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最終更新日:2004年10月05日

 

知事会見(中国産「はるさめ」等からの過酸化ベンゾイル誤検出・誤公表の調査結果について)

平成16年10月5日(火)
9:10〜10:00

表現センター 

信州知事 田中康夫
 ただ今から会見を行います。本日の会見は前回の知事会見の際にもお約束いたしましたように、いわゆる「はるさめ」に関する会見でございます。その他の案件に関しましてのご質問等を受ける通常の会見は、今週の金曜日に予定されております。議会の閉会後に行う予定でございます。先ほどお手元に、大分の資料がございますので、あらかじめお渡し申し上げまして、ご一読いただけるようにとお願いをしたところです。お手元の資料の2ページめからは、その発生経過から関係者の処分に至るまでの文章がございます。そしてその後に報告書をつけてございます。1まいめの文章ですが、私、知事の田中康夫、衛生部長、生活環境部長、環境保全研究所長の名前での、「中国産の『はるさめ』等からの過酸化ベンゾイル誤検出・誤公表の調査結果等について」という文章を改めて、まず読ませていただき、ご質問に移ります。

 資料:中国産「はるさめ」等からの過酸化ベンゾイル誤検出・誤公表の調査結果等について(PDF形式:ファイル容量(89KB)/5ページ)

 去る7月30日(金)と8月5日(木)、衛生部食品環境課は、中国産「はるさめ」等から過酸化ベンゾイルが検出された、との事実と異なる発表を行いました。関係者をはじめ県民の皆様に多大なるご迷惑をおかけいたしましたこと、ここに改めて深くお詫び申し上げます。

 長野県は、生活環境部環境保全研究所および衛生部食品環境課について、内部調査と問題分析を続けてまいりました。その結果、前回8月25日(水)に発表した状況等について、訂正事項と新たに判明した事項がありますので、ここに、ご報告いたしたく存じます。
誤検出・誤公表に至った経緯の詳細は、報告書に記載いたしました。私共の管理監督責任、結果責任はいうまでもなく明確であります。また現場担当者とその監督者の過信や、悪い意味での仲間意識から来る馴れ合いも原因であります。そして最大の原因は、検査部門と行政部門との間、現場部門と管理部門、さらに現場と責任者との間の、基本的な報告、連絡、相談、決裁など、本来、当り前のことが、密に実施されていなかった点にあります。

 検査を担当した研究所職員は、高い分析技術がある、と自他共に認めるヴェテランでした。職場の直属上司も、この職員の仕事には軽々に口出しできないという、精確な分析結果に対する責任を負う研究所として、許されざる状況が長く続いていたことも判明しました。また、研究所の食品検査体制を指導すべき立場にある食品環境課長は、この研究所職員と旧知で親交が深かったため、客観的指導ができず検査ミスを指摘することができませんでした。更に、部長や所長などの幹部責任者への報告が極めて遅く、時には省略されていた事実も判明しました。
 ここに私共は、原因と責任の所在を明らかにいたします。責任の押し付け合いをすることなく、責任と猛省を共有し、検査結果チェック体制の徹底や、検査業務管理体制の見直しなど、再発防止に県職員一丸となって努めていく覚悟でございます。

 このような事態を起こしましたことに対し、関係者ならびに県民の皆様に、重ねてお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした。

          長野県知事 田中康夫
          長野県衛生部 部長 鈴木良知
          長野県生活環境部 部長 太田寛
          長野県環境保全研究所 所長 青山貞一

