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長野県知事 田中康夫
どうも大変、失礼いたしました。それではただ今から知事室分室にての2回目の知事会見を開催いたします。
本日は大変に良いお天気でして、今後さらにこのテレビ会議のシステムを使って、晴れた日には屋外で行うというような形も試みたいと思っております。
本日は部長会議を知事室分室の方に私とあと産業活性化・雇用創出推進局長の丸山康幸が出席し、残るメンバーは県の本庁舎の3階にあります特別会議室に集合しまして行いました。前回のこの知事会見よりも、さらに映像が画像が非常にスムースに動くように思いました。担当なさってる技術の方々には感謝を申し上げたいと思います。
本日の部長会議においては三位一体の改革、この問題が国の方で議論されておりますけど、極めて、何といいますか、専門家たちですので抽象的な議論になってると。他の都道府県知事たちがおっしゃってることも、ある意味では非常に一般の市民からするとですね、ロクヨンとヨンロクの税制の矛盾といったことは理解できるかと思うのですが、それ以上の部分に踏み込んでの議論というものが必ずしも見えてきてない気がするわけでございます。これは先日、水曜日ですか、関東地方知事会議というものが行われましたが、その際にも意見を申し述べたところでありまして、こうした三位一体の改革に関して具体的に長野県が提言をしたいということで、今日は非常にドラフト(draft:草案、下絵)的なものを踏まえて、ブレーンストーミング(brainstorming:会議のメンバーが自由に意見や考えを出し合って、すぐれた発想を引き出す方法)を各部長と行ったということであります。まだこれは更にもう少し詰めた上で発表をしていくことになると思いますので、かなりの部分、変更がまだ出てくるかとは思っております。
その他に関しては、「インフィオラータinNAGANO」というものが行われたわけであります。お手元に資料(インフィオラータ・イン・NAGANOに関するアンケート調査結果について)がございますが、約16億6千万円のいわゆる観光消費額としての経済効果というものがあったわけであります。これは加えまして、例えば今回の場合には山手線の車内、新型の車両においてはドアの横のところにテレビ画像が見える形になっておりますが、ここでインフィオラータの映像を流して告知をするというようなことや、あるいは、首都圏を中心に2500枚のポスターを掲示をいたしております。あるいは今日お集いの表現者の方々をはじめ、テレビや新聞・ラジオ・雑誌等による報道、あるいは告知というものがございます。こうした報道等による、あるいは宣伝による効果という部分は、これは計上をいたしておりません。恐らくこうした部分は、同じく二ケタ単位の億の単位になろうかというふうには思います。
続いて、森(しん)世紀工房でございます。森(しん)世紀プロジェクト、森の世紀プロジェクトと、推進事業というものを行っているわけですが、来週の2日の日に森世紀工房のマイスターの認定というものを行うことになっております。これは多くの方々にご応募をいただきまして、47名の方を森(しん)世紀工房マイスターという認定をさせていただく予定でございます。これは木工デザイナーの小田原健(たけし)さんが親方となりまして、ここのもとで、ここに記してありますような森世紀ブランドのデザインの家具の製造や製品販売等を行っていくというものであります。既に県の本庁舎の1階知事室の方に大変に大きなラウンドのテーブルと椅子が入りまして、これは小田原さんのもとで、こうしたマイスターの方が製作をしてくださったものであります。併せて、この森(しん)世紀工房のマークというような形のものを設けておりまして、これはプロダクトCシリーズという形になっております。デザイナーのコシノジュンコさんがこの部分のマークを設けております。これは2日の日に発表をする形になっておりますが、ドングリの実から木が出てくるという、非常に長野県の森林整備、またその森林整備の中での県産材の活用という形にふさわしいマークとなっております。
以上でございます。ご質問があれば順次お答え申し上げます。はい、どうぞ。
信濃毎日新聞社 島田誠氏
すいません。島田誠と申します。信濃毎日新聞です。
