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最終更新日:2004年09月22日

 

知事会見(9月補正予算案、「南信州モデル」実践プラン、

山口村越県合併について他)

平成16年9月15日(水)
16:45〜17:55

表現センター 

信州知事 田中康夫
 9月15日の知事会見を行います。本日、先ほど部長会議が開かれまして、お手元にお配りしているのかな? 外郭団体の改革実施プランの概要が出ております。
 9月補正予算案(平成16年度9月補正予算案の概要について(PDF形式:51KB/11ページ))に関してでございます。ご覧いただくと分かるかもしれませんが、皆さんもう十分ご存知のように、本県は私が就任したときには一日当たり県債利子の支払額が1億4,812万円という額でございました。これをまさに、そのままの状態では平成16年、今年度にも財政再建団体になるということを私どもはいち早く広報させていただいたわけです。こうした点は財政状況の推移、財政状況の現状というものも、本県は必ずしも県民に的確に、適切にお伝えしてきてなかったと思っております。就任後、そうした点を包み隠さずお伝えするようにして、不要不急の借財はしないという形で来ております。財政健全化債というものも、…これは先ほど部長会議でも述べましたが…、私どもは平成3年は投資的経費の構成比が予算全体の中の36.4%でございました。本年度は19.7%を予定しております。他方で公債費、…公債費というのも昨日、下伊那の町村会の方々、伊藤喜平下条村長から、公債費と言っても一般の県民は分からんぞと。だからこれは借財を返す額でございますけれども、これは平成3年には8.3%だったのが、本年度には19.4%と2倍以上に広がっているわけでございます。ただ、この投資的経費というのはお腹の中に入るような消費財ではないわけでして、ダム、あるいは箱モノ、あるいは大きなトンネル等、その建設に関してさまざまなご意見はあったものの、現存しているわけでございまして、その借金を返していると。その意味でいうと、投資的経費というのは先にものをちょうだいして後から支払いをすると。ただこれが当時、有利な起債という言葉を使っていたわけです、本県は。これはクレジットカードのリボルビングシステムのようなものと混同していたのではないかと私は思っておりまして、リボルビングシステムは毎月の返済額は同じなので、お買い物がずっとできていくと。ただ、ご覧いただけば分かるように、公債費が2倍以上になったと。投資的経費が約2分の1ではございませんが、6割くらいになったと。これは、均(なら)せば逆に同じようになったと。ただ、このリボルビングシステムは厄介なエセ・リボルビングシステムでして、後から後年度に負担が非常にのしかかってくると。これがご存知のように平成12年くらいから平成18年くらいまでがピークとなってきているわけです。一日の利息の支払いが、現在は1億1,513万円と、一日当たり3千3百万円減になっておりますので、年間にすると約120億4千万円という額が利息だけで支払う額は少なくしております。
 ただ、私たちは縮み思考で考えるということではなくて、皆さんに先ほど環境保全協会の場でも申し上げましたが、「つくる」には二つあるわけですから、「造作」の「造」という字は、造っても借財が増えると。また、それは財政状況を壊すということですし、県民の理解が得られない造作があったとすれば、これは壊すことだったわけで、私たちが行っているのは「作文」の「作」ではなくて、「創作」、「創造」の「創」という字でありますから、これは同時に、つくっていくということは、財政を健全化するということも創ってきたことであります。
 この中で、この予算案をご覧いただければ分かりますように、私どもは地域に密着したもの、例えば今回、県警本部から信号機の確かさという点での増設のお求めがあったものに関して、すべての箇所をつけております。あるいは道路の維持修繕というもの、やはりこれも私どもは今あるものを縮み思考で維持するのではなくて、積極的に今あるものを有効活用していくことが創ることでありますから、これに12億3,200万円という金額を投ずることになっております。
 河川の堆積の土砂を排除する、いわゆる河床整備、しゅんせつというものに関して、これも10月14日に東御市の中央公園で防災訓練が開かれますが、科学を超えた局地的な豪雨というものが今年はとりわけ起きているわけでして、15の建設事務所に、しゅんせつが必要があるというふうに思われる場所を、遠慮せず出してほしいということを言っております。この出されたもののすべての箇所を、土木部と協議の上で予算として認めるという形になっております。従来はこうしたものも、出されてもその中でその何掛けかで先送りするというような形がありましたが、これはやはり人命に関わってくること、あるいは農作物にも関わることでありますから。そしてまた、これは地域の地元密着型の土木建設業の方々への参加ということを促すわけでありますので、すべての箇所を、各建設事務所から希望があった場所のしゅんせつを行うようになっております。これは決して建設事務所に責任が転嫁されるということではなくて、より自覚をもって建設事務所が行ってもらうということです。
 木製ガードレールにつきましても、ご存知のように信濃町の野尻湖畔や軽井沢町、あるいは安曇野、そして南木曽町の妻籠宿、あるいは飯田市の千代の地籍の棚田があるあたり、こうしたところに木製ガードレールを設けてきましたが、より実体のある形、…行政は啓蒙啓発をシンポジウムやポスターで行う形がありましたが…、これは今回はとりわけ中軽井沢の駅から千ヶ滝までの間、約3kmの間に関しては、木製ガードレールにすべてするという形でございまして、これは遠来からお越しの方のみならず、本県の玄関口で本県の景色が変わるということでの、非常によい地元密着であり、啓蒙啓発だと思っております。
 それから、有害鳥獣というものが大変多くなっているわけでございます。先ほどもこれも部長会議で申しましたが、私どもは個体調整とか生態系ということを林務部も常々言ってきておりますが、しかしながら私たちが今回行うのは、毛沢東の時代に一夜にして中国の全土から雀を駆除しようというような、大それたホロコースト的なものというものではありません。熊であったり、猪であったり、鹿であったり、猿であったり、あるいはカモシカであったりというものが、実際に自警団をお組みになるというような場所が、農業地のみならず住宅地でも現状としてあるわけですから、まずこれらのものに関して、猟友会の方のお力だけでなく、実際のハンターの方々にも県内外の方にご協力をいただいて、ある一定の数は駆除させていただくということだと思っております。これは従来から軽井沢町のピッキオという、ホテルブレストンコートの中にあるところで、熊に発信機をつけて個体調整をするというNPOの動きを支援しておりますが、これと何ら反するものではないと私は思っております。軽井沢の佐藤雅義町長も猿に関しては、まさに先般の石原慎太郎氏の危機管理監の話をしましたが、町長として名前を出して体を張ってでもきちんと駆除したいとおっしゃってますし、そうした意欲のある町村、…軽井沢に限ったことではございません…、こうしたところに県も一緒に支援申し上げるという形であります。
 宅幼老所の支援事業というもの。宅幼老所はご存知のように162箇所のうち確か72箇所(注:正確には71箇所)がNPOによるものですし、16は株式会社(注:正確には株式会社など民間企業によるものが35箇所)によるものでして、まさに新しい参入、市場の開拓、あるいは雇用の拡大ということにつながってきております。これを平成19年には400箇所ということを目標としておりまして、これらに関しても県の負担、補助率を増やした形で行っていくものであります。
 ブロードバンドに関しましても、現在117の市町村のうち、あと4村でありまして、県内くまなくブロードバンド化しているということのために行うものでありまして、年内にも県内のすべての地域でブロードバンドにアクセスいただけるという県になってまいります。
 森林整備でございますけれども、先日収録した長野朝日放送の広報番組(10月2日(土)10:50放送予定)の中で述べましたが、民有林のみならず県有林も人工林というものが間伐が急務でございます。こうした間伐のための列状間伐のための機械を導入し、幸いに林業従事者は平成8年の頃には新規参入者の就業し続ける率、離脱しない率は4割台でございましたが、現在9割に近づいております。非常にこうした雇用を増やすことによって、林業従事者が定着できるようにしたいと思っています。
 緊急雇用対策ではいくつか、とりわけ本県にスキーにお越しになる方々が、安近短の時代にスタッドレスを都市部の方は履いていらっしゃいませんので、これはバスも同様でございまして、チェーンを巻くのが億劫だという点がございますので、県内に入ります各ゲートウェイのところにチェーンお助け隊というものを設けて、これは深夜にお越しになる方々もいらっしゃいますので、こうした時間帯にも弾力的な運用をして行うという事業がございます。木曽谷の事故抑制策というものも警察等の連携のもとで行うことであります。
 教育でございますけれども、「お年寄りといつでもふれあえる学校づくり支援事業」、これは10分の10の(補助率)の事業でございます。既に10の市町村の学校が参加するという形ですが、やはりこれからの時代に小さなお子さんの躾というものは、よい意味で押し付けではなく、躾を会得するようにしてくださるのはおじいちゃん、おばあちゃんしかいないんじゃないかと、教育委員会とともに語ってまいりました。ですので、学校の空き教室を畳の部屋にして、ここにおじいちゃん、おばんちゃんが集ってくださると。既に木曽においては木曽高校や蘇南高校は学校の図書館を、…新たに県立図書館を建設するという余裕はございませんので…、学校の図書館に小さな児童が読む絵本等、また、大人が高校生と一緒に読める本という形で、平日も、あるいは土日も地域の方がお手伝いくださって学校を開放しておりますが、ある意味では学校の中におじいちゃん、おばあちゃんが集ってると。そして現在、教育委員会と検討中ですが、昨日の下伊那町村会の場でも申し上げましたが、ビートたけしさんと昔よく会っていた頃に、彼はいつも中学生の歴史の教科書を読んでおりまして、何でですかと聞くと、「中学の歴史の教科書の内容に基づいて漫才とかギャグをやると、テレビを見ている半分以上の人が分かるんだよ、田中くん。高校になるとどんどん些末な袋小路に入っていっちゃうんだ、教科書は」と言っていたのを思い出しますけれども、今、60歳ではおじいちゃん、おばあちゃんとは呼ばないわけで、70過ぎても元気な方が老人大学というような名称、…これも考えなくてはと思いますが…、そういうふうにそれぞれの年齢で括ってしまうんではなくて、近い将来、本県の中学校の授業をおじいちゃん、おばあちゃんが一緒に聞いてくださるというような形にまで、制約を超えてできればということを瀬良和征教育長とも話しております。これは前回の議会のときにも申し上げたときに、皆様からも議員の方からも確か賛同の声をいただけたと思いますので、この事業は次年度に向けて急速に充足させたいと思っています。

