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長野県知事 田中康夫
それでは知事会見を開催いたします。
まず最初に監査委員の公募に関してであります。ご存じのように、現在、常勤の監査委員は内田雄治氏が代表監査委員として務めておりますが、体調等もあり辞意の意思が大変に固いということであります。こうした中で9月の県議会には、1人任期が満了となります教育委員、また現在1名欠員となってる人事委員、そしてまた1名の監査委員、並びに内田氏の辞任に伴う新たな1名、監査委員に関しては計2名の選任をする予定となっております。この常勤の監査委員に関しましては、住民本意のまさに監査、つまり税金を使う側ではなく税金を納める側の観点、そしてまたいわゆる内部の目ではなくてですね、まさに外部の目ということによる客観的な監査を実現するため、お手元に今お配りを申し上げましたが、長野県監査委員候補者特別選考実施要領に基づいて常勤の委員、監査委員に関して、これを公募をするということの方針を固めました。ご存じのように、監査委員の多くは当該団体の職員経験者と現職の議員であり、身内に甘いのではないかということがですね、これは地方制度調査会等においても語られているところであります。したがいまして、監査委員のあり方が問われるわけでして、またこうした中において、いわゆるカラ出張や官官接待といった公金の不正支出が相次いだ際に、必ずしもその自治体の内部事情に精通したプロフェッショナルとされてきた監査委員がその役割を果たすことができず、逆に各地の市民オンブズマンと通常呼ばれます方々をはじめとする市民の監視力によって、それらのベールに閉ざされてた部分が解明されてきたということがございます。今回8月に仙台でこの市民オンブズマンの集会というものが開かれ、私もまた以前に幾度か講演をさせていただいたことがありますが、今回もメッセージをインタビューに応じて出しておりますが、こうした中からですね、税金の使い方に関して自らチェックしたいと望まれる意欲のある方々の中から監査委員を選任したいということで、県内外から広く公募をすることとなっております。その委員の選任のプロセス(process:過程)に関してもこのように、いわゆるガラス張りにさせていただくということが望ましいのではないかと、このように考えております。でありますからして、外部の目による客観的な監査の実現、あるいは委員選任のプロセスをもガラス張りと、とりわけ監査委員ということに関してはしていく部分が必要ではなかろうかということであります。
続きまして、ご存じのように、長野県はいわゆるヤミ金融業者というものに対しては、いささかの自負ではございますが、他の都道府県や自治体よりもですね、先駆的に取り組むということを行ってきております。これは、とりわけ生活環境部が部長の大塚あるいは生活文化課の課長の田野尻をはじめ、あるいは本日も出席しておりますが消費者係の職員が大変に地道なだけでなくですね、積極的に弾力的に「ヤミ金110番」という形で行ってきております。しかしながら、皆さまもご存じのように、これは長野県警が把握している限りでは県内でのこの被害というものはございませんが、いわゆる指定暴力団の山口組系の五菱会と呼ばれるところがですね、法定利息を大きく上回る利息を(直接)受け取るというような形でなく、その後、警視庁などの調べでですね、こうしたグループがかなりの金額というものを利息として受け取り、またそれを銀行の口座等に振り込ませる形でいるという事実がございます。こうした中でやはり金融機関というものは、これは極めて企業市民としての高い倫理が求められるわけでございまして、現実に例えば振り込みの文書等があってですね、その口座が記されているような銀行口座と、現実に被害が出た場合に、やはりその銀行口座を停止をするということも、また本来の善意であるはずの市民の被害を、振り込もうとしてもそこの口座が閉ざされていれば振り込めないわけでございまして、これは必要なことであります。あるいは、今後これは国のレベル、あるいは司直のレベルもあるとは思いますが、現実にその口座を凍結することによって、口座は通常ご存じのように、皆さまのご家族で、突如いくつかお持ちの口座を、特にご高齢の方等がご家族にお教えにならずにですね、お亡くなりになられたりしますと、これは金融機関の財産となっていくと。必ずしもその親族に死んだかどうかも金融機関は確認できないので伝えてはいかないわけですね。いわばスイスの銀行と同じような状況と。亡くなってしまったりした場合に、天寿を全うされる形でですね、これが親族等の財産分与の対象にならずに、金融機関がこれをいわば利益としていくという形があるわけですね。これは大きな問題だと思いますが、とりわけこうした閉鎖されたヤミ金業者の口座の金額というものがそのまま放置されるのではなく、これは今後ですね、幾ばくかでもその被害に遭われた方々にですね、やはり国の段階においてですね、きちんと再分配、再返還するというようなことが高く望まれると思いますし、そのことに公共であります金融機関というものはですね、積極的に協力しなくてはならないと思っております。それは現実にはそのヤミ金業者の口座というものが、金融機関のですね、必ずしも閉鎖という形には至っていないという現実がございます。こうした中で、金融機関に対してヤミ金融業者の口座に関する適正な対応を求める依頼文書というものを、長野県ではヤミ金融被害者救済緊急対策会議の構成団体から具体的に報告のあったヤミ金融業者の銀行口座に関する情報をもとにですね、11の金融機関、該当する金融機関の本店あてにですね、ヤミ金融の銀行口座に関する情報をベースにした調査をきちんと実施することと。また即座にその銀行口座の閉鎖等を行うべきであると。さらには、先ほど申し上げましたようなことをですね、協力をして被害者への返済に充てていくというようなことを望むということ。またその実施状況をですね、口座を閉鎖したか、どのような形かということを、やはり企業市民である金融機関が公に伝えるべきであろうという、強く要請をする文書というものを、これは長野県知事として出させていただこうと思っております。(金融機関に対し、ヤミ金融業者の口座に関する適正な対応を求める依頼文書を送付します) これに関してはですね、やはりこのことを申し上げてもなお迅速なご協力をいただけないような金融機関というものは、私は、金融機関は企業市民でありますから、これらを公表していくというようなことも考えていかねばならないと思っております。こうしたことをすると、金融機関の側から訴えられるのではないかというようなことを懸念される司法関係、弁護士の方というのもいらっしゃいます。ただ、私たちが守るべきは誰なのかということです。金融機関を守るのが行政なのか、市民を守るのが行政なのか、もちろん振り込んだという側にヤミ金融というものに手を出してしまったという、あるいは今後人生の糧としなければいけない部分は、それはか弱き市民とてあるかもしれません。ただ、それらの市民が振り込んだ口座というものが、今後も振り込む形で口座が継続するというような形、あるいはその閉鎖した口座のお金というものがそうした被害者へと還元をされないというような形というのは、これは由々しきことでありまして、私はやはり長野県としてはこの文書を出すと同時に、今後これらに関して積極的なご協力がいただけない金融機関というものは広く県民の皆さまにお知らせをする義務が私どもにはあろうと思っております。それに対して金融機関の名誉棄損であるというような訴えが起こされるとするならば、それはむしろ、もし市民社会が健全であるならば、あるいは表現者と呼ばれるマスメディアの表現者の中でもプロフェッショナルを自認されるマスメディアの方々というものが的確に機能しているのであるならば、むしろそれはとがめられるべきは、そうしたことを名誉棄損だとおっしゃるような、あるいは迅速に対応しない金融機関であろうというふうに私は思っております。
