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最終更新日:2003年04月21日
 

知事会見 部長会議について他

平成15年4月11日(金)
13:30〜14:25 
県庁5F「表現センター」

長野県知事 田中康夫
 はい、それでは会見を行います。
 まず最初は、本日は朝、部長会議があり、各部局長と昨年に引き続いて協約を結ぶという形であります。この協約というのは部局長会議1回目も述べましたけれども、やはりですね、よい意味で職員にも権限委譲をしていくという中においては、部局長の確たる方針、またそれは私が県民と約束をし、あるいは県民に私が語っている内容というもののですね、よい意味での意思疎通ということが大事なわけであります。理念をまさに共有をしていると。理念を共有した上で、部局長がより具体的な方針やですね、指示をした上で課長が行うと。また同時に、この課長や部局員にすべて仕事を任せるのではなく、やはり県政において、あるいは県民益の創出において、あるいは県政の転換において、大事な課題というものは部局長が陣頭指揮をする、あるいはまた課長が陣頭指揮をする。時には私や副知事の阿部が陣頭指揮をするということが大事なわけです。それは押し付けなのではなく、県民一人ひとりにとっての幸せをもたらす上でそれぞれの責任者というものが責任を持ってバイネーム(by name:名前によって)で仕事をするということが大事だということを繰り返し述べました。私どもの県は、往々にして部局長あるいは課長がですね先に帰って、課員たちが書類を作成するというようなことが続いてきてますが、その書類の作成の方法だけでなくて、書類においてなぜそれをするのか、なぜそのようにせねばならなくなった、そうなった、そうなるに至った理由や、それによってもたらされる効果というものをきちんと冒頭に記すようにということを述べておりますが、まだ残念ながらそうした段階までには至っていない書類が大半であります。その意味ではやはり部局長がですね、より陣頭指揮をすることが必要で、そうした意味でまず来週の14日、15日には部局長と私が話をいたします。今まで私が2年半近く県政において述べてきた内容というものは、この知事会見や議会、あるいは部局長会議や様々なレク(lecture:講義、説明)、あるいは対外的なインタビューや講演を通じて膨大に上るわけです。それらを多くの職員は読んでいるわけでして、前からも私は申し上げてるように、何か私が述べたような片言隻句(へんげんせっく)まで聞き漏らすまいとのですね、何か田中康夫発言集であったり、県知事語句集であったり、語句、字ですね。そうしたものを作ることは、これはむしろ職員の自由な発想というものを阻害することです。職員は常にリーダーである私の意見というものを聞き、そしてその方針が間違ってる時には意見を述べ、またその方針が多くの県民が支持してるのであるならば、その場合には仮にその職員の今までの仕事の手順や仕事の行ってきたこととは異なろうともですね、それは県民と共にその新しい改革へとまい進するということが大事であります。ですから部局長は既に私のそうした様々な県民との約束というものを熟知した上でありますから、14日、15日にこれからの1年間、部局長としてどういうことをとりわけ行いたいか、それによってまたどういう成果を期待しているのかと、そのためにどのような方策をとらねばならないかということをまず私とブレーンストーミング(brainstorming:創造性を開発するための集団的思考の技法)、一対一のミーティングをしてですね、その上で新たな協約を作っていく形となります。企業局長に関しては公営企業管理者、教育次長に関しては教育委員長、失礼しました、教育長との間となります。
 先日、上川と清川に関しまして長野県治水・利水ダム等検討委員会からの答申がございました。まず上川に関しましては3月の3日に答申をいただきました。ご存じのように、ダム建設は中止という形でございますが、3月26日に茅野の矢崎市長及び長谷工の加藤取締役に対して、私どもの土木部長の小市と出納長の青山が説明を行っております。いずれの両者からもこの答申を尊重したいというご意向がありました。清川に関しては4月7日に答申があったわけであります。同じくダムでなく河川改修による、失礼しました、上川の場合と形は違いますが、いわゆるダムは造らないという形でございます。こうした中で4月8日に飯山の木内市長の方に、同じく土木部長の小市と出納長の青山が説明に伺っております。木内市長からは県の努力に敬意を表すると共に答申を尊重したいということでございます。本日11日、部長会議で改めて議論を行い、上川・清川に関しては答申に沿う形で治水・利水推進対策本部において、より具体的な対策検討を始めるということを決定いたしました。そのことをご報告をいたします。