大きく二点ありまして、一点目はですね、先日東京の方で開かれた審議会の方でですね、住基ネットに関して県の離脱をすべきであるという中間取りまとめがされましたけれども、改めてそれについての受け止め、今のお考えを伺いたいのとですね、それから今朝といいますか、今日の午前中ですか、片山総務大臣が記者会見でですね、審議会の判断について的外れであるというような言い方をされたのと、県に対しては離脱しないような判断を求めるということをおっしゃっていたようですが、それについてはどのように受け止められますでしょうか。それから二点目も一緒に申し上げた方がいいですか。
長野県知事 田中康夫
全然別の内容ですか。
信濃毎日新聞社 島田誠氏
全然別です。
長野県知事 田中康夫
じゃあ今の点に関して。28日に会議が開かれたわけでして、昨日の29日に総務省の自治行政局の市町村課長という者から、全国の都道府県また政令指定都市の住民基本台帳ネットワークシステム担当部長殿と、「殿」というのは目下の人に対して出す時でございまして、長野県は賞状等は今まで「殿」と書いていたのを「様」と書くようにしているわけでありますが、その意味でいうと、総務省よりも各都道府県と政令指定都市の担当部長は総務省の市町村課長よりも少なくとも対等ではないという事務連絡の文章(平成15年5月29日付け事務連絡「長野県本人確認情報保護審議会の第1次報告について」)がございます。あるいは、これは市町村課の方でお配りできると思いますし、私たちは総務省から来ました文章というものは、「いたずらに不安をあおることは極めて遺憾である」というような文章から始まるものでありますが、これはそのまま県内120の市町村の担当者あてにですね、ご連絡をさせていただいております。コメントというような形で1から5まであるコメントであります。大変に困惑、あるいは混乱、あるいは焦燥感というものを抱かれてるのであろうかなという気はいたします。何の部分をもってあの「的外れ」というふうに片山虎之助総務大臣がおっしゃられたのかよくわかりませんが、少なくとも、私たちはこれは住民基本台帳法の第30条という国が規定した法律にのっとってですね、6名の委員、うち県内の在住の方が、県議会の方に申し添えれば3名いらっしゃるわけでありまして、不破泰信州大学工学部教授が委員長でありますが、独自に、既にこの報告、第一次報告(長野県本人確認情報保護審議会 第1次報告)の内容というものは、その時の資料と合わせて長野県のホームページに、長野県が設けた委員会でありますのですべてアップをしてありますし、この委員会の2時間余にわたる議論というものもすべて音声でアップをしておりますが、120の市町村に対して112でございますか、直接その委員の方がですね、私どもの職員と共にでありますと、今まで長野県は地方課と呼んできた時代がありますので市町村の方もお話しにくいだろうということで、直接それぞれの担当者に面談をなさっていらっしゃるということであります。それを踏まえての報告であると思いますので、少なくともそこに記されている市町村の担当の方々の忌憚(きたん)のない意見というもの自体は、ある意味では実情にのっとった意見なのであろうと思っております。ですから、そのアンケートの内容、あるいは実際に面談されて担当者が委員の方にお話しになった内容の部分もが的外れということではなかろうと私は理解しております。ですから恐らく、このコメントと称するものにあるように、最後の部分の5項目の提言といいますかですね、第一次報告の結論の部分というものが的外れという意味でおっしゃってんのであろうかとは思います。
議員の中には昨日、島田基正議員と4名の議員の方、トライアルしなのと及び無所属の議員の方が知事室分室の方にお越しになりましたが、直接、桜井よし子さんや清水勉さんをはじめとする委員の方から説明を聞き、意見交換をしたいというようなお申し出があったわけでありまして、それはその委員の方のほうに、私が直接出席をするわけではありませんので、委員の方のほうと連絡がとれる手はずをさせていただいております。その他、いくつかの市が含まれるかどうかあれですが、町村の中でそうしたことに関しての説明会や意見交換会を行いたいというようなご意向があるということは伺っております。
長野県に関しましては、あの項目の中の3と4に記されておりましたような各市町村の担当者あるいは首長の方との意見交換、あるいはあの報告書に記されてる内容の改めての詳細なるご説明というようなこと、同時に県民に対して記されております内容をわかりやすくお伝えをするということは行うということを当日も申し上げているところであります。