それから、いわゆるサンタプロジェクト(外国籍児童就学支援基金)というわけでございます。これはSchool
Attendance Support Project for Non-Japanese Children To Offer
Aidという名称でございます。外国籍の児童に対しての外国籍児童就学支援基金というものが昨年度から発足をいたしました。これは皆さまご存じのように、ポルトガル語をはじめとする、長野県には2万人近いブラジル国籍の県民がおられて、それらの中の児童で約4分の1の、就学年限にあたる児童の約4分の1は必ずしも私たちの長野県にある国公私立の小学校・中学校へと就学をしていないという憂うべき現状がございます。様々な恐らくは理由があるわけでして、他方で、ポルトガル語で行っている独自の学校というものには、これは行政が直接お金を出すことは日本の法律の制約上できないという中で、多くの企業や団体の方のご協力を得てサンタプロジェクトができて母国語教室等への支援と、あるいは外国籍児童の就学援助金という形を行っております。こうした長野県内の取り組みが評価されて、先日も私がある意味では代表ということだと思いますが、南十字星勲章というものをブラジル政府からちょうだいしたわけで、これは長野県民全体に対しての勲章であろうと思っておりますが、今年度もこの募金活動を進めてまいります。ぜひ皆さまの報道においても、紙幅やあるいは時間の余裕がある時にこのことを取り上げていただけることを切にお願いをいたします。
続きまして、松本空港ターミナルビルの社長も現在私は務めているわけでございますが、松本空港で夜空のビアガーデンというものを8月22日の金曜日17時30分から20時まで、松本空港ターミナルビルの3階の屋上展望デッキの方で行わせていただくところでございます。これは資料は松本青年会議所と松本空港ターミナルビルディングが配る形になっておりますので、お手元にはあるいは届いていますでしょうか…、という形でございます。非常勤取締役の杉野正氏にも協力を得て、このような形を行いますので、ぜひこれもまた告知をいただければ大変幸いでございます。
明日は大変台風が近づいてるというような形の中で、便の運行、あるいはイベントを、ご存じのように福岡で行うわけでございますが、どのような形になるか、また今後判断をするところでありますが、天候が許せば明日、松本市長と塩尻市長らとともに松本空港から福岡へ向かいまして、明日は福岡の旅行業者の方々、先般も既に長野県が行ったところですが、地元の首長の方も入れて旅行業者の方々に長野県をデスティネーション(destination:目的地、行き先)とするですね、旅行に関してのアピールをいたします。翌日の土曜日は、昼の時間帯に福岡の市内において日本エアシステム、日本航空グループの客室乗務員も参加をして、松本便あるいは長野県の観光ということに関してのアピールをする予定となっております。その後、私は前回に続いて福岡のラジオ局の方にも番組に出演させていただいて、長野県の観光等に関してお話をさせていただく予定になっているところであります。
発注技術等検討委員会というものが開かれたわけでございます。この時に樋口委員長から、私どもの長野県の事務局が提出した書類に関して、人間の顔がおよそ見えないと、表面をなでただけの調査ではないかという厳しいご指摘をいただいておりますし、樋口委員長のみならず、その他の委員の方からも同様のご発言があったということで、これは長野県にとどまらないと思います。恐らく政府の出す書類も各地方自治体の出す書類もですね、大変に安価な金額で、繰り返し申し上げておりますが、例えば外郭団体の委員会に関しても、決して人間に身分の差別があるわけではありませんが、ヤマト運輸の中興の祖である小倉昌男さんも1日5時間、6時間の議論をいただいて、長野までお越しいただいても、ご高齢でありますが県はグリーン車の費用も出しておりませんし、そして13,500円という金額で丸1日を費やしていただき、また昼食代とてご自分で負担をいただいてるわけでございます。これは繰り返し申し上げておりますが、私と県議会議員の方のお給料というのはほぼ200万少々くらいしか違わなくなってきております。私も大変な金額をいただいてると今でも思っておりますが、やはりこうした方々が、県内外の方々が長野県から閉塞した日本を変えようということでご努力いただいてる。これにやはり応えられるだけの事務局の体制、私どもの県職員として事務局がかなえられないならば、廃棄物の場合に行いましたように事務局を外部に設置するということも、今後下水道等をはじめとしてですね、私どもは考えていかねばならないことでありますが、今回このようなおしかりをいただいた委員長等がですね、その時に提出をしようとした書類に対して、これは事務局側が作った書類で議論をしてほしいというようなことを職員が述べたということでありまして、これは大変に委員に対して申し訳ないことであろうと思います。やはり行政側が作った書類が無びゅう性がないとか的確であるということが大きく今問われていて、それがまさに監査委員の外部からの公募ということの判断にもなってきてるわけであります。この中でご存じのように、私は予定入札価格というものの非公開と、これはすべての領域、すべての金額においてということを、これは発注技術等検討委員会もおっしゃってることで、私はこの点に関しても公共工事入札等適正化委員会の鈴木委員長にもお目に掛かって、その形で進めさせていただくということをご相談しご了解をいただこうと思っておりますし、また同時に、ご存じのように、公共事業の入札と告示はされるわけでございますが、この入札もあらかたが終わってしまった中でトライアルの期間としてこのことを始めても問題なわけでございまして、この入札に関しても事業者の方々の仕事を滞らせるという意味ではなくてですね、早急にこのことは判断せねばならないと思ってます。そして同時に、県の職員の側にこの予定入札価格をいずれかの人物の接近や団体の接近によって教える、あるいは自ら教えるというようなことを行った場合の厳しいペナルティ(penalty:罰則)と、そういうことを行わないというきちんとした宣言を職員、私を含めてですね、行わねばならないと思いますし、そうした口利きがあった場合のその具体的公表ということも行うということのもとで早期にこうした発注技術等検討委員会での議論というものを実現したいと思っています。
