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信州知事 田中康夫
8月18日の知事会見であります。昨日東京で、…もう皆様ご存知だと思いますが…、「日本の義務教育を守る緊急共同提言」というものが行われ、私も「マンション軽井沢メソッド宣言」のときと同様に、賛同立会人という形で同席させていただきました。ジャーナリストの櫻井よしこさん、京都大学の経済研究所長の佐和隆光さん、それから経済同友会の顧問で丸紅の社長、会長を歴任され、現在、東京国際フォーラムの代表取締役社長であり、また、東京都教育委員会の委員である鳥海巌さん、国際基督教大学の大学院の教授である藤田英典さん、経済アナリストの森永卓郎さんという、大変にウィングの広い、とりわけ鳥海さんもおっしゃっていましたが、経済界の方々も非常にこの義務教育費の税源移譲の問題というものは憂慮していると。佐和隆光さんもおっしゃっていることですが、今回のようなことが行われると日本の経済自体がダメになっちゃうと。やはり日本は、…これは森永さんも櫻井さんもおっしゃっていましたが…、よい意味での「読み書きそろばん」というものが他の国よりも大変高い教育レベルであり、それがやはり刻苦勉励する国民性というものを形づくってきて、それがものづくり産業の根幹だと。このことをも壊していっちゃうというお話でした。森永さんは同時に、今回のようなことを行うと、ビル・クリントンが教育をよくしようとヒラリーと言ったのも、アーカンソーのような財政の厳しいところだと教育に費用が振り向けられないと。そのことでアーカンソーが従来のアーカンソーのままで浮上してこないと。マサチューセッツやコネチカットのようになってはいけないという危機感がビル・クリントンやヒラリー・クリントンを駆り立てたわけでして、森永さんは諸外国で、…帰国子女でありますので…、今回のようなことが行われると、いわゆる地方というものの子どもたちは劣悪な教育でいいのだと。逆に都会と呼ばれるところの官僚の子どもであったり、富裕層の子どもだけが私立の学校で教育を受けて、塾に通い、そうした者が地方を支配していくというような、大変けしからん構造をつくりだすということをおっしゃっていました。藤田さんもおしゃっていますが、このようなことが行われると、逆に学校以外の教育費が家庭において増大して、富裕層だけが教育を受けられる、あるいは転校した場合に各地域で教育のレベル、充実度が違うということになってしまうということです。これは、今日も全国知事会議がありますのでその場で、同様の見解は石原慎太郎さんも、あるいは片山善博さんもお持ちでいらっしゃいますから、その中でお話しをしていくところです。
全国知事会議のほうに出かけることもありますので、11時くらいまで会見を行います。ご質問があればお伺いします。
読売新聞 久保庭総一郎氏
先日、県発注の測量建設コンサルタント業務の談合問題の件で、第一測量設計コンサルタントが公正取引委員会から課徴金命令があったんですが、審判の開始請求を行ったと。なぜかというと、課徴金を支払った場合、独禁法違反ということになってしまい、県の指名停止要領で一定期間の指名停止になる可能性があるためだというお話なんですが、会社側から知事の方にこの件について質問状を出して、…ちょっと文面、内容は存じあげないんですが…、県として、知事はこのことに対してどういう見解でいるのかお伺いしたいんですが。
信州知事 田中康夫
これは公共事業改革担当参事の北原正義からも話を聞き、きちんとお返事をする、また、…非常に難しいところですね。今おっしゃったような課徴金の命令に従って、その所定の法の手続きの中ですと、第一測量設計コンサルタントに関しても同様の処分が行われる形となります。ただ、これは多く長野朝日放送等でも報じられてきているように、第一測量設計コンサルタントの勇気ある行動というものが、ある意味では私たちの公明正大な公共事業の入札ということのために大変なきっかけになったということは、これは衆目の一致するところだと思うんですね。そしてそういう中で、まさに先駆者であるが故に、先駆者が正義を、真実を語るがために逆に辛酸をなめるというような、筆舌に尽くしがたい局面を乗りこえられて、今日なお、きちんと仕事をなさっているということは、これは私はむしろ、非常に多くの意欲ある土木建設業の人たちにとっての鑑であり希望だというふうに思っております。また、その中で一方で、法律というものに従って私たちが事務処理を進めねばならないというところもあるわけでして、この点に関しては担当者とも話を続けているところであります。書面をいただいているということはもちろん事実でありまして、私もその文面を読んでおりますし、これに対してはきちんと誠意をもってお応えをするという形で進めております。
