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最終更新日:2004年03月09日

 

知事会見 浅川・砥川河川改修計画原案流域説明会について他

平成15年4月30日(水)
14:05〜15:15 
県庁5F「表現センター」

長野県知事 田中康夫
 それでは知事会見を開始いたします。
 まず最初に浅川と砥川の改修計画原案、これに関しましての流域の説明会を開催をいたします。先週の会見でも申し上げましたように、浅川・砥川の改修についての長野県の対策推進本部の原案というものをより広く流域の住民の方々、どなたでもご参加いただける形で開催をすると。こうした中で5月の7日の水曜日夜7時から長野市立の浅川公民館におきまして、また、翌8日の木曜日午後7時から下諏訪町立の下諏訪総合文化センターにおいて説明会を開催いたします。これは私を含めまして対策推進本部の主たるメンバーが伺いまして、河川計画の計画原案をご説明するものであります。私どももホームページをはじめとして多くの場所で告知をいたしますが、皆さまにも地域住民の方々にお伝えいただける機会を設けていただければと思っております。
 続いて、いわゆる重症急性呼吸器症候群・SARS(サーズ)と呼ばれております、もしくはエス・エー・アール・エスと呼ばれておりますものに関しての対応行動計画についてであります。お手元の方におそらく資料が二つジョイントいたしましたものがお届けしてあるかと思います(「『長野県重症急性呼吸器症候群(SARS)対応行動計画』の概要」等)。まずA4の2枚の紙、歴史年表のようになっておりますもの。これ3日とございますのは失礼いたしました、これは4月の3日でございますが、こちらをご覧いただければというふうに思います。長野県では、ご存じのように、この問題に関しましてSARSの連絡会議を既に4日の日に設置をいたすと共に、陰圧室を要する医療機関、3医療機関6床の確保というものをいち早く行っております。これは国の対応と長野県の対応という形でずっと記してございますが、こちらをご覧いただければわかりますように、8日の日に行っております企業向け相談窓口の開設や学校等における対応について、社会福祉施設等における対応について、これらも既に8日の日に具体的に発表をしてるところでございます。その他、11日の日には部長会議において長野県が取り組むべき対応の確認やとりまとめを行っておりますし、陰圧室を有する医療機関の確保もその後9医療機関37床に増えております。また医師会に対しましても23日の日に移送車両への医師の同乗というものを強くお願いをする、依頼を行っております。また24日の日に移送用のカプセルの購入をしております。これはいわゆる救急車で減圧、救急車自体が陰圧室を設けているものというものが県内にはない、のみならず日本全体でも皆無に近いわけであります。こうした車両を購入いたしますのはこの間のライムラグが生じるわけでして、その間に万が一のことがあった場合にも対応できるようにということで、陰圧室のカプセルを四つ私どもは購入をしているわけです。これは4月24日に購入について公表しておりますが、佐久の広域連合消防本部と伊那の消防組合消防本部、また松本の広域消防局、そして長野市消防局の4カ所に配置をするという形になってきております。国はですね、患者発生後に関しての対応というものに関しては各都道府県で考えなさいという言い方になってるわけですが、長野県はむしろ患者発生前の対応というものが極めてこれは大事であると。またそうした取り組みを私たちがすることで医療機関や多くの県民、これは広い大きな紙の方にも書いてございますが、多くの県民に関しては、一番最初にこの問題に関して会見で触れた時にも申し上げておりますが、もちろん慢心することは望ましくありませんが、過度の恐怖をお持ちになる必要もこれは必ずしもないわけでして、うがいや手洗いの励行ということ、あるいは睡眠をとり、またきちんとした栄養をとるということ、こうした基本的なことがこうしたウィルスに関しても必要なわけです。
 長野県は県民の不安をこうした中で解消する、また患者に対する適切な医療の提供と、さらには人権に十分配慮したまん延防止対策を迅速かつ適切に推進するために長野県重症急性呼吸器症候群、いわゆるSARSの対応行動計画というものを策定をしたわけであります。本日30日、この以前より既にこの計画の最終的な策定の前から行うべきことを、特にアンダーラインを引いてあるところは、国の側の指示を待つことなく長野県が独自に行ってきていることでございますが、これらをまとめて本日、今までの行ってきたことをまとめた形で行動計画というものを策定をしております。いずれもご覧いただければわかるように、国に先駆け、あるいは国が求める対応以上のことをしてきております。とりわけこの件に関しましては、各医療機関に私どもの各保健所の担当職員に公用の携帯電話を持たせまして、その電話番号をすべての医療機関に関して連絡を申し上げております。またこの形の中でその職員にご連絡を取っていただくと。つまりはこの紙をずっとご覧いただくとあるいはおわかりになるかと思いますが、各医療機関の方から連絡がございます。また同時に、万が一その携帯電話がつながらない場合を含めてですね、私どもの県の本庁舎の保健予防課の方にご連絡をくださるように、またこの点に関しては時間外に関しては、代表電話ですので1階の守衛室に回りますが、守衛の方は外部に委託してる方も含めてそうした連絡があった場合に保健予防課長及び衛生部長の方にですね、また担当者にいち早く連絡を取るということを周知徹底をいたしております。同時にこの問題に関しましては、保健予防課長と衛生部長が24時間の対応を、懸念される方がいるというような報告があった場合においても連絡を取るようになっております。同時に併せて衛生部長から副知事と私知事にも24時間体制で連絡をくれるような形を徹底をいたしております。また医療機関には医師会を通じて救急車への同乗ということを強くお願いをいたしておりますが、万が一こうした形が、対応がしきれない場合においてもですね、保健所の医師というものが常時連絡を取れる形を全県にわたって電話網を整えております。保健所の医師が同乗する形で一刻も早くより設備の整った病院へと搬送が可能なように準備をいたしております。
 またこの点に関しまして、4月24日に国に対しての提案というものを行ってるものがA4の紙の二番目の方に記してございます。また各保健所では600を超えるいわゆるマスクの常備というものをいたしておりますし、同時に各医療機関にどのくらいあるのかというような形の調査も進めて集計をしている段階であります。いずれにしても、こうした問題に関して非常に迅速な対応をしてるベトナムやシンガポール、あるいは台湾といった国や地域の対応を参考にした上で私たちの計画を立てたものであります。
 続いて、長野・篠ノ井間の信越本線の旅客流動調査結果というものがまとまっております。ご覧いただければおわかりかと思いますが、長野・篠ノ井間の輸送密度というものは1キロあたりの1日平均輸送人員であります人/日・キロで表しますと2万6,800人でございまして、運賃収入は14億800万円と試算されております。対しましてしなの鉄道篠ノ井・軽井沢間の全線の平均というものは8,200人/日・キロでございます。ですので長野・篠ノ井間というものはしなの鉄道の3倍以上の輸送密度があるということなわけでございます。また併せましてこちらにも記してありますように、しなの鉄道が65.1キロの営業キロでありますが、この運賃収入が22億1千万円でございますが、長野・篠ノ井間は区間が9.3キロでして、この9.3キロに対して14億800万円でございますので、しなの鉄道の運賃収入の約3分の2近い収入というものが別途長野・篠ノ井間で発生をしているということです。こういたしますと、長野・篠ノ井間というものはしなの鉄道に比べますと約4.5倍の収益性がございます。また併せて1日あたりの総利用者が3万754人であったわけでございますが、松本方面から篠ノ井線を通じて長野・篠ノ井間へとそのまま乗車なさる方々というのは約20%にすぎません。これに対して、軽井沢あるいは小諸、上田、屋代の方面から篠ノ井・長野間へとそのまま乗り継がれる方というものは約45%でございます。残りの方々が長野・篠ノ井間のみをご利用になられる方というふうにお考えいただければよろしいかと思います。他方で、JR東日本旅客鉄道株式会社から長野・篠ノ井間に係わる情報として開示されましたのは、この資料に記してある内容にとどまっております。資産に関して、また保守費に関して記してございます。これはいずれも申告を記してることでありまして、また所要人員数も130人というふうになっておりますが、これはいわゆる優等列車が通っておりますし、塩尻以北のJR東日本の営業区間を例えば運行なさる方を入れますと、長野・篠ノ井間をピストン輸送で運行に担当される、乗務に担当されるという方はおそらく現時点においてはいらっしゃらないに等しいと思いますので、長距離間を松本あるいは塩尻からの乗務を担当してらっしゃる方ということになりますと、それだけマンニング(manning:人員配置)の上では人数的には多くなるということであります。
 ご覧いただきましたように、とりわけ長野・篠ノ井間というものはしなの鉄道をご利用の方々がより大多数一体化してご利用になられているということが明らかであろうと思います。つまりは、しなの鉄道から長野・篠ノ井間へとご利用をなされる方々の利用者の利便性の向上ということ、あるいはこの区間をしなの鉄道が一体化して運行をするということがより長野新幹線と呼ばれます北陸新幹線は長野までの区間でございまして、新幹線開業の区間に関して全国で初めて新幹線の費用に関しても3分の1を負担した地元というものが運行をする並行在来線という形でスタートしておりますから、長野・篠ノ井間も含めた形でのしなの鉄道の運営ということがより経営健全化に向けた要素であると、このように考えております。利便化ということでいいますと、列車ダイヤの改善にとどまらず、それはすなわち快速列車、優等列車をしなの鉄道から長野へと、あるいは長野以北へ向けて運行をするということにつながるわけであります。おおむね11年後には長野以北の経営の問題というものも、北陸新幹線の延伸に伴って並行在来線のあり方として浮上してくるわけであります。でありますから、この長野・篠ノ井間の取り扱いというものは、長野市をはじめとする沿線市町村の方々にもですね、傍観者ではなく、より主体的に取り組んでいただくことが望ましいと考えております。いずれにしても、この長野・篠ノ井間の取り扱いに関しましては、今後しなの鉄道設立経過検証委員会、仮称でございますが、この調査も行われていくわけでございまして、まさに長野・篠ノ井間が沿線の住民、あるいは市町村、またその他観光を含まれる利用客の方々にとって、より望ましい取り扱いの方策というものをJR東日本に対して具体的に提案をしていく予定でございます。
 本日こちらからお話をすべき内容は以上でございます。ご質問をお受けいたします。いつもと同じように挙手の上、フルネームでお名前と主たる表現活動の媒体名をお話ください。
 はい、どうぞ。