もう一つ、前払い金というものがございます。ご存じのように、公共事業の場合には入札で落札をした段階で、その金額のいくらでしたっけ…、3分の1くらい? 4分の1…? 4割ですか、4割が即座に払われるんですね。これがですね、大変失礼な言い方をすると自転車操業のようになっていくわけでございます。これは大きな問題です。民間では考えられない。仕事の契約した途端に4割お金が入ってくると。これに対して、私は前払い金の制度というものをやめねばならないんじゃないかということを繰り返し思ってまいりましたし、職員にも述べてきたところでありますが、大変に私が意を強くしたところは、今回オブザーバーという方々が土木建設業の方々から応募なさった方々がなっております。これは多く私どもの土木部をはじめとする事務の職員が応募書類を見て選考をしたものに、何人か私も判断をして、こうした意見が貴重ではないかという方が入っております。土木部をはじめとする現場の職員の判断によって選ばれたこの委員の方々の大半が、前払い金というものをやめるべきだと。前払い金というものをやめボンド制と、いわゆる逆に預け金、保証金を入れるということによって工事保証金をきちんと取ると。そのことによって、意欲の真にある業者が残るというようなことを、これ業界の側からオブザーバーでの発言が幾人も続いてるわけでございます。しかしながら、これに対して大変に残念なことに、私どもの職員の側はボンド制じゃなくて、前払い金がいかに有効であるかというようなことを述べたということでありまして、この記録がまだ私の手元に、求めておりますが、来ておりませんので、大変残念なことであります。知事のもとには記録というものは即座に来なくてはならないということを職員に、とりわけ係長以上の職員に私は述べたいと思いますが、前払いをしてきていることのデメリット(demerit:欠点)ということが、残念ながら私どもの委員あるいはオブザーバーで参加なさってた業界の方々の倍はいるであろう多くの職員から一言も出なかったというもの、大変残念なことであります。これは私のもとにも土木建設業の方々から、むしろ一番啓蒙を行うべきは県職員ではないかという意見が厳しく届いております。この前払い制度をやめるという方向でですね、早急に判断をし、鈴木委員長にもご相談・報告を申し上げたいというふうに思っております。
続きまして、先般、総務省側と長野県側との住基ネットに関しての討論会(住基ネットのセキュリティに関する公開討論会)というものが行われました。あの時も申し上げましたが、総務省側の委員の方がハッカーは世界に12人しかいないから大丈夫という意見は、大変に科学的な根拠というものはこういうことであったのかという大変な深い感銘を受けたところでありますが、同時に長野県側は6名の委員の中から4名が出席いたしましたが、総務省側は確か12人か13人の委員がいらっしゃる中から3人の委員がお出になって、1名は直接の委員ではない、たぶん事務局であられよう総務省市町村課長の井上源三(げんぞう)さん、もとい井上源三(もとみ)さんという課長が自ら4名の中の1人にお座りだったというのも大変に興味をそそられたところであります。委員の方が最初に、「今日は私たちは被告としてこの席に座ってる」っておっしゃったのは、それは一体どのような意味であられたのかなと。あるいは、「ほぼ満足な状況だ」というこの「ほぼ満足」という抽象的な言い方というのも、やはりこれが21世紀の脱物質主義の社会における科学の新しい言葉の用い方かなと感じいったところでございます。一点ですね、住基ネットは200億円、少なめに見積もっても約200億円近い費用がその維持に掛かっていくと言われているわけでございます。300億円とも言われております。これは自治事務ですので市町村が今後負担をしていくということであります。市町村の財政が厳しいと言われてる中で行われていくということです。
もう一点これは『週刊SPA!』にも書いたところでございますが、住基カードをひとたびお持ちになると全国どこでも、いつでも…、いつでもにはならないですかね、窓口が開いてる時でしょうかね、住民票等を取り出すことができますが、ここで一点、ぜひ皆さまの報道の中でもあまり触れられていない点がございます。住基カードは各市町村による発行でございます。ですので、長野県から県外に行くのみならず、長野県内で他の市町村に移った場合にも500円を出して買い求めた住基カードは使えなくなるということです。住基カードを発行するのに約2,000円ほど掛かると言われておりますが、買い求める方が少なかろうということで、国は1,500円ほどを市町村に対して交付税措置するので発行しなさいと言われておりますが、長野県内の120の自治体で発行を予定してる枚数は人口の約1%台。全国レベルでいっても約2%台ということであります。先般もご覧いただいたように、小さな町村では6枚とか10枚の発行予定というところがあるわけでございますね。今でも、例えば転出入される場合に、今お住みの市町村の役場あるいは支所等に行かれて、そしてその場において水道等をはじめとする様々な転出入の手続きもオールインワンでできます。そしてその用紙を持って新しく転入する場所に出掛けるという、2回役場に行くという形でございます。住基カードを発行する場合には、これは本人確認もありますので、まずカードを発行してもらうのに最低3回は役場に出掛けねばならないということでございます。そしてこれが転出をした場合に、新たな場所でまた500円を出して住基カードを作り直すためには、転入の1回の手続きだけでなくて、さらに最低でももう1回足を運ばねばならないというような形になってるわけでございまして、このようになりますと、大変便利と言われてる住基カードは、恐らく転勤をなさるような方々にとって福音と言われてきたんですが、転勤をなさるような方々にとっては福音の逆であるという事実があるわけでございます。
もう一点あの中においてはですね、国の言うことだから聞きなさいというような上意下達、無びゅう性というようなものを色濃く感じましたが、そう言いながら、ファイアウォール(firewall:外部からの不正な侵入を防止するシステム)、つまり国が監視をしてる、ラスディック(財団法人地方自治情報センター)側で監視してるのは国や県の部分であって、市町村の側のファイアウォールの部分も含めて、それは市町村の責任において管理していきなさいというお話でございました。そして市町村の責任においてそのファイアウォール等が完ぺきであるかどうかをチェックしなさいと、4名の委員の方がおっしゃっておりました。しかしながら、市町村には現実にはそうした力量はなかろうということもおっしゃってるわけでございます。そういたしますと、その市町村あるいは都道府県をよい意味でも悪い意味でも監督・管理をしてきた総務省、国の側がそうしたことは安全であるとおっしゃるならば、(国がシステムの管理を)行うべきではなかろうかということを県の委員は述べてたのだと思います。