Hotほっとチャンネルながの長野県公式ホームページ

県庁案内

サイトマップ

english

モバイル長野県

トップページ

県からのお知らせ

くらしの情報

産業・経済の情報

県行政の情報

県内各地の情報

リンク集

知事コーナーのトップへ   知事会見のトップへ  

最終更新日:2003年06月09日

 

知事会見 三位一体の改革に関する緊急提言

平成15年6月5日(木)
15:30〜16:10 

都道府県会館(千代田区)

長野県知事 田中康夫
 中央政府が議論している三位一体の改革に関しての緊急提言というものを行いたいと思います。
 お手元のほうに「概要」という紙をお届けしているかと思います。ご存知のように三位一体の利潤というような言葉は私が以前からも使ってきた言葉でありますが、国庫補助負担金、また地方交付税、そして税源移譲と、このことがですね、残念ながら中央政府から地方政府への税源移譲という観点、この点が具体的に議論がほとんどなされないまま昨年6月に閣議決定されました「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2002」いわゆる「骨太の方針2002」が1年という中でこの6月の末にもとりまとめられようとしているわけであります。こうした中で地方分権改革推進会議が6月の3日に三位一体のいわゆる改革に関する意見の最終案というものが示され、また今週にも中央政府の小泉純一郎総理に提出するという話を伺っておりますが、この最終案自体におきましてもまさに国の歳出削減という国庫補助負担金の廃止縮減やいわゆる交付税の縮減という部分のみが具体的に議論されて、税源移譲というまさに地方分権推進における要であります部分が先送りの議論となっているわけです。ここで本日は中央政府主導で行われているいわゆる三位一体の改革に対し長野県としての提言というものを具体的に行いたいと、このように思っております。
 既にご承知のように現行の国庫補助負担金制度では様々なこの補助金に対して規定や条件をつけて地方政府の改革の自由の部分というものを縛っております。こうした中で私たちは今回の提言即ち国庫補助負担金を縮減・廃止し、その相当額を地方に移譲することで国の関与というものではなく地域住民のニーズというものを踏まえての地方政府の様々な施策というものが迅速に的確に実現していくことを考えております。誤解なきようにお願い申し上げたいのは長野県は国庫補助負担金あるいは地方交付税の縮減・廃止ということのみを申し上げているわけでは決してございません。こうした地域の実情、地方政府の実情に似つかわしくないものというものを、その相当額を地方に移譲するということを考えております。でありますので、こちら(説明フリップ1ページ)をご覧いただきますと、「なぜ三位一体改革か」というふうに記しておりますが、同時にこれはなぜいわゆる税源移譲かということでございます。具体的に多く皆様の紙面や画像を通じてご覧になられる納税者の方々により現在の税制というものが非常に混迷をきたしているということをいくつかの具体例に即してお話を申し上げたいと思います。こちら(説明フリップ2ページ)をまずご覧いただきたいと思います。昨年末からいわゆる滋賀県の豊郷小学校という学校のですね改修・改築問題というものが大変に耳目を集めました。ウイリアム・ゴーリーズと呼ばれる、メンソレータムを創設した方が、同時に山の上ホテルや心斎橋の大丸百貨店の設計もなさった方でこの方が昭和十年代に建築された建物であります。これはこの豊郷町、以前の豊郷村というのは、丸紅と伊藤忠を創りました伊藤忠兵衛の出身地でありまして、その下でいわゆる丁稚奉公をしていた古川鉄治郎という方の寄附によって造られた建物であります。住民はいわゆる耐震構造によって耐震構造の補修をすることでこの校舎を使い続けよう、これに対しまして町長は校舎を新しくコンクリートで建て直そうと言ったわけでございます。こちらをご覧いただきますと分かると思いますが、学校の校舎を建て直す場合には地元の市町村の実質負担が26.7パーセントでございます。こちらの左手にあります国庫補助金が3分の1であります。そしていわゆる交付税措置がございます地方債の部分が40パーセント、地方債を組む中で、起債をした中で地元が負担をするのが20パーセント、このほか地方単独の部分が6.7パーセントであります。これに対しまして学校の校舎を建て直すのではなくてより少ない金額で耐震構造にして生徒たちがその伝統ある温もりのある建物で学ぼうという場合には、実に地元の市町村が3分の2、66.7パーセントの費用を負担せねばなりません。交付税措置はなく国庫補助金が3分の1あるだけでございます。