信濃毎日新聞社 高森和郎氏
 高森和郎です。信濃毎日新聞です。
 今の長野・篠ノ井間の調査結果に関してですが、基本的に県としての取り組みは今後評価委員会あるいは検証委員会ですか、の結果を待ってということになるのかと思いますけれども、いくつかのやり方として、例えば長野・篠ノ井間の収入の内5割近くを例えば県あるいはしなの鉄道に収入として分けてもらうとかですね、あるいは長野・篠ノ井間そのものを県なり三セクなりが買い取るとかですね、いくつかのやり方があるかと思うんですけれども、知事ご自身として、そのへんについてですね、どういったやり方がより望ましいのかっていうようなお考えがあればお伺いしたいというのが一点です。それからもう一点、別なんですが、今日地方制度調査会でですね、市町村合併について中間とりまとめというのが総会を開いてまとまっているかと思うんですが、その中で基礎的自治体のあり方として、何て言うんでしょうか、どういうやり方かというのはまだまとまっていないかと思うんですが、旧来のもともとの合併前の市町村の姿をある程度残すというような形で段階的に合併を進めていくというような方向が出ているかと思うんですけれども、それについて地方制度調査会のそのとりまとめについて、いろいろと知事が言っておられるような税財源の移譲ですね、そういった問題についてはあまり方向性が出てないかと思うんですけれども、そのへんも含めて知事のご所見があればお伺いしたいと思うんです。