その場合には県の委員も協力をしようと、長野県も協力するように働き掛けようというようなニュアンスをおっしゃってたと思います。しかしながらこれに関して、既に公認会計士…、新しい脱物質主義の時代では公認会計士も科学的な知識を大変に必要とされるのであろうと思いますが、公認会計士をはじめとする監査を行って問題なしという結果が出たというようにお話になってたかと思います。それに対して長野県側の委員は、ならばそれはもう一度やり直すべきではないかというふうに述べた時に、そのような形を採るとですね、個人情報等のプライバシーを漏えいする、逆に公開されることになろうと言ったわけで、県側の委員は、ならばそれは客観的な第三者を双方が認める人を立てて、密室ということではなくて、その立ち合いのもとに選挙の立会人がいるように行って、そこで起きた内容というものをプライバシーには配慮を加えた上できちんと公表するということで、そうした実験を行うべきではないかということを述べられたんだと思います。実はこれは、私どもの録音テープを採録をいたしたものがございまして、情報政策課のメンバーが多く徹夜で行ったわけでございますが、東京大学の学者であられたところの安田委員という方がこのように言ってらっしゃいます。長野県側の委員の清水委員がですね、「我々は今の現状に問題があると考えてるので、その具体的な公開の仕方というものに関して配慮というか問題はあると。配慮をした上でペネトレーションテスト、侵入実験というものはぜひやるべきであると思っています」というような発言をしております。これに対して安田委員が「正確に申し上げますと、問題があるという状況では必ずしもありませんが、監査は必要であるという状況であり、またペネトレーションテスト、侵入テストも必要な状況というのは正しいと思います」というふうに述べてるんですね。ですから、その必要性を委員が認めたということで、それに対して櫻井委員が、「ならば先ほどからここで議論をしてるように、公開で何らかの形でテストしましょうということに私も賛成である」と。「そのことをお認めくださっただけでも今日の成果があったと思う」というふうに述べております。私は把握いたしませんが、その後、総務省側は当初予定してなかった会見を急きょ設営されて、その場でそうしたことを行う用意はないし、行う必要もないというようなご発言をなさったというふうにも聞いております。手元に正確な発言録がありませんが、恐らくそういうことをおっしゃってると。そうすると、その公開の討論会の場でおっしゃった委員が、とりわけ総務省が委嘱をして行ってきた委員が言った発言と、委員ではないにもかかわらず公開討論の場にご出席なさった課長のおっしゃった発言に齟齬(そご)があるということでございます。長野県はやはり委員からの報告を受けてこのような討論会の場も求めたわけでございまして、このようなことを、プライバシーに配慮した上で先ほど申し上げたような形で実験は十分可能であろうと。そのことは早急に求めるところだと思います。何か実験をすると具体的に怖いことがあられるのかなという気もいたします。非公開で行われたという、既に公認会計士等で行われたという内容もこのように述べられているわけでして、「実施の範囲では…」、限定でございますね。「実施した範囲内では直接の脆弱(ぜいじゃく)性は発見されず」と言ってるわけでして、なかなかいろんな限定用語がついているなという気はします。
一番大事な問題はですね、200億円もの維持費が掛かるであろうと言われてる住基ネットシステムは、同時にそこで何か住民に被害を与えるようなことが起きた時には、それは総務省や国ではなく市町村の責任においてそのことに対処せよと。つまりは損害賠償というようなこと、あるいはそれによって起きるようなことをです。100万文字が入るカードであるということをおっしゃってる住基カードというものは、現在、住所や生年月日や名前と性別といったものだけで100万文字になるという人は、これはなかなかいないわけでございまして、住所が移って仮に100回引っ越しをしたという形でも100万文字にはならないでしょうから、住基カードにはその他どのような情報が入るのか。既に片山虎之助大臣が国会で述べているように、警察情報というものは住基ネットシステムの中で想定されるものだとおっしゃっております。これはぜひ長野県内の市町村長の方々、市町村会議員の方々、つまり税金で生活をしている職員も含めて、特に職員からそのような危ぐが出てるというのはそこであろうと思います。税金で生活をさせていただいている我々の側からすると、県は真ん中の場所にございますが、市町村が今後この問題に関してすべての責を負うということです。なぜならば、市町村が望んで作ったからだと言ってるわけです。しかしながら、市町村のどこが望んだのですかというと、市長会や町村会等でそうした意見が挙がってきたというふうに総務省はおっしゃっていましたが、具体的にどのように出てきたのか。往々にして行政というのは誰か匿名性のものがそうした方向性のものを書いてですね、書類としてその場で良しとするという形があります。いずれにしても、この市町村が自己責任において行っていくとおっしゃるならば、それだけの覚悟を長野県のみならず全国の自治体がお持ちであろうかと。現に総務省の発表で800を超える市町村がインターネットにもつながっているというお話であります。ですから、これは私は平行線というよりも、委員の側がひとたび公開討論の場でお認めになったことがですね、その後の会見という場所において否定的見解を述べられているということでなかろうかというふうに思います。いずれにしても、住基カードが2%ほどしか出ないということは、ひとたび500円払っても、またさらに500円払って作り直さねばならないというところとつながっているのかなという気がいたします。
ほぼ以上であります。ご質問があればお受けいたします。はい、どうぞ。そちらの方。
信濃毎日新聞社 田中陽介氏
信濃毎日新聞の田中と申します。
長野県知事 田中康夫
フルネームでお願い申し上げます。
信濃毎日新聞社 田中陽介氏
田中陽介と申します。
まずヤミ金口座の、ヤミ金融業者の口座の閉鎖について要請を行うということについて二点ほどお聞きしたいんですが、まず一点は、これは事前にですね、金融機関であるとか監督官庁なりとですね、こういう要請の依頼文書を送付する前に何らかの擦り合わせはされたのかということとですね、もう一点は、これは前回の第4回目の県の対策会議の会合の中で長野財務事務所の方の担当者の方が、事務所を通して口座閉鎖を指導したり、命令したりということは越権行為になるのでということで慎重な姿勢を示されていたわけですが、今回のものというのは、特にそういういう財務事務所などを通さずに、県の方から直接金融機関に協力のような形でお願いをするということであるのか、それとももうちょっと強いニュアンスで要請しているということなのか、そのへんのことをお聞きしたいと思います。
長野県知事 田中康夫