読売新聞 久保庭総一郎氏
具体的に公取の審判が始まって、結果が出てからということになるんでしょうか。それとも審判の手続きが開始になるまで今の状況が続くようなんですけれども、その段階で仮に県が、例えば指名停止をしないという判断を示すのであれば、会社側も対応が変わってくると思うんですが、そこらへんはいかがかということと、あと今回、制度的な問題として明らかになったのが、国レベルでは独禁法の改正みたいな議論をして、内部告発者の保護という観点を今、独禁法の改正でやろうとしているんですが、長野県の場合、指名停止要領を昨年だかに改正しているんですが、厳罰化しているだけで、内部告発をした人を保護するという発想が制度的に取り入れられていないという部分があるんですけれども、制度的な改正の必要性をどうお考えになるのかという点。今回、いつ県としてのスタンスを示されるのか。あと、もし制度的にそういう不備があるんだったら、どういう風に改正する必要があるとお考えなのか、この二点をお願いします。
信州知事 田中康夫
とても大切なご指摘を今、久保庭さんはなさってるんだと思うんです。もしその点に関して、今お話しを改めてお聞きして、私の至らない点があれば早急に変えないといけないと思っています。やはり先駆的な方が逆に貶められるようなことは、…これは一般論として申し上げていますが…、いけないことで、私たちも先日、東京都の浜渦武生副知事と会ったときも、東京都は職員に、その名もズバリ「密告制度」というのを設けたんだそうでして、むしろこういう名前を設けてすごく反発を招いたけれども、きちんとした内部のサービス向上のために構造的な問題、人的な問題を書いてくると、これを浜渦副知事が直接きちんと調べて、それに対して厳しい対応をしたというお話です。私たちは逆に「グリーンホイッスル」という、通報してくださった方をきちんと保護した上での制度というのを設けましたが、これも当初、設けたときには、このような制度は逆に士気を削ぐんじゃないかというようなお話もありました。ただ、公共事業の場合にも、私はやはり第一測量設計コンサルタントの勇気ある行動というものが、今日の長野県の他県からも視察に来ていただけるような公共事業改革の上で、大変なよい意味での影響を与えてくださっていると思っていますので、今のご指摘の点は、…申し訳ありません、私も非常にその点は認識が、もしご指摘のとおりだとすると、足らなかったと思うので、早急に改善できるようにしたいと思っています。(時期に関しては、)まだ、検討している途中でございます。
信濃毎日新聞 島田隆一氏
二点お伺いしたいんですが、一つは白骨温泉の関係で、対策本部というか県として何らかの対応ですとか、あるいは指導、処分といったことがあるのかどうかということと、それに関連して、対策本部の今後の調査ですとか、何らかの担っていく役割ですとか、その部分でどう考えていらっしゃるかというのが一点。もう一つは、1階のお尋ねコンシェルジュの件で、部課長の皆さんがひととおり終ったようなんですけれども、管理職の方がやられるということの意味合いと、専属の方たちについては、受付の女性の方たちとの兼ね合いでいろいろ意見もあるようなんですが、そういった役割について改めて知事の考えをお伺いしたいんですが。
信州知事 田中康夫
受付の女性は小学生の社会科見学であったり、あるいは体のご不自由な方をずっとアテンドするというような形で、彼女たち4名は外部委託の契約でありますので、有り体に言うと給与条件等も県の職員と比べれば大変に異なる中で、あれだけ笑顔を絶やさず行ってくださっていることに私は大変感謝していますし、大変に高い能力をお持ちですし、むしろ職員は日々、彼女たちの働き振りを見て我が身を振り返るということを、私も含めてしなくてはいけないというふうに常に感じています。そしてコンシェルジュに関しては部課長がひととおりとおっしゃいましたが、これは再度行っていくことでありまして、と言うのは、部課長も朝等にコンシェルジュに立って、やはり職員の挨拶がいかに少ないか、…はにかんでいるのかもしれませんが…、なかなか表情に笑顔が出にくいというようなことを、多く経験したあと改めてそうだったのかという報告が私のもとに多数、部課長から来ております。同時にコンシェルジュはワンストップサービスという形で、お出でになった方に部局の枠を超えて対応する者を、そのコンシェルジュの担当者の判断で集まってもらってお話をお聞きするという形は、まだまだより充実させねばならないと思っていますので、もちろん若い職員や経験豊富な職員に担当してもらうことも必要ですし、部課長もあれで終ったということではなくて、とりわけ朝と午後と、今まで分けてきていますので、朝の挨拶の場面というものは全員、…私も時間が許すときは一緒に立ってご挨拶をしてきましたけれども…、なかなか皆、はにかんでいるのか、朝は時間に追われているのか、非常に表情がぎこちないですので、これは更に行うところだと思います。ですので、女性の4名の外部委託の方とコンシェルジュの機能というものは、それぞれ必要なものであると思っています。