長野県知事 田中康夫
 ご所見何て言う言葉は議会と同じでびくびくしますのでやめましょう。考えとか、感想とか、意見にしてください。
 一つ目の点でありますが、残念ながらJR側の開示いただいてるデータというものがまだ必ずしも私たちが満足する段階の開示に至っていないと。半ばいわゆる民間企業とはいえ、航空会社の路線は一路線にいくつもの複数社が入る形を国土交通省は進めてるわけでして、鉄道に関しては、これ半ば独占的に運営をされているのがJRでありますが、保守費には人件費を含んでいないわけでございまして、先方の回答では。また、その人件費の単価は答えられないというようなことをおっしゃられております。ですので、この区間がJRが赤字なのか黒字なのかは明確にまだ判断できないわけでございます。ただ、多額の経費をかけているであろうということはわかるということであります。私としてはですね、やはりこれは基本に戻れば、長野駅までの区間を新幹線がひかれてですね、そしてその開通に伴って並行在来線を地元が運行せよという形になっているわけでございますから、篠ノ井新幹線ではないということですね。そしてまた、新幹線がさらに長野以北に延伸されていく場合において、この長野・直江津間がJRから経営分離されるということも既に方針として打ち出されているわけです。他方で、これらの区間に関しても長野県内の地域住民にとっての重要な交通手段でございます。こうした中で、従来から申し上げておりますように、JRから経営分離されていくということは、長野以北にとどまらず、長野・篠ノ井間に関してもですね、それが本来のまさに論理的に考えるまでもなく明々白々なことではなかろうかと思っております。こうしたことからですね、長野県としてもどのように国ないしJRと対応をする中で長野新幹線の開業、あるいはしなの鉄道の開業を迎えたのかということを明らかにしなくてはいけないということで委員会の設置を予算計上し、議会からも満場一致でご可決いただいてるわけです。
二番目の点でありますけれども、やはり前も申し上げたように、交付税をどうするかというようなこともですね、何らたたき台以前のたたき台すら示さないまま形ばかりの合併ということをおっしゃられてこられた、その迷走というもののツケが現れてきているということじゃなかろうかと思うんですね。西尾私案というようなものも出されましたが、これも多くのまさに自力で地域を育もうという方々、いわゆる箱もの行政であったような首長ではむしろない方々から強い批判を招いているわけでして、こうした中で何か国の側が形をつくる形で、合併した後もですね、自治権を認めるうんぬんというような様々な小出しの何か軌道修正のようなものをお示しになっておられますけれども、やはりこれは長野県が申し上げているようにですね、合併特例債とて33.5%地元負担ですし、そうした何かバラ色の夢を与えようとしてきた市町村合併というものの何かツケがきているように感じます。
 先日、南箕輪村でも記者の方々からご質問を、表現者の方からご質問を受ける中でお答えをいたしましたが、山口村に関しましても、これは私はぜひ冷静にお考えいただきたいんですが、県を越えて越県合併をするから悲しいとかですね、越県合併とてやむを得ないとか、こういうその越県という、権限じゃありません、県を越えるですが、越県という問題でこの山口村の問題をとらえると、ことの本質を見誤ってしまうのではないかという考えを私は持っております。仮に、これがじゃあ大桑村や南木曽町やですね、木曽北部の地域と大合併をする、あるいは中合併をする場合はどうなのかということでして、たまさかその行政区分として中津川市と山口村が岐阜県と長野県に分かれてるからですね、そのように越県ということでとらえられがちですけども、多く今回の場合も、山口村で4割を超える方々がですね、合併に関してもう一度考え直していくべきだというお考えの候補者に票を入れられたということは、ある意味では行政の安定性、また合併問題だけが行政の主たる首長を選ぶ場合のテーマではございませんので、福祉であったり教育であったり、あるいは公共事業であったりですね、様々な住民サービスの観点から、その住民の要望により停滞なく迅速に応えられるかどうかという観点で首長の選挙っていうのは行われるわけでございましょうから、やはり多くの山口村の方がですね、今のようなだいぶの前にアンケートを採られたことをもって動いているベクトル(vector:方向)というものにご懸念をお持ちなのだろうと思っております。山口村の再選をめでたくされました加藤村長とは選挙の前にもお話を私たちがさせていただいた時に、今回の選挙というものは中津川市との合併を是認するかしないかの信任投票ではないと。法定合併協議会を設けて、議論をよりして、より情報開示をして、最終的に住民に判断をしてもらうという、そのベクトルを是認していただけるかどうかの信任投票だということをおっしゃられております。合併、市町村合併の問題に関しては、私に対して常に厳しい助言をいただく信濃毎日新聞とおおむね考え方が随分と似通ったところがあるわけなんでございますけれども、7割…、ああ、(部屋の)外の笑いですね、驚きました。皆さまの中から笑いが出たのかと思いましたが、…7割近くの票をというようなお話があったようでございますけども、結果として4割を超える方々が少しまだ懸念を持たれていると。あるいは新しい女性の比較的ご高齢と言ったら大変失礼でございますが、今までそうした議員活動というようなことに志をお持ちになってたわけでは必ずしもない方々が当選なさったようでございまして、いずれにしても、またその際に、選挙前に住民投票というようなものを含めて住民の意見を直接聞くと。また長野県としてはこうした問題に関して住民投票という形は大変にすぐれた住民の意思を問うものではないかというお話はしておりますので、こうした中で山口村もお考えになられると思います。いずれにしても、今日のものを詳細な文面でまだ総務省から拝見はしておりませんけれども、やはり合併問題に関しまして、非常に混迷を当局者たちもですね、深めている、あるいは学者の方々も冷静にお考えになるとですね、分社化や執行役員というような形が行われるような経済の状況の中で、行政だけがフランスやアメリカとも異なる形をつくれるのだろうかということをお思いになられてんじゃないかという気がいたしますが、いずれにしても、近く長野県は朝日村も上條村長が再選をされたわけでありまして、ご一緒に研究をいたしました四つの町村のみならず、他の町村に関しても自律的に生きていくというお考えをお持ちの町村に関しては、私たちが直接の担当者を設けてですね、一緒に検討をするということが極めて早急に行っていくべき一つであろうと思っております。これらは各部長で4部長が現在、とりわけ地域政策推進監というような形になっております。木曽郡や北安曇郡や北信であったり諏訪というような地域でございますが、これらの4部長、あるいは各地方事務所長とも近く会合を持って、長野県としてのより自律的に営まれる町村に対してのですね、四つの町村に限らないこちらからの積極的なご相談体制というものを確立をいたします。これは詳細が決まり次第またお伝えをする予定であります。
 その他のご質問、はい、どうぞ。