 現時点では以上で…、今日この後、須坂病院に伺いますが、須坂病院は新しく4月1日から院長に小口が就任をいたしております。小口はご存じのように、木曽病院の病院長として木曽の大変広い、香川県と同じ大きさの木曽の地域のまさに地域医療であり同時に総合病院と、また救急のいわゆる交通事故等の救急搬送もある病院でありまして、多くの職員と共に木曽病院の経営を数字の上でも改善するのみならず、多くの県民の方々からも非常に県民の目線に立った体温の感じられる、まさに接客・・・広い意味で病院経営も接客でございます・・・接客を行えるようになったと。これをやはり小口のひとえに医師であるだけでなく、まさに様々な看護師や技師、検査技師等のですねコメディカルのスタッフとの信頼関係を構築する中において須坂病院、失礼しました、木曽病院の高い評価を勝ち得たものと思っております。この4月から小口が病院長となり、新たに地域医療としての須坂病院というものを構築しているわけでして、こうした中での意見交換であります。
 「SARS」の対応に関して、皆さまのお手元に、今日は書類は大きなA3の紙をお配り申し上げているかと思います。とりわけ私たちは、帰国をなさり、そして長野県内の学校への転入学を望む方に関してはですね、これらの方々を同じく私たちの共に学ぶものとして当然のごとく、当然でありますが受け入れるということであります。他方で10日間ほどの、いわゆる「SARS」の発症が相次いでいる地域からご帰国になさった方に関しては、10日ほど、帰国後10日ほどでございます。帰国されて最初は東京や大阪においでになるというケースもあろうと思いますので、10日ほどの間に通常の健康状態であるという方に関してはお受け入れをし、またその間になんらかの異常が見られた方に関しては、私どもの衛生部を窓口としてですね、全面的なご相談やご支援を申し上げると。また県内の医療機関に関してもそのことを通達をしているところであります。またそうした間に関してはですね、いわゆる学校に関して病欠扱いをしないという形の配慮をするということになっております。
 県内にはいわゆる感染症関係の病院、病床を持つ病院が4病院ほどございます。あといわゆる減圧をいたします施設を持った病院が4カ所ございます。今朝方の毎日新聞の方にも報じられております。私たちはいわゆる二次のこうした感染症の対応・・・感染症の場合にはいわゆる救命救急医療とは逆でございまして、一次という方がさらに高次になるわけでして、これは東京の荏原病院でありましたり、あるいは関西国際空港の対岸にあります泉佐野の病院と、市民病院といったものがこうした対応をできることであろうと思いますが、長野県内には一次の対応をできる病院はございません。二次に関しては四つあるということです。これは長野県より広い面積を誇ります岩手県のようなところは二次のこの対応ができる病院もゼロというふうに厚生労働省は把握しておりまして、遅まきながら、厚生労働省からはこうした病院を増やせというようなお話があるんだそうでございますけども、どうやって急に増やすのかということでして・・・。これ航空会社等もマスクをしております。ですから私は、これは改めて危機管理室長の方に伝えますが、県内の消防士の方々もですね、やはりこれはある意味でいうと、その他の病気、体力を落とされているような方々も搬送するわけですから、私は最終的にはもう一度相談をしますが、やはり消防士等の方々への二次感染、あるいは消防士の方々を媒介としてというような形がないようにですね、救命救急士を含めてマスクを着用するというようなことを検討すべきかと思っております。ハードのインフラはすぐにはできないわけでございますが、私たちはこの問題に関して慢心することは断じてあってはなりませんが、同時にこの問題に関して極度に畏怖(いふ)すると、懸念するという、これはことも、結果としてこれは正しい理解にはつながらないわけです。まさにウィルスでありますから、こまめにきちんと手を洗うといった、私たちが通常風邪に関して行っているのと同じ対応を一人ひとりがとることが極めて大事だとも思っております。須坂病院にはこの「SARS」対応の減圧設備が整った病室がございます。この病室に関しても併せて小口院長から説明を受けるという形になっております。
以上であります。もしご質問がありますればお受けいたします。では、ないようでございますので…、
はい、どうぞ。

