております。
   また、本日から改めて土木部の職員が各避難所を回りまして、専門的な知識を持った者がその現場におけるですね、土石の具合、あるいは今後の予測ということに関してきちんと改めて避難所の方々にご説明をするということを行っております。これは専門的な知識を持った者が直接やはりお伺いすることで、無論それぞれの避難所のコンシェルジュも、そうしたことを担当者から聞いてご説明はしておりますが、より安心して、またご協力いただける形を努めております。なお各避難所におきましては、アイディアとして例えばこういう掲示をしようとか、こうしたものを皆様に提供しようとか、このようなことは各避難所、15の避難所から出てきたアイディアを相互の避難所に私どもの危機管理局、あるいは経営戦略局で一元化して再度その情報をお伝えするということをしております。また現場における避難所には、私どもの本部員会議で配布をされた全ての資料を各地方事務所の添付ファイルからこれをプリントをして各避難所の方に届け、どんなに些細な、あるいはその地区に直接関係ない情報でも、情報共有ができることが現場の職員が良い意味で沈着冷静に対応できると、こうした観点からこのような伝令の係というものもきちんと設けております。なお「こころとからだのホットライン」というものを精神保健福祉センターの中に設けて、8時半から5時15分までは被災者の方の相談を受けております。また諏訪には私どものチャイルドラインという県が助成をする形で進めましたものがありますので、この「いのちの電話」等を従来からボランティアでなさっていた方々にお願いをして、しばらくの間は諏訪のチャイルドラインがですね、連日電話を受けられるという体制をするべく現在具体的な準備を致しております。これも本日にはどのような形でできるかという目途が整うというふうに思っております。
   もう一点は、お家に関しまして、現在湊地区、川岸地区等は避難をされておられたり、また捜索活動も続けている点がありますので、その地域に、いわゆるそれぞれお入りになって家財道具の片付けをしたりとか、こういうこともまだできない状況でございます。この中で、先程私どもの住宅部長の井澤と、また出納長の青山が担当する形で、お一人お一人被災をされた方のカルテを作成させていただきまして、例えばお家の中が泥だらけになった方は、私どもの職員が再度お手伝いすることでそこで居住可能かどうか、あるいは車に関しても流された方、そしてとりわけ家がもう半壊したり全損したり流失してしまったと、こうした方々に関しては、県営の住宅の空きのところにお入りいただいたり、あるいは他の住宅をお世話をする。そしてまた住宅の再建に関しまして、私どもの住宅部だけでなく、さまざまな金融機関と連携をしてですね、これは商工業に関しては信用保証協会の湯原康会長のところも同様でありまして、こうした中で一つ一つの被災をされた個人のお家の方、また事業所に関してカルテを作って工程表を設けていくと。こうした中で概ねいつくらいには仮設のお家にお移りいただけるか、あるいはどのような再建ができるかということを一緒にお手伝いをしていくと、これはこうした方々のカルテを作成する中で一人ひとり、担当者を正にバトラーとして任命をしてそれぞれの方の物質的な再建がかなうまでこのバトラーがですね、きちんとお世話をするという形を取る、こうした形になっております。
   あと 2,200名による災害協働支援隊の件でございますが、これは先程私どもの話をお聞きになっているときに、まあ実は本日の本部員会議2時間40分で 、計今までに1回目に本部を設けまして就任した17日の夜9時45分の会合から含めて11回で、8回目は副知事が進行致しまして私は現場に出ておりましたが、延べ17時間35分ほどやっております。ただこれは永遠会合をやるということではなく、先程もお伝えしたようにですね、各10の地方事務所からのそれも連絡だけでなくて、こういうときにこういうことをしたので良かったと。実は私どもの職員が 2,200人出た内容でですね、様々なものがきております。それは、例えば被災者の方々にどんな言葉をおかけしたらよいかと悩みましたが、そんなことよりも、具体的に確実に作業を行って、清掃や搬出のご要望にお 応えすることがまず先決で重要であり、そこから更に行うべきことが一緒に自分でわかってでてくるというような報告があります。それとですね、例えば各戸を回りながら、進んでお手伝いできることはありませんか、と声を かける職員が大勢いて、そういう行政の必要性を痛感したというような私どもの意見もあります。