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信州・長野県知事 田中康夫
2月8日の知事会見です。
きょうは、お手元にお配りしているように、先ほどの部長会議で各地方事務所長も参加をして平成17年度の当初予算案、そしてまた、2月定例会に提出予定の条例案に関しての話しを致しました。きょうは実は山口村の閉村式に出席します関係で10時半には出ないと閉村式に間に合わないということですので手短にお話をしてご質問を受けます。
ご覧頂くとわかるように、「17年度当初予算案のポイント」という資料があります。これの一番最後をご覧頂ければと思います。4ページ、5ページの辺りですが、三位一体の改革というものがいかほどのものかよくわかりませんが、大変に交付税も減らされるという中において、私たちは財政改革プログラムを作ってまいりました。ご覧頂きますとわかりますように、4ページの一番下に記してあります累積債務になります県債残高というものが14年度をピークとして連続して減少しておりまして、これは前年度に比べて約マイナス324億円、更に県債残高を減らすと累積債務を減らすと累積赤字を減らすという形になっております。15年度から16年度のところもご覧頂くと同様に100億円以上減っております。また、公債費に関しましても前年度に比べて75億円、つまり新たな公債費も減らすという形にしております。このように全国の都道府県で唯一累積債務、いわゆる財政赤字に値するものを減らすということをしてきております本県は、同時に「過去を溶かし、現在(いま)を育み、未来(あす)を創る」という精神でございます。これは3×3(スリー・バイ・スリー)あるいは福祉・医療、教育、環境という新たな雇用を生む分野、そして、今回私どもは「優しさ、確かさ、美しさ」の「優しさ」や「美しさ」は従来から述べてきているとおりです。「確かさ」は、「原産地呼称管理制度」や『「安心・安全・正直」な信州の温泉表示認定制度』というものに加えて、ここにやはり私どもは「治安」ということをきちんと入れなければならない。ですから「確かさ」というものは同時にコモンズの絆による消防団やあるいは駐在所、派出所、警察や消防のみならず地域の方々と一緒に私たちが「治安」を育んでいくという形の予算も傾注投資するようになっております。この後、私どもの参事兼財政改革チームリーダーの牛越
徹も同席しておりますので、この予算に関して詳しくご説明、具体的にご質問があれば受けたいと思っております。「平成17年度当初予算案のポイント」、そしてまた『平成17年度当初予算案「〜信州ルネッサンス革命を更に進めるために〜」』という中で、このように9つの柱のもとに予算を分けております。先ほど部長会議でも、部長会議の音声は程なくお聞きいただけるかと思いますけれども、予算を計上することが私たちの仕事ではありません。また、その予算を執行することが私たちの仕事でもありません。イベントであったり予算を執行するだけですとこれはまさに「クオリティー(quality)」を問わない「クウォンティティ(quantity)」の消化ですので、より良い形にその事業を進めるという意味での議論をして行こうと。もし、他の部局の仕事でも、これはうちの部局に関係ありそうだと思うものは大いにおせっかいをやいて仕事を手伝おうと、あるいは競合プレゼンに持ち込もうということを述べたところであります。
それから条例案の方です。条例案はご覧頂くと一部改正あるいは手数料の部分、その他、廃止の条例というところがございますが、いちばん最後のページをご覧頂きますと「信州ものづくり産業投資応援条例案の概要」これは商工部からのリリースになっております。今までも新規に事業を立ち上げられる、法人を立ち上げられる方への税優遇ということを行ってきておりますが、併せて、この4月1日から3年間、とりわけ製造業等の企業が県内で工場等新増設する場合に、不動産取得税の課税の免除あるいは助成金を交付するという形です。繰り返し申し上げておりますが、特定の一つの企業に巨額の補助金や優遇をするという都道府県もありますが、私たちは、やはり地場に根ざした産業というものが本県の足腰の強さになっていますから、そうした企業が事業を拡張する、あるいは個別企業の名前を挙げると失礼かも知れませんが、オリンパスやあるいはセイコーエプソンというものも元々は県内の企業ではなかった方が本当に県内根付いて事業をしてくださっているわけでありまして、こうした形のものを含めたところを支援するという形の予算になっております。