信濃毎日新聞社 高森和郎氏
 高森和郎です。信濃毎日新聞です。
 上川の蓼科ダムの関係なんですが、確認ですが、両ダムとも答申に沿って中止を、県として中止する方針であるということでよろしいのかということと、上川の場合、業者とのですね、その保障とか、そのへんの話し合いはどのような段階にあって、県としては今後どうしていかれる方針なのか、そのへんをお伺いしたいのですが。

長野県知事 田中康夫
 補償ですか。ごめんなさい。まず…。
 
信濃毎日新聞社 高森和郎氏
 補償というか負担金を言っています。

長野県知事 田中康夫
 それはこれからでございますね。答申の中では長谷工に対しての負担金返還問題は県に一任をするというような形になっております。私どもの出納長の青山の方から、長谷工の側に対しては、蓼科ダムが中止に仮になるとすればリゾート開発はどうなさるのかというお話でありまして、これは長谷工の側は現在の社会状況を考慮し計画を縮小して実施をする予定であるというお話がございます。こうしたお話がある中で今後さらに考えることであろうと思いますが。

信濃毎日新聞社 高森和郎氏
 長谷工側からそのへんについて、その負担金を、例えば速やかに返還してほしいとかですね、そういうなんらかの意思表示はあったんでしょうか。

長野県知事 田中康夫
 私が報告を受けてる限りではそうした形のものはとりたててはないようでございます。
その他のご質問はいかがでしょうか。はい、どうぞ。

市民タイムス 赤羽洋輔氏
 市民タイムスの赤羽洋輔といいます。
 二つありまして、一つは松本市の有賀市長が先週の市長会見から日の丸を掲揚したんですけれども、クラブとしては、市長はその時の感想で、なんか凛(りん)とした気持ちになったというようなことをおっしゃられたみたいなんですけども、クラブとしては論理的根拠に乏しく、設置する必要性を感じないというふうに市側に伝えてあるということなんですけれども、有賀市長のそのスタイルについてどう思われるかというのが一つ。もう一つは今日午前中、医務課から発表があった、救急医療の特別委員会ですけれども、これの議論で望むことというか、期待されることをお聞かせください。