 なお、本日、一部の報道で、私どもの情報公開に関する報道がございました。この点に関しまして、ご質問の前に加えてご説明をさせていただきます。私どもにおきましては、7月30日、環境保全研究所のB専門研究員が使用しました過酸化ベンゾイルの検査方法を、検査部門の責任者、…保健衛生チームリーダーにあたりますが…、これを6月29日に遡り、SOP、…いわゆる検査マニュアルであります検査実施標準作業書の略でございますが…、このSOPを6月29日に遡って承認をいたしました。その後8月20日、このSOPを失効させる際にファイルを差替えたわけですが、この際に、…職員の申し出によりますと…、作成日を誤って6月28日と、…実際には6月29日に遡って承認をしているわけですが…、この作成日を誤って6月28日と記したわけでございます。そして、情報公開の際、…その後、この6月28日というのを私どもの書類では見え消しの形で6月29日というふうに記しているわけでございますが…、情報公開の際に、この見え消しを行う前の6月28日という作成日を記しました書類を、情報公開の請求者に対して提供するというミスをいたしております。この点に関しましても改めてお詫びをするところです。それでは、この問題に関しましてご質問がありましたら通常の知事会見と同様にお受けいたします。
 2ページ、3ページの発生経過のところがございます。ここをご覧いただきますと、私どもが今回のような大変に申し訳ないご迷惑及び過ちをいたしました経過が書いてございます。ここに記してありますように、私どもが現場からの報告、連絡、相談や決裁というあたりまえのことが、組織全体として検査部門と行政部門、あるいは現場部門と管理部門、あるいは現場の担当者と直属の上司という間でも大変に滞っていたということを深くお詫びをするところです。ご質問があればお受けいたします。なお、本日ご存知のように、10時過ぎから総務委員会、10時15分、及び10時30分からそれぞれ委員会がありますので、できれば9時50分過ぎまでの約30分余りでのご質疑をお受けしたいと思います。

信濃毎日新聞 鈴木宏尚氏
 ひとつずついきたいんですが、知事からお話しのありました情報公開の話なんですけれども、遡って承認をしたというふうにおっしゃいましたが、まず、承認をしたのは誰が承認をしたということになるんでしょうか。

信州知事 田中康夫
 今、先ほど申しましたが、7月30日が、6月29日に遡ってSOPとして承認したという日であります。これは環境保全研究所の専門研究員Bが過酸化ベンゾイルの検査方法を、…これは中にも記してございますが…、SOPを設けることなく、また、通常の検査法を変更して行ったものであります。これに関して検査部門の上司に当たります責任者、…これは保健衛生チームというものがございますが…、ここのリーダーが、この検査に関しましてSOPの作成を後からいたしまして、7月30日に追認しております。ただ、その日は、実際に6月29日にこの専門研究員Bが検査をしておりますことから、このように行っております。ただ、これは通常、私どもの研究所及び他の機関においても、確認をいたしましたが、このように遡って行うということは通常ない形でございます。また、このことをそのチームリーダーより上の次長でありましたり、副所長、あるいは所長には連絡がないまま、…このように「遡って」という言葉を私たちが使うのが適切かどうかというご議論もあろうかと思いますが…、いずれにいたしましても6月29日と30日の段階では、SOPがないまま行ったことに関して7月30日に追認をしているという書類が作成されているところです。

信濃毎日新聞 鈴木宏尚氏
 追認したなら、追認しましたと、承認をしましたということを書類の上に、いつ、誰がということを書かないと、6月29日だか28日だか、…それはどっちでもいいんですが…、そこで作られたというふうに書類上に残ってしまうわけですね。そこに作成日と書いてある以上は、我々はそういうふうに理解するわけであって、これは情報公開条例で、もし後から、私が請求した日以降に、そういうふうな7月30日に追認したというような形をとったということであると、情報公開条例に違反をするということに…、

