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最終更新日:2006年06月05日

知事会見

平成18年(2006年)61日(木)13:05〜14:00 県庁:表現センター

目     次

<田中知事からの説明>

1 給料の調整額・諸手当の見直しについて

<表現者からの質疑>

2 道州制について
3 知事の退職金について
4 地方交付税について
5 県世論調査協会のアンケート調査について
6 知事選について
7 教育行政他について

<田中知事からの説明>
8 北陸新幹線の並行在来線について

※お詫び:
 今回の知事会見録の中で、一部欠落している部分がありましたので訂正し、お詫び申し上げます。
 なお、訂正部分はこちらです(※)。         信州広報・ブランド゙室長 武田 雅宏

 

1  給料の調整額・諸手当の見直しについて

信州・長野県知事 田中康夫
 6月1日の知事会見です。既に皆さんにも報じていただいている、産経新聞の長野県版においても大変的確に書いていただき、また毎日新聞の昨日の夕刊の1面でも、また統合版でもお書きいただいてるかもしれないけど、大変に私どもの組合側との給料の調整額・諸手当見直しの問題に関して、大変高い評価をいただいていることを嬉しく思っています。長野県地公労、長野県地方公務員労働組合共闘会議の方々とずっと昨年度来お話をさせてきていただいています。今回給料調整額の99区分のうち40区分を廃止と。また特殊勤務手当という形に切り換えるのが52区分というような形をはじめとしてですね、非常に深いご理解をいただいたことを組合員の方々に改めて感謝をしたいというふうに思っています。
 信濃毎日新聞以外の各紙は、今回の私どもの組合との協議の上、合意をしたことに関して、前向きな高い評価をいただいて大変この点は嬉しく思っております。残念ながら信濃毎日新聞においては何か私どものですね、何だっけ、私どもが大幅に組合側に譲歩したというような文章がありましたけど、これはやはり全国の中で本県の労働組合員が大変に公務員としての高い意識と覚悟の下にですね、むしろ彼ら彼女らが今回の合意に達してくれたということは、これは、すべからく非常に公務員としての本県の職員の高い倫理観や意欲や気概や決断の表れな訳でして、それを何か私どもが批判のそしりを受けるのは一向に構いませんけれども、すなわちそれは言葉を置き換えればですね、「県側が大幅に譲歩をした」というような言葉は、職員側が大変に何といいますか抵抗を示した、あるいはごねたかのような印象を与えるんで、これこそ県職員の働く志気を削ぐようなご発言でありまして、この点に関して私は大変遺憾に思っております。今回本当に新しい、それぞれ少子社会、高齢社会の中でですね、公務員のあり方を公務員自らが、きちんと納税をされたりその郷土を愛してご協力いただく方々にご理解いただけるような形にということで、大変な決断を組合幹部の方々が、別けても県職労の方々に関してはいただいた訳でございまして、こうした方々の大変な思いというものをですね、何かそれに唾をするかの如きご評価というものは、大変に遺憾であります。
 恐らく今回の私どもの組合員の方との合意というものは、とりわけ給料調整額ということに関しては、他の自治体においても、あるいはとりわけ地方公務員の労働条件の悪化というものを、ともすれば一方的に強いている国および総務省においてもですね、踏み込んだ発言やいわゆる垂直指示というようなものを出し得なかった部分でありまして、これに関して私どもが組合員の方々にご説明をする中で組合員の方々が水平協働・水平補完という意識の中でご理解いただいたことには、改めて私は本当に感謝をしたいですし、本県からまた新たな、公務員がより地域の方々から理解をいただき、地域の方々に働くことに密やかな誇りを持てる、そうした信州モデルが、この給料の調整額の原則的な全廃、そしてそのボーナスや退職金とは連動しない形での諸手当への振り替え、そしてまた、もとよりの諸手当の見直しということにつながったのではないかと思っております。
 なお、毎日新聞の昨日の夕刊では、見出しが「年13億円給与削減」というような見出しでございまして、今日の産経新聞の方では「年間15億5千万円削減」というような見出しになっておりましたが、これは私どもからもご説明したように今回対象手当等の見直しによって経過措置等も終了致しますと、年間のそれに伴う額が知事部局で4.3億円削減、教育委員会で7.9億円削減、企業局で150万円という形で合わせて12.2億円という形の削減になります。この他期末・勤勉手当への跳ね返りによる影響額が知事部局で1.2億円、教育委員会で2.1億円で、これが3.3億円の削減になりますので、その意味では毎日新聞やその他の新聞の方々が年13億円というふうにお書きいただいてるのと、その3.3億円を足して産経新聞が15億5千万円とお書きいただいたのは、これはいずれも何か訂正が求められる内容ではなく、その見出しに間違いはないというふうに思っております。大変にこのことは多くの方々に的確にご認識いただいて的確な報道をしていただいたことは、本当に苦渋の決断をした組合員、あるいは組合幹部の方にとってもですね、ありがたいことだというふうに思っております。
 えっと、いいかな。じゃあ質問を受けます。

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2  道州制について

読売新聞 三浦真 氏
 以前にもここで質問が出たことですが、道州制について大まかに3つの案が出されてると思いますが、そういったものも含めて、あと道州制自体に反対するとか、そういったご意見でも構わないんですが、今の時点で知事はこの道州制の議論の中で長野県はどうあるべきか、どういう方向を進むべきかという点、これをちょっと端的にお伺いしたいのですが。