長野県知事 田中康夫
 まず後の方の救急医療に関してお答え申し上げます。救急医療に関する特別委員会であります。この救急医療に関する特別委員会の設置は、より客観的なデータに基づいて地域の救急医療体制、また各病院の救急医療の実績を十分検証して、長野県において望ましい救急医療のあり方を多面的に多角的に、ひいては総合的に検討していただくために設置をするものであります。4名という委員でございますが、この4名の委員はより濃密な議論をしていただくためということであります。そしてこれは委員のメンバーをご覧いただければわかりますように、極めて全国的な視点から救急医療に関して専門的であると同時にですね、非常に広い視野を、見識をお持ちであると。こうしたよい意味でのオーソリティー(authority:権威)、よい意味での権威をお持ちの方にお願いをできてるのではないかというふうに思っております。まさに中信地域の救命救急センターについても議論をしていただきますので、客観的な立場で提言していただける方というものを選任をいたしております。また救急医療のオーソリティーであり、また長野県の救急医療にも精通をしているという方にお入りいただいております。澤田医師がそうでありますが、澤田医師は東海大学の救命医学講座の教授を務められたり、あるいは名古屋大学や大阪大、鹿児島大学もでございましょうか、こうしたところでもご勤務の経験が救急医療に関してある方であるということであります。
 最初の方の点でございますけれど、それはそれぞれの、やはり大変によい意味で民度の高い松本の市民がお選びになった市長のお考えであろうとは思います。私とはお考えが違うので、とは思いますが。ただ記者クラブの中でも意見が分かれてるというふうにもお聞きはしておりますが、それは先般申し上げたように、私の「『脱・記者クラブ』宣言」というものが松本市において図らずも違う形で、松本市においても「『脱・記者クラブ』宣言」が誕生をしたと、宣言ではなく「『脱・記者クラブ』行動」が誕生したというふうに言えるのではないかとは思いますが。
 私は1階の今の知事室に「パーチェ(pace)」と書かれたイタリアの地で買い求めた旗がございますが、これはタクシーも付けていたり、ブティックであったり、様々な住宅街や集合住宅にもあの旗が、タクシーはああいう旗を付けておりますが、大変に大きな、いわゆる国旗と同じサイズの旗を窓からつるしてる家が非常にイタリアは多いんでごさいますね。その大きい旗も買ってきましたのでそれを置くというのはどうなのだろうかと。その場合において「脱・記者クラブ」をしたこの場所においてはどのようなご意見が出るのかなと思いますが、併せて申し上げますと、先般の日経新聞にいわゆる、8日の日ですかね。いわゆるイラク内の反体制派と呼ばれる方々のですね、様々な思惑に関して、4面ですけども、比較的的確な記事が出ていたかと思いますが、日本経済新聞は国際部長が脇さんという方で、非常によい意味で中東に関して造詣が深い。たしかヨーロッパ総局長を務められましたが、オーストリーでハイダーが出てきた時もその背後の関係というようなものに関して大変的確なことをお書きになっていた方だと私は記憶していますが、やはり一筋縄でいくものではおそらくなかろうと思うわけですね。
 かつてのクメール・ルージュのカンボジアか、あるいはアフガニスタンかというよりも、非常にやはりパレスチナ化をしていく可能性があると。それは私とはいくつかの問題で最近は久しく話しはしておりませんけれども、中沢新一氏が4月9日のやはり日経の7面で語っていたことはとっても大事な内容があったなと思います。やはり今の、彼が言っている内容でですね、「イラクのフセイン氏が困った独裁者であるのは否定しない」と。「が、アメリカが思考する中東のアメリカによる民主化というものは、アラブ世界にとっては脅威以外の何者でもない」と。「今の世界は富めるものに権力が集中し、貧しいものが疎外される、圧倒的な非対称…」、対称…相似形じゃない、「非対称の状態にある」と。「両者の間には理解を生み出す一切の交流が失われている」と。「特にアメリカと対立の激しいアラブ世界では、アメリカという豊かな世界に対してテロという武器を使った極端に陥りやすい」と。「中東諸国では石油利権や政権に近い豊かな親米派と、反米色が強く貧しい民衆の二極分化も進む」と。「その間をつなぐ存在がますます失われていくのではないか」と、彼は言っているんですけれども、彼は「ブッシュ氏の思想の背後には善と悪の二元論のマニ教…」、いわゆる古代ペルシャの宗教ですけど、「マニ教的発想がありはしまいか」と。「非常に勧善懲悪の」、しかも「アメリカ建国の歴史から見てもこれだけ頻繁に『神』という言葉を演説で使う大統領はいまだかつていなかったのではないか」と、いうふうに言っております。もともと福音派というプロテスタントの中でも聖書に非常に忠実な派をブッシュ氏は信じているんだと思いますが、その解釈を非常に明確に規定すると、ある意味では訓詁(くんこ)学派的になりがちでして、その異なる民族が持つ伝統や習慣といった世界の多様性を否定しているところは確かにあって、中沢氏はそれに対して、ここは私と非常に似てるんですが、ヨーロッパというものの世界観やヨーロッパというものの哲学を持ってこの二つの物を結びつけることができないかということです。