行政用語で協力と要請がどう違うのかとかっていうことは私は詳しくは知りませんが、今、田中さんがおっしゃった範囲で言うと、協力というようなニュアンスではなくですね、やはり要請をするということだと思います。これは私の方からも生活環境部に指示をしてですね、そのように述べております。他の市町村でもそうした意向のところが県外ではあられようかと思います。越権行為とかって言いますけども、私の民主主義というのは、結果としての民主主義がもたらされなければいけないわけでして、もちろん私たちに法的な権限はないかもしれません。でも私たちが、例えば佐藤雅義(軽井沢)町長と出した「マンション軽井沢メソッド宣言」もそこに法的な実効性の効力というものはありません。「『脱ダム』宣言」もそうです。けれども、それは権限が越権行為だからといって言わなかったことがこの700兆円の借金の日本にして、これだけの閉塞感を市民が味わっているわけでして、やはり私はその金融機関というものは、少なくとも国から認可を受けてですね、免許制で行っているわけですよね。そこに対してやはり市民から税金をちょうだいして市民のために仕事をする長野県が言うことに何らの問題があろうかと。それが越権などとおっしゃることは、それこそが非常に古い演繹(えんえき)法だと私が繰り返し述べております。私たちは演繹(えんえき)法の古い形ではなくて帰納法を行うと述べているわけですから、このことに関してはきちんと述べるし、これは市井の反論の場のない市民ではありません。金融機関というのは、信用組合等も含めてですね、それは大変に大きな組織で、守られてきた組織であります。それらの組織がヤミ金融で悩まれてる方々が振り込んだ口座を、その後も被害者を出すことにですね、加担を結果としてするということは、それこそが犯罪行為なんじゃないでしょうか。そしてそのような金融機関に関して私たちがものを申すのではなく、当たり前のことを県民の代表として私たちが申し上げる、あるいは私が申し上げるということはですね、少なくともとがめられることではないと思っております。もし私のこのようなことがとがめられるというふうに報じられたり、あるいは市民がおっしゃるのならばですね、あるいはそれが今の日本の民主主義の現状なのかということになりますし、それが逆に名誉棄損であるなどといって訴えるような金融機関が出現した時に、それこそが一人ひとりの市民がそこでどう判断するかということがよい意味で問われるわけでございます。私は名誉棄損であるなどというふうにおっしゃる方が、少なくとも成熟した民主主義の社会の中の企業市民であるならば、一金融機関たりともあり得ないであろうということを確信するところです。
その他の、はい。後ろから2番目の方。
信濃毎日新聞社 島田誠氏
島田誠と申します。信濃毎日新聞です。
道路整備のことでお尋ねしたいことが一点ありまして、先日、中部縦貫道のですね、期成同盟会では、出席者の方からは田中知事には会長を辞めてもらった方がいいんじゃないかという発言があったようですが、今日はその中部縦貫道の方ではなくて中部横断道の方の話を伺いたいのですが、中部横断道は現在一部は施工命令出てますし、一部、佐久南から八千穂までですか、そちらの方は確か整備計画区間になっていたと思いますが、その他は基本計画だけでまだその上の段階にはいってないですけれども、今ですね、公団の民営化論議などがありまして、非常にそのあたりのまず整備区間については国がやるのか公団がやるのかわからないと。その先については造るのかどうかも全く不透明であるという状況ですけれども、これについては県もですね、期成同盟会にも加盟されてますし、知事も顧問をされていらっしゃるので、県としてどのようにこの中部横断道の整備に取り組まれるのか、その考え方を聞かせてください。
長野県知事 田中康夫
小泉さんの改革の一個なわけでして、小泉さんがその後、昨日も何かタウンミーティングで、大変に抵抗があればあるほど私の改革は本物だっていうようなことをおっしゃったっていうけど、私、一個不思議なのは、改革、改革ってあれだけおっしゃってる方に国の霞が関の方々が反旗を翻してる方や抵抗する方がいないってこと。長野県の職員は大変によくやってる職員が増えてきてはおりますけども、普通、役人というのは前例を変えていくことにもう本能的に抵抗をするわけで、小泉さんの改革っていうのに対して役人が抵抗していないで、むしろ歓迎しているというところに、その改革は本物なのだろうかどうであろうかっていうことが大変問われるところでございますですよね。その意味では、先日の福山哲郎氏が、民主党の参議院議員ですけども、都知事選に都議会議員が大挙して押しかけて来る都知事と、県議会議員が必死の思いで引きずり下ろそうとする県知事と、それぞれ改革があるというようなお話がありましたけれども。
佐久南までに関してはですね、実際に今工事をしているわけでございます。それ以南に関しては、今後国や道路公団なのか国が考えることで、それが提示されておりませんから何ともあれでございます。ただ、私としては現在のこれだけの厳しい財政下の中で、先日の全国知事会議の場でもですね、不思議な文章でございまして、「予定や計画の路線は全部滞りなく実行せよ」っていうのが2番目に書いてあったんですね。1番目に、「ただし現下の状況を見て見直しを行うべきである」っていうのが書いてあったんで、私は慮って、ああ、見直しを行うべきであるというのは大変に慧眼(けいがん)なご意見で、勇気あるご発言を幹事の都道府県もご賛同なさって、でもどうも今の皆さんのご発言を聞いてると、「予定や計画は全部実行せよ」とおっしゃってるから、そちらをきちんと書いて、「そしてそれの後のものに関しては今後慎重に勘案する」っていうふうにお書きになる方が論理的に皆さまのご意見じゃないでしょうかって申し上げたんですが、ほとんどご反応がなかったでございますけれども…。私は恐らく小泉さんは藤井さんという(道路公団)総裁をすぐにはお辞めさせにならないで、世論が高まった段階でお辞めさせるという、何でございますか、ハンセン病の時と同じようなドラマを、メイクドラマをなさって、その結果、予定も計画も全部造るっていうようなお話をお付けになるのが根回しや調整っていうことになるんじゃないかと。そうなるとよろしくないなと危ぐしてますけども。佐久南までの区間は工事しております。佐久南以南に関しては、これはやはり長野県は、長野県の財政だけでなくて日本全体の財政ということも考えた中でですね、考えねばならないと思っております。
中部縦貫道に関しましては、何か私が会長をやってるのはふさわしくないというご発言が国会議員の方々から続出したということが確か信濃毎日新聞にも大きく載っておりました。岐阜の選出の国会議員のみならず長野県選出の国会議員も、あるいはそのようなニュアンスをおっしゃっていたということなので、近く期成同盟会が地元の市長をはじめとして知事室にお越しになるというお話でございます。その場でも何かそのような退陣要求が出るのかどうなのか、私はそれ以上の情報を持っておりませんが。長野県選出の国会議員の方々もそのようなお気持ちであるならば、それは県民が選ばれた国会議員のお気持ちというものをある程度は尊重するということも、私にあるいは県民が望まれてるのかなという気はしますが。