信州・長野県知事 田中康夫
 昨日地方6団体の地方分権推進連盟というものの大会があって、そこでもスローガンが採択されたようですけども、この点「削減ありきの交付税見直し断固反対」とかですね、「税源委譲により地方の自立を」とかって書いてんですけど、これは前々から、一昨年の新潟の知事会の前から私と石原慎太郎さんが奇しくも、そもそもの、「そもそも」ってのは、よく行政用語で言うそもそも論ではなくて、こうした何か按分のようなシーリングではなく、ゼロベースからあり方を考えなきゃいけないっていうことを申し上げてきてたと思います。その中で私どもの県のさまざまなアドヴァイズをしてくださっている神野直彦氏もですね、スウェーデンに見られるような形の国、都道府県、市区町村というものの良い意味での責任ある形での仕事の行い方というのが議論されるべきところが、単に乾坤一擲というような情念的な言葉によってですね、補助金がなくなればいい、税源委譲がされればいいみたいな話をしていた6団体が、現在になって「思ってたとおりではなかった」というふうに言ってるのは、非常に古い陳情型、垂直依存の形で悲しいことです。
 で、話を戻すと、道州制と呼ばれてるものも、道州制の制度をつくることが目的ではないはずでして、正に真の意味での地方分権、というか地方の自律、自主自律、自己責任というものをどうしていくかっていう中で、それが結果として道州制というシステム、あるいは区割りになってくんだろうと思うんですね。ところが47都道府県に関して、それを基本単位として、どの47都道府県が順列組み合わせをするかというのが今の道州制議論のようになってますから、それが大変に不思議でしょうがないと。前もお話ししたけれども、茨城県知事の橋本昌さんが、同じ北関東という道州で長野県と一緒になるといっても茨城県民は違和感があろうよって旨のお話をなさってましたけども、私どもの木曽谷であったり伊那谷に住んでいる人が「北関東ブロックです」というふうに言われても、これは違和感があろうと思うんですね。うちの県が中部圏知事会と関東知事会に入っているのもそうした点で、前も申し上げたと思う、今、新しい表現者の方々もいらっしゃるかもしれませんけれども、私も知事に6年前に就任した時には、まだそこまでの想像力を持ち得ませんでしたが、山口村が長野県から岐阜県へと移るということは、これは今後、道州制というものが順列組み合わせのように、あるいは上からの垂直指示で行われる時に長野県が雲散霧消してしまうと、ボスニア・ヘルツェゴビナのようになってしまうという危機感を私は持つようになった訳です。
 その時に私は、正に山口村も仮にそこでNHK以外の県内の民放4局が見れないのであるならば、それが民放4局の方々および県が遅まきながらであっても、それをインフラストラクチャーの整備をするということによって解消するのであれば、それを行わなくてはいけない、それを滞ってきた本県も反省すべき点があると思いますけども。山口村はそこの方々が行きたいというから出てきますと言ったら、じゃあ今後、近い将来、軽井沢町が東京に半分以上の人が通勤しているから千代田区に入りたいという住民決議がされた時、富士見町の方々が富士山の見える町であるから山梨県と一緒になりたいって言った時には、じゃあそれもまた住民自治として賛成すんのかと。山口村はOKで軽井沢町や富士見町はまかりならんと言うのだったら、正にそれこそ長野市という北に偏った場所に県庁所在地がある本県のですね、長野市中心主義の傲岸不遜な考えじゃないかってことを申し上げたんで、つまり今後山口村が、一山口村の問題でなく本県がボスニア・ヘルツェゴビナ化するかもしれないということを、私も6年前想像し得ませんでしたけれども、そのことを県民の方に今一度お考えいただきたいと申し上げた訳です。
 けれども長野県議会においては、山口村の者が岐阜県に行きたいのであらばそれを認めることこそが民主主義だとおっしゃった訳ですから、今後本県のようなJRが三社あり、こうした正に日本列島の背骨にあるような県は、道州制というものが今の県単位の47の順列組み合わせではない考え方、すなわち現在の流通圏、あるいは交通圏、あるいは経済圏、あるいは文化圏、あるいは地勢的な圏によって再編がされる時には、本県は最もその危機にあるということです。ですから私が信州・長野県というふうに、最近は本県の将来のあり方を考える方々で私とは異なるスタンスに立たれる方も、信州・長野県の未来を考えるというような恐らく呼称を使われるようになってるというのは、大変私はその点においては嬉しく思っておりますけれども。話が長くなったように聞こえるかもしんないけれども、基本的に日本という国全体を考えて言えば、47都道府県を基礎単位としての順列組み合わせでは何ら道州制のメリットなどというものは生まれなかろうと私は思います、一人の国民として。
 けれどもその時に私は県知事ですから、本県の県民が今の県境というもの、県単位というものを超えて道州制が導入された時に、果たして長野県にはいかなる状況が訪れるかということは是非お考えいただきたいと思います。ただこれはやはり私たちは行政だけで生きてる訳じゃないですから、経済という中でも生きてますから、その意味で言うと道州制というのは本県にとっては最も一人ひとりの県民に問われてる問題なんだろうと思います。幸か不幸か、今は47の既存の都道府県を基礎単位としての順列組み合わせに国の議論は終わってますからね。ただ、これだと良い意味での富国強兵でない経世済民的な日本の少子社会、高齢社会における日本国民にとっての幸せが、今の議論でもたらされるかなっていうことは思いますね。