こういたしますと仮に学校の校舎が建設をする場合に約21億円程度、耐震補強をする場合に例えば5億円、6億円、7億円といった金額でありましても実際には補修をするほうが地元の負担が結果として多くなるという現状がまま表れてきております。こうした中で地元の少なくとも市町村の財政を、カギかっこつき「健全化」したいと考える方は逆に建替えを選択されるというケースが今までの自治体あるいは地方議会においてはままあったわけであります。これもまた日本のこのような税金の構造が原因をなっているわけでございまして、決して「ぴんから兄弟」のご親戚のようというふうに社会情報局等で喧伝されました町長と、いたいけな子どもとともに校舎を守ろうという父母の争いということではない、根底には全て日本の税制があるという一例でございます。
 道路を建設する場合でございます。とりわけ道路を補修する場合には様々な要件がございます。ちょっとこちら(説明フリップ3ページ)をご覧いただこうと思います。地方道、これは県道であったり市町村道を建設をする場合でございます。新規の建設、あるいは大規模な補修の場合には実質の県の負担というのは40パーセントでございます。これに対して一般的な補修をする場合には100パーセントが地元の都道府県の負担となっております。では、この内容を少し詳しくお伝えをいたそうと思います。こちらをご覧くださいませ。この上に新規の道路建設並びに大規模の補修という場合に4割というふうに記してございます。大規模な補修というのはどのような要件であるかということでございます。こちら(説明フリップ4ページ)にありますように車道の幅、幅員が5.5m以上、そしておよそ長さにして1,500m以上の道路の舗装補修を行う場合には国の採択基準として、国からの補助があり実質県の負担は4割にとどまります。そういたしますと仮に事業費が6,000万円、まあこれは国道の場合ですとこのまた国土交通省の安全基準が異なりますので1億円程度、3桁の国道というのは都道府県が実質的には管理維持補修をしておりますが、国道という名称に未だになっております。この場合1億円程度でございます。事業費6,000万円、1,500mの舗装補修という形になりますと県の負担は2,400万円でございます。さほどそこまでは連続して傷んでいないと、部分的に補修をして例えば合計が1,000mであると、税金をより住民のために使うためにきめ細かな舗装補修にしようということで1,000mという形になりますと国庫の採択基準を満たしませんので県の負担額が4,000万円という形になります。これは即ち住民のニーズがある部分に的確に迅速にということよりも、むしろ住民のニーズを上回って事業を行うことによって、より地元の負担は少なくなるというパラドックスがあるわけであります。これは結果としてまさに国からもらえるお金は多く用いようというあるいは起債に関しても国の負担の割合が多い起債を選んで事業を採択しようというモラルハザードにつながってくるわけです。
 更に申し上げます。長野県ではこの4月から小学校1年から3年までを30人規模の少人数の学級編成といたしました。昨年から1年生で始め、今年は1、2、3年生となっております。こちらの方にありますように義務教育の子どもたちへの教員、国による配置がこのように記してあります(説明フリップ5ページ)。加配分943人というのは例えば不登校の子どもに対するケアをする教員であったり養護の教員であったりであります。30人規模の学級にするということに関しては、これはこの加配分として国は認めておりません。即ち住民ニーズの高い30人規模の学級にするために教員を増やした分は即ち全て県の単独の費用による配置となっていくわけであります。国が加配した加配分を同じ教育の現場のよりきめ細やかなサービスを行うための教員の費用として用いることができないという現状があります。
 さらに長野県独自の制度として全国的にも大変に皆様からも評価をいただいております宅幼老所(説明フリップ6ページ)というものがあります。大きなコンクリートのデイセンターというものを離れたところに造って、バスによってご老人が通い、子どもが30人規模学級になっているにも関わらず40人50人が一同に会して、また家に戻ると。家で畳の生活の方が昼間だけコンクリートの建物で椅子の生活で40人50人規模で過ごして戻ると。これはある意味では老人に大きな負担をかけるわけでございます。長野県は農家、あるいは商店街の「しもた屋」といったもの、これらを改修をいたしまして宅老所、そして長野県は女性の働いている率が全国でも最も高い県でございますので0歳から3歳までのお子さんも一緒に保育士をそこにはり付けることによって宅幼老所という形を設けております。