予算はそういう形でございます。この中にはまさに限られた予算の中で良い意味での優先順位というものが、限られた予算の中での県民に対しての「トリアージ(triage)」という考えであります。トリアージは、災害の時にどの方をまず優先して手立てをしていくかということですが、例えば、ご覧頂くと中に家屋に関しての倒壊のフック、こちらの予算案のポイントの3ページをご覧頂くと『すまいの安全「とうかい」防止対策事業』というのがあります。これは今まではいわゆる耐震構造かどうかのチェックをして、耐震構造の建物にする方には支援をするという形でした。これはそれぞれ巨額のお金がかかりますし、県の単独でできる範囲を超える場合もございます。そこで、阪神淡路大震災の時から言われているように、建物内のタンスとか机とかそういうものにフックを付けて壁につけると、これは一番「プリミティブ(primitive)」ですけれども一番効果が表れるという、このことに関しては予算を大幅に計上致しまして、当年度で1万世帯がそうした倒壊家屋、これは詳しくはまた後ほどお伝えますし、住宅部の方でもわかりますが、そうした方々を支援すると、これはやはりできるところからできることを一緒にやっていこうというコモンズの発想かと思います。あるいは「木曽カメ君」に関してもこれは緊急雇用対策という事業で行っておりましたが、警察本部とも相談の上、これを独自の事業で行っていこうと、これは目に見える確かさということではなかろうかと思います。
先日、NHKでも大変有り難いことに特集してくださったように、私どもが各地域に障害者の支援センターというものを設けて、そこの者が先日行っていたのは、確か、てんかん等の方々が社会の中できちんと働くために、私どもの職員が仕事をきちんとマッチングするということを行っていましたが、こうしたことはまさに私たちが弱者であったり少数者であるという者のためにこそ行政は力を注がねばならないということです。乳幼児の保育に関しても、先日のサンデープロジェクトでも少し申し上げましたが、もとより6人の子どもに対して1人という国の事業ですが、長野県は独自に4人に1人としてきました。この部分が5つ子の子どもでも同じ親が手をやいてその体験談が本になる位ですから、5人の子どもの部分、1歳児に関しては2人の保育士をつけるという形になっております。このことによって1人、2人の場合、3人の場合1人ですが、5人の場合でも2人という形で改善を図るというような形にしております。こうした、私たちはまさに限られた予算で、良い意味での「優しさ、確かさ、美しさ」を実現するトリアージ予算だというふうにも思っております。
ご質問を受けます。
信濃毎日新聞 小市昭夫 氏
予算案のポイントで「信州ルネッサンス革命」推進事業(コモンズ支援金)というのが・・・。
信州・長野県知事 田中康夫
それを説明するのを忘れていました。
信濃毎日新聞 小市昭夫 氏
いくつかあるのですが、まず趣旨に関する部分をお願いします。
信州・長野県知事 田中康夫
「信州ルネッサンス革命」推進事業・コモンズ支援金であります。これは、最初「交付金」というような名称を使っていましたが、交付というのは極論すると、最近の学校図書館費がどこにでも使われてしまっているというような形もありますし、むしろ、交付というのは上から下という感じですので、支援金としております。
この中で私どもは、総額15億円を確保するという形です。当初の予算で10億円を計上させて頂いております。これは、それぞれ市町村あるいは広域連合、あるいは一部事務組合、あるいは様々な意味でのコモンズの集団から出てきたものに関して、素晴らしいものに関して一緒に支援するという形です。市長会と町村会から昨日もお申し出を頂きまして、地域づくり総合支援事業、あるいは集落創生交付金、これはさきほどの部長会議でも申し上げましたが、それぞれ各地域で取り組んでいるものがございます。これらに関しては、私どもは最大限の配慮を払って、移行期間として、それらの素晴らしい取組みに関しては、引き続き、結果として県民への事業ができるように配慮するということで、これはコモンズ・地域政策チームリーダーの林
宏行が本日同席しておりますので、後でまたお聞き頂ければと思います。この点はさきほどの部長会議でも松本地方事務所長の高見澤賢司からも同様の質問がありまして、その形ならばということでございます。ですから、複数の市町村にまたがっている事業というようなものに関しても、こうした中できちんとケアをするという形です。
信濃毎日新聞 小市昭夫 氏