信州知事 田中康夫
 この点に関しましては確かにおっしゃられるとおりでありまして、即ち、7月30日に本当に作成したのかと。8月1日なのかと。あるいは7月1日なのかと。そういうふうに言われましても、この点に関しましては、もしパソコンのファイルがあれば、そのファイルの作成上の日時が検索できるかもしれませんが、ただ、それにその後の修正が仮に加わっていれば、皆様もご存知のように、最新の更新時になりますので、この点に関しましては、まず最初のサマリーと申しますか、発生経過のところのマルの最初でございます。まさに6月29日と30日の段階で、この専門研究員が公定法というものを自ら変更して、しかもSOPを作成しないで検査を行ったわけでございます。また、本来でありますならば、この職員自身は自分が検査マニュアルを作成して、クロスチェックという観点から、部下に検査を行うように命じて、その上でこの検査結果を自らはチェックをする立場だったわけでございますが、自分で公定法を変更してマニュアルを作らず検査を行ったものですから、ここの段階でまずチェック機能が働いておりません。これに関しまして、その上司でありますチームリーダーも、この職員には極めて豊富な経験と知識があるということから、これをこのまま任せきりにしていたというのが大きな問題でございます。
 2番目の点も、食品環境課の担当職員が、7月14日に通常としての内部検査で、食品検査の状況を調べたわけでございますが、このときにも検査体制の不備に気付きながら、改善指導ということを行わず、また、この担当いたしました職員も、その旨を上司に報告しなかったという形でございます。そして3番目も、…これはいくつもの私どものミスが積み重なって、このようにご迷惑をかけてきたわけです。
 3番目に関しましても、ハサミではるさめを、1回目の6月には切りましたが、7月の段階ではミキサーを使ってはるさめを粉砕しております。このときも検査マニュアルを作成していないものですから、この形でのミキサーを使っての粉砕方法が検査に与える影響というものの検証ができておりません。これは結果といたしまして、おそらくミキサーのプラスチック部分等から混入したと思われる妨害物質というものを、過酸化ベンゾイルというふうに誤認をしているわけです。この点も、一番上に記しましたように、きちんとした公定法に基づいて検査を行っていれば識別可能であったはずですが、簡略化しておりますことからこのような形になっております。
 そしてこの段階においても、クロスチェックを行わないで保健所と食品環境課に7月29日にその旨、おそらく過酸化ベンゾイルではなかったにも関わらず、過酸化ベンゾイルであるという形で伝えております。これは同日、副所長の代行決裁がありまして、検査結果報告書が作成されて公表されております。ちなみに研究所長に検査結果とその公表が報告されたのは、翌日の公表後でございます。また、7月30日にこの検査結果報告を受けた食品環境課長が、速やかに消費者への情報提供が第一であるというふうに、…通常当たり前でございますが…、ただ、その検査結果に関してどのようなチェックが行われたかということを確認したり、疑義を覚えることなく公表をするに至っております。
 その後、8月5日以降、それぞれそのような状況が伝わった複数の輸入者から食品環境課に対して、この検査結果はどうも違うんじゃないかというふうに疑義が伝えられたわけでございます。この段階でも現場の環境保全研究所では、同じ疑義が伝えられてもなお、同じ方法で検査を繰り返しております。即ち、公定法に基づかず、SOPを設けることなく検査を行っておりますので、これは中国産はるさめというものの品質管理というものは、大変、近年、向上しているわけでございますが、製品の品質管理にバグがあるのではないかという思い込みのもとに、これは過酸化ベンゾイルであるというふうに即断しております。
 8月19日に至りまして、多くの業者の方々から寄せられた疑義を受けて、専門研究員によりこの日までに繰り返し検査が行われておりましたが、その疑義が解消、解明されず、この段階で相談を受けたチームリーダーは、8月19日の段階で副所長と次長に、輸入者から検査結果に疑義が寄せられていることを報告しております。即ち8月5日以降に複数の疑義が寄せられていたにも関わらず、副所長、次長の段階においても、このことが報告されたのが19日だということであります。
 この中で私どもの県の施設では対応しきれないということで、8月20日に埼玉県の衛生研究所で検査をしております。ここでは1検体だけは実際に過酸化ベンゾイルが検出されましたが、その他のものに関しては検出されておりません。こうした中で、研究所においては8月20日に初めてこのように検査結果に疑義が生じており、実際に埼玉県の衛生研究所で検査した結果では1検体のみだということが周知され、また、この事実を副所長がこの日、研究所長あてに報告しています。
 22日に環境保全研究所の職員と食品環境課長らが集まり、検査に誤りがあったことを認めて、所長に報告しておりますので、翌23日には環境保全研究所として、別の研究員による、初めて公定法に基づく検査を行うように指示が出され、その結果、検査結果に誤りがあったという形でございます。ですので、今おっしゃられましたように、書類の作成ということに関しても大変に申し訳ないことをしておりますし、今申し上げましたように、8月20日までの段階が、非常に私どもの内部の対応が至らなかったということであります。

信濃毎日新聞 鈴木宏尚氏
 いろんな疑問点があるんですが、もう一回戻りますけれども、私が厚生労働省の監視安全課というところに取材をしますと、最初に疑義が出されたときに、標準作業書は作っているんですかと聞いたと、職員が覚えておりまして、それに対して、すいません、作っていませんというふうに…、

信州知事 田中康夫
 いつの日にちでございますか?