 昨日、下伊那の町村会がございました。この下伊那の町村会では、飯田市長の田中市長も入っての飯伊地区の意見交換会というものも大変に、2時間にわたって行わせていただきましたが、下伊那町村会と私どものコモンズ政策チームを始めとする多くの職員の共同作業で、「新たな自治体運営『南信州モデル』実践プラン」の概要、…これはホームページ上にも掲載するところでございます。こちらがまとまりました。取材の方々も多くいらっしゃいましたが、下伊那ふるさと振興局、仮称でございますが、こうしたものの中で、「地区ふるさと振興局」、あるいは「地区ふるさと総合支援窓口」という、いずれかの形を首長が選べるという形であります。そのほか観光でありましたり、学校でありましたり、広域防災であったり、従来から述べてきている町村連合というような形。これはこのまとめが終わりではなくて、これから更に進んでいくことでありまして、市町村コンシェルジュも102人、県内におりますし、この下伊那のモデルが全県の中でそれぞれ違う形で充実できればと思っております。
 昨日の下伊那地区での意見交換会の中では、阿智村の岡庭一雄村長が大変…、私としては先日の解体業協会の方々が廃棄物の条例の早期の制定を求めると。このことが排出者責任という押し付けではなくて、同時に発注者あるいは排出者の自覚、そして業を営む廃棄物業者であったり解体業者であったり運搬業者であったりの、きちんとした社会的な自覚を持った方を育成して、そうした方を認定、認証していくことにつながるんだというお話がありましたが、岡庭村長からも、あの条例は非常に優れた条例であると。今一番問題になっている市町村の施設に対して県がいろいろと言うのではないかというのも、これは社会福祉等を含めて、町村会も市長会もいろいろ今までも県に対して言ってきているし、市町村と県は常にすべてのことを協議してきているんだと。煙や臭いは村境がないのだから、当然、県が広域的に処理していくのは当たり前のことだというふうに考えていると。市町村の処分場だから臭いが外に行かないということではないと。広域的に調整することを県がやるという条例の趣旨は賛成であると。その中で実効性があるかという話になってくるので、実効性を県もこうしたらどうかと言って、国の基準より上乗せの基準にした場合には、県も半分、財政的な措置をしましょう。市町村も半分もって、お互いに協力しましょうということになれば、それほど問題にならないというお話でありまして、これに関しては私もぜひ、より実効性のあるものにするということであれば、ぜひご協力をいただいて、条例あるいは同時に要綱とか、さまざまな形で行えればと。ですから、産業廃棄物だけでなくて一般廃棄物に関しても、このように市町村長の中でより具体的に、とりわけ岡庭さんは廃棄物の行政に関しては実体的な一家言をお持ちの方ですので、大変ありがたいことだと思っております。これは生活環境部長の太田も大変喜んでいるところであります。