中部縦貫道、中部横断道というような個別の話ではなくてですね、今の高速道路の建設の計画、予定でいいのかということを私は思っております。他方で私は、例えばもう少し大都市圏における道路を、フランスのパリに見られるような形で計画的に設けることは、住民の理解を得るということは必要でございますが大事な観点だと思います。ロンドンの町がそうした道路交通網というものが滞ってるということがパリとの大きな違いになっていますから。
その他のご質問を受けます。はい、一番後ろの方。
共同通信社 伊藤豪氏
共同通信の伊藤豪です。
住基ネットに関してもう一度ちょっと確認したいんです。公開討論会の内容をですね、自治体に対して改めて説明をする機会を設けるおつもりがあるのかということと、あと離脱の判断について、町村会等から協議をするように求められておりますけれども、判断する前に協議をなさる予定であるのか。もしくは、その協議をする予定があるということならば、大体いつごろを考えていらっしゃるのかお伺いします。
長野県知事 田中康夫
まだ総務省側が公開討論の場と会見の場でそのように異なることを述べておられますので、まだどのように判断をしていくかということは全く申し上げる段階にないなと思っております。ただ、いずれにしても私は今日この会見の場で繰り返し申し上げておきたいのは、市町村が今後大変な想定し得ぬような責任を負うものが住基ネットであると。国の側は責任を何らというか、負わないと。なぜならば、市町村が望んで懇願したから国は作ってあげたのだということを、やはり県内120の市町村長は真剣にお考えになるべきだと思います。阿智村の岡庭村長が先般要請の文章を私に手渡されたのも、やはり岡庭村長はそうしたことを的確にですね、把握されていればこそだからだと思います。
その他のご質問。はい、どうぞ。
おたく評論家 宅八郎氏
おたく評論家の宅八郎です。主たる表現活動の場はウェブ「宅八郎の復讐山脈」です。よろしいですか。
長野県知事 田中康夫
どうぞ、もちろん。
おたく評論家 宅八郎氏
はい。あなたの手続き主義的なやり方に従って経営戦略局とあなたの自宅に資料を送付しましたが、それはご確認いただけましたか。
長野県知事 田中康夫
ちょうだいをしております。拝見をいたしました。
おたく評論家 宅八郎氏
そうですか。その上で、前回ですね、当時単行本にした際にも訂正の必要はないし謝罪の必要もない。それは今回でも同じであるということをおっしゃってましたけど、お考えにお変わりはないですか。
長野県知事 田中康夫
ございません。
おたく評論家 宅八郎氏
ああ、そうですか。なぜですか。
長野県知事 田中康夫
なぜですかって、考えが何らか変わる場合にはそこに今までと違う形で理由というものが生ずるでありましょうが、私はその必要がないと思ってるわけですから。
おたく評論家 宅八郎氏
じゃあ具体的に言いますね。この記事全体に関しましては、論評の範囲ですからどのようなことをお書きになっても構わないと思ってます。それはいいですよ。まあ、僕としては勘の悪い批評家の文章だということで許してさしあげましょう。しかし…、
長野県知事 田中康夫
ありがとうございます。
おたく評論家 宅八郎氏
はい。
長野県知事 田中康夫
お褒めの言葉をいただき。
おたく評論家 宅八郎氏
しかし、事実関係に関しては誤認があればこれは問題です。「宅八郎という名の人間の喜劇もまたその点に依存するのではあるまいか…」。ご覧になったということですから、ここで繰り返し読むことはしませんけれども、ある親しい理解者は以下の助言をしたということが書かれてるんですけれども、そういった助言をしたという事実はありませんし、僕自身が、いかなる心構えで臨むべきかなどという質問をそのある親しい理解者にした事実もありません。なのに、こう書かれていらっしゃるのは前回と回答は同じですか。つまり、アドバイスの認識が要するに受けた側とした側の認識の違いだということですか。
長野県知事 田中康夫
今、何とおっしゃいました。いかなる…、何でございましたっけ。
おたく評論家 宅八郎氏
はい。いかなる心構えでテレビの記者会見に臨むべきかと彼に尋ねられて…、僕ですね、彼というのは。それで…、
長野県知事 田中康夫
そのような一字一句そういう表現をなさったということは、それは私の文体ではございますから。
おたく評論家 宅八郎氏
はい。それで、はがきを盗みましたということを書いているんですけれども、これをご覧になりながら話しますか。それとも…。
長野県知事 田中康夫
冒頭に申し上げ、通常知事会見は1時間でございまして、本日11時半くらいまでを本来予定しておりますが。はい、どうぞ。
おたく評論家 宅八郎氏
はい。
長野県知事 田中康夫
あとその他にご質問のあられる方はございますか。本日。よろしゅうございますか。はい、どうぞ。
おたく評論家 宅八郎氏
いいですか。
長野県知事 田中康夫
どうぞ、お続けください。
おたく評論家 宅八郎氏
それを改めて見て問題ないと思いませんか。
長野県知事 田中康夫
どこの場所でございましょうか。
おたく評論家 宅八郎氏
じゃあ、具体的に言います。無実の人間を刑事事件の犯人だというようなことを決め付けていて問題ないと思いませんか。
長野県知事 田中康夫
はい? 無実の何でございましたでしょうか。
おたく評論家 宅八郎氏
郵便物を盗むということが書かれてるわけなんですけれども、僕にそういう嫌疑が掛かっていたのは事実ですが、それをあなたは無実の人間を犯人だと決め付けるようなことをしていらっしゃっていて間違ってると思いませんか。
長野県知事 田中康夫
いや、だって、「そのように叫び続けてこそおたくの面目躍如ではなかろうか」って述べてるわけでございますね。
おたく評論家 宅八郎氏
はい。
長野県知事 田中康夫
ええ。
おたく評論家 宅八郎氏
それで。
長野県知事 田中康夫
で、「その助言を一笑に付すと、団塊の世代が生み出したへんたいよい子よろしく、エイトマンの格好でおちゃらけな記者会見を行うことで逃げ切ろうとしたのだ」というふうに書いてあります。
おたく評論家 宅八郎氏
刑事事件って書いてありますよね、その前段と一番最後の方に。
長野県知事 田中康夫
どこでございますか。刑事事件…、
おたく評論家 宅八郎氏
刑事事件となるやもしれぬと書いてありますよね。
長野県知事 田中康夫
「…となるやもしれぬ状況に陥った際、如何なる心構えでテレビの記者会見に臨むべきかと彼に尋ねられて」って書いてありますね。
おたく評論家 宅八郎氏
はい。これ問題あると思いませんか。
長野県知事 田中康夫
だから具体的にどこが問題なんでありましょう。
おたく評論家 宅八郎氏
刑事事件の犯人だっていうふうに決め付けてるわけですよね。
長野県知事 田中康夫
いやいや、なるやもしれぬ状況ってここでは書いてあるわけでございます。
おたく評論家 宅八郎氏
というのは、それやもしれぬということであれば何を書いてもいいということですか。
長野県知事 田中康夫
いや、だから、なるやも…、決め付けているんでございますか? これ。
おたく評論家 宅八郎氏
それではちょっとお聞きします。