それから、温泉のことに関してでありますが、私どもの一斉調査ということに準拠して、環境省だけでなく多くの県が、逆に私どもよりも踏み込んで調査や指導・監督をなさっている県も出てきております。ただ、ある意味では、これは私どもの調査と同様のことから皆さん始められていると思います。とりわけ最近起きてきているのは、水道水や井戸水を沸かしていて、本来の温泉ではなかったというような形が出てきていますので、その意味でも私たちはきちんとした成分調査を行っていくということが引き続き必要であろうということで、衛生部とも生活環境部とも話をしております。この点に関しては長野県温泉協会長の中山茂樹山ノ内町長も、長野県としての表示方法をきちんと統一して、多くの方に安心していただけるようにしていこうという点では私とも意見を同じくしていて、県がそのたたき台をつくり、一緒に早期に表示が秋の観光シーズンにはできるようにしていこうということで意見が一致しておりますので、そのことに向けて地道な作業を続けたいと思っております。白骨の件に関しましては、公正取引委員会が他の都道府県あるいは、…景品表示法っていうんでしたっけ…、そうした表示のことで本県とは異なり、大変厳しい判断や処分を他の都道府県は行っているところもあるというふうに、報道を通じて聞いております。本県に関しては引き続き、より良いきちんとした業を営んでいる方が報われるようにという観点から検討を重ねたいと思っております。
(参考)白骨温泉に端を発する「入浴剤添加問題」について
信濃毎日新聞 小市昭夫氏
一昨日になると思うんですが、しなやか会の顧問の茅野さんや仁科さんが、今まで口頭で何度か同様の趣旨の進言といいますか、されていたんですが、あの方々の言葉を借りれば、その場では分かったと、…少なくとも茅野さん、仁科さんが(知事は)分かってくれたと思うんだけれども、見ていると、聞いてもらってないんじゃないかと理解されているという判断で、今度は口頭でなく文書で要望されたということで、その席上でおっしゃったかどうか分からないんですけれども、取材に対しては、言ってみればこれは最後の通告なんだというくらいのことでやっていただかないと、言葉は悪いけれども、2〜3か月、半年を見て、また考えなきゃいけないということで、個別にお尋ねすると、例えば中央マスコミ向けのパフォーマンスではなくて県政に専従してほしいだとか、批判を含めて市町村長や県職員の意見をちゃんと聞いてほしいとか、幹はリーダーとして示しても細かいところは職員にまかせなさいとか、組織運営とか手法を巡るアドバイスだったと思うんですけれども、つまり理念は分かるけれども、理念を実現するために工夫しなさいということだと思うんですが、今回改めてどのようにその要望に対応されていこうと、…対応されるというか、キングメーカーみたいなもんじゃないんで、知事自身の問題だと思うんですが…、どんなふうに。
信州知事 田中康夫
昨日も長野放送のインタビューにお答えしましたけれでも、大変に父親としてのありがたいご助言だと思っています。お二人もおっしゃっていたことですけれども、前の県政の時代に戻そうとか、改革がいけないとか、改革の方向性が間違っているとか、そういうことではないと。まさに県民の皆の願いであるものを着実に迅速に実行していくうえで、今日(8月16日)もお目にかかっているということで、ある意味では大変に、文書をいただき、その内容を私も拝見いたしまして、その上で非常に、…何と言いますか、和気あいあいという言葉では全然なく…なんて言うと何か軽いような感じがしてしまうかもしれませんが、大変によい意味でお互いに前向きな意見を交換する時間が過ごせたと思っております。ですから今申し上げたように、改革がいけなかったり、あるいは昔に戻そうということではないわけでして、お二方もやはり、私が組織にいたことがないので、その点で組織運営、人事ということに関してご心配なさっているんだと思いますが、今、小市さんがおっしゃったことと同時に、紙面上にもありましたが、お前を支えて一緒に、逆にお前の前に立って進むような20名くらいのそういう者はいないのかと。ただ、私もお二方もお感じになっていると思いますが、その20名だけが徒党を組んでしまうようになると、何かそこだけが動くようなお話にもなっちゃうと思いますし、ですから人事はお前の信念をきちんと持って行いなさいということと、人の意見をきちんと聞きなさいということと、お二方もなかなか非常に人事は難しいものだということは苦笑されながらも、両方の謙虚さと信念と両方をきちんとうまく自分の中でもコントロールできるようにしなさいというお話だったと思います。