信濃毎日新聞社 東条勝洋氏
 東条勝洋といいます。信濃毎日新聞です。
 SARSの行動計画についてなんですが、今日午前中に消防局長の会議が開かれて、そこで患者の移送はこの行動計画によると消防が主に担うということになってるんですが、その消防の側から二次感染をどうやって防げばいいんだと、移送の手順というのがしっかり詰められてないのではないかというような指摘がかなり出たということなんですが、具体的には患者がですね、カプセルの使用を拒んだ場合、強制する権限がないというような、その場合どうすればいいのかといったような意見も出たそうです。そういったことが詰められてない現状があるかと思うんですけれども、その点についてどうお考えかということをお願いします。あと、SARSについてもう一点なんですが、患者がいざ発生した場合に、県としてどのように県民に情報提供をするのかと、どのレベルまで知らせるのか、患者がどこに住んで、どのような症状であって、といった情報もある意味正確に知る必要がある反面、プライバシーの問題もあると思うんですが、それをどのようにとらえているのかということをお願いします。

長野県知事 田中康夫
 本来ですね、これらに関して、今この年表のように記してございますが、国からですね、具体的な指示あるいは国の具体的な対策というものは、厚生労働省と消防庁の間のお話し合いがあるのかもしれませんが、その内容というものはほとんど決定事項として私たちに伝わってきていないわけです。こうした中で長野県はいち早く行ってるわけで、この内容に関しては他の県の状況も勘案してお考えいただければかなり明らかだと思っております。これは消防本部に対してはですね、必ず医師を同乗…、医師の同乗に関しては医師会に要請をしているわけでありまして、また医師会の側の協力が何らかの形で得られない場合にも私どもの各保健所には医師が複数名おりますので、これらの医師が同乗をする形で救急車での搬送ということを求めるわけであります。またそのために陰圧カプセルも用意してるわけでございます。その患者が陰圧カプセルを用いることを望まないというようなケースはどうするかというお考えでありますが、これはまさに患者の側にそのことを強く求めるということであります。これに関してもですね、他の地域や国、シンガポールや台湾のようなところでは、いわゆる感染が疑われる方もその病院内にとどまっていただくと、あるいは医師や看護師等もそのような形が中国でさえ今行われているわけですね。日本の場合にはこうした方々に対して、なんらかの行政機関が有無を言わさぬのではなくて、まさに私たちの安全、社会の安定を保つためにですね、そうした指示を行う権限というものを国も都道府県もあるいは市町村も消防も付与されていないわけですし、こういう議論がされていないというところが日本の危機管理なんだと思うんですね。こうした中の制約において、長野県は私たちの医師会の協力が得られない、何らかの協力が得られない場合には、私たちの医師が同乗するということを明確に決めているわけです。そしてそうした中で陰圧カプセルを用いるということにおいて消防本部の協力を求めるという形になっているわけでございます。ですから、その場合において、国の何か法的な根拠というものが定められなければ、医師会なりあるいは消防本部がご協力いただけないということに…、これはならないことを私は強く願っておりますし、長野県の職員に関しては私の業務命令として、そうしたことをお話ししますし、この点に関してももし組合の側との話し合いが必要ならば私が自ら出てですね、組合の側にご説明をする予定であります。これは結果としてはですね、やはりその国の対応が後手後手になって、今なお定められてない中においても、やはりこのSARSに限らず高い使命感を持ってですね、公務員であったり、消防の方も同じであります、あるいは医師になられる方も高い使命感を持ってなられてるわけでして、それらの方々が高い使命感を持ち、そしてまたそのための私たちはマスクをはじめとする準備というものはかなり緊急に購入をして整えておりますし、そうした中で一人ひとりの使命感のある消防職員、あるいは医師のですね、深い自覚を期待するということであります。それが得られない場合においても、私たちの県の職員にあたっては万全の取り組みを行うということでありますし、またそれらの事実経過に関しても皆さまにお伝えをするという中において、やはり市民がその対応をどのようにご判断いただくかということで私はあろうと思っております。
 いわゆる疑い例と可能性例という形がございますが、これらに関しましては、すぐに先ほど申し上げましたように、医療機関からですね、私たちの各保健所の担当者が24時間対応できる携帯電話がございます。同時に各医療機関にも万が一この携帯電話がつながらない場合に、私たちの保健予防課の方に直接ご連絡をいただくと。そして1階の守衛室においては24時間、その連絡があった場合にすぐに衛生部長及び保健予防課長へ連絡を取るという形を整えております。また、それらは私と副知事にも連絡がくるわけでございまして、確定の診断、いわゆるですね、確定診断の公表内容に関してでございますが、これは性別と年齢、また地域、これは消防のブロックがございます、それから海外渡航、渡航先等の有無に関して、その患者から申告があった内容に関してその経過を説明をいたします。報道対応に関しましては、衛生部長の菅谷と保健予防課長の黒田が対応をいたし、また医務課長の三村がバックアップをする体制となっております。
 よろしいですか。はい、お隣の方。

信濃毎日新聞社 井上裕子氏
 井上裕子と申します。信濃毎日新聞です。
 突然ですいませんけれども、こども病院のことでちょっとお伺いしたいんですけれども、2000年に北棟が完成しまして、周産期センターがオープンしましたけれども、一部の病棟がですね、稼働しないままになってここまできています。一つは稼働しないままに、本当の予定でしたらもう既にフルオープンしているはずなのですけれども、いまだに稼働してない理由をお聞きしたいのと、それからこれで10年になりますけれども、かなり病床の稼働率が9割以上になっていて満床状態に近づいているんですが、それで現場の方では残ってる病棟を早く開けてほしいという要望もあるんですが、それに対しての知事のお考えをお聞きしたいと思います。

長野県知事 田中康夫
 医務課長の方でわかりますか、今の状況に関して。今おっしゃられた状況に関して私は詳細はまだ把握しておりませんので、もし必要でありましたら医務課長の三村が後刻ご説明をいたしますが、10周年ということで5月24日には式典がございまして、私はこども病院に伺うことになっております。その際にはその状況をより現場で確認をいたしたいと思っておりますが、もう一つの問題は、かねてから救急医療の問題でも申し上げておりますが、いわゆるこども病院でかなり重い病気を患われてる方々がいらっしゃる、あるいは逆に言えば、そのお子さんの中には、常に私が申し上げることですが、白湯(さゆ)を飲ませるような形で治る風邪をはじめとする治療の方もいらっしゃると。その中間の、例えば肺炎をこじらせているというような方々がですね、救急車の中でお亡くなりになるという例が、これは長野県ということではなくて、全国で類を見ないわけです…、非常に多いわけですね。この私が言うところの、真ん中の方々への対応というものを今後長野県はより深めなくてはいけないというふうに思っております。こうしたところは既に衛生部にも議論をするように、あるいは第四次の医療計画の委員の方々にもお願いをしてきたところであります。
 ちょっとその北病棟の件に関しましては、申し訳ない、私が把握をしておりませんので、もし必要でしたら調査をして医務課長の方で対応させていただきますが。