 おそらく皆様からご質問があられるかと思いますが、いわゆる山口村の越県合併ということに関してでございます。実は先般、私のほうから9月6日のときにもお話しをしているところなのですが、もう一度申し上げれば、山口村というのはかつて中仙道の宿場として賑わいをみせた、…現在も多くの観光客がいらっしゃいますが、旧来の宿場という意味ではないわけですが…、馬籠宿や「夜明け前」で知られる島崎藤村の生誕地を擁する、大変に長い固有の歴史と文化の息づくところでありまして、その意味では私たちの信州の歴史、文化、風土を形成する信州のまさに一部。あるいは東の軽井沢、あるいは広く信仰の対象となっている善光寺とともに、信州・信濃・長野県人の精神文化、アイデンティティの礎となっている場所であります。その意味では、県民に理解を得ながら本県が多くの投資をしてきたのも、私たち長野県民が山口村の発展とともに信州の発展に大きな期待を寄せてきた証だと思っております。先般も申し上げたように、地方自治法の規定に沿って適法に合併申請があったわけですが、これは県内の市町村合併の場合には当該の市町村民のご判断という形になっていますが、越県合併をする場合に県議会での議決を必要とするという法律は、長野県民全体の広範な議論、判断というものを必要とするというふうに法律、と言いますか今までの国も認識してきているわけです。ですから本県にとって、この信州・信濃・長野県の山口村が越県合併を行うかどうかということは、やはり県民や県議会による十分な論議を踏まえていくことが極めて重要かと思っております。これは実は既に2年前の総務委員会のときにも、その後、県議会議長をお務めになられた小林実委員が総務委員会の場でおっしゃっていることで、例えば分かりやすい例だからそんなことはないと申し上げるけれども、栄村は新潟県の津南町と密接な関係があると。栄村の住民が新潟県に行ったほうがいいんだという結論になったら、山口村の例をとれば、どうぞお行きくださいとなるのかと。果たして多く県境を接している長野県の将来像というものを描けるのかということをおっしゃっております。これは議会のその他の、…私もこの問題を、先の会見のときに文章を用意して申し上げたのも、私も大変に多く悩んでいるわけでございまして…、議会の中の重鎮といわれる方々も、議会の中での議論が行われない状況が続いてきているのではないかと。やはりこれは議会や県民が議論をするのが信州人であるから、議論が必要であるということを私にもご助言いただいた議会人の重鎮の方もいらっしゃり、こうした中で本日は、私としてこの議案提出に関しては議会の委員会にはお伝えをしていないところであります。信濃毎日新聞の夕刊にも書かれておりますが、来年の2月をご希望に地元はなさっておりますが、この点に関して、…もちろんまだ9月議会は開催されていませんので、さまざま私が考えさせていただくわけですが…、現時点ではこれらの点に支障が生ずるというものではないというふうに思っております。ご質問を受けます。

時事通信 小沢一郎氏
 二点あるんですが、まず、山口村の件なんですが、一度、会見でも出すとおっしゃられて、今の段階で、何じゃこりゃ、という気もするんですが、理由の中で小林総務部長が説明された中で、県民の意見を聞きたいということをおっしゃってたんですけれども、県民の意見を確認する方法は何か考えていらっしゃるのでしょうかというのが、まず一点です。

信州知事 田中康夫
 これはさまざまな方法を、…無論、議会の方々は県民の代表であります。先ほど申しましたように、県民の広いご判断を国も求めた上で決めていくことでありまして、そして出納長の青山も私に、議案を出すということは基本的に否決してほしいとか、継続してほしいとか、そういう形で出すものではないわけだと。やはり議案というものは首長が信念を持ってきちんと出すものだと。可決してほしいということで出すものだということを、青山も今朝方も私に改めて言いまして、その意味では青山もきちんと多くの県民的議論を行ってもらうべきだと。議会人の重鎮と私が敬しております方と同様のことをおっしゃっているわけです。車座集会もこの問題に限らず、県では行ってきていることです。ただ、松本市に見られますように、集会に2%に満たない方がお越しになったのをもって、市民の意見であるとご判断することには、松本市でも随分多くの異論も出ていると聞いていますし、この点は十分考えるところであります。