二番目のご質問お願いします。
信濃毎日新聞社 島田誠氏
二点目はですね、まったく違う内容なんですけれども、昨日・今日とですね、知事はこちらの方で中南信地方の地方事務所長の方々とお会いされてますけれども、このたび地方事務所長に対しても今度新しく部局長と昨年結ばれた協約を結ばれるというふうに伺っておるんですが、そのあたりのですね、その枠を今度は地方事務所長の域まで広げた狙いとですね、それからいつごろの時期に公表を考えてらっしゃるのか。そのあたりお話しください。
長野県知事 田中康夫
はい。残る佐久・上田・長野・北信の4所長とも近く面談をいたしますので、それを終えて、多少の字句の修正程度であろうかと思いますが、それを踏まえて公表をする形になります。やはり県内に10の地方事務所がありまして、それぞれの地方事務所長というものには様々な権限もございますし、それに伴う責任や判断が求められているわけです。そして長野県は、とりわけ地形的にも地勢的にも歴史的にも文化的にもですね、あるいは経済圏的にも、通勤圏的にもですね、それぞれ大きく10、もっと言えば四つかもしれませんが、それぞれ人々の気質(かたぎ)も違うわけであります。産業構造も違うわけでありますから、それぞれの地方事務所においてですね、実情に即した、また実情というのは現状追認ではなくて、それぞれの地域が目指すべき姿というものを踏まえて地方事務所長の判断ということが大きく求められていきますので、6所長に関して昨日と今日で会っております。大変に感銘を受けましたのはですね、多くの所長がですね、部長級の所長が3名、課長級の所長が3名でありますが、大変に部局長との協約にも増してですね、非常に具体的な目標というものを掲げていると。ただその具体的な目標というものがですね、重箱の隅ということではなくて、大変によい意味で大局的にその地域の目指すべき姿というものを短期間の間に、上伊那の地方事務所長の鈴木良知以外は今年の4月の赴任でありますけれども、非常に短い間に目指すべき姿と、それを実現していく上で行うべきディテール(detail:細部)からの改革というものを深く認識していると、その内容に非常に深く感銘を受けました。これは地方事務所長との協約の内容というものはご覧いただけると、それぞれの個性も表れておりますが、大変に多くの地域の方々にも希望を持っていただける内容の協約になろうと、こういうふうに期待しています。
その他のご質問をお受けいたします。はい、どうぞ。
中日新聞社 石川浩氏
中日新聞の石川浩と申します。
先ほどの質問と関連しますけれども、住基ネットの件なんですが、審議会がネットシステムとインターネットとが物理的につながっているところがあると、そういうご指摘をしています。これは住基ネットの…
長野県知事 田中康夫
21でしたっけ…。
中日新聞社 石川浩氏
27ですね。住基ネットが一部で指摘されている個人情報保護についての問題点の指摘だと思いますが、知事はこの点についてどういうふうに思われるのかと、それが一つと、審議会が結論としてマル1とマル2も指摘してますけども、知事はこのマル1とマル2について現在のところはどういうふうにお考えなのか。その二点をお願いします。
長野県知事 田中康夫
確か、当初は93の行政事務に限って使われるという説明が、報告によれば264の行政事務に既に拡大されていると。あるいは警察行政に住基ネットを使うことも法律上可能という国会での総務大臣の答弁というものがあるわけであります。さらに、1月21日の自治行政局の市町村課長の事務連絡の中において、健康保険や介護保険の利用履歴のみならず、図書館や病院等の利用履歴、その他、交通機関や商店街や公共料金での利用履歴というようなものも15項目が列挙をされる中で、住基カードというものの中でですね、こうした分野に関しての利用というものを促すという形にはなってきてるわけです。