信濃毎日新聞社 井上裕子氏
 じゃあ、改めてお伺いします。お願いします。

長野県知事 田中康夫
 はい、お願いいたします。はい。後ろの、二番目です。はい。

朝日新聞社 細川治子氏
 朝日新聞の細川治子と申します。
 有事法制に関して二点ほどございます。確か3月24日にですね、官邸において知事等の間で国民保護法制に関する公聴会みたいなのを予定されてたと思うんですが、それが延期になりまして、知事ご出席予定だったかどうかちょっと把握してないんですが、もし出席される予定だったとしたら、どのような意見をですね、首相に対して述べられるご用意があったのか、あと質問等ですね。今その有事法制、それから国民保護法制に関して抱かれてる懸念や疑問点について知事のご意見をお聞きしたいということと、特に武力攻撃事態法案においてですね、自治体の長に対処措置の実施を指示することが内閣総理大臣の方からできるという規定があるんですが、これについてはかなり自治体の長からも懸念が出てるようなんですが、知事ご自身はどのようにお考えになるのか。この二点をお願いします。

長野県知事 田中康夫
 朝日新聞からはそれに関して文書で回答せよというようなご依頼がたしかいただいてるので現在策定中だと思いますが。この先ほど言ったようなSARSに関しても、基本的なところがですね、つまりこれはある意味で冷静に一人ひとりが対応、先ほど言ったように、手を洗ったりうがいをしたりですね、睡眠をとったり、栄養をきちんととると、あるいはマスクをするというようなことですが、マスクの増産体制をとるように、あるいは民間企業なりそうした政治献金を行ってくださってるような医薬製造メーカーに対して行ったというような話も伺っておりませんし、もちろんマスクをしただけで100%の安全が確保されるわけじゃありませんが、人々がやはり一人ひとり冷静に対応できるような社会の状況をつくることが、これは私たちの役目で、そうした中で私たちも600を超えるマスクを各県立病院に配布するようにしているわけです。ですから、こうした問題一つとっても行えない方々が何か勇ましいことだけは机上の理論としておっしゃられてるという気はいたしますが、今のご回答に関しては現在用意をしております。
 3月24日でしたっけ。もともと私は3月の議会が終わった後にはお休みをいただく予定でありましたから、仮にその会合が行われても、私が伺うということは物理的には、当初の予定どおり旅行をしてれば難しかったとは思いますが、ただ、その前に予定がなくなったというご連絡が入っておりますから、その段階でその会合がないということを承知してるということです。
 他のご質問があれば。よろしいでしょうか。はい、どうぞ。

日本障害者創生会 須永恒氏
 須永恒、日本障害者創生会です。
 信州きこり講座に関して素朴な疑問点を2、3お答えください。信州きこり講座で講習を受けますと、ある一定の資格を与えられるわけですが、その場合の講習の期間と、それからその資格を得たことで他業種から転業するわけですが、その場合の当初の収入というものは個人当たりどのくらいのものを見込まれているかということを、ちょっと教えていただきたいんですが。

長野県知事 田中康夫
 信州きこり講座は100時限の授業を受けて試験をお受けいただくという形であります。既に千人近い方々がお受けになられて、土木建設業をはじめとするところで従事をされているわけでございます。今、ご質問にありましたような、そのきこり講座を受けて資格をお取りになったことだけでいくらの収入が保証されるというような形の目安というものを設定してるわけではございません。その他の詳しいことに関しましては経営戦略局、もしくは林務部の方でお答えを申し上げます。

日本障害者創生会 須永恒氏
 ちょっと私の質問の意味はですね、きこりになるには山へ入るだけでも10年、一人前と言われるには20年、これは天竜村の山を持ってる方からのお話として承っておるんですが、そういう、そうすると期間は決めていなくてもといっても、実際は例えば建設業からそういうきこりという職業に転業した場合に、果たしてそれが受け皿になりうるかどうかということを懸念してのお尋ねなんですがね。

長野県知事 田中康夫
 私どもはそうした産業転換、あるいは土木建設業を行いながらも二毛作的な収入を得ていただくということがですね、これは国レベルにおいて公共、従来型の公共事業というものは着実に減少をしているわけですから、このSARSの問題同様に、国の指針なり方向が出る前に私たちは行うということです。同様にこれは福島県の建設業協会の方々は介護士の資格をお取りになるというようなことも行ってきておりますし、こうした福島県や長野県の公共事業の見直し、及びそうした新産業の育成という取り組みは、半年から1年を経て、林野庁であったり国土交通省においても同様の施策が出てきております。今10年かかるというようなお話がございましたが、これは考えてみれば、医師であったり保健士であったり、あるいは教員であったりも、そうした資格を国家試験として取りましてもですね、まさに現場で熟達していく上ではこれは10年あるいは20年かかるというようなことは従来からは言われてるわけでございます。けれども私たちは、まさに新しく私たちが目指すべき方向というものを、これは森林の整備ということに関しても多くの県民のご理解をいただいてるわけですし、そのように理解をいただける分野において果敢に新しい取り組みを行うということが長野県の活力につながると考えてるわけです。

日本障害者創生会 須永恒氏
 はい。それから、それではもう一つ。今月20日の「サンデープロジェクト」で、石原都知事が北朝鮮拉致問題に関して拉致はテロだと、明確に言っております。それと同時に、北朝鮮からわが国に対して、膨大な量の麻薬が流入してると。それで、そのことが通り魔的な殺人事件を引き起こしたり、いろいろなことをやってると思います。知事はそのドラッグ、麻薬ということに関してどのような考えをお持ちでしょうか。

長野県知事 田中康夫
 どういうご質問であるかわかりませんが、様々麻薬が作られている場所というものはコロンビアであったり、あるいはミャンマーであったり、多くの国や地域の名前は伝えられているわけです。それに対してどのように日本が水際で防いでいるのかと、あるいは麻薬を使用したものに対して、あるいは麻薬を販売しようとしたものに対してどのような処分を行ってきてるのかという、まさに日本が仮に国であり、その国を運営をしているのが国家であるというふうにおっしゃるならば、そこをこそがお考えになることだと思いますが。