いくつかお聞きしたいのですけれども、交付という言葉ではないということなのですけれども、配分する場合に、どのような格好で決められるのでしょうか。誰がどういう手続きを踏んでどのように配分を決定するようになるのでしょうか。
信州・長野県知事 田中康夫
この制度設計のところは、コモンズ・地域政策チームを中心として、その他市町村課とも連携をして組んでいく形になると思います。その上できちんとお申し出を頂いて、より素晴らしいものにきちんと支援するという形になると思います。
信濃毎日新聞 小市昭夫 氏
実は、地域総合づくり事業とか集落創生交付金、集落創生交付金は若干違ったかも知れませんけれども、再来年度の多分現地機関を優先した組織の再編とかで、権限・財源的なものも含めてできるだけ住民に近いほうへ、そういうことが決められるものを、そういう流れの中で、県庁で決めるのか、できるだけ住民に近い現地機関のほうで決めるのか、その辺はかなり地域づくり総合支援事業が持っていた意味ともからんで、大事なポイントだと思うのですけれども、その辺知事はどのようにお考えになっていますか。
信州・長野県知事 田中康夫
これは、コモンズ・地域政策チームというまさに現地機関と一体になってコモンズに関して扱うチームができたわけですから、そこのチームがより良い制度設計をするというふうに私は思っております。
信濃毎日新聞 小市昭夫 氏
実際、今一体となったというそのコモンズ・地域政策チームですけれども、今回、きょう部長会議で決定したということだと思うのですが、何人かの地方事務所長さんにお聞きしてみますと、今回の決定にあたって所長さんのほうには何の連絡もなくてどうなるのかわからないという格好できょうの部長会議に臨まれている方がいると。要するにこれは県庁内の話なのかも知れませんけれども、地域づくり総合支援事業というのを所長さんのところで決めてもらうという仕組みを、今回このように変えるにあたって、できるだけ住民に近いところで接している人たちの意見も聞かないで、とりあえず決定してしまったということについては、若干の違和感があるのですが、その辺はどんなふうにお考えになっていますか。
信州・長野県知事 田中康夫
そうでしょうか・・・。是非、信濃毎日新聞にはより良い事業を一緒に育ててってくださると、迎合するっていうことではなくて、やはり、私も壊すだけでなく創ると言っているわけですから、壊すだけではないご意見も頂きたいと思いますが、これは話し合いをしていく中でこのような形を出してきていますから、そのような中で、より良い支援ができるような制度はチームのほうできちんと作るものというふうに考えております。
信濃毎日新聞 小市昭夫 氏
経過のことで言うと年末の要求の時には載ってなくて、つまり、県民参加の予算づくりと言ったときに、ひとつの仕組みとしては要求で発表して色々な方の意見を聞きましょうと。ここに県民参加の予算づくりという視点があったと思うのですが、そこでも明らかにされていないものが今日初めてポンと出てきたと。なんか県民参加の予算づくりという観点からはどう捉えればいいのかというのがひとつ疑問としてあるのですけれども、その辺はどのようにお考えですか。
信州・長野県知事 田中康夫
県民参加ということであれば、私どもの県政は、はるかに今までよりもあるいは他の都道府県よりも先駆けていると思いますし、そうした中でより具体的にこういうふうにして行こうという建設的なご意見を頂いて行きたいと思っています。
同時に、このような形を打ち出すということはやはり私たちがコモンズと申し上げてきたことが県議会でも質疑のときにコモンズという言葉を皆様お使いになるようになってきまして、それは良い意味できちんと実態のある形で馴染んできたということだと思いますから、その中でよりそれを充実させるために今回このような予算を打ち出し、それは今までの事業に関しての移行ということに関しても努力を払うと申し上げているわけですから、是非ご信頼頂きたいと思っています。
信濃毎日新聞 小市昭夫 氏
要するに、より具体的な建設的な意見を頂きたいということであれば、要求段階で発表してというプロセスがあってしかるべきなのではないかと思うのですけれども・・・。
信州・長野県知事 田中康夫