彼いわくですけど、「ヨーロッパの基本思想はよい意味で妥協と交渉の歴史だ」と。「したたかな妥協の精神で他の世界と折り合いを付けてきて、そこから平和機構が生まれた」と。「移民の国で歴史が浅い米国とは歴史観が違って、ローマ法王のヨハネ・パウロ二世は『キリスト教は和解の宗教だ』と言うが、欧州文明そのものがよい意味で妥協を重ねながら存在してきた」と。だとするならば、やはりこれもまたその日本という社会はですね、これは先般の朝日新聞の「脱・デフレのシンポジウム」というところでも述べましたが、やはりドルに対抗するのではなく、ドルに、よい意味でユーロというものが出てきた英知というものを学ばないといけないと思うんですね。このままでいきますと、ドル・ユーロに続く第三の機軸通貨といったら間違いなく元になっていくわけです。じゃあ元ではなくて円を機軸通貨にしようということではなく、やはり日本がよい意味で番頭役になってですね、大将になるのではなく番頭役になって、アジアの広い地域、極東から東南アジア、南西アジアに至るまでの地域で、円でも元でもない新しい第三の機軸通貨をつくっていくというような精神が、私はそうした努力も必要だと思うんですね。これはおそらく榊原英資(えいすけ)氏も同様のことを述べていると思います。何か最近どうも私と国家観が違うと思っていたような榊原英資氏と言うことがずいぶんと似てきたと。日本はもっと諸外国から日本に暮らす人を積極的に受け入れるべきであるということを、たしか彼は毎日新聞か東京新聞で言っていたと思いますけれども、大事な観点なんですね。そうした機軸の通貨、機軸という言葉があまり適切じゃないかもしれませんが、そうしたものができることで結果としてその日本のデフレというようなものも解消していくのではないかと。デフレという、その数字上のものを解消しようと思っても、これはハイパーインフレになったりですね、また旧来の発想でいけば、巨額の借金を抱えるという形になってスパイラルになるわけですね。そうしたことをすることでアジアという国がよい意味で国境を越えてEUのような存在になってくことで、それは同時に第三世界というものの気持ちをもわかる存在としてですね、アメリカ、そしてヨーロッパというものともう一つの第三の道、第三の意見というものになると思うんですね。
 やはり衝撃と恐怖の作戦というものは、その作戦自体は今、ひとつ終結しているのかもしれません。だけど私はずっとアメリカという国は『ドラえもん』のジャイアンのようなものではないかというふうに言ってきたわけでして、ジャイアンのその力によって、その力による武装解除や、また力によって武装解除ができたので、力を行使した側も力の武装停止を行ったとしても、果たしてその、これは朝日新聞の吉田文彦氏がたしか昨日、おとといの新聞ですか、述べてたと思いますけども、イラクの人々、あるいはそれら中東の人々、まさに中東の中でも石油利権とは無縁で、富めざる人々の心の武装解除や武装停止というものは行われていくのであろうかということです。やはりそれはハードパワーによるつかの間のなぎ状態というものはですね、心の武装解除や武装停止、あるいは心の武装放棄が行われない限りなかなか難しいものがあると。その意味ではやはり多くのメディアが述べるように、このつかの間の戦争終結というなぎの状態は、次なるその、まさにもっと同時多発、分散型のですね、さらなる大きな不幸を生み出していくのではないかという気がしてます。
 残念ながら、たぶん毎日新聞であったかと思いますが、他の新聞もですが、報道関係者が誤爆あるいは意図的かわかりませんが、被害を受けたのはいかがというのがありました。だけどこれ人間の命はこれは皆同じなわけでございまして、そのことでいえば、まさに自らの命も省みずではなくて、よい意味で使命感を持ってワールドトレードセンターの中で人を救出するために重い呼吸器を付けながら上がっていって亡くなった多くのアメリカの消防士はいるわけです。私は思うのは、そのアメリカにおいても今回アメリカ軍として多く犠牲になった方々は、アメリカの中においても今軍隊としての給与が低いだけではなくて、ある意味ではアメリカという社会、建国を掲げ、広く人々を受け入れるといった社会で、ある意味では最近になって入ってこられたような地域からの方々、あるいはそうした方々が多く最前線に立ちですね、ハイテク兵器のもとで、同じ自分たちの同志であると思われたものから攻撃を受けて命を亡くしているわけですね。朝日新聞に沖縄に駐留、駐屯をしていた時に沖縄の日本国籍の女性と知り合って四十数歳でアメリカに行って二人の子どもがいる、いわゆる従軍の記者である野島さんという、たしか朝日の記者が書いてた記事であったかと思いますけども、その方も自国の車にひかれて、睡眠をとってるときに亡くなるわけですけども、何か先ほどの中沢氏の言葉を借りれば、そうした戦争の「勝利」側の側にとってもですね、その「勝利」側のまさにか弱き人というものが多く犠牲になっているわけです。そしてそのことはあまり数が一定の何か広告の費用効果のように水があふれる段階までいかなければ「勝利」の下でそうした同じ命を、人が人を殺すという戦争をよって失われたことはさして扱われてない。