信濃毎日新聞 鈴木宏尚氏
 日にちはちょっと分からないんですが、おそらく業者から疑義が出されたあと…、

信州知事 田中康夫
 8月5日以降でございますか?

信濃毎日新聞 鈴木宏尚氏
 5日以降だと思われますけれども、何で作ってないんですかというやりとりをしたということが記憶にあると言っておりまして、一体、標準作業書をいつ作ったんだということを確認しておきたいんですが、先程のお話しで、7月30日に追認というお話もありましたけれども、業者から疑義が出された後以降に、よく考えたら標準作業書というものがなくて、それを受けて作ったということではないんでしょうか。

信州知事 田中康夫
 私がチームリーダーのほうから聞いておりますのは、これは7月30日に遡って承認していると。ただ、今申し上げましたように、6月29日の(検査)は公定法に基づいておりませんから、そもそもそのSOP自体が法的にきちんと則っているかというと、それは大きな疑問でございます。しかしながら、その則っている、いない以前に、7月30日に書類としては、追認書類は作っているということです。

信濃毎日新聞 鈴木宏尚氏
 分かりました。あとひとつ申し述べますと、書面でずっと取材をやりとりさせていただいておりますが、私が8月30日に取材をしたときに、6月の検査について、何日に標準作業書を策定しましたかという質問に対して、武田(経営戦略局ブランド戦略)チームリーダーを通じて、6月29日ですというふうに回答があったことを伝えておきます。それから、情報公開条例と公文書の偽造については、どういうご見解かということを聞かせてください。

信州知事 田中康夫
 今、私どもの経営戦略局の武田チームリーダーが6月29日というふうに鈴木さんのほうにお答えしたということでありますので、私どもの書類上は28日となっていて、見え消しで29日としていない形のものを、情報公開に関してその請求者にお渡ししておりますが、この点は武田が申し上げているとおりではあります。ただ、今お話がありましたように、やはり通常、遡ってSOPを見ると、あるいはもし、その際に、この7月30日の段階に遡って追認するとしても、そのSOPがきちんと公定法に基づいていたものなのかどうかというチェックがこの段階で行われていれば、私どもとしては8月5日以降、輸入者の方々から疑義が寄せられたときにも、もっと違う対応ができたのではないかという大きな反省がございます。

信濃毎日新聞 鈴木宏尚氏
 分かりました。あと、食品衛生法に施行規則まであって、標準作業書も作らないといけないというふうになっているんですが、それもない状態で、遡ったとおっしゃいますが、SOPは無いんですから、無い状態で検査を行っているという状態を、…知事は、青山所長は非常に偉大な研究者であると、前々からおっしゃっておられて、研究所以外にも複数の仕事を長野県のためにしていただいておるという話ですが、所長の見解としては、当該の研究所の所長のご見解は、この点についてはいかがか聞かせていただけますでしょうか。

信州知事 田中康夫
 青山のほうからお答え申し上げますが、ただ、冒頭に私が申し上げましたように、この調査結果のプレスリリースも、最初に私の名前を記させていただいております。これは衛生部、あるいは生活環境部、環境保全研究所にとどまらない、私どもの検査のみならず報告体制、あるいは仕事の進め方ということに関しての大きな、早急に私どもが再構築しなければいけないことが、今回、まさに極めて悪い意味で凝縮して出てきているんだと、このように思っております。もちろん代行決裁権者というものは副所長という形で置いていますが、ここに名前を4名で記させていただきましたように、私どもの至らなさでございます。無論これは、ある意味では他の部局も含めて、今回のこの問題は、私たちが県民に対しての仕事をする上で、再構築しなければいけないことでありまして、故に私が最高責任者として、大変申し訳ないと、このように思っております。