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3  知事の退職金について

読売新聞 三浦真 氏
 あともう一点よろしいですか。読売新聞でもちょっと全国的にまとめて報道したところで、各自治体に今聞いているところなんですが、知事や市長の退職金を4年間務めた場合でも49カ月というふうに1カ月分上乗せしている条例、まあ長野県もそうですが、多いということで、これについて改めるお考えはないのかという点をお伺いしたいんですが。

信州・長野県知事 田中康夫
 これは奇しくもですね、前回の出直し知事選後の就任日が9月1日であったということによって、その月をまたがると、またがってその例えば4日とか5日とか25日だけ知事職にあるというような形が変わりましたのでね。その意味で言うと、条例というか運用上ですか、改めなくても結果として本県は前回の出直し知事選を経て48カ月の計算にはなってるということですね。同時にこれいろんなところでも報じられていますけども、委員会を作って第三者機関によって、こうした問題を話すというのは、確か6だか7だか8都道府県に留まっているっていうのもすごい不思議な話で、その中の、数少ない中のきちんとそういう委員会を作って審議をして条例化するという中に本県が入ってるというのは、これは私以前からの本県の良い意味での先進的だった取組であろうとは思います。
 本県に関して言えば私たちは森永卓郎氏、金子勝氏、根本良一氏、伊藤喜平氏、星野佳路氏の5名によって委員会を設けて、ここから提案をいただいた形で、知事に関しては3割カットをしていたので給料が全国で最も低かったですけど、退職金に関しても全国で2番目に低いという金額にする条例が出された訳ですけれども、残念ながら2月の議会においてこの条例が議会によって否決をされて、従来と同じ待遇の形の条例が再び議会によって出されて今日に至ってる訳ですから、議会の方々はそうした委員会での議論、すなわち知事の退職金が全国2番目に低いということに関しては、お認めいただけなかったということだと思います。
 
読売新聞 三浦真 氏
 それともう一点、知事や市長の退職金は高すぎるということを経済財政諮問会議で小泉総理も発言されてる訳ですが、これについてどのように受け止めてらっしゃるのか。あと条例について、これは変えないっていうことでよろしいんでしょうか、改正しないということで、当面は・・・

信州・長野県知事 田中康夫
 だって議会の方がご判断したんですよ。だって私は委員会からの答申を踏まえて、退職金に関して言えば全国2番目に低い知事の退職金の条例を出した訳ですけども、「それはふさわしくない」というふうに議会の方が判断された訳ですから。
 もう一点の方に関しては、新しい宮城県知事の村井さんも実際に知事になられてから大変な激務だっていうような感想を皆さんの紙面を通じておっしゃっていた。自身の間だけ公約として退職金をゼロにするということを掲げて当選された村井さんが実際にお就きになった後ですね、些かそれと異なる見解を確か述べられてるのが複数の紙面で拝見した記憶がありますけれども。
 一般論として多くの知事が発言してますのでね。ただ首相は無論国会議員としてのお給料があり、議員年金という私たちとは異なる体系の年金にある訳で、大臣も同様ですし、あるいは官房機密費という領収書の添付を求められない、あるいはそうした議会による監査も行われない巨額の金額というものが内閣には付与されている訳ですからね。そうした点をとらえて、恐らく知事会長の麻生福岡県知事もさまざまなご見解を述べられてんだろうとは思います。私としては、本県に関しては条例を出し、条例が否決をされているということですね。

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  地方交付税について

共同通信 松木浩明 氏
 今、地方6団体の話が出た関係でちょっとお聞きしたいんですけれども、地方6団体の方でですね、地方側が地方交付税の関係で、地方側が配分調整に関与する地方共有税というものを創設してほしいということで、意見書を内閣ですとか国会に出すことを決めましたけれども、その点についてどう思われるかということと、一方で竹中総務大臣がですね、私的諮問機関が人口と面積を基準にして地方への配分額を決める新型交付税というものを作るということを求めてるようですけれども、非常に面積と人口っていうことになると地方にとっては減額されるんじゃないかっていう懸念も多いかと思うんですが、この点についてどう思われるかっていうことをまずちょっとお願いします。