時事通信 小沢一郎氏
 松本市の例を出されたということは、例えば県民全体での投票というようなことも考えられているということですか。

信州知事 田中康夫
 これはまず、すごく山口村の合併を望まれている方、あるいは望まれていない方、あるいは戸惑っていらっしゃる方、すべて含めて、やはり私たち220万人の県民として、基礎自治体を構成する山口村の未来というか、私たちの長野県民であられるのか、極論すれば、道州制が敷かれずとも、島崎藤村は仮に合併した場合、岐阜県中津川市生まれというふうに今後は百科事典に出ていくということであります。これは島崎藤村だけを特別視するということではなくて、私どもの善光寺と並んで大きなアイデンティティでございまして、それに関して私どもの周知不足や、議論の醸成ということの努力の足りなさというのがあるいはあるのかもしれませんが、しかしながらメディア上でも、あるいは県民の間でも山口村の越県合併に関して広い議論になっているとは残念ながら思えない。おそらく皆さんも同様だと思いますし、皆様の限られた紙面、紙幅の制約もあるかもしれませんが、そうした中でも必ずしも大きな、それぞれの県民が判断できるだけの情報の場にはなっていないかと思います。いずれにしても十分な議論がないといけないなということです。

時事通信 小沢一郎氏
 十分な議論を前提として、最終的にはどっちかなんですから、県民の意見をどうやって吸い上げられるのかということなんですけれども。もちろん十分な議論は前提にされていいと思うんですけれども。

信州知事 田中康夫
 今日、ある意味では、議会の側へのご提案はしていないわけですから、これを多くの県民の方々がどのようにお捉えになるのかということもあると思います。ですから、小沢さんもそうした意味ではないと思いますが、何かあまりに段取りよく、全部こういうふうにやりますというものではなくて、私自身も悩んできているわけですから。山口村に関しても、当初、例えば南木曽町や大桑村との合併というお話もあり、当初私が「どこでも知事室」で3村長と馬籠宿で朝方、畳の上でお話しをしたときには、こうしたことはむしろ県内での一緒の連携というようなお話だったわけでして、その後、大桑、南木曽、山口というような連携という形のお話が立ち消えになってくる中で出てきたと思います。これは明治維新以降に限っても100年以上の長い年月ですし、無論、そうした中で私たちとしては県民各層における議論というものが大事だと思っております。これは先程の小林実議員のお話のところも、先週の会見ででしょうか、私が申し上げたように、近い将来道州制が敷かれたときに、青森県、岩手県、秋田県は県境をそのまま残したままで3県で道州制を敷くと言ってますが、本県の場合には北陸地方整備局、関東地方整備局、中部地方整備局。例えば松本は北陸地方整備局の事務所があるわけでございまして、元々三つに、国土交通省では分けられているんですね。そうすると、信州・信濃・長野が道州制が敷かれたときに股裂きにあうということもありえるわけでして、その意味で私は信州という自治共和国を一足先に道州制に先がけて、足腰の強いものにしなくてはと。信濃の国の歌のもとには連帯する、それぞれの地域を認めた形と申し上げてきているわけです。小林実議員の2年前の総務委員会でのご発言も、栄村の例をあげていらっしゃいますけれども、本県が何か溶けていってしまうということがあるというようなことを十分な議論をしなくていいのかというのが、小林議員の郷土心だと思いますし、その辺が2年前にありますが、その後、議会の場でも、こうした山口村の問題、あるいは近い将来の道州制の問題というのは、特に山口村の問題に関してはご質問等もないまま来ておりますので、こうした中で今日、議会の側へのご提案はしていないわけです。

時事通信 小沢一郎氏
 小林さんの2年前の発言もいいんですけれども、9月3日の会見で知事が関連議案を提案されると一度おっしゃったあとで今日みたいなことになると、ちょっと混乱を生じるようなところもあると思うんですけれども、その辺で例えば9月3日の表明はちょっとまずかったんじゃないかという、今となって考えれば、無用な混乱を引き起こすことに、…今から混乱するかどうか知りませんけれども…、県議会のほうの反発も強いようですし、ということにもなるんじゃないかという気がするんですが…、

信州知事 田中康夫
 その点に関しては、9月3日、あるいは6日というところでも、私のさまざまな知事としての思い、県民としての思い、そうしたことをお伝えさせていただきましたが、他方で私としても、山口村の議会としては、そのように法的手続きの中で申請をなさってきているわけですから、それを端から無視するとか無下にするということはできかねるということではあります。ただ、おそらくその点では、今、小沢さんがおっしゃられたような点もあると思います。ただ、私としては、やはり県民として私も非常に悩む中でございます。今日の議会の方々の、…今、小沢さんは反発とおっしゃいましたが…、決して何か山口村を拍手大喝采とか、石もてとか、そういう感じで送り出そうとか別れようとか、そういう思いでは議員の方々もないと思うんですね。議会としての手続きということで、今日提出されていないのはなぜかというご議論かと思います。ですから、いささか乱暴なようにも見えるかもしれませんが、私としても大きく悩む中で、議会や県民の方にやはり、信州の要の一つであります場所の山口村というものの問題を広範にご議論いただくと。手続きの上では、仮に提案させていただき、また、県民が喜んで送り出すというような形になる場合でも、これは手続き上の支障は、まだ時間的にも猶予はございますし、こうした中でぜひ今回ご議論いただきたいと思っております。

時事通信 小沢一郎氏
 あともう一点なんですが、知事の住所問題、選挙人の登録訴訟の関係で、上告理由書、最高裁へ長野地裁を通じて出す上告理由書の送付期限がそろそろだと思うんですけれども、この点について、もう送られたかどうかということと、その内容ですね。どういう理由でということなのかということをお伺いしたいんですけれども。

信州知事 田中康夫
 最高裁の方へのでございますか?