そしてこの中で一人暮らしの家や老人の方だけを中心としたサポートが更に必要じゃないかという意見がありまして、これが正に地域の 「支え合いマップ」というものを、ぜひこの悲劇を乗り越えてくださる被災地の場所からですね、箕輪町や辰野町も含めて私たちが一緒に、正にゼロ予算事業の意識でお手伝いをして、社会部が進めておりました、どの場所にどんな独居の方がいらっしゃる、どんな障害をお持ちの方がいらっしゃると、こうしたことの支え 合い、あるいは単身赴任の方がいらっしゃる、こうした「支え合いマップ」を一緒に、市町村とともに作ってまいりたいというふうに考えております。またあの、ありましたのはですね、昨日ありましたのが、最初声をかけたら「いやいや、大丈夫です」とか「家の中はぐちゃぐちゃで恥ずかしいので」とか言われたけども少しその周りを良い意味でうろうろしてたら、「やっぱり手伝ってくれ」と言われたということで、やはり声をおかけしても最初は、非常に謙虚な県民性ですから、「大丈夫です」と言われる方にしばらく、良い意味で私どもから提供したビニール製の手袋をお渡してお話をする中で、「じゃあ家の中ぐちゃぐちゃだけど一緒に入って手伝ってくれ」というようなお話になっていくと。
   良い意味で指揮系統をきちんとして、そして現場の裁量で、また現場で必要なものを私たちが後方支援をするということを重要に思いました。今日もあの、私どもの、住宅部にいる若い職員の高原健家君が話をしましたが、まず行かないと駄目だと。で、何がどのくらい必要かということは、地区の方々から要請があったならばその人数が行くと。行くことによってそこで道が開けると。今までわれわれ行政は何か国が決めたマニュアルどおりに、これは私の意見だったんですが、そのとき補足で、マニュアルどおりにやることに慣れてきたけれども、やはりこういうことは自衛隊や警察の方とてマニュアルを超えて、やはり現場の五感を駆使して動いていくと、そのことを職員が改めて得られたということは大変貴重だという意見がありました。避難所への物資的なお世話というものも、これは時々刻々変わってまいりますので、とりわけこれからは被災地における疎外感、前も会合で、本部員会議で2回、昨日と今日とお話 しましたけれども、例えば阪神淡路大震災の時には全員、停電して真っ暗ですから、震災共同体です。水が出るようになると、電気がつくようになると、お家が無事だった方がお帰りになりますし、しかし水が出ない限りは給水車の前で、みな同じ被災者ですが、給水車ではなく水道が出るようになると、給水車の前に並ぶ避難所の方と自宅の方の差が出てきます。更に、都市ガスが開通すると自宅でお風呂に入れるようになるので、避難所やテント村の人との違いが出てきます。今回の場合は、当日から湊地区や川岸地区から、おそらく600m、せいぜいが1kmの所にはファミリーレストラン等が、通常と同じメニューで営業をしていて、そこで夕方ご飯を食べられて、避難所である体育館に戻られると。正に当日から被災地の中においても違いが生まれてた訳でして、こうした方々のメンタルケアという事は、お子さん、お年寄だけでなく、私たちがきちんと行うべきであるという認識を持っております。この点は澤田祐介を中心として行っております。
  なお私たちコモンズ支援金の緊急募集に関しまして、私これあの、一昨日同行された表現者の方は分かるかと思いますが、上諏訪の駅の近くの方々が、家の中が床上浸水であったと。
  こうした中で、あるスナックを経営されてる女性の方から、「この電気製品みんなもう使い物にならないんですよ。」というお話がありました。これが、あの一つ 私どもの豊田の場所で、無料で24時間全てお預かりしようという事に繋がりました。同時に、下諏訪の青木 悟町長と一緒に、諏訪湖畔に打ち上げられたゴミや葦をですね、職員が片付ける場にいました所に、今回もまああの、砥川に関しましては、東俣川も含めて、私どもの「ダムによらない治水」という中での、河川改修等を行う中でですね、2年前の豪雨よりも更にですね、水嵩は無論増しましたが、比較的安定した状態でございました。ただ、大変に小さな住宅地を通る「承知川」って、承知するという「承知」という字で、これは以前から、この下の所がJR東日本の中央東線の橋げたが少し低い。これを橋げたを高くしてもう少し線路を上にすることで、川の流量もなだらかに滑らかになるという事がありまして、以前から一つの懸念の事項でもございますが、で、この場所に多く土砂が川に流れ込んで、道路の上が逆に水が流れると、そして少し水害になるという形がありました。そういった所をコモンズの人々が、土砂を一緒にすくっていく、そうした事に何か支援はできないだろうか、という町長との立ち話の中でですね、ぜひ、私どものコモンズ支援金を活用して、地域の方々のそうした復興に向けての取り組みを支援したいというのがございました。この点に関しましては、財政改革チーム、あるいは地域政策チーム、そして出納長の青山篤司がまだ議論をする中でですね、今般の梅雨前線による大雨被害に対し、地域の自治会や市町村等が行う、安心安全な地域づくりのための事業等に関し、コモンズ支援金の緊急募集を行います。