信州・長野県知事 田中康夫
 例えば本県はですね、鳥取県はそうしたものを作る必要がないというふうに明言されてる集中改革プランですか、これも私どもは総務省がですね、そういうことをおっしゃる前から、既にさまざまな改革に取り組んでる訳でありまして、定数管理の適正化の数値目標といったようなものも既に行っていることだったのでね。私どもは、別に鳥取県のように作りませんと明言するのではないけど、既にもう作ってるに等しいということを申し上げてきてるってことを冒頭に伝えときたいと思います。
 こうした中において、一つ私どもですね、ご存知のように今度社会部が新しく、新設する特別養護老人ホームの補助金の配分基準というものを策定を致しました。今朝もこの話をして、最終的にこの形で行くんですが、これは何かというとですね、竹中さん的な考え方だと面積が広いか狭いか、人口が多いか少ないかみたいな形でですね、半ば自動的に算出されていくという話なんですよね。これはやっぱり20世紀型の量の拡大という古いオペレーティングシステムに基づいた考え方だと思います。極論すると、例えば松本市は面積が大変に巨大になったので、市であっても、恐らくかなり潤沢なですね、そうしたこれ何て言うんですか、交付税って言うんですか、交付金って言うんですか、国からの支援が求められるというような形になるでしょうし、人口が少なくても面積が少ないところだと大変苦しいでしょうし、この考え方はやっぱり数字に現せる数ということでしか示していない偏差値教育的な発想だと思います。
 で、うちが今度特養の新設の施設整備補助金に関してですね、建築費の圧縮やあるいは基準以上の職員配置を行うなど施設の建設・運営に関してですね、そうした箱物としての量の拡大ではなくて、正に質の充実ということを図る、そうした先駆的・創造的な取組が認められる事業者に対してはですね、定員1人当たりの単価による一律配分ではなくて、こうした事業者の取組に応じた重点的な配分をですね、補助金として行っていけるようにしようと、こういう考え方をとらえております。ある意味では、これは私どもの入札におけるですね、総合評価方式と似ている部分があろうかと思います。
 で、この配分基準をですね、「1人当たりの配分基準単価×配分基準×1/100×定員×調整数」っていう具合になんですけれども、この配分基準を、例えば建設の費用がきちんとコストダウンの努力してるか、あるいは先程言ったように、よりきめ細かいサービスを行う形になってるかと。あるいはそこに入られる方々がなるべくそのリージョナルコモンズとしての住み慣れた地域に近い所で特養に入れるようにその地域で配慮しているか。あるいは本県特有の県産材をどのくらい活用しているかと。あるいはその建物を造る場合において、その運営において地球環境への配慮をしているだろうかと。あるいはその職員配置が単に職員の数の量的拡大じゃなくて、質的充実をきめ細かくできるようになっているか。こうした点でさまざまな項目を設けてですね、その取組状況を採点をして、これによって加点をしたり、減点をしたりして、その合計点を配分基準とするという形にするようにしております。
 やはり、こういうそれぞれのものの自主自律、自己責任の判断によって、数字、スペックではないサービスのきめ細かさや充実や意欲というものを踏まえてのですね、国が各自治体を支援するという制度でないと、今の竹中さんたちのご議論というのは、そこの部分が欠落しているのではないかという気が私は致します。
 で、それは前から申し上げてきているように、私は道路特定財源がいけないなどとは思ってないんです。道路特定財源は、今、欧米は消費税をあまりに上げていっても追いつかないということで、道路特定財源のようなものは国民皆保険と同じで日本に学ぼうといっている訳ですね。既にその形で税を徴収するシステムができていて、ある程度のコンセンサスができている。ただ、それが道路の新設ばかりに使われているから皆が道路特定財源イコール無駄金ではないかと思っているので、これを従来から申し上げてきているように、ある一定の幅員以上は並木道を造るお金、落葉樹ならばそこで落ち葉が落ちますから、その落ち葉拾いをすることによって地域の雇用が永続的に生まれますし、電線やケーブルテレビやあるいは電話回線網を電線地中化をするという道路の改良事業に関して道路特定財源が使えるようになってけば、正にこれはジョン・メイナード・ケインズが言った新しい公共事業のあり方で、地域雇用を生み、景気浮揚を生む形になると思うんですね。
 ですから、そういう発想で、それは石原さんが言ってきたことと私が言ってきたことと同じで、三位一体の改革と言って何か補助金を撤廃するとかいうことが改革じゃないと。補助金のあり方を変えようと言ってきた訳ですから、そういうあり方を変えようという意識が竹中委員会のプランには少し欠けてんじゃないかという気がします。
 なお、ちなみに、その竹中委員会では本県の財政状況と本県とほぼ人口や面積が似通った状況にある岐阜県との比較をされたそうですが、本県は大変に現時点においては、5年連続923億円累積債務を減らしたり、プライマリーバランスを実質7年連続黒字化してきても、引き続き苦しい状況にあります。しかし、不要不急の起債を抑制するということを行ってきてます。これに対して、岐阜県のみをあげつらう訳じゃありませんが、この間岐阜県、他の県は起債が膨大に増えてますから、今後約5年後にはですね、本県と岐阜県の財政状況はほぼ同じくらいになるという結果が、実はこの委員会でも出ております。この部分はなぜかあまり報じられていない、あるいは委員会からあまり発表されていないようでございますけれども、ですからその委員会の発想が、今の私たちの、20世紀型のスペックの議論で言っているのだとすると、国にとっても地方にとっても、地方はすぐに困難を伴いますし、国にとっても問題先送りに過ぎない気はします。
 ですから、この特養の問題あるいは道路特定財源の問題は、本県でも近く、これは入札の改革、総合評価方式同様に、きちんとお示しをして、こうした現場に基づいてですね、今、机上の空論として竹中委員会で議論されているようなものとは違う形を、結果として本県が部分的にせよご説明することで他の皆さんがそれによって刺激を受けて、新しい地平での議論になることは望んでいます。

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  県世論調査協会のアンケート調査について

共同通信 松木浩明 氏
 あと一点、全くちょっと話、変わってしまいますけれども、長野県世論調査協会の方でですね、昨日信毎さんなんかに出ていましたけれども、知事の支持率、これは県内企業ですとか団体トップの方に質問なさったっていうことですが、知事の支持率が17%っていうふうな結果になっているようですけれども、不支持が72.1%ですか。こういった結果になったことについて率直なご感想をちょっとお尋ねしたいんですけれど。