例えば、私どもははるかに他の自治体よりも県民の声を聞くように努力をしていると思いますし、その努力が足りないところがあれば具体的におっしゃって頂きたいと思いますし、その意味でいうと、そのパブリックコメントを取るということも究極の形になれば220万県民全員に端末を渡して、一つ一つのことをどう思いますかということです。つまり民主主義というのは、同時にやはり選挙で私も選ばれ、あるいはその民主主義を執行するために行政の機関というものがいて、高い倫理観を求められる職員が日夜活動するわけですから、その職員が県民の方々にきちんと提案をしていくということだと思うのです。すべてが県民の方々からの提案ということだけになれば、これはまさに知事機関説、議会機関説同様、行政機関説になって行政はいらないということになるわけでして、常にそうした点をご指摘になる方がいますが、私たちはやはり自信を持って県民の声に耳を傾け、県民が望んでいると思う形の事業や予算や条例を、提案をしているわけでして、それに対してご意見のある方がきちんと言って頂くということが望ましいわけです。私は少なくともこの「信州ルネッサンス革命」推進事業(コモンズ支援金)というものは、藤原忠彦
川上村長・県町村会長が、当初から大変期待してくださって、また、この制度に関してもご理解を頂いておりますし、私はそうした方々の意見を聞いてより良い執行ができるようにと考えております。
信濃毎日新聞 宮坂重幸 氏
「中期財政試算」が一緒に公表されていて、この中身についてお伺いしたいのですが、本年度末で基金残高162億、来年度末で1億まで激減するということで・・・。
信州・長野県知事 田中康夫
今年度末は289億です。当初私どもは私が最初申し上げた時には、16年度末にはプログラムを策定しないで行けば340億円の財政赤字になって、財政再建団体になるというふうに申し上げたわけです。その時にも県議会を始めとする方々から、そのようなことを伝えることは県民が「シュリンク(shrink)」するというようなお叱りを受けましたが、私たちは基本的にそうではないと、きちんとお伝えをすることがご協力を頂けることだと、財政改革推進プログラムを平成15年2月に作った段階ではそれでも16年には14億円のかろうじて基金残高だという形でした。これが16年の10月、この3ヶ月前ですが、プログラムを見直した時には、202億円の基金残高が16年にあるだろうという形で、これが最終的には現段階の見込みでは、16年度末には289億円の基金残高です。そしてまた、現在の形で交付税の見直しが行われていくという中で、17年度には162億円の基金残高であろうという予測です。
信濃毎日新聞 宮坂重幸 氏
来年度が162億円、再来年度が1億円ということで、ここにも書いてあるのですが、県としてどうしていくのかという部分について、一つは新しいプログラムを作るということをここでおっしゃっていると思いますが、具体的に例えば人件費総額の抑制であるとか、義務的経費の改革ということもおっしゃっていますが、人件費以外の扶助費みたいなものですとか、具体的にどうことを考えているのか、こういう危機的な試算が出た段階で、もうちょっと踏み込んだ対策というものを。
信州・長野県知事 田中康夫
たぶん、他の都道府県はもっと危機的だと思うのですが、こういうところまで、良い意味であからさまに明示していないのではないかという気がします。その意味では、扶助費というのは、これが形骸化していれば別ですけれども、先ほど言ったように少数者や弱き者への支援こそが行政の基本だと思っていますから、そうしたところを低減させるということではない形は払いたいと思っています。ただ一つ思うのですが、私の自慢ではなくてこれは財政改革チーム始め、県民の方々、県職員の方の努力と協力によって、全国で唯一累積債務が減る財政赤字が減るということは民間の日産自動車というところだと画期的な話なのですが、あえて名前を出しますが大阪府も千葉県ももっとおそらく深刻な状況で、毎年財政再建団体になると言われているのに倒産していないと、つまり、倒産が行政はないという神話の元だから私たちのこの努力が過分に評価してくださいと言っているのではありません。ただ当たり前のことを長野県はやっていて、ただ当たり前のことが他の自治体ではできていないと、その中においても私たちは限られた予算で県民へのサービスをしています。今ここに示している中期財政試算も「では19年度、20年度にはどうするのだと、こんな予測を現時点で作っていること自体が責任か」というと、これは明らかな今の計算をするとこうなるということをお示ししているのです。それは国による神風ということではなくて、ではその中でどのように私たちは自律的にやっていくのかと、それこそは県民の皆さんも巻き込んで一緒に考えねばならないと、他の都道府県はこういう議論をする材料すら私は提供してないと思うのですね。