日本障害者創生会 須永恒氏
 長野県においてはどのようにお考えになりますか。

長野県知事 田中康夫
 これは取り締まることに関しましては、もちろん麻薬に関して厚生省と警察というところがございますが、長野県においてはこれは県警本部が主体的に取り組んでることであろうと思います。私たちは逆に、例えば病院において鎮痛剤を用いるような中で、いわゆる広い意味での麻薬中毒になられた方々が社会的に復帰をされるというためのダルク(DARC:民間の薬物リハビリ施設)という組織に対しては、このダルクの近藤恒夫氏が高等学校等でですね、まさにそうした麻薬依存から社会的に復帰をするお話をしてくださるという講座を既に一昨年度から設けているところであります。

日本障害者創生会 須永恒氏
 ちょっと私の聞き方が悪いんかもしれないけど、それでは田中知事が知事になる以前の作家とか、そういう暮らしをしていた時にドラッグ等の使用をしたことはありますか。

長野県知事 田中康夫
 残念ながら、ご期待に添えるような使用したというような回答を持ち合わせるような人生は送ってきておりません。

日本障害者創生会 須永恒氏
 ああ、そうですか。はい、わかりました。今日はこれで、はい。

長野県知事 田中康夫
 その他の…、そうですか。またのご質問を期待いたしております。
 どうぞ後ろの方。

NHK長野放送局 大山吉弘氏
 NHK長野放送局で大山吉弘と申します。
 今日、昼前にしなの鉄道の取締役会がありまして、あそこで平成14年度の決算として9400万円あまりの償却前損益の黒字となるということが承認されたということでですね、その後の会見で杉野社長はですね、とりあえず3年間で償却前損益の黒字ということを見込んでいたのに1年間で達成できたことは、期待されたことにはお応えできたのではないかと。そういう認識を示されていたんですが、最大株主の知事としてそういうふうな認識なのか、それともあるいはまた、まだまだもっとできることがあるというふうにお考えか、そのへんちょっとお願いします。

長野県知事 田中康夫
 昨日のインフィオラータの際には、私と並んでというよりも、私よりも最初ペコちゃんに人気が集中すると、わんだるま国王がそれに嫉妬して出てまいりましたら、わんだるま国王にも人気が集中するというような形でございまして、同様にしなの鉄道の杉野正社長もタクシーに乗りますと、タクシーの運転手さんが「杉野さんはすごいね」と言ってですね、何か私よりも大変に多くの方の期待を集めているようでございますが、やはり期待が集まるだけの実績を作られますとですね、やはり市民というのはよい意味で欲張りでございますから、より高い求めになってくるわけでありますから、その意味で言うと、これからが杉野正社長のよい意味での正念場になってくるのであろうと思いますが。それは今まで私たちがどうも武士の商法というかですね、役人の商法であったものを、杉野さんが民間の常識であることを行われて数々の改善が行われてきてると、このことは大変感謝をしているわけでありますが、やはり次のステージをどのように杉野さんがおつくりになられるかと、そのことも既に頭の中にあられるんだと思いますが、そういう段階なのだろうと思いますが。併せて、先ほど篠ノ井・長野間のことを申し上げましたし、その他、私たちとして債権放棄をするという基本的なことは申し上げてるわけでして、この点に関して法律的なブレークスルー(break through:切り抜ける)も含めてですね、現在最終的に議論をしているところであります。
 はい、どうぞ。

飯田和子氏
 飯田和子と申します。ウェブ日記で「K嬢の長野県政ウォッチング日記」というのを書いてます。
 質問二点あるんですけど、まず一点目なんですが、昨日、今日と開かれております「インフィオラータ・イン・NAGANO」に関してなんですけれども、知事は準備時点からですね、実際の作業にも今回参加されてまして、前日のその花びらを並べる作業も手ずから行ってらっしゃいましたし、それからボランティアの方の激励、それから昨日は会場にお越しになってまして、お見えになった多くの県民、県外の皆さんとの交流をなさったりという形、大変積極的に動いてらしたんですけれども、委員会、その実行委員会というのは長野県だけではなくて、もちろん商工会議所とか長野市とか、善光寺さんとか、そういったメンバーも加わってるんですけれども、以前の会見等でも、そういった皆さんにも県だけじゃなくてもう少し例えば頑張ってほしいというような、ちょっとメッセージを贈っていたことがあるかと思うんですが、実際にそのインフィオラータにたくさんのお客さんがお見えになって、フェスティバルとしてはかなり成功してるんじゃないかという印象はあるんですけれども、何て言うんでしょう、知事としてはここまでの過程としてどんなことを現時点でお考えかっていうのをちょっとお聞きしたいんですが。

長野県知事 田中康夫
 大変に作成に携わってくださっているボランティアをはじめとする方々には大変に感謝をしております。とりわけボランティアの方々、あるいは地元の大門の商店の方々の今年度の熱意というものには感謝をいたしております。いくつもの昨年のスポンサーの方も、あるいは今年のスポンサーの方も会食を昨日昼させていただきましたけれども、これは毎年長野市で行っていくんですかと、長野県は大変に広いのに私たちの地域では行われないんでしょうかということをある県内の企業の役員の方がおっしゃられましたけれども、そうしたお考えは南北に広いこの長野県においてはお持ちの方も多くいらっしゃるであろうと私は思いますですね。商店街の売上が思ったより伸びないというような記事が信濃毎日新聞にありまして、ただ信濃毎日新聞の記事が大変に秀逸であったのは、一番最後に「買うべきお土産が果たしてあるのか」というコメントがございましたが、まさにこれは北信地域の観光の人数がですね、他の地域に比べて落ち込んでいると。最も落ち込んでいるということを、やはり長野市の商工会議所や長野市の方、またひいては善光寺の方にもですね、お考えをいただくということが望ましいと私は思っております。まさに長野の市民によってのイベントなわけでございまして、1年目は私が皆さまに提案をさせていただきましたので、今年は長野県としてはそのお手伝いをさせていただいてるということでございます。けれども残念ながら、長野県の職員はもちろん喜んでお手伝いをさせてはいただいておりますが、客観的数字をご覧いただければおわかりいただけるように、善光寺・長野市・長野商工会議所よりも私たちはスタッフにおいてもその費用においても多く負担をさせていただいているわけでして、また分けても七つの多くのスポンサーの方の深い志によってあのイベントが実現をしてきているということがあるわけでございます。ただ、冒頭で申し上げましたような、県民のお気持ちというのは私はあろうと思いますから、やはりそれは長野市や商工会議所・善光寺が主体的にお考えになるべきことであろうと、このように思っております。