信州・長野県知事 田中康夫
 まあメディアリテラシーってこと言われてテレビ信州のホームページ等には、テレビ信州のメディアリテラシーの考え方ということを大変先駆的に書かれていて、私はこの点敬意を表してますけども。メディアリテラシーならぬ、まあサーベイリテラシーというものがですね、長野県世論調査協会という何かあたかも長野県の公的機関であるかのようにですね、錯覚を受ける機関はいかなるサーベイリテラシーをお持ちかなって思いました。ていうのは、今6月ですから、半年も前に調査した内容が今頃になって出てくるというのは、なかなか面白いサーベイリテラシーだなっていう感じですね。その意味ではより良い調査というのは、ワインや日本酒同様に、熟成する期間があってこそよりすばらしいビンテージなサーベイリテラシーになるというお考えなのかもしれませんが、しかしながら本県の、長野県原産地呼称管理制度によるワインや日本酒もですね、その葡萄であったりお米であったりは最も寒い期間の1月に収穫をするという話は、有史以来聞いたことがありませんから、その意味においても大変に興味意味深いサーベイリテラシーだなと。サーベイは「調査」ということですね。という感想ですね。
 その他の私どもの職員は、回答率が随分低いじゃないかとか3割台だとか、どういう基準で選ばれたんだろうかとか、さまざまなことは言っていましたけども、いずれにしても私は世論調査が、半年前の調査がですね、半年後に突如現れてくるという、その新しいやはり長野県世論調査協会のサーベイリテラシーをお示しになったということに、深甚なる敬意を表するところです。
 逆に言えば、やはりサーベイリテラシーとして、なぜそのような半年もかかったのかなってことは、多くの県民の方にお示しになられてもよろしかろうとは思います。私どももなるべく迅速な対応を図るようにしようということで、行政改革をしてますから。

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  知事選について

長野朝日放送 山崎浩二 氏
 知事選に関してです。いつでもどこでも知事選というのは、その県の将来を決める上で非常に重要なものなんですが、まだ知事、出られるか出られないか決めてないと常々おっしゃってますが、もしですね前回のように直前になってご決断されて、仮にこれで出ないということになった場合ですね、これまで知事を支持されて今後も知事の県政を望んでいる方々、多くいらっしゃると思うんですが、その方も、結局またじゃあ知事の後継というか引き継いでくれる候補者探しっていうのをしなきゃならない可能性も出てきます。そうするとですね、どの時点でご決断されて、やはりその将来を見据えたものを県民の前に表明されるか、現時点でお考え、6月議会で例えばお話、そこまでには決めるというようなご意思でいらっしゃるのかどうか、その辺ちょっとお伺いしたいんですが。

信州・長野県知事 田中康夫
 んー、あの脱ダム宣言が2001年の1月20日に出す直前もですね、国へのその何か補助金の繰り越しに関して決断するのがいつの間にか1月19日だか20日だということが実しやかに流れてですね、それまでにどうすんだという議論の報道ばかりが行われたことを今、思い出しましたけど。
 私が6年間ずっと言ってきたことは、一人ひとりが自主自律、自己責任で考え行動する社会になろうって申し上げてきたんです。ですからそれは一人ひとりの県民が考え、行動することです。とりわけ今までの6年間の県政は「ノー」だとおっしゃる方々は、それこそ私に対して強く今までお求めになってきた代替案というものを、6年間ないしは4年間の準備期間があられた訳ですから、代替案を具体的にわかりやすくお示しになる必要があろうと思います。それは単に誰が出るということだけの代替案ではなく、私は職員や県民とともにですね、至らぬところもあるにせよ、どういう本県でありたいかということを常に申し上げて行ってきてる訳ですから。では、その「田中引っ込め」とおっしゃる方々は、単に負けるか勝つかの競馬レースのような候補者の代替案にとどまらないですね、どのような本県でありたいかっていうこと、それはある意味では勝つか負けるかの候補者が決まるよりも前にですね、どういう県でありたいかっていうことを具体的に示される、「田中がだめだ」というふうに言って、「田中だから全てが困った社会だ」って言うんだと、何か「バブルがはじけたから全部おれたち大変だ」って言っていた、かつての他律的な考えと一緒ですから。逆に言えば私の県政に関して少なからずご評価をくださっている方々が仮にいらっしゃるとして、そうした方々の他律的ではない判断と行動が求められているということじゃないでしょうか。
 ですから私が何らか、私は現在知事で、8月31日までは私が殺されたりしない限りは、あるいは急病で亡くなったりしない限りは、知事として奉仕させていただくということは、これは申し上げてきてることですからね。だからそれはやはり私の県政を評価していただいたり、あるいはそうしたベクトルの県政のより充実を図っていくべきだとお考えの方々のお一人お一人が、やはり発言し行動されるということじゃないんでしょうか。そうした方も含めてまだ、多くの県民の方お一人お一人は、いろいろ考えてらっしゃるかもしれません。けれども日々の家事であったり勤労であったり勉学であったりの忙しさに、あるいは時として影響を受けてですね、さして一人ひとりの県民はまだ、判断し行動する、発言するということまでには至ってらっしゃらない気はします。これは決して県民を非難している訳では決してなくて、でもそれはそもそもが、やはり代替案が人物のみならず、あるべき本県のあり方ということの代替案すらですね、あまり部分的にせよ、お示しになっている方々がですね、県知事選に関して大変な深い関心を持っていると公言される方々の中にもあまりいないのではないかなという気がします。それは今日の逆に言えば朝日新聞の 、平野稔さんと、平安堂会長の、元八十二銀行頭取の方との、それぞれ個別の対比インタビューを見ればですね、どちらの方が私たちのあるべき社会を語ってらっしゃるのかっていうことは、私は少なくとも私が一読した限りでは明々白々だなという気はしました。
(※) 他のご質問、はい、あぁーお嬢さんか、お嬢さんかなんつっちゃいけない、なにお嬢さん、はい。