従来でありますといわゆるスタートをするまでは自前のお金で行って、そしてその後に措置費というような形で国からのお金でございました。けれども意欲のあるそうした新しいNPOの方々に例えば100平米以上の建物ですと、このドアの後にありますように緑色の防災のランプ、非常口のランプをつけねばなりません。このようなことも勘案をして、長野県はまた融資の形ではなくて一括、最初のテイクオフをするための費用として750万円の借家、今までの「しもた屋」を改修する費用というものを出しております。これに対しまして国の基準でデイサービスやグループホームを設けようといたしますと、事業費は4,000万円、そしてまた新設か新設と同様の効果があることとなっております。木の温もりがあります古い農家であったり「しもた屋」というものを用いる場合にはこの国の制度が適用できないという形になります。結果として750万円の税金を投入をして意欲のある方がテイクオフをするということではなくて4,000万円以上の金額を用いてりっぱな箱モノを造るという形になります。
 最後にもう一点でありますが、長野県は大変に厳しい財政状況の中で財政改革推進プログラムというものを策定しております。こうした中で事務事業の見直しや投資的経費の削減ということを行っております。公共事業費に関してはこれからの残る4年間で平成12年度現在の4割減、県単独事業に関しては5割減、しかしながら養護学校等の木質化ということを図りますので全体としての投資的経費としては3割減になります。こうした中で併せて教職員の給与の削減ということを、50時間、都合7回、徹夜3回の交渉によって組合の方々と合意をいたしました。ただいまこちらに副知事の阿部守一がおりますが、副知事と3役が2割の給与の削減、私が3割、部長が12%、課長が10%、一般職員が8%という形でございます。これは警察官と教員も同様でございます。しかしながら教員の場合、3年間で120億円程度の歳出削減ができるわけなんでございますが、このうち国庫負担分の60億円というものは、これは清算をして国に返還せねばならない形になっております(説明フリップ7ページ)。といいますことは組合員の方々とも合意をしたうえで私たちが健全財政にするために削減をした120億円がそのまま福祉や教育や環境という、人が人のお世話をする新しいよい意味での労働集約型の分野に用いるということができず、半分の部分はこのまま国に返すという形でございます。これが多くの方々に長野県は大変に禁欲的な財政改革を行っているというふうに言われる理由にもなっているわけでございます。
 このような点を私たちは具体的に改革をしていかねばならないということであります。つまり地方政府というのもローカルガバメントというふうに呼ばれているわけでございます。こうした中で今お手元にありますように私たちは長野県ベースで国庫補助負担金を1,290億円程度、これは全国の都道府県ベースで申しますと、これは市町村分は含まれておりませんし検討対象外を考慮すればこれ以上の金額でございますが、全国ベースで都道府県で9兆円程度の税財源移譲というものを行うべきであるということが今回の提言の1つめでございます。この負担性は国庫補助負担金に関してはできるだけ見直すという観点から長野県が関与している1億円以上の国庫補助負担金を対象に検討いたしました。この結果、地方政府への税財源移譲の原資とすべき全国ベースの額を推計をしたものであります。そして2番目に税源移譲といたしまして国庫補助負担金の見直しを踏まえてその相当額を全額地方政府へ移譲すべきであるということでございます。税源移譲は税収が大変安定的で偏在性の少ない地方税体制を構築する観点から「個人住民税」と「地方消費税」を中心に実施をするということであります。また、これは長野県120の市町村がありまして全国4番目の広さでございます。木曽郡という郡はこの郡ひとつで大阪府や香川県と同じ大きさでございまして、ここに5万人弱の県民が暮らしております。多くが点在をいたしております。しかしながらこうした場所での森林あるいは農作物あるいは水源涵養ということはこれは日本という社会レベルにおいての貢献を行っている場所であります。こうした場所は人口が少ないわけであります。あるいは税収構造もぜい弱であります。こうした中から財政調整の仕組みを地方交付税の中に構築をして移譲財源の一部を充当していくということを述べているわけであります。そして地方交付税に関しましては地方交付税制度の簡素化、また事業費補正の縮小、中央政府の関与の見直し等を前提にした交付税総額の見直しというものを弾力的に行うべきであろうということであります。