飯田和子氏
 すいません、もう一点なんですけれども、昨日夜放送されました日本テレビ系の「きょうの出来事」という番組で、知事が自ら応援に今回の地方選で行かれました三鷹市でしたっけ…、三鷹市長候補の高井さんという方の選挙の様子というのが取り上げられてまして、大変興味深く拝見したんですけれども、市議の経験はあるけれども特に組織等はなく、何もないところから手作りの選挙を行っていた方の例として非常に初々しくほほ笑ましく、また歯がゆく、そういう思いで見てたんですけれども、今回知事も県内外の大勢の候補者の方の応援等を実際にされてまして、そういった様を直にたくさんご覧になってると思います。そういったことも踏まえて、今回当選したそのいろんな地域のたくさんの議員、あるいはその力及ばず当選できなかったたくさんの候補の人たち、そういった人たちに向けてどのようなお考えとかメッセージというか、お持ちかというのを、地方選が終わりましたので、今の時点でちょっとお考えをお聞かせいただきたんですが。

長野県知事 田中康夫
 高井候補の三鷹市は自民党と公明党が支持をなさる女性の候補者が当選をしたわけであります。私が応援をさせていただいた国立市の上原公子さんが再選をされましたし、また千代田区と港区と豊島区の区議もそれぞれ上位で当選ができたことはうれしいことだと思っております。
 一点、思いますのは、例えば人吉市においてもですね、ダムを推進をするという、川辺川ダムを推進をするという現職の方が当選なさいましたが、これ以外に4名の方が立候補なさっていてですね、これらの4名の得票数を合算いたしますと、これは4人の方皆ダムを懸念する、あるいは住民投票すべきという方でございます。あるいは反対という方であります。とりわけダムを反対という2候補の得票数もですね当選なさった候補者の約2倍に近い得票になるわけですね。あるいは、豊郷町というところも、校舎を今後も授業の場に活用するという2候補の得票を入れますとはるかに多い得票数に、55票差で当選をなさったですね、リコールされた町長に比べると多いわけなんですね。
 これはデイリースポーツとスポーツ報知の方にはコメントとして出させていただきましたけれども、やはり、これは福井県知事選の時も感じたんでございますけども、何と言いますか、自由民主党に代表される方々、あえて申し上げると利益、あるいはもう少し強く申し上げると利権と、よい意味での利権というのもあるはずでございますが、利権の分配ということに関して、利権分配で集われ、利権で集われる方々というのは利権分配のその手だてがご納得いただける話し合いができると候補者の一本化ということが今までできてきてるわけでございますね。日本共産党や公明党の場合には、ある種の信ずるイデオロギーという下でお集いになられて今までは来たんだと思いますけれども、やはり自由党であったり民主党であったり、社民党は少しだいぶ違うと思いますが、こうしたところはある意味で言うと、新しい個人に立脚した政党と、その利権で集う政党ではなくて、よい意味でのその自分たちの理念を示して理念に集うということだと思うんです。これ住民運動も同じでございます。ただ、この理念というのはある意味で言えば、その政治というものを私利私欲とは無縁の場所においてより良い社会を形づくろうという方々が集う指標でありまして、こうした場合に、とかく非常にその中においてまだ従来からのタイプの環境運動をなさってきた、市民運動をなさってきた、組合運動をなさってきたというような方々はですね、利権ではないんでございますけども、極めて原理・原則というものを振りかざされるところがありまして、それが結果としてですね、理念で集う方々のよい意味での統合につながらない、選挙の場合に、ということがございます。選挙はやはり勝ってなんぼのものではございます。ですから、その川辺川の例も、人吉市の例も、豊郷町の例もですね、これはその市民の住民投票の場合でしたら意思表示は明々白々になる結果が、候補者を選ぶ場合には必ずしもそうなっていないと。これは前から申し上げているように、日本は小異を捨てて大同につくというような言葉がありますけど、やはり小異を抱えながらも大同につくと。小異を抱えながらも、例えばその他の、例えばダムの問題であったり校舎の活用という問題であるならば、それ以外のところではそれぞれ微妙に意見は食い違うかもしれませんけど、今の民主主義をより確かな成果としてもたらすためにどの点に関して小異を抱え、小さい異なるですね、小異を抱えながらも大同につくのかというそうしたウルトラ無党派の市民の、よい意味での、それは見過ぎ世過ぎとは異なる成熟というものがきっと求められるのであろうなと思っております。
 小金井市に関しても私が応援をいたしました若き土肥候補というのが大変に善戦をしたわけでございますが、もう一人同様に武蔵小金井の駅前の巨大な再開発ではない人のためのまちづくりをしようと述べていた候補と両方合わせますと、現職の大規模な開発を望まれている方よりも票数は多いわけでございますね。このあたりが大変に難しいことだなあと思っております(注:小金井市選挙結果:稲葉孝彦氏20,499票(当選)に対し、土肥英生氏15,286票、上田亨氏2,662票。落選した2氏の得票数の合計は僅差ではあるが当選者の得票に及ばない)。いずれにしてもその利権、利益の分配と理念、理念で集われる方と利益で集われる方の違いが現れてる気がします。
 こうした中では大阪の、こちらはほぼ東日本の東京本社版の記事が多いと思いますのであまり大きく報じられておりませんが、高石市という市が堺市の南にございます。ここで阪口伸六という、私が応援をいたしまして共にポスターも撮りました候補者が現職の市長の2倍の票を集めて、すべての政党が、日本共産党を除くすべての政党が現職の方を支持なさり、共産党も自主的な投票という中で、この阪口伸六氏が2倍の得票をもって、またその住民投票も堺市と合併するかしないかの二択ではなくてですね、もう一つこれから考えるというような、あるいはわからないというような項目がある三択にいたす中においてですね、合併に反対という得票数がダブルスコアになるということが起きております。これは高石市も大変な借金を抱えてはおりますが、高石市の市民はその堺市に合併したからといって借金が減るわけではないと。むしろ高石市として自律的に生きていくことが今までの市政というものを余すところなく振り返ることになると。また堺市という中核市から政令市を目指している市に組み込まれていくということは、高石市の住民の意思の反映というものをきめ細かく実現できるのであろうかというふうに訴えたこの坂口伸六という候補者を圧倒的な票数、つまり私の県知事選と同じような票差で支持をしてるわけでありまして、この高石市の例というのは私は大変にひとつ、何と言いますか、現在の国が主導する市町村合併というものに対しての一つの、堺というですね町人国家であった町のその南にあります高石市の市民の意見と、ここはベットタウンでありますし、あるいはその臨海部には三井化学等でありましたか、大変な工業地帯があり、同時にその中心部は大変に保守的な地盤の地域という、三つに混在してる地域でありますが、この結果は大変私は興味深く感じました。
 もう一点は、これは朝日新聞の社会面が大きく扱っておりましたが、秋田県の鷹巣町と、大変に立派な町長でありまして、またここも幾度となくリコール等が行われる中で市民が民主主義を勝ち取ってきた町だと思います。大変に長野県の福祉の先駆けのような、分散型のですね宅幼老所に模した形を営まれてきた現職の町長は合併に反対だったわけでございますが、合併推進の方が合併をすれば120億でしたか、1200億でしたか、ちょっとわかりませんが、朝日新聞に、それだけのお金が地元に入るから潤うという意見がある中でその合併推進の方が当選をするというような形がありましたが、これはまた一つ違う例としてのですね、お金が入るかもしれないけれども、長野県が今度近くホームページにアップいたします「市町村合併・素朴なQ&A」という中に記してあるようなこともまた住民に開示されていたのかなということを感じました。いずれにしても、高石市の例というのは非常に快挙に近いことであろうかとは思っております。
 以上です。
 …まだあるの。どうして早く手を。毎回、私の就任当初からご出席であられる方が。