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  教育行政他について

鈴木恵美子 氏
 知事には三点ご質問と要望を申し上げます。一点目は県立高校の再編問題に関することですが、このほど知事選の争点のひとつに浮上してきてるように思えます。そこでお願いなんですが、私自身が大変不勉強でして、学校の現場などを思いますと、どのように考えたらよいのか非常に迷っている現在でございます。議論を深める意味でも、知事には直接、教育行政とは独立して知事がいらっしゃいますので、県民と直接、高校生の皆さんや県民に対しまして意見交換の場を設けていただきたいということを要望申し上げます。4月28日には、既に知事にこの場でお話を伺いまして大変ありがたかったです。
 続けまして、二点ございます。一点目はゼロ予算事業に関してです。5月19日のこの会見場で、このゼロ予算事業がご紹介されまして、大変ありがたく思いました。また27日の「広報ながのけん」でも取り上げてくださいまして、非常に創意工夫に満ちて、大変いいことだなと思いました。ただ、その中にはですね、ちょっと大変残念なんですがまだまだ、もう少し案を煮詰めていただきたいというものがございます。具体例を申し上げますと、県教育委員会の移動教育委員会です。これは4月21日に開催場所の募集を県民および制限なしということで、一般の者に対して募集なさったんですが、この場に関しましては、場所の予約や費用は全て応募者が持つということで、そこのところももう少し検討していただけないかということをですね、5月の12日に県の教育委員会のご担当の方、あと19日にですね、経営戦略局の方にお問い合わせ申し上げたのですが、まだご回答はいただいておりません。またこの移動教育委員会は平成15年度からなさっていますが、昨年度はたった一回だけの開催でしたので、開かれた長野県教育委員会という意味でも是非、今後も続けていただきたいと思っております。このような細かい点で恐縮ですが、要望もございますので、このゼロ予算事業を更に拡大をして、位置付けていただくようお願い申し上げます。
 最後にもう一点、情報公開審査会のことです。こちらもですね、開かれた県政ということで審査会を設けていただきまして大変ありがたく思っています。ただ非常に案件が多いということで、審議がなかなか進んでいないという状況があるようです。これも速やかに審議をしていただきまして、県民に対して開かれた県政ということをこれからも続けていただきたいと思います。以上三点、よろしくお願いします。

信州・長野県知事 田中康夫
 あの教育委員会の部分に関しては、いずれも、この会見もリアルタイムでインターネットあるいは庁内放送を通じて多くの職員も拝見しているかと思いますので、今の鈴木さんからのご意見は、教育委員会においてもですね、そのことを認識するということだと思いますけども。

鈴木恵美子 氏
 ありがとうございます。ただあの、今まではですね、知事は県議会の場でもこの場でもですね、そういった県教育委員会を高く評価するというふうにおっしゃいましたが、私はもう一度ですね、知事と県民が直接意見交換をしたり、考えを深めあう場が是非ほしいと思います。と言いますのは、先程もお話ありましたが、8月6日の知事選を目前に控え、本当にこういった教育で良いのかということを、生の声を私は知事に聞いていただきたいと思います。ただ先程も申し上げましたが、私自身が現在、高校再編の実施が進んでまして、学校現場のことを思うと、どのように考えたらいいのかまだちょっと分からない状態ですので、そういうときに、だからこそ、私は知事と高校生の皆さんや県民が、今一度教育について語りあったり、考え合う場というのが必要なのではないかと思います。更に申し上げますと、全県高校生集会が昨年の10月と今年の3月に開かれましたが、残念だったことに、知事はちょっとご都合がつかなくてご出席いただけなかったのですが、その時の席でもですね、高校生の皆さんが是非知事と話をしたいということもおっしゃってましたので、本当にこの6年間、知事は教育を非常に大事にしてくださっていました。本当にそれはありがたいことだと思って、なかなかできないことだったと思うのですが、繰り返しで大変恐縮ですけれども、この再編問題に関しては非常に私は引っかかるところがございまして、これを機に何かこう、教育委員会への信頼というものが揺らぐのではないかということも思っております。だからこそ私は、田中知事がどのようなお考えを持って、どのようなふうに県民の声を聞いてくださるのかということをこの場でお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

信州・長野県知事 田中康夫
 高等学校の問題に関しては、これは正に私たちが、既に少子社会、高齢社会に生きているのだから、私たちは問題先送りや問題調整型ではなくて、問題解決型で行おうという基本認識があると思います。教育委員会もこうした認識に立っていると思いますし、教育委員会との連絡を取る、それは予算措置等もありますし、さまざまな教育の充実と、真の意味での充実ということを考えている部署の人間も同様の基本認識に立っていると思います。私はこういう基本認識の中で、今回教育委員会が高等学校の再編、再編が目的なのではなくてですね、自律的な教育ということ、持続的な教育という観点から、今回のプランが出てきているということだと思います。一番最後の部分のお話は、うーんと・・・