提供しないで全部小泉さん同様に先送りしている。小泉さんになってからの4年間で国の財政赤字の4分の1を占める金額が4年間で間もなく増えるわけです。それと比べれば、いずれにしても私どもは必死の努力をするということです。ですから先の19年度、20年度をどうするのですかということは、私たちは17年度予算をより良くして行くことによって、ある意味では本当にNPOであったり、地域であったり、市町村であったり、コモンズであったりが自律的にやってくださることが出てくるかも知れない。ご納得頂くそうしたことが出てくれば、その財源はもっと他に向けさせて頂くということがあるかも知れない。ただそれは、今までのように困ったからみんな切捨てで弱き者に押し付けるという発想ではないという形でやろうというのが基本認識です。現時点でそれ以上どう申し上げればご納得頂けるのか・・・。
信濃毎日新聞 宮坂重幸 氏
財政の話ですので、全体のプログラムみたいのものがおそらく必要になると思うのですが、ここで読み取れるのは、次のプログラムを今のプログラムが終わる時点で作るということなのですが、現時点で、すでに昨年秋に見直したプログラムの見通しがかなりずれてきているということが、きょうの試算で明らかになっていると思うのですが。
信州・長野県知事 田中康夫
ずれてきているのは逆に言えば私たちの努力があって今年度の基金残高は202億円と想定していたのが、うれしい誤算で289億円になっているのです。それでもなお国の側が抜本的な解決をしないで、地方の側への押し付けがある中で、その形が続くとこうなりますということを示しているのであって、狼少年を言っているわけではないのです。
信濃毎日新聞 宮坂重幸 氏
次のプログラムの策定について、いつごろ着手、早めに着手した方がいいのか・・・。
信州・長野県知事 田中康夫
これは18年度に行うことです。ただ、17年度も国の動向や景気の動向、それは当然見極めていかなければなりませんし、そのことは常に議論しているところです。やはり、県民の方々には本当に県民の方々のご協力を得てですね、私たちが本当に財政再建団体に今年なっていたかも知れないのに、このように財政の健全化の方向を全国で唯一向いているということは、是非、私たちの自慢ではなく県民の方の自信として頂きたい。そして、その自信をより地域を愛して、コモンズから始まる私たちの信州の改革というものへ、引き続きご支援を頂きたいという思いです。
信濃毎日新聞 宮坂重幸 氏
最後に一点、予算の規模なのですが、数字だけ比較するのはお好みではないと思いますが、8530億円というのは、おそらく平成の最初の頃の規模だと思うのですが、この数字自体についてはどのような感想をお持ちでしょうか。
信州・長野県知事 田中康夫
私たちは限られた財源の中で、良い意味での弱き者や少数者への配慮をしたトリアージ予算、3×3(スリー・バイ・スリー)、「優しさ、確かさ、美しさ」を実現するために行っています。予算の額ではなくて、今回ご提示申し上げた事業の予算の形というものは、私は昨年度よりも、より職員も認識が深まり努力をしてくれたことで、また、今年はあえて予算の積算書というものを膨大に明け方まで連日見ました。そこにも一般の今まで継続してきた「C経費」の予算に関しても一緒に議論する中で、膨大に事業がある部の事業をもっと統合して分かりやすくしようということを繰り返し言った中で、私は大変職員の協力を得て、少なくとも去年よりもより良い予算になっていると思います。ですから予算で満足するのではなくて、これを執行することが仕事ではなくて、これをより充実させた成果をもたらすために意識を日々深めながらやっていこうと先ほど申し上げたところです。内部留保があって建物が全部無借金で作れるくらいな健全財政に1日も早く私も信濃毎日新聞同様になりたいと願っています。
長野放送(NBS) 嶌田哲也 氏
コモンズ支援金についてお聞きしたいのですが、これからより良い制度設計をするということですが、これまでの県の説明ですと選定委員会を設けることになっていますけれども、その顔ぶれはどういった方を想定しているのかということ。
それから、地域づくり総合支援事業に比べて、やや県主導の制度かなという気がして、仕組みとしては、今までの流れと逆行しているのではないか思うのですがいかがですか。
信州・長野県知事 田中康夫