これらが意図するところは先ほどフリップを使ってご説明をしたとおりであります。そして地方交付税の財政調整機能や財源保障機能を維持するとともに、税源の偏在を調整する新たな財政調整の仕組みを構築していくべきであるということであります。こうした中には先ほど申し上げました森林整備あるいは環境、さらには新しい産業構造へと日本は大きく転換を遂げねば新しい未来は望めないわけでして、職業能力開発等の需要を適切に反映するための基準財政需要額の算定の見直しということを行うべきであろうということであります。それらはこの「概要」というところに記させていただいております。このように税源移譲という議論を行うことによってですね、真の意味での三位一体の改革となろうということであります。残念ながら現時点においては国の財政再建という名のもとに責任を明らかにしないまま地方財源の削減案という形になってきているわけであります。これは同時にこのような形で三位一体ではない形の改革が行われますと、単に財政効率化を目指して市町村合併を強要するというような形になります。つまり、繰り返し申し上げておりますが、国庫補助負担金や地方交付税というものは削減しようと、しかしながら税源移譲は先送りをしようということはこれは小規模な町村のみならず横浜市や川崎市とて国の手立てがあって初めて成り立っているという税収構造がございます。これは即ちすべての地方政府というものに座死せよというふうに述べている以外の何ものでもないわけでございます。こうしたことに関して私たちは市民に、あるいは県民に立脚した長野県という地方政府として今回の提言をしているわけでございます。ご存知のようにフランスでは5千人以下の町村というのが全体の9割、地球最大の温暖化貢献国でありますアメリカとて5千人以下の町村は8割を占めております。この人口の多寡でなくまさに私たちはコモンズからの再生ということを掲げております。人の絆というものが目に、あるいは精神的な意味でも見える形の集落単位の活力というもの、あるいはそうした人、集落が緩やかな集合体である市町村、そして都道府県というものの活力がありませんと、日本全体として数字の上ではどんなに大きな経済であってもこれは骨粗しょう症の体のようなものになっていこうと、そしてまさに自治体というものが死活的な状態に追い込まれざれるを得ないということであります。
 経済財政諮問会議の場で今後三位一体の改革の議論というものが行われるわけであります。先ほども本間正明氏と大田弘子嬢にお目にかかりましてお話しを副知事の阿部守一とともにさせていただきましたが、今回私たちは具体的にまさに総論賛成だけでなくて各論反対というのが多くの改革と呼ばれる方々も大きな組織や政党に立脚をする形で改革を進めざるを得なかった中央政府、地方政府においては、各論の部分を述べることが中々ままならない状況でございました。今回別刷り(税財源移譲すべき国庫補助負担金@  税財源移譲すべき国庫補助負担金A)にございますように長野県は税財源移譲の対象とすべき国庫補助負担金と、繰り返しておきますがこの負担金を削減あるいは廃止をした、それだけでよろしいと言っているわけではございません。これを今申し上げましたように先ほど福祉や教育の、あるいは道路建設に関しても地元の判断のきめ細やかさということを申し上げました。長野県の一番下にございます栄村という高橋彦芳という村長のもとでは、「道直し」やあるいは「田直し」ということが行われております。国土交通省の採択基準の村道ではなくて地元の村道の規格で、これは除雪車が3トンの重さで、あとは宅配便の車はほぼ2トン車の重さであると、これに耐えられる規格としての村道を村の単独で建設をしていくことによって、結果として国で採択基準に合致する形の3分の1から4分の1といったような費用で建設ができると言われております。それは即ち村の負担分も減るということでございます。こうしたことを進めるうえでも私たちは今回具体的な国庫補助負担金の税財源移譲の対象とすべきものを掲げ、まさに真の地方政府への分権と、移譲ということが実現する。市民のための的確で迅速な改革が行われるために今回の提言というものを行い、この具体的な地方政府としては恐らく具体性においては初めてのこの提言というものを地方分権改革推進会議での議論のみならず霞ヶ関や永田町において真の意味での政治主導のリーダーシップというものが市民の納税者のために、あるいはそこに暮らす方々のために行われることを切望するところであります。
 以上でございます。ご質問があればお受けいたします。私及び副知事の阿部守一がお答えを申し上げます。お名前、フルネームと主たる表現活動の媒体名をお話しいただければ幸いであります。はい、どうぞ2番目の方。