ある意味では、私は多く亡くなった従軍の記者の方たちというのは痛ましいと思いますし、けれども彼らもまた待避、避難命令というものが出る中において、それはイラク側が最後避難命令を出したかどうか私は確認しておりませんが、けれどもそれはある意味でいえば自分の、自分の意志であったか、あるいは会社の意志であったかわかりませんが、によってその場にとどまっていたわけで、その方が亡くなった痛ましい命の失われ方も、ある意味ではイラクの多くの方の失われ方と同じです。イラクの方の手だけが残ったような写真を報じることはアメリカは何とも規制をせぬ一方で、自国の方が亡くなった遺体を映し出すことに関しては極めて敏感になられると。それはやはりアメリカという国にまだ衝撃と恐怖を持ってしても、その人の心の、まさに私がもう十数年前の湾岸戦争の時に用いた「嫌米」という、そうした人の心の何かわだかまり、何か違和感というものを同じ目線に立ってそれをも癒すと。あれだけまさに心理学者がおり、精神科医がおり、そうした自国内の様々に悩む人に対しては多くのメディケア(Medicare:高齢者などを対象とするアメリカの公的医療保険制度)をしているところがですね、自国を一歩離れたところの人たちのその心の傷やわだかまりというものに関しては、なすすべをまだあまり効果的には見いだしてないというのは残念なことです。
 後ろに張ったのは、ご存じのように前回お約束をしたものでありますが、やはりあれこそが私は文学だなと思います。もう一個4月8日の日にジョン・ダワー、ご存じのように『敗北を抱きしめて』の著者であります。マサチューセッツ工科大学のジョン・ダワー教授の長いインタビューが朝日新聞に載っておりましたけども、やはり彼の言っていること、ぜひこれはお読みいただきたいと思います。こうした者がアメリカにはいるということは、私にとっては一つの救いだと思いますし、こうした学者や表現者がいる。マイケル・ムーアのように、よりそれは攻撃的かもしれませんけど、述べる表現者、アーティストがいると。他方で日本は、例えば中田ひで…ひで…下の名前なんだっけ…。英寿さんがですね「パーチェ(pace)」というふうに書いてると。それにこうして幾人かのアーティストが同じようなことをしたかもしれません。これも新聞に載ってましたが、あるスポーツライターがスポーツの多くの選手たちに、やはり平和の祭典というスポーツというのは、平和であってこそ行えるんじゃないかと。ぜひそうした皆さんの思いを書いてほしいと言われたら、その所属をしてる多くの企業は時節柄そうしたことはご遠慮すると。スポーツ選手は政治的な発言、政治的な発言じゃないわけですね。イタリアにおいてはあれだけの「パーチェ(pace)」の旗がある。あるいはそれはドイツにおいてもフランスにおいてもイタリアにおいても同じであります。先般、そごうに行きました時に、そごうの太平洋そごうというのは、これはもう日本のそごうとはなんら資本関係がありません。そして20年近く前に出店の時からいらっしゃったような方々が再び戻ってらっしゃって、日本人の方、日本国籍の方ですが、台湾の地域の方々と一緒に働いてる。1階の玄関のところで、そのイラクの子どもたちに食べ物と服を贈るためのチャリティーというのをやってまして、そこに多くの方が募金をしたり、あるいは著名だと思われる方が一緒に立ってらっしゃったりするんですね。こうしたことをやっぱり台湾の地においてもしないと、やはり市民社会で受け入れていかれないんですということをその店長がおっしゃってたのが非常に印象的であります。日本ではおそらくそうした流通業においてそのようなことはしないと思うんですね。まさにユニセフが、ユネスコが、あるいはクリスマスに、あるいは母の日にそうしたチャリティーはするかもしれませんけども、まさに今そこにあること、それは私も行えなかったということが長野県として行えなかった、あるいは個人として積極的に行えなかったということは残念なことですけれども、イタリアに行きました時にも、そうしたバラエティーの番組で多くの若いタレント、「モー娘。」みたいな子たちが「パーチェ(pace)」の旗持って出てきてて、それでひとしきりその問題の話をした後歌を歌ったりコメディーのようなことするんですね。それも偽善だと言われればそれまででして、けれどもそれは多くの気付かぬ市民にもそのことを教えるわけです。やはり私はその台湾でそごうがそうしたことを、今起きてることに対してもいささかなりとも実行力のあることを行ってこそフィランソロピー(philanthropy:慈善活動)だと。それが企業市民としての文化活動だということを、やはりその日本のそごうに元々はお勤めであった方が台湾の地で20年近く勤務なさって、そうしたことをおっしゃるようになったと。私はやはり非常に感銘を受けましたし、やはり私たちのこの日本という社会はとても結果として奇異に見えるのではないかなという気がします。
 いずれにしても、その吉田さんは、朝日新聞の論説員の吉田さんは、「侵攻が…」、攻撃ですね、「…が残した心の傷を消し、イラク人が敵対心を捨てる。そんな心の武装解除が短期間に可能だと米英両国が信じているなら、それは誤算に終わるのではないだろうか」とありますけども、私はもちろん誰もがサダム・フセイン政権が素晴らしいとか評価できるとか、認めざるを得ないなどとは思っていなかったわけでして、そうした中で多くの市民の声があるわけです。
 その他のご質問、すいませんでした。はい、どうぞ。後ろのじゃあ。