インターネットに接続をされているということは、これは早期に改めねばならないことだろうというふうに私は思います。といいますのは、もともと古今東西を問わず、権力というものは市民、市民というよりも人民を管理するというような性(さが)があるわけであります。これは歴史的にそうでありますし、現在も恐らくはアメリカとてそうであろうと思います。ただ、管理される場合、管理をする性(さが)というものは、逆にいえば、そこで納税をしている市民との契約、あるいはそれが文書という契約でなくても、恐らく権力の側が管理をするという性(さが)のものは、それはその権力とですね、個々の構成されている人民との文書化、あるいは非文書化、有形無形の直接の契約であろうかと思うんですね。これがインターネットというようなものと接続をされてるということは、管理をする性(さが)の権力、行政の側と、管理されることを長きにわたって甘受してきた市民や人民以外のところにもその行政や権力が管理をして、管理を、人々を管理するために把握していた情報が漏えいしていくということになるわけでありますから、そういたしますと、例えば交通違反の履歴であったり、あるいは先ほどのような健康保険というような形でありますと、健康保険を用いてる方も用いてない方も含まれるというふうに広く解釈すれば、例えば中絶掻爬(そうは)といったような履歴というようなものもですね、その権力と、守秘義務がある権力の側の個々の職員、役人と個人の市民や人民以外のところにも漏えいをしていく、流布されていくということが想定されうるということですから、この部分はやはり、大変に私たちは真剣に考え、やはり納税をしている市民のためにですね、私たちは最大限の努力をしなくてはいけないのではないかというふうには思っております。恐らくは、そうした部分が具体的になった時に、これは大変に冷静に市民がとらえることができずにですね、非常に結果としてはですね、よい意味で自律をした市民と共に歩むはずの行政や権力というものとの信頼関係の否定にもつながりかねないことでありますから、この部分はやはり重く私たちは受け止め、それに最大限の善処を迅速にですね、的確に行うものが地方自治ではなかろうかと思います。私どもと言っておりますのは、長野県という都道府県だけでなく、市町村というものでもあるわけです。
ご指摘の1番2番、1は確か当面住基ネットから離脱すべきであるという内容であり、あるいは2に関しては、住基ネットからの離脱を求める市町村というものに関して、その求めが実現するように私たちは協力すべきであるという内容であったかというふうに思います。2に関しましては、まだ具体的にそのようなお申し出というものは正式な形ではいただいていないわけであります。1に関しましては、先ほど来申し上げているように、私は、私自身もですね、ある例えば方針というものを「『脱ダム』宣言」をはじめとして、その他、福祉や教育の改革もそうであります、多く掲げて、そして市民がそれに対して意見が言える、提言ができる、質問ができるというチャンネルを多くの形で設けるということに努めてまいりましたから、私たちはその3と4ということに関して、これを全力で行うということが現段階での私たちの方針であります。
その他のご質問を受けます。はい。
市民タイムス 赤羽洋輔氏
市民タイムスの赤羽洋輔といいます。
知事室分室の執務もちょうど今日で終わり、第1回目終わりですけれども、1週間やってみての感想と、1週間やってみて、こうしたらいいとか、見えてきた課題がもしあればお聞かせください。
長野県知事 田中康夫
大変に有意義であると思っております。今日も中南信の地方事務所長であります、下伊那地方事務所長の三木正夫と話しておりました時に、この知事室分室で知事及びスタッフが執務をするということに対して、大変に地域の一般市民だけでなく、経営者や首長からもですね、非常に歓迎をするというお話があります。これはやはりガラス張りの知事室というものを設けたり、車座集会を行うということで、多くの市民が県政を身近に感じてくださって期待感を持っただけでなくて、直接そこに参加なさって、あるいは「『県民のこえ』ホットライン」をはじめとして、様々な提言もしてくださるようになってきたということに、こうしたガラス張りの知事室や車座集会がつながっていったわけですが、ある意味ではこの知事室分室というものも、そのような県の本庁舎から遠く離れた場所で過ごされてきた方々にですね、よい意味での期待感だけでなくて、よい意味での参加意識を持っていただけるようにつながると思っております。これは実際に「ようこそ知事室」というものに今回中南信の方々が多くお越しになられました。やはり今までは東北信の方、とりわけ北信の方が「ようこそ知事室」も多かったかと思います。これはやはり私自身がスタッフと共に出向くことに意義があろうと思います。