環境保全研究所長 青山貞一
 今回の問題を深く皆さんにお詫びしたいと思います。関係者、業者の方、流通業者の方、県民の方、消費者の方、報道関係者に深くお詫び申し上げます。今、信濃毎日の鈴木記者のご質問ですが、はっきり申し上げまして、SOPの問題、制度管理、制度保障の問題に関して、今の地方自治体の、…私は長野の研究所に着任したわけでありますが…、例えばこの5、6年、民間機関では国の指導があったり、自らISOの基準を取得、…僕の場合は特にダイオキシンが専門なんですけれども…、制度管理、制度保証、あと、公定法がない場合にSOP作成は非常に厳しいものになっております。そういう状況から見て、今回のようなSOP、…公定法があるにもかかわらず、まずそれに準拠して行うことなしに、…多分、知事がおっしゃられたように、非常に技術能力も高く、研究所内ではエースと言われていた方だからだと思いますが、自分の能力を過信してと申しますか、どんどん作業を進めた。その背景にはいろいろとあったと思いますけれど、そういうことは到底あってはいけないことであり、それは当人に私は何回となく伝え、かつ、研究所員にも伝えております。ですから、今回のようなことが二度とあってはいけないというだけでなく、研究所内で食品だけでなく、細菌とか、環境とか、さまざまな部門で似たような分析、SOPを作って、もしくは公定法がある場合にはそれに準拠してというのがありますので、それをこの1か月、周知、徹底するとともに、今後、目に見える形で報・連・相、決裁、権限、責任を明確にする中で徹底していきたいということでやっております。

信濃毎日新聞 鈴木宏尚氏
 ありがとうございました。この前の知事のお話で、意識改革に青山所長は非常に貢献をされていると、民間感覚でやられてきたというお話しがありましたけれども、今回の一連の経過を見ますと、非常に検査機関としての通常のモラルというものが、非常にたくさんの段階で破られていたということを感想として持たざるを得ないんですけれども、一体、いつからこういう体制になってしまっていたかということなんですが、過去にも当然、複数の標準作業書、…全然別の検査で標準作業書が複数存在して、いろんな検査を通常からやっておられると思うんですけれども、いったいいつからこういうことになっているのか、その点はいかがでしょうか。

信州知事 田中康夫
 この点は、例えば、管理者としては異なりますが、先般の企業局の場合にも、判明しているだけで6年間の長きにわたってでございます。また、ご存知のように、土木部におきます採石の無許可という問題も長きにわたってでありまして、先ほど申し上げましたのは、私は今回の問題は、ここに4名、名前を連名いたしましたように、私をはじめすべての関係した職員が深く反省するだけでなく、改善せねばならないことでございます。これが先ほど青山も申し上げたとおりでございます。そしてこのことは今回、はるさめ、そして無許可採石、あるいは汚泥排出ということが度重なっておりますが、ある意味では、私どもの組織の報・連・相の体制というものが構築されていなかったということだと思います。これは知事になりまして4年経ちます私の至らなさでありますし、また、こうしたことをそれぞれの職員が自覚したり、あるいはそうしたことを改めようという、報・連・相の機運になっていなかっということも、大変、私をはじめ反省するところであります。従いまして、今回のはるさめは、今年の6月になりましてから起きたことでありますが、ある意味では、先ほど青山がこのはるさめの問題に限らず、さまざまな検査に対して、抜本的に改めていくと言いましたように、これは私どもの大変、…それは数値では分かりませんが…、長きにわたってこのような形が続いてきたということであろうと思います。

信濃毎日新聞 鈴木宏尚氏
 分かりました。それで、先ほど来の説明で、青山所長は公表の翌日に、…最初の7月の段階ですね…、公表の結果を知らされたというお話があったんですが、先だっての県議会の一般質問の中で、いったいいつ知らされたんだというやりとりの中で、知事が…、

信州知事 田中康夫
 これは確か、7月29日に公表(正しくは30日に公表)しておりますが、それに先がけて私のほうにはメールが届いております。私がメールを読んだ時間までは開封日時は判然としませんが、ある意味では私がこの段階において、きちんと両部長であったり、所長にも伝えたのかという確認をしなかったということは大変な私の落ち度であります。また、ある意味では私に伝えると同時に、そういったことを両部長や所長にも伝えるという体制が、きちんとマニュアルとして確立していなかったということは大きな反省でございます。

信濃毎日新聞 鈴木宏尚氏
 メールのやりとりもいいんですが、青山所長にはメールが行ってなかったんでしょうか。ちょっと当該の研究所の所長がメールを受け取らずに発表するということが、中々考えにくいと思うんですけれども、それはいかがなんでしょうか。