鈴木恵美子 氏
 情報公開審査会というのがあるそうで、私も不勉強なんですが、その審査がですね、例えば一年くらい審査の諮問をですね、それぞれの審査会の方になさっても、その審査会自体が開かれるのが一年くらいかかるそうです。あの、速やかにやっていただきたいというふうにご要望申し上げます。

信州・長野県知事 田中康夫
 これは清水勉さんをはじめとする方が委員のものかな?ではそれに関しては、このホームページ上にですね、夕刻過ぎくらいまでには調べた上、無論それは迅速であることが大事です。でも同時に迅速であると同時に的確である必要がありますから、やっつけ仕事じゃ当然いけない訳でして、その点に関して、もし私どものスタッフの陣容とかそういうことで影響してるというのであれば、それは速やかな対応を取りますし、また、委員の方々もそれを専業とされてる訳ではもちろんないでしょうけれども、あるいはまたその事案の難易度というかですね、範囲度というのもあるかと思いますけども、そこはチェックをした上でこの会見録の最後の方に付けるように致します。

鈴木恵美子 氏
 貴重な時間ありがとうございました。

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  北陸新幹線の並行在来線について

信州・長野県知事 田中康夫
 なおですね、先日、5月30日の日に、ご存知のように「長野以北並行在来線対策協議会」の設立総会というのを行いました。朝日新聞、読売新聞、毎日新聞においては、この場で私が申し上げたいわゆる神戸高速鉄道の神戸方式、まあ、私の口から神戸モデルとか神戸方式っていうのも何か内心忸怩たる思いがあったりはする訳ですが、これに関して言及をした記事をお書きいただいたので、多くの県民の方にもですね、そこから想像していただくことができたかと思います。残念ながら信濃毎日新聞では、大変に大きな、何段だこれ、七段?何百行?三百行くらい?でも「存続問われる県の手腕」って書いてくださったけども、このこと具体的に一言も入っていないので、もう一度ご説明しておきます。
 神戸高速鉄道というのはどういう会社かというとですね、阪急電鉄は旧来、阪急の三宮駅までの運行でありました。阪神電鉄はですね、これは神戸の元町までの運行でありました。そして山陽電鉄はですね、兵庫駅までの運行でありました。で、神戸電鉄というのがございます。これはちょっと後で説明しますが、最近事故を起こしているところですが、湊川までの運行でした。なのでこれら私鉄4社が相互につながっているという形がなかった訳ですね。そこで神戸市とともに、昭和43年の営業開始なんですが、この阪急の三宮駅からだんだん地下に入っていきます。阪神三宮はもう既に春日野道の段階から地下でありますけども、阪神元町駅から先、そして山陽電鉄は西代という駅が須磨区にありますけどもそこから、神戸電鉄は湊川駅から、それぞれ地下の線路を造った訳ですね。これは神戸市とこれら4電鉄とですね、あるいは他の企業等が出資をしている会社です。ここはですから、持っているのは駅舎と鉄路だけで、車両もあるいは運行に係わる従業員もいないという会社です。
 でもこれは、イギリスにおける上下分離というのはですね、従来一体として運行してたところの土地・線路だけのプロパティを下の会社が持って、オペレーションの会社が上になったので、下の会社は採算がなかなかとれないので、ほとんど保線管理をしない。上の会社は走る不動産屋さんとして、安全運行以外の部分のですね、ショッピングセンターであったり、そういったことにお金をかけるようになったことによって、マーガレット・サッチャーの改革、優勝劣敗改革の負の部分として、大変な何百人もの方が亡くなるですね、鉄道事故がイギリスにおいて相次ぐようになりました。私たちが上下分離という目先、県にとってもしなの鉄道にとってもハッピーな数字が容易に現れる形ではなくですね、上下を一体化したものを減損会計という新しい金融のですね、財政の制度を用いて行ったのはこの点にあった訳です。
 で、神戸高速鉄道は、確かに神戸市をはじめとする鉄道会社が持っている駅舎と線路だけの会社ではありますが、そこにはですね、阪急電鉄、阪神電鉄、そして山陽電鉄のですね、神戸電鉄は新開地というところまでは単独線ですけども、湊川・新開地間の、これが相互に乗り入れをしている訳です。ですから相互がその株を持っている、運行をしてる会社も安全性が担保されなければですね、そこで大変な社会的制裁を受けてしまう形です。で、このような形が、私は篠ノ井・長野間においてですね、導入をすべきではないかと。国と長野県としなの鉄道とですね、あるいは願わくは長野市とですね、そしてJR東日本と行うべきではないかと思います。
 皆さん十分ご存知なように、なぜ篠ノ井・長野間が並行在来線にならなかったかと言えば、名古屋からのJR東海を経ての優等列車である特急が通るから、それを一ローカル鉄道会社であるしなの鉄道が運行をしたり、管理をすることは安全性が担保できないというようなですね、大変にピラミッド的な思考の意見があった訳ですね。でも、今後長野以北も並行在来線になればですね、じゃあどうなるのか。例えば、上田方向から来るしなの鉄道の車両は篠ノ井でですね、車掌も運転士もJRの職員に交代するのか。今そしてこの列車に関しては北長野まで朝は行くような列車もあります。篠ノ井・長野間だけJRの運行乗務員が乗務をして、長野からはまたしなの鉄道なのか、あるいは新しい第三セクター鉄道なのか、その形態はわかりませんが、そこのものが継ぐということになれば、これはJRにとっても労務管理上ですね、非効率的でありますし、という状況になります。で、するとそれに対してここを、篠ノ井・長野間をしなの鉄道が運行管理をするということになると、優等列車である特急しなのもすべて篠ノ井に停車をして、篠ノ井で乗務員を 代えなければいけないので、煩雑であるというですね、極めて内向きな理由が述べられていた訳です。
 けれども、これを神戸高速鉄道方式にすればですね、仮に篠ノ井に止まらない優等列車があったとしても、それは長野まで神戸高速鉄道方式で運行することができます。阪急も阪神も山陽も、それら3社の乗務員はですね、そのまま神戸高速鉄道内を引き続いて運行を担当して、他の会社のところまで行って乗り換えるというような形になっている訳です。
 それともう一つ私たちが述べているのは、盛岡以北も並行在来線になるほどなりましたが、ここは青函トンネルを越えて、北海道までの物流をJR貨物というものが大量に行っていますので、このJR貨物の通過料というものが、この2つのですね、IGRいわて銀河鉄道と青い森鉄道に支払われている訳ですね。これに対して私たちは、横川と軽井沢の間はアプト式でしたので、ここは貨物列車は以前から通っておりませんでした。意外に思われるかもしれませんが、例えば上田に来る貨物、上田のガスタンクのところに来るような貨物列車というものは、東京から来る場合も中央東線を通って篠ノ井線を通って、篠ノ井もしくは北長野まで行って、スイッチバックをする形で上田へと、半ば引込線のような形で信越本線ではありますが運行されていたということです。恐らく当時の議論の中で無論、無償であるというものがいつの間にか103億円になったというのは、奇奇怪怪ではありますけれども、恐らく当時の理論ならぬ理屈の中で、篠ノ井・軽井沢間というのは信越本線であったかもしれないが、貨物に関しては引込線のようなものであるからというのがですね、篠ノ井・長野間がJRが引き続き運行管理をするようになった理由の1つであろうかとも思います。
 しかしながら、長野以北の信越本線は、東北の盛岡以北八戸間よりはですね、相対的には貨物輸送量は少ないかもしれませんが、直江津方面へ向けての本線であり、そこに貨物列車が通っています。ということは、これは一長野県や新潟県にとどまらない日本全体の物流の問題になるということです。すると、この段階においてですね、私たちの日本の中では、今後正に総務省をはじめとするところが自治体とてアメリカのように倒産することが起こりうると公言している時代です。これに関して、信濃町や飯綱町等が、あるいは飯山市もですね、長野市は中核市で潤沢な資金があるのかもしれませんが、こうしたところが並行在来線を物流のために死守せよという話になると、仮にそんなことはないということを強く願いますし、それぞれ自律的な自治体であると私は信じていますが、仮に自治体運営が極めて困難な状況になっても福祉や教育を切り捨ててでも、その並行在来線の運行管理だけはせいと、いう話になるとすれば、こんなに理不尽な話はないということです。
 ですから、国がこの間が並行在来線になるとするならば、長野以北が、ではこの間の物流に関して、このJR貨物からいくらの通過料をもらえるのか、あるいはこの間が今後も持続的であるということを国も願っているのであるならば、この間の物流に関して、どういったですね、サブスティテュート(substitute)を作っておくのか、すなわちトラックなのか人力車なのか、伝書鳩なのか馬なのか、もし鉄道が極めて運行が困難なった場合にどうすんのかということも示さなくてはいけません。こうしたことを考えると、本県や新潟県のことだけではなく、国民全体の物流の大きな動脈が信越本線であるということを考えると、そして今回の経営分離区間は長野・直江津に区切られている訳であります。北陸本線に関しては今のところはどうなってるんだっけ・・・