長野県知事 田中康夫
表現センターにいらっしゃる方々にあらかじめ申し上げますと、コピーがないので、現在宅八郎さんからご質問の部分は、これは『週刊SPA!』という扶桑社が発行している、フジサンケイグループの扶桑社が発行している1992年5月20日号というのに、私が『神なき国のガリバー』という連載の第95回として書いているところでございます。
おたく評論家 宅八郎氏
じゃあ、やもしれぬということであるから問題ないということですか。
長野県知事 田中康夫
いや、ですから繰り返しますが、私は改めてこれお送りいただいたので拝見をいたしましたが、私が何かこれに関して、訂正っておっしゃったんですか、謝罪と…、
おたく評論家 宅八郎氏
はい。謝罪と訂正ですね。
長野県知事 田中康夫
謝罪や訂正を行う要はないというふうに認識しておりますが。
おたく評論家 宅八郎氏
なるほど。じゃあ、例えば無実の人間を犯人だって決め付けても構わないってことですね。
長野県知事 田中康夫
だから、その無実とおっしゃる意味がどういう意味なんでございましょう。
おたく評論家 宅八郎氏
僕自身は…、
長野県知事 田中康夫
ですから、私は申し上げましたが…、
おたく評論家 宅八郎氏
僕自身は、はがきを盗むようなこと…、
長野県知事 田中康夫
宅八郎さんという方は、宅八郎さんはそれぞれ反駁(はんばく)をする場というものが保証されている、あるいは当時メディアと呼ばれるもの、マスあるいはミニも含めて与えられている方であると思ってます。
おたく評論家 宅八郎氏
ちょっと待ってください。僕は過去も現在も極めて特殊な原稿を書いてます。ですから、僕のことを相手にするマスコミはそれほど多くない。
長野県知事 田中康夫
いえいえ、昔は日本テレビ放送網のとんねるずの番組にもお出になってますし。
おたく評論家 宅八郎氏
いやいや、それは、しかし自由自在に反駁の機会が与えられているわけではない。それに反駁の機会が与えられているだろうっていうふうにあなたが考えた時には何を書いてもいいということですか。事実関係を間違えたこと…、論評は自由ですよ。論評は自由だけど、事実関係を間違えても構わないってことですか。
長野県知事 田中康夫
あなたは先日、宅八郎というのはペンネームであるということをお認めになったと思いますが、実際の戸籍上と呼ばれる形のお名前ではなくペンネームとして広く社会で認識をされている、それだけの存在であられるかと思います。
おたく評論家 宅八郎氏
はい。
長野県知事 田中康夫
つまり、それはすなわちあなたが社会においてですね、広く発言する場、あるいはあなたが求めればそうした場が与えられる方であろうと思っております。でありますから、市井の、まさに市井の方のですね、反論をする場というものが著しく限られてるという方とは…、
おたく評論家 宅八郎氏
ええ、それは違う。分けて考える必要はあると思います。
長野県知事 田中康夫
違う存在だということをご自身もお認めになってらっしゃいます。
おたく評論家 宅八郎氏
はい、それは分けて考える必要あると思いますね。
長野県知事 田中康夫
でありますからして、その問題は、これは私はもちろん現在長野県知事をしておりますが、同時に田中康夫っていうのは不可分な存在ですが、
おたく評論家 宅八郎氏
ちょっと待ってくださいよ。
長野県知事 田中康夫
あなたのことに関して私が書きましたのは、
おたく評論家 宅八郎氏
こら、康夫。おまえは昔から一言多いんだよ。
長野県知事 田中康夫
1992年でございます。したがいまして、私はこの場は県知事としての知事会見という形でございます。でありますからして、あなたにはあなたの意見を表明する場というものは、私はかなりの部分保証されてきてる方でありますから、その場でお述べになることが望ましかろうと思いますが。私はいずれにしてもあなたのご質問に対しては謝罪や訂正を行う必要はないということを前回に続いて述べたわけでございますから、これが私の見解でございます。
おたく評論家 宅八郎氏
じゃあ一つ聞くが、
長野県知事 田中康夫
どうぞ。
おたく評論家 宅八郎氏
やもしれぬということで言ったら、例えばこれも県政にいくらかはかかわりのあることだと思うから聞きますけれども、あなたは松本サリン事件の河野義行さんを公安委員に指名してなさってますよね。
長野県知事 田中康夫
もちろん議会が同意をなさってのことです。
おたく評論家 宅八郎氏
もちろんそうでしょうけど。一応指名しておりますよね。
長野県知事 田中康夫
はい。
おたく評論家 宅八郎氏
それが例えば、松本市でサリンをばらまいて人を殺したやもしれぬ河野義行という表現は問題ありますか。問題ありませんか。
長野県知事 田中康夫
いずれの段階においてでございますか。
おたく評論家 宅八郎氏
その段階であっても、今振り返ってみても、どちらでも結構です。できればどちらも、
長野県知事 田中康夫
やもしれぬという表現…、そのようにマスメディアにおいても喧伝(けんでん)されたということは、これは紛れもなき事実であります。
おたく評論家 宅八郎氏
はい。で、多くのマスメディアはそこで彼に謝罪をしましたよね。容疑者という書き方に。
長野県知事 田中康夫
どのような形の謝罪、つまりそれが形式であったのか、実際にその後の報道にどのくらいその他の領域においても生かされてるのかということを…。
おたく評論家 宅八郎氏
つまり、無実の人間を犯人扱いしてしまったことの反省というのが、そこにはマスメディア各社の方にあったわけですよね。ところがあなたにはない。
長野県知事 田中康夫
ちょっと申し上げますけど、つまり私がどこを、あなたのその無実の部分を何か害したんでございますか。
おたく評論家 宅八郎氏
犯罪者扱いしてるじゃないですか。
長野県知事 田中康夫
いや、だって私はあなたはおたく…
おたく評論家 宅八郎氏
確かにはがきを盗むって書いてあるじゃないですか。
長野県知事 田中康夫
おたく評論、おたくの面目躍如ではなかろうかというふうにあなたを勇気付けてるわけでございます。おたく道を極められていたあなたの歩むべき道というものが、おたく道を極められるあなたの矜持というものはこうしたところにあるのではないかと、私は表現者のはしくれとして当時記させていただいたのだと思います。あなたがおたくの評論家、あるいはおたくという輝かしき一つの文化を極められてる、
おたく評論家 宅八郎氏
ちょっと待ってください。僕は…、
長野県知事 田中康夫
金字塔をつくられる上で、あなたに私は助言を申し上げたと思っております。私もまた。
おたく評論家 宅八郎氏
そのある親しい理解者というのはあなたのことですか。
長野県知事 田中康夫
いえいえ、私はこの文章の中においてあなたに対しても助言を申し上げているということです。それは、人の中には意見が同じくなる場合もございます。
おたく評論家 宅八郎氏
なるほど。それは結構ですけれども、はがきを盗んだ、郵便物を盗むということを前提にした助言ですよね、それは。
長野県知事 田中康夫
いやいや、その他のことも書いてございます。
おたく評論家 宅八郎氏
認定してるわけですよね。はい?