時事通信 小沢一郎氏
 そうですね。長野地裁を通じて最高裁に出す期限がそろそろだと思うんですけれども。

信州知事 田中康夫
 まだ提出させていただいておりません。

時事通信 小沢一郎氏
 その理由については…。提出する意向とは伺っているんです。当然、上告もするんですから。

信州知事 田中康夫
 もちろん、その予定でございます。

時事通信 小沢一郎氏
 その内容についてはいかがですか。

信州知事 田中康夫
 今までも私の考えは繰り返しお話ししてきていますから、新たに何か今までと違う考えというものに基づいてという形ではないと思います。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 山口村の件なんですが、これを今日、提案しないということを決めたのはいつの時点なんでしょうか。

信州知事 田中康夫
 ずっと悩んでおりまして、最終的には今朝、出納長とも相談し、こうした中で決めております。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 小林総務部長が提案しないほうがいいということで知事に判断を仰いで、その結果、知事がそういうふうにしましょうということではないんですか。

信州知事 田中康夫
 いやいや、小林総務部長がですか? それはないです。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 議会でそういうふうに小林総務部長が説明されているんですが。

信州知事 田中康夫
 小林さんの意見というものは小林さんの意見で、議論をこの問題も多くのスタッフとしてきていますから、それぞれありますけれども、今のご質問の趣旨でいうと、小林総務部長が言ったから私がそれと同じように判断したということではないということですね。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 おおよそのことを申し上げると、先程の議運で、先日の各党で話をした後に、総務部長、まちづくり支援室でもう一度、提案すべきかどうかという議論をしてきて、昨日から今日の午前中にかけて、小林部長の判断で、やはり疑問が多いということで知事にそういう話をして…、

信州知事 田中康夫
 小林総務部長の見解というのは私もいくたびか聞いております。ただ、最終的には今朝、出納長の青山篤司に、どうしたものだろうかと聞いたときに、彼は県民や県議会のご議論を尽くしていただくということであれば、これは提案を、…彼も私が今申し上げたのと同様にですね。ただ、まだ議会の開催は来週水曜日でありますから。ただ、今申し上げたように青山もそうした考え…、

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 いずれにしろ、知事が今朝方、今お話しくださったように、出納長との相談の中で決められたことだということでよろしいんですよね、当然ね。

信州知事 田中康夫
 もちろん出納長とだけ相談して決めたということでもありませんし。青山とも話をしております。青山も割かし、私に意見を言うときには、「そうは言っても」というような言葉もよくありますが、この問題に関しては極めて明確に彼は考えを持っていたようでございます。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 提案するなら、というのがさっきのご説明だったんでしょうね。それで、今日の時点では議運に提出する資料からははずしたということは、可能性としては例えば、初日に提案するという可能性もあるという理解でよろしいんでしょうか。普通、一週間前の議運からはずしたものを、やっぱり初日に考え直して出しますというのは、…何をもって普通というのか分かりませんけれども…、あまり想定していないと思うんですけれども。

信州知事 田中康夫
 今申し上げたとおりであります。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 そうすると、先程の小沢さんの質問に知事がちゃんとお答えになっているかどうか分からないですが、どうやってその判断をする県民の意見を聞く機会なり、皆さんにこういうふうに聞きました、こういう意見がありましたということが分かるように、知事はそういう意見を聞いて判断したんだなというものの…、

信州知事 田中康夫
 これはこの部分も、やはり願わくは県民の方々のご意向というものも耳を澄ませてお聞きすべきだと思うんですね。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 その耳を澄ますというのはどういう方法で耳を澄ますんでしょうか。

信州知事 田中康夫
 ですから、小沢さんは住民投票とかアンケートですか、というものはどうなんですかというお話がありましたけれども、やはり私どもの反省としても、大変僭越ですが、メディア上でのこの問題に関しての露出ということも、さして県民的議論にはなっていないと思いますから、やはりある意味では、今回、県民の方々も、あるいは中には山口村の越県合併が来年2月を希望していらっしゃるという具体的なところまではご存知なかった方もいらっしゃるんじゃないかと思うんです。問題としてそういうことが議論され、テーマになっているということは知っていたとしてもですね。やはりこうした点を含めて、県民がどのようにご判断なさるのか、そこも考えながら県民の意見をどのように集約するのかということだと思うんですね。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 提案をされないというときに、県民の意見を聞くという、そういうことまで考えて、どういう方法でいくかということまでちゃんと考えていないで、提案しないということを決めちゃったということなんですか。

信州知事 田中康夫
 いいえ、考えていないということじゃないんじゃないでしょうか。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 悩んでいるということは重々分かったうえでなんですけれども。県民の意見に耳を澄ますとか、県民の議論を…、

信州知事 田中康夫
 逆に小市さんはどうされるべきだと思うんですか?