毎日新聞社 木村健二氏
 毎日新聞の木村健二と申します。
 ちょっと三点あるんですけども、二点が県議選についてなんですが、今日田中知事はですね、長野市役所の方で不在者投票の方を済まされてましたけども、13日当日はどんなご予定なのかということと、もう一点が、田中知事は告示日前後から11人の候補者をですね、直接応援されていますけれども、今改選前の議会構成でいえば、田中知事を明確に支持するという議員の数というのは8人なんですけども…

長野県知事 田中康夫
 そうですね。

毎日新聞社 木村健二氏
 今日も田中知事がおっしゃってましたけども、前向きに改革を進めることができる議会として新しい議会があるためにはですね、どのぐらいの勢力というか、今8なんですけども、知事としてもしそういう数、数というか、勝敗ラインというとちょっと俗っぽくなってしまうんですけども、そういうものをお持ちであればちょっとお考えをお聞きしたいんですけども。最後の三点目が、上川と清川についてなんですけども、去年の6月にですね、浅川と砥川のダムを中止した際にはですね、知事は議会の場でその中止決定の表明と同時に、治水・利水の枠組みというのを示されたと思うんですが、今回はそういったものはお示しにはならないんでしょうか。以上です。

長野県知事 田中康夫
 三番目の方は、先ほど申し上げたように、治水・利水推進対策本部で行うわけであります。清川に関しては、飯山市がですね、消雪、いわゆる雪を消す、消雪用水の利水対策を水量の見直しを行う中で計画を作っておりますので、それを尊重して水利権の取得については県も協力をしていくということであります。これは答申の中でも記されているところであります。いずれにしても答申を木内市長も尊重をすると、尊重したいというご意見でありますから、この答申に沿った形でですね、私たちは進めていくということになろうというふうに思います。
 先ほど投票を、不在者投票をいたしました。13日は・・・、私が12日が47歳になる誕生日でございまして、13日はとりたてて公務はございません。いくつか私の適切な助言をしてくれるような学者の方と東京でお目にかかる予定は既に入れております。
 投票率というのは、やはり投票に行かれて一票を行使されてこそですね、やはり自分もより選んだ候補者に対して関心が抱けると。前から申していますように、税金の使い道も皆さんが税金を支払うとわかるように、関心を持つようになる。もっと言うと、株の値段がですね、一株百万円もするような株だと一部の限られた人しか持てないので、株式会社は公開されてるといいながら一部の人によって牛耳られたり、一部の人のみが浮利を求めたりしますけども、一株が千円であって、あるいは千円から株が買えるようになっていけばですね、これはまさにNPOの精神以上に、多くの方がその株を持てばその企業の活動をいうものにより関心を持っていくわけですね。そうした関心を持ったことの結果としてその株式の配当もあるというのがステイクホルダーエコノミーの発想だと思いますし、これは私の友人のマネックス証券の松本大などが、一株からそして安価な値段で株が購入できるということを訴えてるのも、株式市場というのが一部の方のための不透明なものではないということです。県政というもの、あるいは政治というものもですね、多く、一人でも多くの方が投票に出掛けて、その投票をなさって候補者を選ばれることによってですね、よりその後の4年間も選挙の時だけ頭を下げられるという形ではなくて、関心を持ち、また同時に自分も政治に参加をしていくということが生まれるわけです。ですから、やはりおひとりおひとりがですね、真の意味で長野県の改革というものの前向きな議論ができる方というものを代表としてですね、皆さんの代表として誕生させていくということを、これは一人の私は県民として大変切に願うということだと思います。
 鳥取県の片山知事のように自由民主党から共産党まですべての方が支持なさって、結果として無投票当選されて、その上なお現職議員の半数近い方々と一緒に写真もお撮りになって、様々な場所でそうした写真の形で登場をなさってるという方もいます。それに比べれば長野県というものは、少数の意見も尊重をするという形がある。あるいは県民の側に選択をする自由があるということだけ、より長野県の現在の状況は望ましいものにはなっているのかもしれません。ただ、一点だけ申し上げると、今、木村さんがわずか、私の施策のその多くを、前回の2月議会を見れば教育委員の選任であったりに象徴されますけども評価してくださっていると。私の施策を実現することがより県民のための改革だというふうにご理解いただいてた現職の議員の方っていうのはせいぜいが8名であると。これは非常に少ない人数です。今回私が応援に出向いておりますのは11名であります。その中に2名含まれてるわけですから、それらの方々が当選したとしてもですね、長野県議会の3分の1にも満たないということです。3分の1に満たないというのは、これはオール与党などということとはですねほど遠いわけでございまして、むしろ私がこうした方がより県民のための前向きな議論ができる方ではなかろうかというふうに私が思っている方々が、仮にすべて当選をなさったとしてもですね、何か私にものも言えぬような県議会というようなオール与党などという形には到底なり得ないわけでございまして、ここのところはぜひ冷静に皆さまは十分ご理解なさってらっしゃると思いますけれども、冷静な報道と。まさに私がオール与党を作りたいなどということは、これは物理的に見て不可能でございまして、客観的事実に基づけば、私はやはり少数の意見、あるいは多様な意見というものを、それぞれが前向きに足を引っ張るのではなく、それぞれの意見をきちんと交わすと。そうした議会の誕生ということを望んでるということがおそらくはご理解いただけるのではないかというふうにも思っております。
 昨日の市民タイムスに古川寿一さんの「聞いたり見たり」という、大変に私が愛読しているコラムの一つがございますけれども、古川さんいわく、「田中県政に是々非々というふうに言う人もいるが、それは実質的には反田中ということであろうか」というふうにはおっしゃっていますけども、それは私はなんともわからない点ですけども、いずれにしても長野県においてですね、より県民が願う県政の改革というもの、それがより的確に、より迅速にですね、進められる。そうしたための議会が誕生することを願ってるということです。
 よろしいですか。その他のご質問をお受けいたします。はい、どうぞ。