中日新聞 石川浩氏
 中日新聞の石川浩と申します。
 これから大臣に手渡されると思いますけども、その他にですね提言を実現あるいは改善していくために今後、日頃ですねどういうふうに進めていかれるおつもりなのかということと、それから長野県の市町村との関係でもですね色々な改革、改善の必要があると思うんですけども、これに関連して必要なことを考えていらっしゃるのであればそれを説明してください。

長野県知事 田中康夫
 はい、既にこの内容に関しましては長野県内の市町村の方々、首長の方々にも概略のご説明及び本日長野県選出の国会議員あるいは県議会議員、そして市町村長の方に、皆様のお手元にお届けしたものと同じものをお届けをしております。そしてさらにこの問題というのは恐らく多くの一般の市民の方々は税金が地方と中央とで4対6が6対4になると、入るところと出るところが違うとこの程度のことはご存知で、この2割の部分で非常に中央集権になっているというこの程度の知識はあろうかと思いますが、その後が大変に専門的な議論になっていっております。ある意味で今日フリップでお見せしたような具体的な事例というものを更に私たちは列挙をすることによって、これを多くの納税をなさっている市民の方々にご理解をいただくということによって、ある意味ではアンシャン・レジーム(Ancien Regime:フランス革命以前の政治・社会組織。旧制度、旧体制)な部分の多くの改革派の方も真の意味での改革の方々も霞ヶ関や永田町には少なからずいらっしゃいますが、あるいは私たちよりはより具体的なことを長野県の「広報ながのけん」のみならず私も多く皆様の媒体等の場でお話があればより分かりやすくお伝えをすることによってですね、世論喚起をしてまいりたいと思っております。ぜひ先ほどお見せいたしましたフリップ、例えば小学校の学校の建築の問題、あるいは宅幼老所の問題等はお求めがありますれば、これ終了後にプリントしてお渡しいたしますのでぜひそれもご参照いただければと思っております。
 どうぞ。