1週間という単位で今回ございましたが、ある意味では今後、例えば3日というような単位でですね、2週にわたって行うというような形をとっていきたいなという希望を持っております。月に1回だけここに1週間来るのではなくてですね、3日であったり、2日であったり、あるいは3日半であったりですね、幸いに高速交通網が完備されておりますから、あるいは4日いても、その間の昼の時間は諏訪や伊那谷や木曽谷を訪れるのと同じように長野市に戻るということも可能でありましょうから、やはり発想が、昨日・今日も大変によい意味でリラックスした中で地方事務所長と会話ができましたし、地方事務所長が記してまいりました協約の内容に関して、非常にお互いがですね、そのペーパーをもとに、非常によい意味でその場で様々なアイデアが出てきて具体化していけるものと、また今日から実行していく内容というものを即座に話し合うことができました。大変に効果・効用はあろうと。やはりそれは、この長野県という8割の県土を森林で占める県にふさわしきですね、大変に木の木漏れ日や木の葉の音であったり、風の音が聞こえる中で県政に関しての議論ができるというのは、やはり長野県の行政機関に勤める者として大変ありがたいことだなと思っております。山の中だからこそ、逆に権力は県民のために迅速に的確に運営されていけるという確信を強めております。
その他のご質問。はい、どうぞ。
新建新聞社 綿貫芳文氏
すいません。綿貫芳文っていいます。新建新聞です。
二つほどありまして、昨夜のですね、建設業との懇談会。現場にいましたので知事さんの意見は分かったんですが、まとまったあれだけの建設業に働くいろんな方の意見を聞かれてですね、率直な感想をお願いしたいのと、それともう一点は、もし知事が知ってみえればで結構ですけれども、森林整備について、昨日ですかね、和歌山を含めて8県の緑の雇用を推進するという連合が立ち上がって、国の方へ政策の提言をされたということを聞いてますけれど、そのへんの話は長野県の方にも来てたのかどうなのかというような点です。はい。
長野県知事 田中康夫
最後のは来ていますかね?前回に和歌山の木村良樹知事を中心として、国にですか、あまり国っていう言い方好きじゃないですけどね、林野庁とか農林水産省でしょうか、提言をする時には何か私たちに話が来ておりましたが、既に長野県が行ってる内容でありましたので、改めて申し上げる必要もないと思ってました。今回に関しては特にお話はいただいていないのではないかということであります。
昨日の集会の中で、箕輪町の女性の方がおっしゃってたことで大変面白いというか、私たちにとって反省すべきだと思ったのは、あの時に土木部長をはじめとするスタッフにも述べたと思いますが、現場を知らない技術も、現場を知らず技術も磨かれていない人が責任ある立場に就いていくとですね、私たちのためにも県民のためにもならないという意見があったと思います。もう一個、何か会計検査が来るからといって3年前の仕事の書類を作り替えさせるなと。焼き捨ててしまえと言わなかっただけ長野県も新しいステージに立ってきたのかなという気がしなくもありませんが。このようなところもですね、やはり私たちが大きく反省すべきだと思いますね。今回の土木建設業の入札、あるいはその他の改革というのは、同時に私たちの土木部や、あるいは加えて農政部や林務部、住宅部と、あるいは企業局というところの意識を変えなければならないという大きな改革であります。松本でございましたっけ、コンサルタントの方が、良い提案をしたらその提案をただ取りするのではなくて、きちんと受注に反映されるような制度にしてほしいと言われましたのもとても大事な点であります。逆に言えば、また私たちはコンサルに丸投げをしていたつもりで、いつの間にかですね、金額だけを言って、その金額よりも低くできるかどうかということでもなく、いつの間にかコンサルの方々に牛耳られてきた。コンサルの方に責任があるわけではありません。技術も知識も意欲もですね、薄れる中で、コンサルに膨大に仕事がある時にアウトソーシングと称して投げていたはずがですね、投げるという言葉はいけません、アウトソーシングしていたものがですね、逆に言えば、高値止まりのですね、コンサルになってしまった。始めに金額ありきの国からの国庫補助も含めてですね、金額ありきの事業というものを私たちが考えて、それに見合う形の調整をしてくださるというふうになってきたというのは、これは私たちの公共事業担当者が当時の財政課も含めてですね、大きく反省しなくちゃいけない点だなと思います。