長野県知事 田中康夫
その他にもあなたに関してこの短い文章の中でも書いてるわけでございますから。
おたく評論家 宅八郎氏
ええ、確かにそうですね。論評の部分は結構です。あくまで勘の悪い批評家の仕事だと思いますから、それに関しては許して差し上げると先ほど申し述べたはずです。ですが、僕は刑事事件のその段階で被疑者でもない。なのに、はがきを盗むという記述をなさったことに関して問題あると思わないんですか。
長野県知事 田中康夫
ですから、私はここに記したことに関して謝罪や撤回をする必要はないというふうに判断してると繰り返し述べておりますが。
おたく評論家 宅八郎氏
じゃあ、その『週刊SPA!』が出たのとほぼ同時に出た『朝日ジャーナル』の記事に関してはどうですか。
長野県知事 田中康夫
どういう記事でございますか。
おたく評論家 宅八郎氏
朝日新聞社から出ていた雑誌ですよ。
長野県知事 田中康夫
いや、それは、『朝日ジャーナル』という雑誌は存じ上げております。
おたく評論家 宅八郎氏
その『SPA!』は確か5月20日号ですけど、5日前、5月15日に『朝日ジャーナル』が出てて、僕のことについて書いてますね。それについてはいかがですか。
長野県知事 田中康夫
それは今手元に正確を期する意味では文章がございませんから。
おたく評論家 宅八郎氏
あなたは前回も同じようなことをおっしゃって、官僚主義撤廃するようなことを言っていたあなたがですよ、そういった意味で、長野県民の支持をどうやら集めたやもしれぬ田中康夫という人に対して言いたいことありますけれども、官僚主義じゃないですか、まさしく。手続きを重んじてくれと。3階にあるんでしたっけ、経営戦略局あてに送ってくれと。だから僕は経営戦略局とあなたの自宅に送りましたよ。
長野県知事 田中康夫
ええ、自宅にもちょうだいいたしました。
おたく評論家 宅八郎氏
はい。その上で僕は、
長野県知事 田中康夫
自宅の住所も公開しているわけでございます。
おたく評論家 宅八郎氏
はい、その上で僕は「『県民のこえ』ホットライン」にもメールをしたし、「はなまるマーケット」にもファクスしましたよ。
長野県知事 田中康夫
いや、そこまでは存じ上げておりません。TBSのスタッフからは伺っておりませんが。
おたく評論家 宅八郎氏
だから『朝日ジャーナル』の記事に、覚えてないわけじゃないでしょ、あなたも、でも。いくらなんでも。
長野県知事 田中康夫
だって、これだけ文章の一字一句に関して大切になさる宅八郎さんであるならば、やはり本日私は手元にその文書ございませんので、あるいはそれをお読みいただくということもまだ、
おたく評論家 宅八郎氏
あんた官僚か。
長野県知事 田中康夫
なさっておられませんので。
おたく評論家 宅八郎氏
ここはお役所か。
長野県知事 田中康夫
通常この建物は役所と呼ばれております。
おたく評論家 宅八郎氏
そういうことを言ってんじゃない。お役所的対応のことを言ってるんだ。
長野県知事 田中康夫
はあ、まあ、大変ありがたいご助言をいただいたと思いますが。
おたく評論家 宅八郎氏
じゃ、いいですよ。『朝日ジャーナル』の記事に関しても3階の経営戦略局に送りますから。
長野県知事 田中康夫
ありがとうございます。
おたく評論家 宅八郎氏
話はそれからだ。
長野県知事 田中康夫
郵便でお送りいただければ、小泉さんはお喜びになるかどうか。民営化する前の生田総裁はお喜びになられるとは思いますが。よろしゅうございますか。
おたく評論家 宅八郎氏
じゃあ、なぶり殺しにされる覚悟で待ってろ。
長野県知事 田中康夫
ありがとうございます。通常こうした言葉があるとですね、10階の警察本部に駆け込むような政治家とか、あるいは…
おたく評論家 宅八郎氏
この人は警察を呼んでますからね、僕があなたのところに抗議に行った時に。
長野県知事 田中康夫
まあ、いずれにしても、
おたく評論家 宅八郎氏
ポリ公、来てんじゃねえだろうなあ。
長野県知事 田中康夫
宅八郎さんは発言の自由があられます。ただ、会見は予定表にありますように11時半までを当初予定いたしております。10分ほど経過いたしましたので、
おたく評論家 宅八郎氏
わかりました。じゃあ今日は結構。
長野県知事 田中康夫
今、『朝日ジャーナル』のコピーに関してはお送りいただけるということで、大変にそのご協力と熱意に感謝を申し上げるところでございます。以上であります。
あとですね、やはり一部で報じられたところではございますが、やはり私は政治家というものがですね、息子に世襲させたいから引退をするというようなご発言、あるいは後援会の中では他にですね、候補者にふさわしい者はいないという中で息子をよろしくというのは、やはりこれは有権者が選ぶことですし、立候補の自由というのも、それは15歳20歳の人は立候補できませんが、あるわけでございまして、やはり大変にこれは驚愕(きょうがく)すべきご発言であろうと思います。本当に長野県内の各地域の選挙区の方々の良識というものがですね、11月9日に行われるのか、その他の6月に行われるのか判然とはまだいたしておりませんが、大変に長野県民のですね、良識が問われる総選挙を迎えるということであろうと私は思います。もし仮に私がいくつかのメディアの方々にお伝えし、中日新聞紙上では報じられたところでありますが、息子に世襲させたいから引退すると公言する政治家は、北朝鮮やイラクのような独裁国家だけの話かと思っていたので大変に驚いていると。伊那谷の方々の良識が問われる総選挙となりますねと述べておりますが、やはりこうした世襲というような形、あるいは後援会の中に他に適格者がいないから息子であるというような論法というものがですね、この日本において他の客観的にご覧になる方々からすれば、今申し上げたような独裁国家のリーダーとほぼ同一のメンタリティ(mentality:考え方、ものの見方)であるということにもしお気付きになっていらっしゃらないご本人がいたり、あるいはその周囲の方々がいらっしゃったりするというならば、これは大変に嘆かわしいことであろうと私は思います。これは伊那谷という選挙区のみならず、他の長野県内の選挙区においてもですね、このようなことは問われるべき総選挙になるのではないかと、総選挙のみならずではございますが、思います。幾たびか、例えば仮に息子であられてもですね、選挙にお出になり、その活動をなさって、市民がその上で判断するというならわかりますが、継がせるというようなことをですね、公言されるということはこれは私物化でございます。私は大変に長野県への貢献ということを宮下創平さんという方に関して、多として認める部分を客観的に持ちながらもですね、大変にそのような方が晩節を汚されているということにお気付きでないとするならば、そのことをやはり自律的に政策業務を携わってこられたご子息自らが、やはりその見えなくなってこられた偉大なる政治家の晩節を汚さないように諌言(かんげん)なさってこそ、それはそれぞれが自律をした個人の社会の体現ではなかろうかと思っております。
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