発言者不明
 まさに田中知事が言われたことはですね、財政改革のインセンティブ(incentive:動機)を削ぐパラダイム(paradigm:範例)というものの固まりだと思うんですが、これが戦後50年続いてきますとですね、先ほど知事が言われた4対6が6対4というパラダイムを突き崩すためにそもそも地方税であるべきものが交付税になっていると、で、地方税であるべきものを国税庁があつめていると、そういう税の入口の集め方とかですね区分けの問題については何か提案はされないんでしょうか。

長野県知事 田中康夫
 この部分に関してもあると思います。ただ、ある意味ではですね、私たちは今その2割部分をですね国からちょうだいしていると今まで言ってきたんですね。ただこれは考えてみれば借金も含めて市民の納税あるいはこういうものの負担であります。ですからその今の中で税源移譲という形がですね、まず着実な第一歩として必要であるというふうに思っております。と申しますのはその今の部分、ご指摘のところは三位一体の改革論議の中でほとんどまだなされてきていないというふうにも言えるわけでございます。こうした中でより具体的な改革を行う意味で私たちは具体例としての補助金の部分まで踏み込んで提言しております。で、このことはですね実はちょっと紙を忘れましたが、すべてはある意味では唐突に思われるかもしれませんが「脱ダム宣言」というものから私たちの長野県の改革、あるいは今回の三位一体の改革と称するものに対しての発言が始まっております。今まで巨大な公共事業、先ほども1,500m道路を造れば国からお金が来ると言いました。巨大な公共事業というものは地元経済を潤すと言われておりましたがダム建設の場合には国の負担というものは交付税措置の部分を含めて72.5%でございました。地元負担が27.5%でございます。これに対して国土交通省等の入札等への応札要件というものには様々なその建設会社に対しての基準がございます。様々今までどのような事業をしてきたか、例えばずい道の場合でも長野県の場合とて6m以上の幅員の事業を3回以上行ったような建設会社がトンネルのずい道工事に応札できると。これは長野県内では現在わずか2社でございます。ということは永遠に長野県のその他の会社は孫請けやひ孫請けの状態から抜け出せないという形であります。「脱ダム宣言」はこちらでご覧いただくように8割が県内のJVへと還流されてまいります。ということはセメント・資材等も含めれば東京・中央政府から大きな事業と補助金と資材がやってきて、地元のお金をも吸上げて太ったブーメランとして戻って行っているという構図であります。これは具体的な事例ではございますが先程のような例もある意味では同じでして、1,000mの単位でも地元の判断で地元が行えるようにしていく。これは福祉等も同じであります。その意味では今回の提言というものも、2年前に出しました「脱ダム宣言」から続いてきている一連の、地元のことを地元で決められるようにしていこうということであります。その地元のことを決めるということと同時に、長野県は水源県である、あるいは森林県である、農業県である、工業県である、観光県であるということを申し上げましたが、その地元の判断を同時に多くのステイクホルダーエコノミーである全国の方々が、その行っている事業に対してきちんと物事を言える。今までは地方に無駄な事業があるといってもそれは国の制度がそのような形ですからという言い訳をしてきたわけであります。ある意味では地元の判断で行うようになると、その地元も日本あるいはグローバルな経済の中で動いているわけでして、日本の中のステイクホルダーエコノミーが異なる都道府県の施策に関しても口をはさむということではなく、よりよいステイクホルダーからの助言が得られる、それをまた説明責任や情報公開、さらには住民参加という形の中で行っていかねばならないということを地方政府にもよい意味で課すという形になるということです。
 その他のご質問がございますでしょうか。よろしゅうございましょうか。どうぞ。

朝日新聞 小此木潔氏
 朝日新聞の小此木潔です。
 今日、田中さんが言われたことはですね、ほとんどの県の知事というか地方政府あるいは市町村長にとってもですね同じように感じてるということが相当あるんじゃないかと思うんですね。そういう意味で本当に全国知事会とか何とかってのがどういうふうに議論してるのかと思ってしまうわけですが、そういう他の地方政府の知事たちとの連携といいますか一緒に何かやるというようなことは戦略的にはですね今後考えられないんでしょうか。

長野県知事 田中康夫
 そこは本当に忸怩(じくじ)たるところでございます。と申しますのは先般もこの建物の中で関東圏の知事会議というものがございまして、私はそのとき具体的にこの小学校の改修・改築の問題であったり宅幼老所の問題ということを具体的に数字を出しまして、やはり多くの納税者である市民の方々のですね一つひとつの思いというものを結集していくことが政治の結果としてダイナミズムにつながるということを申し上げましたが、あまり私のあるいは説明が少し至らなかったのか、さして反応がないままですね、私からすると概論としての、あるいは一般市民からすると極めて抽象的なですね税の話になっていっていると思います。これは豊郷小学校の改築・改修問題のときにも私は具体的にかなりメディアにおいて私自身が発言をいたしましたが、私が知る限りでは皆様のメディアにおいても私の発言を引用するという形ではなくてもですね、皆様独自にこのようなことがですね、あの学校を建て直そうという議論になっているという報道は必ずしも多くなかったと思うわけでございます。ぜひ逆にお願いをすることは皆様もより皆様のご家族やご親戚やご友人もですね理解できるようなこの税源移譲の問題というものを具体的に報じていただくことを私は願うところでございます。今日はいくつかの例に時間の関係でとどめましたが、このことは更に多く資料を用意してまた今日ご出席の方々にはお届けしたいとこのように思っております。