交通政策チームリーダー 秋山優一
 直江津から金沢まで。

信州・長野県知事 田中康夫
 までがですか。ですからそれは同様のその部分も出てこようと思います。すなわち東北本線の盛岡以北の通過料とは違う形でありながら、しかしそれはその地域だけで完結しない物流のルートですから、その意味で言うと私は国土交通省も本県あるいは新潟県、あるいはJR東日本、JR貨物と一緒に話し合う必要があるということです。ですから傍観者では、JRも国土交通省も、今までの篠ノ井・軽井沢間とは違って、傍観者であることは許されないということです。そしてその時に私たちとしては具体的な提案として、一つこの神戸高速鉄道というものを当時の運輸省も認可をする形で、そして昭和33年にこの会社が設立をされて、そして昭和37年に工事が着手されて昭和43年から営業が開始されて、現在でも自社では車両を保有せず線路のみを保有して、乗り入れ4社がこれを運行しているという現実がある訳です。
 すると私たちが正に考えることは、存続問われる県の手腕という形で信濃毎日新聞はお書きになり、私がかなりの時間を取って沿線自治体の4市町にお話をした神戸高速鉄道のあり方というものを私たちは研究するのみならず、これを本県において導入できないのかというふうに申し上げたことは、正に朝毎読が的確にお書きいただいたように新しい私どもからの提案であり、そしてこれは従来こうしたことを事務局の中で詰めて、根回しをしてというようなお話なのかもしれません、従来の行政は。けれども私どもはこの問題は地域自治体のみによって完結する問題ではありませんから、JR貨物、JR東日本、国土交通省という方々に同じ議論をしていただくという意味で申し上げた訳でして、この点に関して触れてらっしゃらない紙面がございましたのでこの会見の場を通じてお伝えを改めてしておくところです。おしまい。

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