信州知事 田中康夫
 これはここに記してございますように、私どもの調査においては、私には伝えましたが所長には伝えないまま、代行決裁によって行っております。議会の場でも申し上げましたように、公表の前の段階では私にメールが送信がされております。そして程なく、30分以内で公表がされております。他方、これに関しまして、まず、食品環境課の側から環境保全研究所の側に、この日、いわゆるプレスリリースする文面案が送られてまいりました。これに対して、その中の文面に関してのやりとりが食品環境課と環境保全研究所であり、環境保全研究所でその文面を修正してほしいというふうに申し述べた点がいくつがございます。また、同時に、公表前には所長と副所長に話をしたいので、そのプレスリリース案を確定した段階でメールで送って欲しい旨、環境保全研究所から食品環境課に要請いたしております。しかしながら、連絡がない時間が続きましたことから、環境保全研究所側から食品環境課に連絡をいたしましたところ、既に公表済であったと。つまり18時40分前後に表現センターで資料提供し、公表しておりますので、電話をしたのがこれより後ということですが、既に公表されていたということになっております。そして、この点に関して、環境保全研究所のグループリーダーが所長に、食品環境課が公表したということも含めて、その後で報告が行っております。

信濃毎日新聞 鈴木宏尚氏
 それは電子メールで報告されているんでしょうか。

信州知事 田中康夫
 これは電話連絡であろうかと思います。

信濃毎日新聞 鈴木宏尚氏
 じゃあ、事前には所長には電子メールでは、こういう形で公表するという話はなかったということなんですね。

信州知事 田中康夫
 はい。

信濃毎日新聞 鈴木宏尚氏
 分かりました。あと、一般質問の中で、熱帯魚のシアン化合物の話が出ておるんですが、私も青山所長のホームページを拝見したんですが、ここには8月8日という日付がありまして、TBSの報道番組があって、そこに向けてシアンの検査を環境保全研究所で行ったと。私も他の専門機関に聞くと非常に難しい…、シアンという物質は変化してしまうということで、非常に難しい検査だと。そういう中で環境保全研究所はがんばって熱帯魚中のシアン化合物を確認したと。これに基づいてTBSが報道したという話があるんですけれども、今の冒頭の知事の経過説明の中にもありましたが、8月5日に業者から疑義が出されて、8月19日になるまで次長、副所長にも知らされていないという状態が、つまり研究所の中で2週間くらい眠っている時間があって、情報公開の請求の中でも、検査を行った職員が随分いろいろ、中でご苦労されながら、いろんな方法を確かめながら、その間、独りで悩んでいる様子がよく分かるんですね。その間に熱帯魚のシアン(の検査)を、青山さんのホームページによれば、直前までやっていたということですので、はるさめのこういう問題が生じている一方で、所長が持ち込んだ、…持ち込んだと言うか、正確な依頼者は青山さんではなくて、電波ニュースということで私は聞いていますが…、そちらから持ち込まれた検査に環境保全研究所が、この食品衛生グループも含めて検査に精を出していたんじゃないかということが、どうも経過の流れからいうと、そういう印象をどうしても持つわけですけれども、その点については青山さんはどのようにお考えでしょうか。

信州知事 田中康夫
 ここは青山に代わって私からお答え申しますが、今申し上げましたように、これは私たちの大きな反省で、次長や副所長もこのようなことが、…食品環境課は把握して、食品環境課から環境保全研究所の担当者には、多くの輸入業者からの疑義が伝わっているわけですが、これが研究所内において共有されていなかったわけでございます。そういたしますと、通常の仕事の進捗振り、…この問題に限らずですね。通常のイレギュラーな状態ではないというふうに、この副所長も次長も把握するわけでありまして、こうした中でさまざまな検査というものは私どもの通常のものもございますし、また、今回のように日本電波ニュース社というマスメディアから依頼を受けたものもあるわけでして、これは大きな反省点ですが、8月5日以降の段階で、このような疑義が来ているけどもどうしようかという、所内部での、あるいはグループ内部での報・連・相が行われていれば、今、鈴木記者がおっしゃられましたように、このことに傾注、集中するというようなことがあったかと思います。ですから、この問題はこのはるさめに限らず、あるいはこの研究所に限らず、私どもの、よく申し上げているように、8割方決めるまで、なかなか同じ部内でも報・連・相が行われないというような仕事の体制を改めねばならないという、大きな教訓だと、大変苦い教訓だと思っております。