どうなのでしょう。大変に多く500人くらいの方がお越しになってましたし、2割くらいの方は、恐らく私の発言というものを極めて的確にご理解なさるだけでなく、もとより、私がスタッフと共に進めてきた改革という意味の中身をですね、理解し支持してくださるというか、期待してくださってきた方々だと思っております。その他の方々、様々な方がいらっしゃったと思いますが、それらの方にとってもですね、今進めてきている、また今後進めるものがですね、必ずやそれぞれの地域の中の意欲のある優良土木建設業者を育成をしていくということにつながるのだということを、近い将来実感をしていただけるものにしたいと。またそのようになるというふうに私は思っております。ある意味では、公共工事入札等適正化委員会、いわゆる鈴木委員会の功績というものも、パイは同じではないと。昨日のパワーポイントでお見せをいたしましたように、長野県の改革が過激なわけではございません。長野県は繰り返し申し上げてきていますが、バブル経済期以降に逆に公共事業費が最大時で2倍、県単独事業費が3倍という姿になったわけであります。平成11年を1という数字にした時に、土木建設事業費というものは、平成15年度は長野県が0.769に対して、全国の都道府県(全体)は0.742、また県内の市町村は0.703なわけであります。平成11年度を1というのは、全国の都道府県(全体)の土木建設事業費を平成11年を1とした時に15年度が0.742であります。長野県が0.769でありますから、よりもともとバブル期以降に膨れ上がった長野県よりも、バブル期以降むしろ漸減をしてきた、減ってきた都道府県(全体)の方がさらに落ち込んでいる、引き締められてきてるということです。ですからある意味では、そうした現実をなかなか直視するだけの情報をむしろ行政の側の私たちが提供してこなかった長野県においてですね、ある意味では、鈴木委員会の功績というものは、長野県の土木建設業を営まれる方々もパイは同じではないと、あるいは逆に言えば、それもまた税金で行われてる事業なのだということを冷静に見つめていただけるということではなかったかと思います。
恐らく、様々な意見を述べられた方々も、私の就任前にこのような建設業の方々との集会というもの、それは知事ではなくとも、土木部や農政部といった担当部局との間のどなたでも参加できて発言できるというような集会は絶えてなかったと思いますし、そのことは他の長野県改革と同様に、私は多くの方々の意見を聞いて、私たちが方針を示し、またその方々の意見を聞いて行っていくということです。発注技術等検討委員会(公共工事と建設産業の現状を分析した上で発注のあり方を示すことを目的に今後設立予定の委員会)というものに関しても、公募によって長野県の土木建設業に営まれている方々も参加していただくということを申し上げてるのもそうした点であります。
その他のご質問を受けます。
では、長野の表現センターにいらっしゃる方からご質問があれば伺います。
おなじみの高森さん、よろしくお願いいたします。
信濃毎日新聞社 高森和郎氏
高森和郎です。信濃毎日新聞です。
住基ネットの関連で二点お伺いしたいんですが、一点は今日の片山大臣の会見でもあったと思うんですが、一つの理由というか総務省側の主張として、住基ネットは基本的に市町村の事務であると。市町村の事務であって仲介役の県が抜けるということは、市町村課長もあの場で言っていましたが、自治権の侵害に当たるのではないかと。同じような趣旨で今日、片山さんもおっしゃられていたと思うんですが、その点について、県の今後の判断とは別に、知事の見解があればお伺いしたいと思います。つまり、そういうことを論じること、県が抜けるという選択肢自体が市町村の自治権の侵害に当たるという考え方ですね。それが一点です。それから市町村にいくつかお聞きしますと、6月の議会にですね、ICカードの利用料、利用じゃない、発行手数料の条例とかですね、そういった関連の条例であるとか予算を計上するところが出ているということで、市町村側にとってはできるだけ県がどういうふうに判断するのか急いで出してほしいという要望があると聞いています。一つは8月に二次稼働が控えているわけですけれども、県の判断はいつごろまでに出すべきであるというふうに考えておられるのか。その二点をお伺いしたいんです。
長野県知事 田中康夫