信濃毎日新聞 小市昭夫氏
確認なんですけれども、要望された4項目か5項目だったと思うんですけれども、この指摘そのものは耳を傾けるべき視点というか指摘だった。つまり言われているとおりだというか、そういうふうに受け止めていらっしゃるんでしょうか。
信州知事 田中康夫
他方でお二人とも、石原慎太郎知事にお目にかかって義務教育費、三位一体のことで意見交換をしたことや、全国知事会でそうした発言をすること、また、そのことを広く県内、全国に伝えていくこと、そうしたことは大いにやりなさいというありがたいお言葉をいただいておりますから、やはり長野県のためになること、そしてそれがひいては日本のためになることということにもっと力を注いでいきなさいという、ありがたい激励だと思っております。
市民タイムス 高石雅也氏
JALセールスの長野支店が先日、夏の繁忙期の空港の利用状況をまとめまして、大阪、福岡線は座席の多い便を飛ばしてはみたんですけれども、利用者数自体は結局伸びなかったということで、そのことについて一つご見解をお伺いしたいのと、それから近々、事務レベルでは空港の周辺の地元に、活性化について県の方も入られるというお話を聞いているんですが、知事ご自身はそういったご用意があるのかどうかお聞きしたいと思うんですが。
信州知事 田中康夫
信州まつもと空港は、セイコーエプソンも自社機を保有なさっていて、鳥取あるいは庄内の空港に飛行機を飛ばしていらっしゃるという中で、先日も日本経済新聞にも載っておりましたが、空港の利用時間をセイコーエプソンとしてもぜひ拡張してほしいというお話があります。この点に関してはやはり、信州まつもと空港を実際に定期便だけでなくてご利用いただいている会社でもありますし、こうしたご意見はセイコーエプソンだけではないご意見だと思いますし、また、地域の方々にそうした信州まつもと空港がより活性化するためのご理解をいただくということを、小口利幸塩尻市長と菅谷昭松本市長とともに私も先頭に立って行ってまいりたいと考えております。今ご質問のような、時期とかそういうことは、やはりこれはスタッフのいろいろな準備や判断もありますので、今日、いつというふうに申し上げられることではないと思います。
市民タイムス 高石雅也氏
地元に入ってお話をされること自体には知事ご自身も意欲をお持ちであると、そういう理解をしてよろしいんでしょうか。
信州知事 田中康夫
茅野さんや仁科さんからは、お前がいつも先頭に立って全部やっていくだけじゃなくて、部下をもっと使って、部下が先に入るとか折衝するということもしなさいというようなお話もありましたが、信州まつもと空港のことは塩尻市長も松本市長も同様のご見解をお持ちですし、私も共に行っていくところです。また、やはり飛行機というのは、ある意味では皆さんの中でも少し特別な乗り物というか、…と言うよりも、飛行機に乗るときは少し、…何と言うんでしょう、鉄道や自動車も大切な交通機関なんですが…、少し誇らしげになるというような高揚感というのが、多分皆さんどなたもお持ちだと思うんですね。その信州まつもと空港から飛行機にお乗りになる方に、そうした高揚感をもっと持っていただけるようなサービスというか、空港におけるサービスの充実ということも今、内部で随分具体的に検討しておりますので、これらも方向性が定まれば、またお伝えするところです。
市民タイムス 高石雅也氏
時間延長に関しては知事ご自身も必要だという認識をお持ちであると。
信州知事 田中康夫
客観的に言って、日本にある三種空港というものも含めた中で、最も利用時間数というのが限られている空港だということは事実ですね。それに対してセイコーエプソンだけでなくて利用航空会社から、…利用航空会社から文書が来たということではありませんが…、その客観的な事実に対して、やはりもっと使い勝手のいい空港を望まれているという方々がいらっしゃるということも事実だと思うんです。おそらくそうした中で松本市長も塩尻市長も、知事である私と一緒にこの問題に関して地元でも理解を深めていただこうということをおっしゃっているんだと思いますから。では以上です。ありがとうございました。
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