中日新聞社 石川浩氏
 すいません。中日新聞、石川浩と申します。
 連休中の知事のご予定、決まっていらっしゃいましたらお聞かせいただきたいんですが。

長野県知事 田中康夫
 連休中の…、いや、取り立てて申し上げるようなものもないとは思いますが。海外には出かけません。県内外にはいると思いますが。特に皆さんが記事にしたくなるようなものは何もないんじゃないかな。

中日新聞社 石川浩氏
 そうしますと、徳島県知事選が告示されると思いますが、そちらには行かれるご予定はありますでしょうか。

長野県知事 田中康夫
 高知県の橋本大二郎知事と並んで、私は大田正候補というものを大変に強く期待をしておりますし、そうした意味では支持をいたしております。橋本知事が地元の毎日新聞の高知版で大変に秀逸なインタビューがありまして、私は橋本知事、橋本大二郎さんは橋本龍太郎さんの本当にご兄弟なんだなあってすごく不思議に思うんでございますけれども、橋本知事はそのインタビューの最後に、今、こういうようなアメリカであり日本の状況であるからこそ…、あそこは港がありますので非核、港に寄ることは非核でなくてはいけないということをこの高知県はきちんともう一度言わなくちゃいけないっていうようなことをインタビューの最後におっしゃってんですね。私は、やっぱり橋本さんというのは大変なステイツマン(statesman:政治家)だなと思ってますけども、橋本さんがそのインタビューの中でいろいろとおっしゃってて、県議イコール県民の代表という認識が薄れてきてるのかなっていうようなことを一個おっしゃってるのが非常に面白く、高知県も長野県と同じで戦後最低の投票率だったわけでございますけども。同時に、議会のチェック機能と呼ばれる議会が議員の定数やその選挙区の区割りということはお手前でなさるということは誰がチェックするんだろうかというような意味合いのことをおっしゃられてて、これもなかなか慧眼(けいがん)だなと私は思ったところでございます。もう一点、その中で橋本さんは、副知事や出納長の人事を大田さんは出せなかったというふうに地元で批判する人たちがいるけれども、出そうとした具体的なことをすべて止めるための妨害をして闇に葬ってきたのはいったい誰なのかと。それは議会の側や、議会につながる政党であったり中央官庁ではないのかと。そうした中で出された不信任というものに自分は憤りを感ずるということを大変に冷静におっしゃっておられます。もう一点、その高知県と徳島県の境の村に行った時に、木頭村と呼ばれる、ご存じのようにダムを反対をすることによって、「木」の「頭」と書きます、ダムを反対をすることで、村長がですね、当時の圓藤と呼ばれる容疑者になられた知事から公共事業の削減を国土交通省と一緒に行われていった村、けれどもそれに対して抗し続けて、最終的に国土交通省がそのダムの建設を断念をしたという村がございますけれども、この村の老婆たちが20人ほど県境を越えてやってきて、ぜひ大田氏を支えてほしいという言葉を言われたということをおっしゃっております。橋本さんは…、まあ、橋本さんと同様の気持ちでございますね。ただ、その徳島県の方々もやはりよい意味でですね、理念に集う方々が小異を抱えて大同につくということを、とりわけ徳島県で従来から吉野川の可動堰等の市民運動をなさってきた方が、そうした新しいバージョンへとですね、OS(operating system:コンピューターを操作するための基本ソフト。ここでは基本的な考え方という意味)を変換されるということを私は大変に願っております。まあ、徳島県の民主党は、前日までその元知事と食事をして、元知事を支えますと言っていた人が、翌日会見で立候補を表明するというのは明智光秀ではないかという、だいぶ物騒な発言をしておられますけれども、その意味では、私は大変に経営戦略局長の小林公喜と並んで、あるいはそれ以上にですね、副知事の阿部守一がこのSARSの問題に関しても、医務課長や保健予防課長や衛生部長と一緒にですね、具体的な手だてを国に先駆けて作ってくれると。あるいは長野県における市町村の自立のあり方というものをきちんと自らですね、私が述べていることよりわかりやすい形で具現化するために努力してくれてるというのは、徳島県の大田さんと比べて、私はいささか県民に誇れる恵まれた立場にあるなということは感じております。

 

 

 

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