今おっしゃったような期限ありきの設定というものは、この問題に関してなじむことではないと思っております。逆に言えば、まさに報告の中で大きい点はですね、各市町村という基礎自治体からの要望に応ずる形で、この住基ネットあるいはカードシステムというものが確立されてきたと言っているけれども、そのような事実があるのであろうかということを桜井委員や清水委員の担当したパートでお書きになってらっしゃったかと思うんですね。ここに関してはあまり明らかになってきてないと。それともう一つは、じゃあ逆に市町村が求めたから国はお手伝いをして作り上げたまでという話ですが、実際にはやはり国の側から発案をなさったというところを排除しきれないのではないかというふうに多くの市民も感じてると思います。これに対して、この中で様々な問題が起きた場合に、国の責任ではなくて、小さな自治体も含めた市町村の責任として問われてくるというところがあるわけでして、このあたりは恐らく委員の方々が、より市民に対して周知させていくべき点ではないかとおっしゃったのだと思います。いずれにしても、私はあの提言、第一次報告の中の3と4の部分ということは、これは県と市町村の間、国と市町村の間に立つというふうにこのシステムでは言われている県のせめてもの責務ではなかろうかと思って行うということです。
一般的には、それぞれの、これは県もそうですし、国もそうですし、市町村もそうですし、この住基ということではなく広い一般の意味で申し上げれば、予算計上をしてその予算が不執行であるというケースはしばしば今までも起こってきてることではあります。それぞれ予算計上をされるということは、行政の継続の上で当然そのようなご判断をなさるのだろうというふうに思っておりますが。
信濃毎日新聞社 高森和郎氏
そうしますと、8月の第二次稼働までにですね、県としての結論を出すということには現時点では必ずしもこだわらないということでしょうか。
長野県知事 田中康夫
どうも、私も表現活動をしてきた人間なので、そういう何ていいますかね、ゼロサムご質問にどのようにお答えするのかっていったら、いつも苦慮するところです。いずれにしても、長野県は3と4の項目に関して、これは全力で取り組まねばならないというふうに思っております。
その他、長野の会場の方からございますか。よろしいですか。
それでは、今日、部長会議の時にいくつか、ずっと毎日新聞で「イラク戦後の世界」という、「エビアンサミットを前に」というずっと連載(5/22〜5/28)がございました。これは大変によくできたインタビュー連載でありまして、中曽根康弘氏が1回目だったんですが、この中曽根氏がおっしゃってる内容というのも、ある意味では彼の回顧録に近いような形で非常に興味深く拝見しましたし、モーリス・グルドー・モンターニュという現在フランス大統領のシェルパを務めている方の、駐日大使だった時期があり、幾度かお話しをしたことがありますが、彼のおっしゃっているフランスの意味といいますかですね、アメリカとヨーロッパとEUというものがある中での、またフランスの立場というのを大変興味深く思いました。榊原英資元財務官のインタビューも載っていたんですが、ある意味でいうと、私や浅田彰と榊原英資氏の述べる内容がですね、重なり合う部分が出てきてるというところが、非常にユニラテラリズム(unilateralism:単独行動主義)のアメリカという中での不思議なことです。ただ、榊原氏が言ってるので非常に面白いのは、「アメリカのユニラテラリズム(単独行動主義)というのは気になりますか」というのに対して、「何もそうしたことは不思議じゃない」と、「アメリカは自国の大統領が提唱した国際連盟に入らなかった国だ」と、「伝統的な孤立主義というか、米国中心主義が戻ってきたと考えればよいと」いうふうに言っております。「米国は自分の論理で世界を仕切ろうとするし、欧州は地域拡大を目指す」と。「世界の地域化が進もうとしている」というこの認識は非常に鋭いのではないかと思います。他方でポーランドという国が、ある種戦後の日本や韓国にも増してですね、アメリカのもとでですね、ヘゲモニー(hegemony:主導権、覇権)といいますか、国際貢献といいますか、あるいはプレゼンス(presence:存在)を高めようとしてきてるということは、これはたぶん恐らくEUにとって非常に悩ましいといいますか、(そういう)ことだと思いますし、ポーランド的なアメリカの取り組みということは、今後アメリカはアフリカにおいても非常に行ってくるのであろうなと。