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 私は分かりません。提案権者ではありませんから。

信州知事 田中康夫
 でも、県民としてはきっと何らかのお考えが。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 もしお話しさせていただく機会があればしたいと思いますが、この場ではそんなことまで言う必要はないので、お聞きするだけなんですけれども、一旦提案すると言われて、提案しません、県民の議論を待ちたいというときに、提案される方がいったいどういうふうに議論してもらおうとか、どういうふうに意見を聞きたいとか…、

信州知事 田中康夫
 それらの点も踏まえて、来週水曜日には提案説明という形で議会の初日に意見を述べるわけでございます。もちろん先ほどのような多くの予算に関しても説明をさせていただきますが、この山口村の問題も提案説明の中できちんとお話しをするということだと思うんですね。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 では、こういうふうに議論をしてほしいとかいうことも提案説明の中で…、

信州知事 田中康夫
 ですから、本日は議会の会議には出していないということです。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 もう一回話が戻っちゃうんですが、つまりそれを提案説明の中でおっしゃるということは、まず初日から提案するということはやっぱりありえないですよね。その場で初めて、提案説明の中で今のようなお話をされるということであれば、その手続きも踏まないまま、ずっと開会日を迎えて…、

信州知事 田中康夫
 いえいえ、いずれの場合でも提案説明では、もちろん大きな問題として触れるわけです。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 要するに知事が提案するかしないかという判断材料になるような場が、結局ないままだったら、当然提案できないですよね。

信州知事 田中康夫
 今朝、話をした段階では、出納長も今おっしゃったような見解であります。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 分かったような分からないようなんで申し訳ないですが、また他の方に聞いてもらえばいいんですが、それと、スケジュール的にあまり支障がないということなんですが、知事のお考えの中では、そうは言っても、ここまでが限度だとか、いつまでには結論を出さねばならない、要するに提案して議論してもらわなければならないという考えはあるんでしょうか。9月県会はもしかしたらなくてもいい、もしくは12月県会もなくてもいいとか。例えば臨時会を開いてでもやればいいじゃないかとか。

信州知事 田中康夫
 議会の重鎮の方にも今朝、お目にかかっているんですが…、

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 それ、どなたですか。ちゃんと選挙で選ればれた方だから(言っても)いいんじゃないでしょうか。

信州知事 田中康夫
 それは石田治一郎さんとも時折、意見交換させていいただいておりますので、お目にかかっておりますが、その中では、例えば臨時会を開くということも、…これは確定とか、そういう私へのご助言ということではないと思いますが…、やはり石田さんもこの問題はきちんと議論を尽くさねばということをお話しになっています。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 もう一つよく分からないのは、知事が「無論」とおっしゃってましたから、そのとおりだと思いますが、議会は県民の代表だという、この議会制民主主義という手続きの中でいえば、その県民の代表の人に一生懸命議論してもらう環境をつくるというのが、やはり一番知事がなさるべきことであって、もちろんそれと違う民意というのは当然あると思いますが、それをどう聞くのかもよく分からないまま、議論を、議論をと言っても、やはり議会に提出して、ちゃんと議論してくださいというのが筋なんじゃないでしょうか。

信州知事 田中康夫
 そこは先ほど申し上げましたように、提出するということは、可決してくださいということです。同時に、通常の予算とかそうしたものは私たちの施策ですし、県が知事を始め、理事者が主体的にこの施策を進めたいということで予算は出すわけですね。ある意味では他の条例もそうだと思いますが、ただ、この問題は事件案でありまして、条例や予算というものと趣を異にすると思うんですね。しかしながら、ひとたび出す場合、事件案も私たちの意思ということになりますからね。ただ、その意思ということにおいて、やはり私が意思としてきちんと示すだけの県民的議論になっているのかということはあると思うんです。他方で、議論は、今おっしゃったように、上程して議論すればいいんじゃないかというご意見もありますが、しかしながら一方で、趣を異にするとはいえ、上程する以上は、通してくださいという前提になるわけですからね。そうすると、他の予算とか条例は、可決ありきで上程するとか、議論しなくていいということではないと思うんですが、そこが非常に私や青山も苦慮したところでして、今回の場合、小林さんは以前、県の領土というか、禄というか、…それは大昔でいえばそういう言葉で…、が変わるということだと。ここがちょっと、他の予算とかとは違うと思うんですね。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 それと、もう一度確認したいんですが、山口村は一応、住民投票という法律的なものではないにしても、それに類するもので、村長選から始まって、何度もきっといろいろな苦渋の選択の上で合併というものを選ばれたと思うんですが、その山口村の民意というのは知事はどういうふうにお考えになっているんでしょうか。

信州知事 田中康夫
 ですから私は繰り返し申し上げてきているように、山口村としては法律的な手続きを踏んで今回の合併申請を出されているわけです。事が厄介なのは、同一県内の合併であれば、そこの方々の手続きによって決まってきているわけです。ただ、この問題に関しては、議会の議決…、私が提案をして県民の代表としての議会の議決を必要としているわけですから、この点は他の合併とは大きく異なるということですよね。ですから私が当初から申し上げているのも、山口村のそのご意思というものは手続きを踏んできているものだと言っているわけです。ただ、長野県民としての意思表示ということを行う上で、これは提案をして議論をするということだと、先ほど言ったような齟齬があるんじゃないかと。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 提案しないということは逆に言うと、知事が今後、全て責任を負う覚悟があるからこそ提案しないという選択をされているということなんですね、ひとまずは。

信州知事 田中康夫
 ただ、これ両方だと思うんですね。県民的議論も尽くしていないのに提案をしたということは、知事の責任で出したのかと。だから先ほど言ったように、山口村が同一県内の合併であったら、そこの責任のご判断で完了するわけですよね。ただ、越県合併という形ですから、類を見ない。これは国の法律の上でも、そこの責任だけじゃないと言っているわけですから、責任というのは、その県民全体の議論というか、県議会も含めた。それがないうちに私だけで結論ありきで提出するということは、これもまた、今おっしゃられたのと同様だと思うんです。どちらにしても、それは同じじゃないでしょうか。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 そうするとやっぱり知事は、議案を提出しない以上、県民の議論をどうやってつくるかという責任も相当あるということですよね、裏を返せば。

信州知事 田中康夫
 でもそれは、願わくは、ぜひ皆様におかれても、一緒にお手伝いというんではなくて、やはり言論の府でいらっしゃいますから、県民の議論というものが、ぜひより広く行われるように、心を配っていただけたら大変幸いです。