日本障害者創生会 須永恒氏
 日本障害者創生会、須永恒といいます。時間が限られてるようなので簡単にご質問をいたします。
今日の信濃毎日新聞に掲載されておりました、北朝鮮による拉致被害者家族会並びに救出する会に関する安倍官房副長官の発言に対する田中知事の発言が掲載されておりますが、それは紙面どおりと理解してよろしゅうございますか。

長野県知事 田中康夫
 はい。何か昨日、福井県の方で安倍官房副長官が街頭演説をされて、そこで、手元に今記事がないですが、ございますか。信濃毎日新聞の方お持ちですか。後ろに新聞が今日のありますか。正確を期するために。今日付の信濃毎日新聞ですね。
 共同通信が配電をしてるのではないかと思います。ありました。失礼しました。
 安倍晋三官房副長官が福井市などで街頭演説をされて、共同電でしょうかね、これはね。どうなんでございましょうか。そういう出典もあまり明かせない…。そんなことはないですよね。そんなことしたら、クレジットが…。安倍官房副長官はかぎかっこになってますので、「『北朝鮮の国家的犯罪で連れ去られた拉致被害者をその北朝鮮に戻せ』ととんでもないことを言った」と。私が、という発言をなさってるんだそうでございます。こうした発言は私は一切しておりませんので、私はそれに対して信濃毎日新聞によると、「『発言はまったくの事実誤認で、嘆かわしい』と強く反発し、福井県知事選挙でオール与党の候補が私が応援をする候補…」、この高木文堂候補はもう20年来の私友人でありますし、まさにすべての、共産党も対立の別の候補を立てておりますから、すべての政党や労働組合であったり、そうしたところはですね、対立候補を元副知事だった方を支援してるわけでして、そうした中で大変に検討をなさってると。私は彼をずっと存じ上げていますし、非常に県知事というのにふさわしいと。福井県もやはり非常に長野県と同じ繊維産業から世界市場へと進出をしていったですね、そして非常に県民性というのが物静かではありますが非常に誠実で勤勉な県民であります。そうした方々のある意味では長野県と共通した点が私は多くあると思いますし、そうした福井県の、大変驚きましたのが、福井県は構造改革特区を申請してるのはゼロの県でございまして、たしか中日新聞の先週の記事であったと思いますけども、それに対して県庁側は構造改革特区の申請はしていないと。今後する予定もないと。将来検討することはあるかもしれないとおっしゃってるわけでございまして、大変に驚いたわけでありますけれども、彼は非常にふさわしい候補だと思います。オール与党の候補が私の応援する候補と大接戦をしていると。安倍官房副長官の発言を「焦り以外の何物でもないとした」とありますが、このとおりであろうというふうに思っておりますが。

日本障害者創生会 須永恒氏
 それからもう一つ。拉致被害者家族会とか救出する会とか、そういう運動に従事している、活動している人たちに対して知事はどのような感想をお持ちでしょうか。

長野県知事 田中康夫
 先ほど読み忘れましたが、私は信濃毎日新聞でいうところの、安倍官房副長官のですね「拉致被害者を北朝鮮に戻せととんでもないことを田中康夫が言った」と。「この発言はまったく事実誤認で嘆かわしい」と私は述べてますけども、私は前も申し上げたように、それぞれの横田滋さんに関しても述べておりますが、横田さんのやはり深いお考えというものも尊重をし、その横田さんのお気持ちというものが尊重されるような活動が望ましいということは述べてきております。
 よろしゅうございますか。

日本障害者創生会 須永恒氏
 じゃあ、あれですね。信濃毎日新聞の記事はそのとおりに知事の発言だというふうに理解してよろしいですね。

長野県知事 田中康夫
 そうでございます。そうでございます。はい。

日本障害者創生会 須永恒氏
 それで横田さんに今おっしゃったことは、横田さんたちの活動はそれなりに評価して、別にどうこう文句を付けるところはないと、こういうことでよろしいですかね。

長野県知事 田中康夫
 そういう発言は今はしておりません。私はそれぞれの社会というのは構成される方の意見というものが尊重される中で議論が進められて、よりよい社会になるべきでしょうから、横田滋さんが当初お持ちであったようなお考えというものも、やはり尊重し合うような社会であるべきだということを申し上げたわけです。

日本障害者創生会 須永恒氏
 人間社会ということでね。はい、わかりました。ありがとうございました。

長野県知事 田中康夫
 その他の方のご質問ございますか。よろしいですか。それでは以上であります。
 

 

 

 

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