信濃毎日新聞 平沢隆志氏
 一点ですが、7月30日の、6月29日に遡り標準作業書を追認したとあるんですが、日本語としてちょっとよく分からないんですが、つまり、標準作業書を備えないままに検査をやってしまって、後で追認するというのはどういうことなんでしょうか。要するに食品衛生法違反を隠すために、つまり前からあったことにしようと言っているのとは違うんですか。その辺の説明をお願いします。

信州知事 田中康夫
 この点に関しましては、今おっしゃいましたように、客観的に見ればSOPを作成しないまま、報告書にありますように検査を行っているわけですから。ただ、検査を行ったのは、申し出によれば6月29日だったと。後から書類を書かれていると。ただ、今、平沢記者がおっしゃるように、通常、まずSOPを作らないで検査に入るということがそもそも過ちであります。この点をまず、深くお詫びしているところです。そして仮に、同時並行で検査を行い、即日SOPを作成しているというならばまだしもでありますが、このように1か月経ってからということは、大変申し開きのつかないことで、これは本当にひたすら申し訳ないと言うしかございません。

信濃毎日新聞 平沢隆志氏
 30日にチームリーダーが追認するということになるんですが、なぜ30日に…。きっかけがよく分からないんですが。14日にGLP(食品検査業務管理:検査の信頼性を高めるための管理体制)に基づいて食品環境課が(内部点検に)入って、このときは標準作業書の不備に気付いていながら、結果的には誰にも報告せずに、ここは流されているわけですね。その後、この検査が行われて、30日にSOPが必要なんだ、あるいは備えておかなければいけないんだと気付く、何かきっかけがあるんですが、これがちょっとよくわかりません。説明してください。

信州知事 田中康夫
 おそらく、7月30日にご存知のように、この検査結果を公表していますからね。ということは、しかもその検査結果の内容は過酸化ベンゾイルが検出されたという結果でありますから、この段階でその現場の担当者が、やはりSOPを作成していないということに改めて気付いたということだと思います。

信濃毎日新聞 平沢隆志氏
 あと、このヴェテランと称する検査区分責任者ですが、…再発防止策とか、改善策ですか、これを見てちょっとびっくりしたんですが、公定法を尊重するとか、検査はSOPを遵守するとか、検体を入れずに空試験をしなさいとか、これが再発防止策なのかっていう、まさにこれは当たり前というか、要するに検査機関として…、

信州知事 田中康夫
 ですから、お恥ずかしい話でありますけれども、基本中の基本だと思うんですね。ただ、その基本中の基本が、1枚目に書いてありますように、長い間の知識や経験の中で、慢心へとつながっていたということでありまして、まさに基本に戻るということを行わねばならないということです。この文だけご覧になると、大変お恥ずかしい話であります。そしてこれは、この件に限らず、すべての事業、事務においても、この基本に戻るということを部長会議でも再度、徹底したいと思います。

信濃毎日新聞 平沢隆志氏
 そうすると、要するにはるさめの、今回の過酸化ベンゾイルの検出に限らず、この方、あるいは環境保全研究所で、こういう検査がされていたんじゃないかと疑念が湧くわけです。要するに今回がレアなものであれば、ある程度納得がいくんですが、今回出された説明を見る限り、ヴェテランであるとか、過信とかとおっしゃっている。これは別に、そのときに始まったわけじゃないわけですね。なぜこんなことが起きたのか。それで他の検査にはこういう誤りがないのか。これだけでは県民は納得しないし、我々もちょっと納得はできないんですが、これはどう説明されますか。

信州知事 田中康夫
 分かりました。今、平沢記者がおっしゃられたことは、確かに今回だけ、このように慢心のもと公定法を遵守せず、SOPを作成せずということであったかどうかというご疑問はもっともであると思います。ですので今日は私ども、はるさめに関してこのように報告いたしましたが、これはこの研究所の問題に限らず、その他の多くの農業、土木等の研究所もありますし、もう一度全庁的に、この基本ということに立ち返らねばと思っております。そのための徹底をいたしたいと思っております。