で、これは対象団体は広域連合や一部事務組合を含む市町村をはじめ、自治会、地域づくり活動を行うグループや、NPOの皆様であります。募集の開始は、本日平成18年7月24日月曜日からでございます。募集の方法は、最寄 りの地方事務所、当該で言いますと、おそらく諏訪と上伊那と、まあ奈良井の地区がありますので、松本、あるいは木曽といった地区かと思います。その他にもあるいはあろうかと思いますが、それぞれの地域政策チームにお問い合わせをいただくという形であります。対象の事業と 致しましては、先程の冒頭で述べましたように、今般の梅雨前線による大雨被害に対応し、安心安全な地域づくりのために実施する事業など、「信州ルネッサンス革命推進事業支援金交付要綱」に基づき選定を 致します。これに関しましてはですね、ご応募をいただいていく中で、なるべく早めにですね、きちんと私どもが必要な場所に関して、必要なご支援をしたいと、このように考えております。いずれにしましても、皆様を通じて、こうしたことが周知できると幸いでございます。
   なお私どもの県は昨日来申し上げてて、昨日も大変、今朝の新聞でもありがたいことにお書きいただけましたが、これはあの、新潟の泉田裕彦知事が私どもに、震災の時に4,500人ほどの延べ人数の職員を、まあ様々なお手伝いを一緒にさせていただき、ご高齢の方を戸倉上山田温泉の白鳥園の施設を改修をして、ショートステイをさせていただいた、またこれにバス協会をはじめとする方々にもご協力いただいたということがありました。この中で、新潟県からは、20日の日にですね、新潟県が避難所で活用していた、白い、紙でできたパーテーションで、この中でお子さんにミルクを差し上げたり、ご高齢の方が着替えをされたりと、これを24、確か24基、頂戴をして直接お持ち、新潟県の方がくださいました。20ですか、20基いただきまして、これは各避難所で活用させていただいております。泉田知事ともお話をしたときに、兼ねて新潟県が地震にあったときのですね、その中でもいち早く復興された温泉、あるいは通常の営業をされていた場所があって、新潟全体が被災をしたのではないか、ということで、首都圏をはじめとする方々の足が、少し減ったということがあったということです。本県は志賀賀高原も、あるいは軽井沢も、あるいは蓼科高原もですね、そして諏訪湖畔の旅館も、その多くはですね、きちんと通常営業している訳です。その他にも多く上高地、白骨温泉もあるわけでして、ぜひこういう場所に県外の方々が夏にお越しいただくということも、県民にとってはですね、単にこれで観光収入が増えるということだけでなくて、「ああ、うちの県を愛して、うちの県を気にかけて来てくださっている」というのはこれは被災地にお住まいの方にとってもですね、私は大事な心の応援だというふうに思っております。神戸の時にもぜひ被災地に来てくださいと、神戸のケーキを食べにきてくださいというのがありました。私もボランティアをやっているとき当初は、何かそれは少し不謹慎ではないかということを感じもしました。でもこれはとても大事なことで、被災地が立て直るのはみんなの手助けで、ボランティアが知恵を出す人と汗を流す人と金を出す人に優劣の差がないように大事だと思っております。また、県内にはむろんスキー場やキャンプ場もございますが、同時にゴルフ場も、いわゆる乱開発とは一線を画した形でのゴルフ場も県内にある訳でございます。こうした場所にお越しいただけるということもこれはとても大切なことでありまして、是非皆様が県外の方々にも、あるいは県内にも今回の災害では大きな被害を受けなかった方々は、非常にいらっしゃいます。そうした方々が県内で旅行をしてくださる、県外の方が訪れてくださる、日帰りでもですね、お買い物や観光やあるいはゴルフに来てくださるということはとても大事なことだと思いますので、よろしくお願いを 致したいと思います。この関係に関しましては、以上であります。
   7月17日は朝日新聞の新潟県における刈谷田川や五十嵐川の取り組み、あるいは本日の鹿児島の南日本新聞のデータも配りましたが、鶴田ダムにおけるその放流と氾濫の関係というようなことに関してはまた回を改めてお伝えしたいというふうに思います。