信濃毎日新聞 小市昭夫氏
 でも、まず知事の姿勢だと思います。

中日新聞 中沢稔之氏
 何度も出てきておりますが、もうちょっとはっきりお聞きしたいんですが、山口村の合併の議案について、9月の定例会に提出される予定というか、そういうおつもりがないというふうに捉えてよろしいですか。県民議論となりますとかなり時間も要すると思うんですが、そうなってくると、会期中に出されるのも日程的に厳しいのではないかと思いますが、知事としては9月に出される予定は、おつもりはないというお考えでよろしいですか。

信州知事 田中康夫
 県議会への提出時期というものはやはり、県民や県議会の十分な議論を踏まえて検討するということだと思うんですね。それは先ほど小市さんのご質問のところでもそうだと思います。

中日新聞 中沢稔之氏
 これから議論して、議案を提出するかどうかというのをお決めになると思うんですが、現段階において適正に手続きを踏まれている以上は、提出することも当然あるというふうに知事はお考えになっているわけですよね、現時点においては。

信州知事 田中康夫
 可能性としては排除されていないということだと思うんですよね、それは。人間が行うことですから。ただ、やはり、提出時期というものも、やはり十分な議論を踏まえての検討でなくちゃいけないと思うんですね。

共同通信 松木浩明氏
 先程の小沢さんの話にも住民票の問題が出ましたけれども、13日に東京都の練馬区議の方が、小泉純一郎首相の、横須賀市の住所の関係で、生活の実態がないということで、選挙人名簿の登録の取り消しを求める訴訟を横浜地裁に起こされました。知事ご自身がこれまで住民票の問題で、選挙人名簿の登録の関係では小泉純一郎首相の例をあげておっしゃっていましたけれども、こういったご自身の行動から、今回の提訴があったわけですけれども、この問題についてどのように考えていらっしゃるか、感想を教えてください。

信州知事 田中康夫
 新聞というか、ネット上の報道で私も拝見しているだけですから、そういう動きがあったということを伺っているということですね。…としか申し上げようがないかな。

読売新聞 赤津良太氏
 山口村のことなんですけれども、今日の時点で議案の提出はないということですけれども、これについて岐阜県、中津川市、山口村のほうには、その方針については伝えていらっしゃるんでしょうか。

信州知事 田中康夫
 いえ、これからでございます。ですから、今申し上げたように、今日、議会のほうに提案をさせていただいていないということでありますから、議会は少なくとも来週水曜日に始まるわけですから、その意味では今のご質問に対しては、まだ最終的な判断は確定しているわけではございませんから。ただ、この問題が、先ほど中沢さんの質問にもお答えしたように、県民や県議会の十分な議論を踏まえて、提出時期というものは検討すべきだという考えに立っているわけです。

読売新聞 赤津良太氏
 その県民の十分な議論というものを知事は、…先ほどから何回も質問が出ているんですが…、具体的にどういうことをやって、そこでの意見が多かった、少なかったということになれば、そう判断するんだとかというような、十分な議論というものをどういうふうにして…、

信州知事 田中康夫
 もうこれも繰り返しお話していますけれども、私はやっぱり、妻籠、馬籠というような地区、あるいは藤村の場所というのは、非常に私どもの本県の精神文化の礎だと思うんですね。でも他方で、客観的に見て、山口村の越県合併に関して、広く県内の議論になっているとは言い難いという状況だと思うんですね。ある意味では今日の会見、あるいは今日の信毎の夕刊等も報じておりますし、皆さんも報じられるんだと思いますが、そのことを経てもなお、県民の方々が山口村の問題に関してどう反応なさるのかということは、これは皆さんも民意というものは日々、取材の中でつかまれているんだと思うんですね。その都度、世論調査をなさっているわけではないと思うんです、毎日。私どもも県民の民意というか世論、声、ご要望というものは、日々仕事をする中で感じているわけですから。

読売新聞 赤津良太氏
 その県民の代表である議会に、例えば十分な議論がなされるような担保をしてもらう、それを知事として議長なりに要請すると。それは先ほどちらっと出た臨時議会なのか、どういう形式なのかは分かりませんが、そういう形で議会でこの問題について、一般質疑とは別に、県民に分かりやすい形でというようなことで議論を要請されるというようなことは考えていらっしゃらないんでしょうか。

信州知事 田中康夫
 それはもう、今日の場を通じても、ぜひ切にお願いしたいと繰り返しておりますし、この点は無論、水曜日に提案説明を読むわけですが、それに先がけて議長にもお目にかかる予定でございます。

朝日新聞 飯竹恒一氏
 山口村、簡潔に一点だけ。やはりこの時期に、議案を提出する段階になってこういうことを言い出すのはやはり、今まで何をやっていたのかと。山口村で決めた後に時間があったわけですから、そういう手法を考えておくべきじゃないですかね、この段階に至るまでにですね。その上で出さないとおっしゃるならいいけれども、この段階でそういうこともやらないで出さないというのは、これは私、怠慢に値することだと思います。これについてのご意見も伺いたいですが、その話以外に、財政ですけれども、補正で30億円超えてますね。これ相当、かなりの額がいっていると思いますが、財政的なご認識についてどういう背景があるのか。それから先ほど財政健全化債のお話がありましたが、財政改革推進プログラムのほうでそういうものを、今後何年にもわたると思いますが、そういうものを織り込んだ改定案は出さないというふうに捉えてよろしいのかというのが二点目と、先ほど立ち話でもお聞きしたんですが、プロ野球に関することで、一部企業等が参入するという話がありますけれども、長野に誘致するお考え、あるいは長野に来たいということがあった場合に、それを受けるようなことで賛成の意を表明されるのかという点、この三点お願いします。