ただ、その行うことを小泉氏は、アフリカのHIVをはじめとする、これは大事な取り組みなのですが、HIVや教育ということに関してアメリカがアフリカにおいてですね、予算を付けて取り組んでいくということを同様になぞっているだけだと思うんですね。このなぞり方が、恐らくは外務省の人は国連の常任理事国化を目指すというような意味合いのもとで、ミニアメリカ的なですね、こうしたアフリカにおけるですね、もちろん飢餓であったり貧困であったり病苦であったりという、貧しさから彼らをよい意味で自律させていくということにおいては決して否定すべきことではないわけですが、非常にアメリカのミニ版としてのなぞり方で、それは常任理事国化になるというようなことにも至らない、非常に小さな投資に終わっていく気はします。やはりずっと中国やインドの突出というものをよい意味で防ぐ上でも、やはりドルやユーロに対抗するのでもなく、それと共存する第三のアジアや中南米やアフリカを、その意味では中国・インドだけでなく、恐らくは今後常任理事国入りも考えてくるであろう、あるいはG7、8、9の後に参加してくるであろうインドやブラジルというような国ですね、この国をも含めた形での第三の通貨というようなものを、元でも円でもなく、また日本が主導権を握るのでもなく、よい意味での番頭役としてですね、作っていかねばということを私も思ってますし、榊原氏も同様なことをおっしゃってるというのは非常に面白く思いました。「フランスの世界観は多極的なもので、グローバル化が画一化につながらないことが大事だ」と、「世界がグローバル化するほど多様な文化、様々な人々の声が尊重されるようにしなければならない。さもなければ不満がたまり良くない」というふうにグルドー・モンターニュ氏は言っていますけども、この考え方がやはり日本の政治や、政治家や官僚という中に非常に大事だろうなと思います。その意味では、今日の朝日新聞の1面に、先般アメリカのネオコン(新保守主義者)というものは多く民主党の人たち、渡辺恒雄氏の軌跡と同じように左から右への単純な半回転という形の人たちが今、本来の共和党の個人主義、共和制を目指していた人たちとは異なる存在として、何か共和党の母屋をも取りかけているという記事を書いていた三浦俊章氏が1面で書いてる中で、元外務相にいた小倉、下の名前を忘れました。小倉(和夫)元駐仏大使の言ってる内容というのは大変適切だろうなと思ってます。
もう一個、先週の日曜日に毎日新聞の書評で、『沖縄の島守』という書評が載っておりました。田村洋三さんという元読売新聞の記者の方が中央公論新社から出した、中央公論新社からこのような本が出たということも大変に深い意味合いがあろうかと思いますが、中日新聞の中日春秋でもその少し前に5月15日か14日くらいに載ったでしょうか。5月18日付けが毎日の書評ですけど、これは、島田叡(あきら)さんというですね、内務省官僚だった方です。神戸の出身で内務省に入って警察畑を歩まれたけれども、愛される警官になれと訓示して、思想的に好ましからざる人物とされて出世が遅れたという方が、戦争の最後の時の沖縄の官選知事になるんですけども、この方が大変にその沖縄の人々というものをいかに救うか、救うだけでなくて、いかに苦しい中で人として生きる喜びを与えようとするかと。そしていわゆるノンキャリと称する形で、商業学校を出て警視庁の巡査になった荒井退造という人が沖縄の警察部長、今の県警本部長にやはりその戦争の最後、ほとんどの官僚が沖縄に赴任したものが本土に逃げ帰るという中で、この二人が最後までとどまってですね、人々を救うだけでなく、人々を救うすべての方を救うということが難しいということを認識しながら、いかに一人でも多くの方を犠牲にさせないかということに尽くして、最後二人は自害をおそらくなさるんですけども、これは大変素晴らしい本だなと思って今読んでおります。この書評も森谷正規さんという学者が書いていますけれども、なかなか良い本なので、もし皆さんもお暇があったらお読みになると良いかなと思います。やはり本来の公僕があるべき姿と、私はこのような人の足元にも及ばないと思いますけれども、そうしたことを心掛けたいなというふうには思っております。
以上です。どうもありがとうございました。
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