   そして、もう一点でございますが、お手元の方にですね、私どもの、今配布を致しますが、実質公債費比率というものに関しましての、私どものデータをお配りを 致します。これはあの、ご存知のように、自治体の財政状態の指標ということで、新しく総務省が採用する、というふうにいわれている実質公債費比率でございます。47都道府県と政令市を対象として行っておりますが、全市町村ですか、失礼 致しました、47都道府県で最も高いのは7月5日付けの日本経済新聞でも報じられましたように、本県の20.1%という形でございます。まあ、繰り返しお話をしているように、プライマリーバランスを7年度連続黒字化して、5年間で起債残高を923億円連続して全国で唯一減少させると、そしてあの、昨年度は基金の取り崩しがゼロで、そして42億円余の一般会計における収支の黒字をもたらし、基金を積み増しているということはお話してきました。しかしながら、こういう状態においても、平成16年は速報値で20.3%、平成17年度が速報値で20.2%、という形でございます。で、エー、2002年から、え、これは、でございます。これはやはり、これだけの財政改革をしてきても、いかに私どもの財政が大変に不健全な非常に危機的な状況にあったということかと思います。で、お手元にお配り 致しました一枚目をご覧いただければと思います。17年度の見込みが20.2でございます。起債制限比率で見ますと16.9と16年よりも落ちております。つまり改善されております。ご覧いただきますとわかりますように、平成21年度には実質公債費比率は16.1%、起債制限比率に関しては12.3パーセントという形になります。この実質公債費比率が16.1%というのは、東京都、現在の東京都の財政状況と同等、もしくはそれを下回るという形での改善の状況でございます。二枚目をご覧いただきますと、私どもは平成15年からそれまでは地方交付税がさして急減するという形はなかったのでございますが、この3年間でですね、18年の見込みを入れますと、581億円地方交付税等は臨時財政対策債も含めて減少を 致しております。正に急減でございます。
  他方で、この間県税収入は大変県民各位のご協力も得て、139億円県税収入が増えております。しかしながら、この点だけでプラスマイナスを致しますと、442億円で、いずれにしても地方交付税等が国からの支払われるものの、581億円落ちてきております。ですから更に私どもは気を緩めることなく財政健全化を行う、そしてこのことが同時にさまざまな教育や福祉あるいは公共事業にもおけるですね、県の単独の事業の促進ということにつながるかと思っております。
   なお、先ほどの本部員会議の場で白骨、鈴蘭、乗鞍地区の宿泊者数というものを私どもの澤田祐介の方から松本市長の菅谷昭氏の方にお電話をして、観光局、観光戦略局が設けていらっしゃいますので、把握していただいているかどうかをご確認 致しましたが、市長からは把握をしていないというお話でございました。そこで私どものほうで独自に調査させていただきましたところ、24日月曜日の宿泊は上高地は400から500名、また白骨温泉が30から40名、乗鞍高原が250名から280名ということがそれぞれ現場での聞き取りで確認をされました。で、この中でご存知のように、鈴蘭と奈川の間の林道は松本市の管理でございますが、復旧の目途がたっておりません。また今後大雨がありますと、乗鞍の鈴蘭から白骨の松本市管理の林道、あるいは白骨から沢渡の県管理の県道というものが不通になる場合もございます。したがいまして、ヘリポートの状況に関しても市長の方におたずね 致しましたが、把握はこれからであるというお話でございましたので、私どもで調べましたところ、白骨のヘリポートはコンクリで地面ができておりますので、一般的には大雨であっても天候がヘリコプターが飛べる状況であれば、なにか急病の方があり、道路が閉鎖された場合でもヘリコプターでの搬送は十分可能な状況でございます。なお、大野川という鈴蘭の少し下のところに現在は診療所がございますが、ここは常駐ではないということで、この点に関しましても、何か長野県の側からお手伝いすることがあるでしょうか、というふうに松本市長の方に澤田のほうからお聞きを 致しましたが、とりたてて常駐がなくても問題があるとは認識していないというお話でございましたので、それぞれ私どもの方でも松本市の要望に応じて、今後もお手伝いを 致したいと思っております。あと何か、言い忘れたこと、大体いいいかな、避難所に関しましては 2泊3日ずつでありますので、今朝ほどからかな、更に第三班、今日の昼間に第三班と交代をしております。2泊3日であるというのは、私どもの職員も疲労をしてですね、寝込んだりすれば避難所の方にご迷惑をおかけしたり、あるいはそれによってヴィールスを弱者の方に影響を与えるということもありますから、私どもの職員は2泊3日で交代をする、しかしその中で常に情報を共有すると、全部の職員、現場にも先程言ったようにすべての本部員会議でのデータは、添付ファイルから各地方事務所がプリントをして渡すという形をとっております。本部員会議での議事録も、皆様ご存知のようにホームページ上にアップしておりますので、これに関しましてもダウンロードしたものを各避難所の担当者には渡して、どのようなサポートを我々もしてるかという情報共有をしてもらうようになっております。