信州知事 田中康夫
 どれから答えましょうか。山口村の問題は、ある意味では、例えば「脱ダム」宣言を発しましたときも、唐突だというお叱りもメディアからいただいたわけでございます。しかしながら、このことによって、やはり多くの県民の方が公共事業のあり方や川のあり方、あるいは物事の方向性というものを深く議論いただくという形になっております。先ほど申し上げたように、出納長とも相談した上で、やはり皆様の議論を、この山口村の越県合併に関してはいただかねばならないという思いであります。財政のほうですが、これは財政改革チームの牛越も今日、同席させていただいておりますが、通常今まで、私ども9月補正というのは、例えば県単独事業等で、…私の就任前ですが…、積み残したというか、採択されなかったものが、ある種、議員諸氏であったり地域の方々の熱意の中で、敗者復活戦的な色彩もあったかと思うんです。他方で今回、森林整備で列状間伐に関しても補正でスタートさせていただいておりますが、…これは林務部にも繰り返し言ったんですが…、私どもはよほどのことがないと当初予算で組んで、補正では出さないというような、私の就任前のしきたりというか、そういう発想があったかと思うんです。これは財政改革チームとも、あるいは出納長とも話す中で、今私たちが本当に県民の確かさのために社会が変わっていく、参加しているということを、よい意味で実感していただくという中で、補正というものを常に捉えていくべきだろうと。こうした中で今回の補正になっております。ですから先ほど言いましたような土木部の予算というようなものは、従来型の公共事業という発想ではないし、従来型の9月補正の県単独事業という発想でもないわけですから、やはり私どもの新しい、まさに創るということに関して、森林であっても、有害鳥獣であっても、河川であっても、歩道であっても、あるいは道路の補修、あるいは学校におけるおじいちゃん、おばあちゃんの参加というものも、いずれも目に見える形での、新しい創るというものだと思っております。
 財政健全化債でございますか、今朝の朝日新聞にも財政健全化債のことが触れられておりますが、これは先ほどもずっと話をしておりまして、民間の常識が行政の常識にもならなくちゃいけないということで私は登場しているわけでございます。これは丸山康幸(産業活性化・雇用創出推進局長)とも常々話しておりますが、民間であれば財政健全化債というような発想は持たないわけでございますね。ただ、行政は採算がとれなくても住民のために行うことがあると。これは真実でございまして、これは石原さんが言っているように、生活保護や義務教育費を国庫で負担すべしというのも、やはりきちんと国民のために行うべきことは行うということだと思うんですね。ただ、財政健全化債というものは、そうしたことに用いるのかというと、これはやはり朝日新聞もお書きだったように、当面の財政危機というものを回避していくというような形ですが、やはりこれは私どもは民間の発想に立って、やはり私どもの財政が、ある意味では三重苦のような苦しい中で就任当初からスタートしているわけでございます。そしてその後、起債の償還のピークも就任以降に来ているわけでして、これは近く発表いたしますが、私どもになって起債が新たに増えたということではないわけでございますが、やはり財政健全化債という発想ではなく、より民間に近い発想で、しかしながら今回の9月補正に見られますように、積極的に行うべきことは勇猛果敢に行うということだと思います。
 野球球団のことは先ほども聞かれて、楽天とシダックス、…シダックスは私どもの(県庁の)食堂を担当しております志太さんも存じあげてますし、楽天の三木谷さんも存じあげておりますし、あるいはライブドアの堀江さんも存じあげておりますけども、具体的に私のほうにこの問題でそれらの方々からお話があったわけではございませんので、何とも…。長野市にあるりっぱな野球場は鷲澤正一市長の長野市がお持ちですので、長野県は上田にこじんまりした野球場を持っているという形ですので、何か私が申し上げるのも僭越だとお叱りを受けるのは…、失礼かと思いますが。

朝日新聞 飯竹恒一氏
 プログラムの改正案には健全化債は入らないということですか。

信州知事 田中康夫
 入らないというのは?

朝日新聞 飯竹恒一氏
 試算をつくるに当たっての前提として盛り込むことはないということでよろしいんでしょうか。

信州知事 田中康夫
 それは制度として国が認めている制度ですからね。

朝日新聞 飯竹恒一氏
 近々発表するものでしょうから、もうご判断しなきゃいけない時期じゃないんですか。

信州知事 田中康夫
 ちょっとご質問の趣旨が分からないんですけれども。それはつまり、財政健全化債を使いますというふうに書くか、使いませんというふうに書くか、どちらか二択で書くべきだということですか。

朝日新聞 飯竹恒一氏
 赤字が出る、出ないという試算を出すときに、そういうものを織り込まれるかどうかで変わってくるじゃないですか、数字が。どっちがいい、悪いは私は申し上げてないですよ。

信州知事 田中康夫
 今日の朝日新聞の紙面だと、財政健全化債を使わないことで何か危機意識を煽っているとか、そういうことじゃないと思います。やはり危機意識というのは常に民間同様、行政も誰もが持たなくちゃいけないということです。これは財政の改善を私どもは大変にしてきているわけです。これはお認めいただけると思います。しかしながら、この危機意識というのは緩ませてはいけないわけですし、私は財政健全化債云々ということを、何か危機意識のためのツールで使っているという認識ではないんですね。

朝日新聞 飯竹恒一氏
 私の質問は、プログラムに入るのかどうかという単純な質問をしているだけです。

信州知事 田中康夫
 プログラムはまだ議論をしておりますから、その中で私の意見も、あるいは財政改革チームの意見もさまざま出ております。ただ、基本認識としては財政健全化債に頼るというような形は違うという考えは持っているということです。それは従来から既にお伝えしているところです。以上です。

 

 

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