朝日新聞 飯竹恒一氏
 3点、手短にお願いします。まず、知事は最初の会見のときに、当時のメモを見ますと、機械の制約ということをかなりおっしゃているんですが、これはある意味で、今日の(報告書)を見る限りは、やはり公定法をやっていればということであって、あのときのご発言は撤回ということでよろしいでしょうか。

信州知事 田中康夫
 これは無論、私の責任でもあります。また、私のもとにも、大変お恥ずかしい話ですが、一回目の会見のときに、今日お伝えしたような内容までが私のもとに届いていなかったという反省がございます。

朝日新聞 飯竹恒一氏
 分かりました。それから、青山さんの関係ですが、今指摘があったことの背景に、いわゆる非常勤であると。人事上の問題かと思いますが、この辺の問題がなかったのかということと、それは青山さんご本人にも伺いたいんですが、実際、ずっといれば、職場の雰囲気というのもあるわけですから、その辺どうだったのかということと、あと、三点め、辞意のお話が議会で出ていましたので、その点、ご本人からご説明をいただければと思います。以上です。

信州知事 田中康夫
 先ほど申しましたように、私どもは以前の自然保護研究所、あるいは長野県の歴史館というものも非常勤の所長、館長でございます。今回、(自然保護研究所と衛生公害研究所の)2つの研究所を統合する際に青山貞一氏にご就任いただいたわけで、その際に、通常の事務的なことが滞らず、適正に行われるというために副所長、あるいは次長という制度を置き、副所長に代行決裁権を与えるということも行ってまいりました。私個人としては、大変、青山貞一氏は環境保全研究所の仕事にとどまらず、土木部の仕事でありましたり、その他、生活環境部の仕事、あるいは商工部の仕事等にも、結果的に所長としての賃金、あるいは審査会というようなときの旅費や日当以外に、電話連絡等を非常に頻繁にして、私どもの職員に助言やアイディアを下さってますので、この点は感謝しております。ですからある意味では、私としては本当に、すべては知事の責任でありまして、その点では青山氏に引き続いて所長を務めていただくことによって、私も、青山氏や各部長も心を入れ替えて、県民の信頼を獲得するためのサービスに邁進したいと思っております。青山氏から私のもとには、そのような所長を辞めるというようなお話や、そうした行動はございませんので、私としてはその所のメンバーと話をしたときにも、本当に彼として申し訳ないという責任感の強さから、そうした意味での発言はあったというふうに思っております。

朝日新聞 飯竹恒一氏
 最後のところ、ご本人から一言だけでもいただければと思います。

環境保全研究所長 青山貞一
 私が非常勤で来るに際して、知事からいろいろと、私に対する期待とかを言われました。当時、条例をつくっている真っ最中であります。私自身、大学を本務としておりまして、その中で可能な限り田中知事及び長野県の改革を支援したいという思いもありました。前任者が、知事がおっしゃったようなことでしたので、大学にも学長宛てに正規に届出を出しまして、2か月ほど時間がかかりましたけれども、OKを言われました。大体、平均月5日ということであります。そういう中で私なりに、研究所も然ることながら、さまざまな知事がおっしゃったような部署のアドバイザーとしてもいろいろとやってきました。しかし、私自身、研究所長として代決(権のある)副所長を置いていただいて、さまざまなことについての代決システム、それから私が地方公務員の非常勤特別職という限界がありますが、私自身、そういうところに身を置く者として、今回のようなことが生じた結果責任については、私自身、非常に強く感ずるところがありまして、東京でたまたま知事にお会いしたときに、私の今後は知事に身を預けるという趣旨のことを申し上げました。それがたまたま伝わったんですけれども、私自身は志半ば以前、4分の1も来ていないところで、今後も田中知事をこういう面で支えたい、…いろいろな時間的制約もありますが、それも今回のことをきっかけに克服し、今まで以上に田中県政を支えたいという気持ちでありますので、ここはひとつご理解いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

信州知事 田中康夫
 では、以上でございます。改めて、今回の件に関しまして、また、この件のみならず、本県の仕事のあり方、組織としての報告、連絡、相談のあり方ということを、これを大変苦い教訓として、多くの方々にご迷惑をおかけいたしましたが、これが挽回できるように努力を重ねたいと思っております。大変に申し訳なく思っております。失礼いたしました。そして、これにて会見を終了させていただきます。ありがとうございます。

 

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