全然そう思いません。皆さんはすぐに県主導と言いますが、では県は予算を作らなければいいのですか。私たちは何のために居るのか。今までのような地方課と言って市町村を監視監督するという形ではなくて、市町村課になって、一緒に職員も駐在させて頂いて、研鑽を積ませて頂きながら同時に一緒に社会を変えていこうということをやっているわけですから、今までの皆様が認識なさっていたものと、方法論も哲学も在り方も目指す形も違うと言うことですから、従来のフレームワークの中でお考えになるとそういうご意見だと思います。私は違うと思っています。
一つ、きょうこの後山口村へお伺いします。山口村でご挨拶させて頂く文書に関しては、山口村で読み上げさせて頂いた後、皆様にも広報担当者を通じてお配り申し上げるところであります。私にしては珍しく1月4日と同様に、あらかじめ文章をしたためましてそれを読み上げさせて頂くところです。
残念なのは、やはり本県のまさに「県勢」というものが変わる・・・(県勢というのは県の勢力です)・・・この「県勢」が変わる場に、取り立ててきょう公務がないとおっしゃっていらっしゃる報道を拝見したところですが、議長、副議長がご出席なさらないと、あるいは総務委員長が個人の資格としてご挨拶をなさることになっていらっしゃいますが、個人の資格の方がどういう順番の中でご挨拶なさるのか判断に苦しむところですが、ご出席なさると。私はやはり、中津川市に行くことを一日千秋の思いでお待ちになっていた山口村の方に対しても、あるいは引き続き長野県民で在りたいと願っていらっしゃった方に関しても、むろん私の力及ばなかったところや私が責めを負うべきところも多くあると思います。けれども先日の「地方行政」という冊子の中で、私は大変残念なことでして、古田芙士議長が時事通信社のインタビューに答えて、「議会は最初の頃、私の見ている範囲では山口村の越県合併には反対者が多かった」と言っているのですね。でも今回、議員提案をなさって「山口村を岐阜県に」とおっしゃったわけです。そして私も呻吟(しんぎん)する中において、大変無念な思いで1月4日に判断させて頂いたわけです。私はこれは違うのではないかと。見ている範囲では、山口村の越県合併に反対の方がいらっしゃったのなら、そして議長は、こういうふうにおっしゃっております。「知事はああいう思い、合併反対があるなら山口村は是非面倒見るから残ってくれと早い段階で判断してほしかったのが正直な気持ちだ」とおっしゃっています。本当に両輪であられるならば、私の想像力の無さ、あるいは判断力の乏しさを、きちんと意見してくださるということが両輪だと思っております。少なくとも議会が自らご提案なさった、そのことによって長野県の形が変わって行くという場に議長、副議長がご出席なさらず、総務委員長も個人の資格とあえて断りを入れて出席なさるということは、まさに県民の代表である県議会として、私は如何なものかという深い悲しみに包まれます。
その意味ではもう一点、これは自民党の党本部の方々には逆に本当にご迷惑をお掛けしてしまったのではないか思っています。自民党の党文教制度調査会義務教育基本問題特別委員会・河村建夫前文部科学大臣が委員長の会で、森喜朗さんも名誉会長でいらっしゃいますが。ここから依頼を受けて、義務教育の在り方、特に三位一体の国庫負担の部分の意見を述べてほしいと、意見交換をしたいと言うことで、あさってお伺いすることになっておりました。各種の報道の中で、自民党県連が、田中康夫を呼ぶことを快く思わないというご意見が強くなって中止になったわけです。ただ、これはやはり対話や議論というものを、先日も小池百合子さんがテレビの番組で言っていましたが、私は自由民主党くらい異なる意見とも議論をして物事を判断して行くという政党はないと思っています。これは、民主党や日本共産党、社会民主党、公明党よりもはるかに私はそうした歴史を持っていると思います。それを、対話や議論を自ら封殺しようということは本当に残念なことで、亀井静香さんや加藤紘一さんのような優れた方々が居る自由民主党の本部の方々にも、結果としてご迷惑をかけてしまったことは、私としては心苦しいなと思っています。
増してや、長野県連の方々とも義務教育費の国庫負担の問題に関しては、私は基本的に考えを一にしていたと思いますから、考えを一にしている者の意見すら聞かない、あるいは考えが異なる者の意見も聞かないという形になりますと、これは本当に議会での議論や質疑というものの根幹にも関わることだと思うので、大変にこれは残念な話だなと私は思っております。
条例に関しましては、情報公開課長の花岡隆夫も同席しておりますので引き続きご質問頂ければと思います。
以上です。
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