 なお、この後3時から私ども第12回目の本部員会議、3時くらいの雨足の状況を確認するということを踏まえて行います。ですので、もし今までの発表、大変長くなって恐縮ですがご質問があれば、また具体的なサービスの内容に関してのご確認でありましたら、これは信州広報・ブランド室の方において、本日室長の武田は、自由民主党かな?の方々の、何か元旧山古志村長の長島さんを始めとする方の視察がありまして、車中で県の取り組みや状況をご説明するということで出かけておりますので、私どもの榑沼政男を始めとする者が対応させていただきます。
 ご質問があれば簡単にお受け致します。よろしゅうございましょうか。はい、どうぞ。
 

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2  コモンズ支援金の緊急募集について

信濃毎日新聞 島田誠 氏
 コモンズ支援金の緊急募集に関してなんですが、昨日の知事のお話ではですね、なかなか公選法などの絡みがあって難しい、財政支援について難しいようなお話をされていましたけれども、このたび、今回はどういうふうにクリアされて出すということを実現できそうになったんでしょうか。

信州・長野県知事 田中康夫
 はい、最初私が現場で多分記者の方々にも申し上げたのは,私がやっぱり現場に行くということは一つ大事だなって思ったのは、青木悟町長と話したときに、そういう地域が川のところの砂利とか取るときにも、コモンズ支援金とかちょっと使えたらなっていう言葉がありまして、そのとき私は震災のときに義援金というのが共同募金会に集約されますので、実際に地域に提供されるまでに配分委員会があって3カ月とか6カ月とかかかる訳ですね。これが中越地震のときにも私どもが新潟県のご許可をいただいて、本県のさまざまなケアを県民からいただいた浄財を活用して行おうということにつながりましたが、私、被災地で11年前にいたときも、本当にボランティアの人たちがやってて、ボランティアがお金がないんですね。この人たちは物見遊山で来てんじゃなくて、本当にその人たち救おうと思って他県からも来てる訳です。この人たちに例えば仮に50万円与えたら、その50万円は10倍の価値になるなぁと。50万円でバーナーと鉄板を買ってですね、冷めたお弁当だけじゃなくて避難民の人と一緒に鉄板で焼きそば作る、鉄板焼やるというのは、これもとても大変な心の復興で、そのことは忘れかけてたんですが、町長からお話があったときに、あぁ地域の人の本当に裁量に合わせて使えるコモンズ支援金のご提供ができたらなって思ったんです。
   ただ、これはその後出納長の青山篤司が、やはり一律金額同じで各地区にお渡し申し上げるというのは、これはコモンズ支援金の性格からしても、やはり何かあの慰労金のような形になってしまうので、そぐわないんじゃないかという指摘がありました。そこで今日改めて各地域の方々に、コモンズ支援金はもう2年目で知られておりますので、地域が立ち直っていく上で、必要なことがあって、必要なことにこういうふうにお金を使いたいということがあれば申請をしていただいて、ただしその申請に対しても審査を私たちが迅速に行ってやっていこうと。こういう中で当初の青木町長とお話したときの精神は生かされるという形で実現が可能だというふうに担当者の段階での議論で確認できましたので、今日お話をしております。

信濃毎日新聞 島田誠 氏
 そうしますと、これからなるべく早く審査をして支援したいというお話でしたけれども。

信州・長野県知事 田中康夫
 これに関しましては実際には出納長の青山が出納責任者でもありますし、実質的なこのことに関しての対応の責任者として動くということで内部で決めております。ですから、もし更にご必要でしたら青山の方が出納責任者としてよりプロですのでお聞きいただければと思いますが。
 よろしゅうございますか。じゃあ本部員会議が3時からでございます。よろしくお願いを致します。
 ぜひとも本当に本県の多くの観光地は、夏、本当により一層温かい志でですね、お客様をお迎えする。時節柄ちょっと私が何かキャンペーンを行うとかそういうことは非常に隔靴掻痒ですができませんので、皆様の力を借りて本当にドライブにも温泉にも、あるいはお買い物にも、あるいはお食事にも、あるいはキャンプやゴルフや、あるいは今後川の状態が安定すればカヌーとかですね、そうしたものも含めて本県がお待ちしているということをですね、ぜひお伝えいただきたいと思います。ありがとうございます。

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