朝日新聞 小此木潔氏
 すみません、追加でひとつだけ。ほかの知事ということだけじゃなくて各政党の代表・党首とかですね、あるいはその三位一体の改革をやれといった小泉首相自身と直接ですねこのテーマで話し合われると。まだ諮問会議の決定までには時間もありますし、そういうことはなさらないんでしょうか。

長野県知事 田中康夫
 まあ、なかなか雰囲気でお考えになる方ですので、その意味では長野県が今回ご提案をしておりますことが多くの市民の方々や多くの表現者の方々からも指示されるようになれば、それはよい意味で雰囲気でご察知いただけるんじゃないかという気はいたしております。多く政党の方々は自由党であったり民主党の方々というものは大変に既に私たちの提言というものに関心を持っていただけてると、このように認識しております。
 はい。

発言者不明
 補修するより新しくするほうが地元の財政が傷まないと。造るなら小さいものよりも大きいもののほうがかえって地元としては財政が楽だっていうことでですね、そういった選択に対して田中さんは異議を唱えて、それとは反対の選択をいくつかしたと思うんですが、そのことによって被ったですね長野県の負担ですか、トータルでいくらぐらいになっているんでしょうか。つまりですね建替えるべきところを補修にしたりしてですねトータルで大局的な見地から見たらそのお金の節約につながるような予算執行をしたために損を被ったというか地方財政が厳しくなっていると思うんですが、そのマイナスの総和というか全体でいくらぐらいあると、今のところそういった事務をされていますでしょうか。

長野県知事 田中康夫
 そのような形では算定はしておりません。ただ単純に言いますとですね、例えば600億円という公共事業ですね、いわゆる国でも採択される、この事業を仮に600億円くらい縮減いたしますと地元負担というのがありますので100億円程度のですね新たに地元が公共事業という形ではなく様々な形、公共投資ということでも、あるいは福祉や教育や環境といった部分にも使えるようになるということです。やはり起債というものが、もう皆様ご存知のように箱モノを造る場合にのみ起債ができると、その人的なソフトのサービスというようなものに関しては直接起債ができないと。仮に行うとしても基金というような新たな3セクを肥大化させるような形でしか起債ができないというところにも大きな問題はあろうと思っておりますし、あるいは直轄事業と呼ばれるような多くの事業がございます。国道を、2ケタ国道を直すというようなことであっても、あるいは「脱ダム宣言」をした長野県においても国の直轄のダム事業であったり治山事業であったり、あるいは砂防事業というようなものもございます。これに関しては国が行い地元の負担というものもあるわけでございまして、このあたりも対等な立場で少なくとも議論せねばならなくなると思っております。千曲川という川がございますが、この川で県が管理をしている部分と国が管理をしている部分というのはこれは国が決めているところでございます。これは極めてまだら模様になっているわけでございまして、こうしたものもよりスウェーデンのように福祉は市町村、医療は県、あるいは外交というものは国というように分けていける。よい意味で分担をしていきませんと、同じ例えば道路の補修を国会議員も都道府県会議員も市町村会議員もですね、だれもが陳情に明け暮れるというような構図が成り立っているわけです。

 

 

 

<お問い合わせ先>

■ このページに関するご質問及びご意見は、経営戦略局までメールもしくは下記にご連絡ください。


秘書広報チーム
Tel 026-232-2002
/ Fax 026-235-6232


トップページ | 県からのお知らせ | くらしの情報 | 産業・経済の情報 | 県行政の情報  | 県内各地の情報 | リンク集

▲ このページのトップへ