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最終更新日:2003年04月21日
 

知事会見 新年度を迎えて他

平成15年4月1日(火)
16:00〜17:10 
県庁5F「表現センター」

長野県知事 田中康夫
 はい、時間の変更がありまして、大変ご迷惑をお掛けいたしました。
 平成15年度としては第1回目の知事会見であります。
 本日は9時から部課長級の辞令交付を408名に対して講堂で行いました。その後、10時15分から公社公団等の辞令交付というのが7名に関して行われる予定であったわけでございますけど、この辞令交付が始まりましたのが、たしか1時半…になってしまったわけでございますけども、昨年も一人ひとりに簡単に課題を、声を掛けていたわけでありますが、今年は408名と昨年よりも多い人数でありまして、またそれぞれかなりの職員が昨年と違って顔や名前が一致をするものであり、またそれぞれの新しい赴任の場所というものも…、ああ、今部局長会議で言うべき一番大事な内容を忘れていたということを思い出してしまいましたですね。ちょっと、最近年を取って、すぐにメモをしとかないと忘れてしまいます。失礼しました。9時から行いまして、だいたい1時15分か20分まで408名に一人ひとり心してほしい内容を伝えて辞令をお渡しいたしました。大変に長い時間になりましたが、4時間20分くらいでありますが、けれどもやはり一人ひとりと個別に話す時間というものはそうそうあるものではありませんで、私としては少なくともそれぞれに語り掛けることができたということはよかったのではないかと思っております。
 先ほど新規採用の職員の任用式に関しては116名、辞令を同じく渡しました。年度が変わったからといって私たちの仕事の流儀が突如変わるものでもないわけでして、先ほども部局長会議で申し上げたように、騒音のデシベル数の変化が仮にあったとしても、DNAやあるいは物事の考え方がリトマス試験紙のように一変するわけではないと。しかしながら、やはり語学の習得と同じで、いつの瞬間にかリトマス試験紙が変わる時はくるわけでありまして、これは県の職員の意識も、あるいは県会議員の意識も、あるいはその構成やその仕事の流儀というものも、いつの日かそういう日は遠からずくるのであろうとは思いますが。
 今日、部局長会議で申し上げたことは、やはり部局長はとりわけバイネーム(by name:名前によって)で仕事をする責任者であり、部局長は誰よりも自分がよい意味で仕事を行うと、それは隠ぺいして仕事を抱え込むということではなくて、部局長は誰よりも遅くまで職場において、あるいは職場を離れても仕事を行う人間であってほしいということを述べました。同時に、課長もまたそうでなくてはならないと。従来、私が指示をしても課長が若き、あるいは極めてそれは経験や知識が豊富である熟達した職員であるかもしれませんが、そうした課長が自ら行動をする、自らペンを取るということでなく、部下にあまりよろしくない意味での投げる、任せるという形。これは権限委譲とか部下を信頼するということとは相反することであります。課長の責務の結果としての放棄でありサボタージュであります。こうした課長の仕事ぶりというものは変えていかなくてはいけないということです。むしろ部下は課長が陣頭指揮をして、よい意味で課長がその仕事の仕方というものを見せ、その課長の姿を見て部下が学ぶという形でなくてはならないと思います。同時にそうすることによって、課長が従来の課長、あるいは従来の流儀と同じ方法を踏襲をしていれば、それは極めて意欲の高い部下、あるいは他の同僚からはその課長は十分に批判の対象となるということです。常に公務員である我々は他者の視線や批評というものにさらされるという場に自らを意識しておく必要があると思います。部局長はそうであり、課長もそうであります。そのことを今日は先ほど部局長会議で述べました。
 あとはご質問を先にとりましょうかね。ご質問をいただく中でおそらくはまたお話しするべきことが出てくるかと思います。
 従来と同じようにフルネームでご質問者のお名前、また主たる表現活動の媒体名をお話しください。ございませんか。ございませんならば…じゃあ、そちらの方。

しんぶん赤旗 青野圭氏
 赤旗の青野圭といいます。
 一斉地方選挙に関連して三点ほど伺いたいと思います。一点目は3月31日、昨日で徳島県の大田知事が失職されました。既に知事はフランスでコメントされておりますが、現地徳島では非常に一段見出しで小さくしか報道されておりませんで、その後の事態の進展もございませんので、改めてこの徳島の方は…

長野県知事 田中康夫
 徳島新聞と比べると長野県の信濃毎日新聞をはじめとする地元の新聞というのは、はるかに客観的というだけでなくてですね、はるかに事実を伝えるというジャーナリズムの精神があるということですね。徳島新聞という新聞は果たして新聞たり得ているのかということを私は非常に憂慮いたしますですね。そのようなある意味ではジャーナリズムの民度の場所で徳島県の県民が思うことがあり、大田前知事が思うことがあり、その改革をするというのは、私はその意味においてはやはりこの長野県において、世論調査の数字が客観的な数字の足し算にならないというようなお笑い話はありますけれども、どうもやはり長野県のジャーナリズムというか表現者の意識の高さというものとはずいぶんと異なる県なのだなという気がいたしますですね。大変に不思議でございます。どうぞ。

しんぶん赤旗 青野圭氏
 二点目ですが…

長野県知事 田中康夫
 いや、それでいいの…。終わり…?。いや、まあしかし、アメリカという国も謎で、ご存じのように、ピーター・アネット記者がご存じのようにあれでございますよね、NBCの契約を解除されちゃったわけですけども、でも彼はこういうふうに言ったわけでございましてね、ピーター・アネット氏は「愛国心と…」、この愛国心という言葉は好きじゃないですが、「愛国心と米英に対する抵抗が高まってるとイラクの友人が語っている」というふうに彼は言って、「米国は戦争計画を練り直してる」と。「最初の計画はイラクの抵抗により失敗した」と。「今は米国は別の計画を立てようとしている」と。「明らかに米軍の戦争計画はイラク軍の力を見誤ったものだ」と語ってんですよね。誰が見ても客観的に明らかでございましてね、それは社説で小泉純一郎さんが理を尽くして語ったから、戦争やむなしという意見が6割だかになったって書いちゃう読売新聞は、雰囲気で物事考えるっていった時に「もっと理を尽くして説明すべし」って社説以外のところではどこかでお書きになってた気がするんだけど、いつから小泉さんは理を尽くして語ったのかなと思いますけど、それはともかくにもならないんだけど、NBCのみならず、アメリカのジャーナリズムというのは大変なこれ謎でして、もちろんイラクの国営放送に彼が出たからというんですけど、でもそれもまたイラクであろうとアルジャジーラであろうとですね、日本のNHKであろうと、どこのメディアに出ても、もしそのNBCが他のメディアにインタビューとて出ることはいけないという契約書が結ばれてるんだったら、それを法の根拠の下にですね解雇する、契約を解除するならいいですけども、アメリカが戦争計画なり立てているって、イラクの抵抗により最初の計画は失敗したって、イラク軍の力を見誤ったものだっていう発言をして、これによって表現の場が奪われるっていうのはすごい国だと思いますですね。徳島もその意味においては徳島新聞というものは、やはり事実を報じるということにより心を配られるべきだなと思いますけどね。
 話がそれました。

しんぶん赤旗 青野圭氏
 恐れ入ります。徳島県に関連して、徳島県民の方にですね、長野県の昨年の知事選と重ね合わせて見てらっしゃる方が増えていると伺ってますが、改めて徳島県へのエールという意味でもしよろしければ。

長野県知事 田中康夫
 徳島県…、徳島県へのエールなんてありませんよ。だって徳島県は不信任を決めた県でしょ。不信任を決めた県になんでエールしなきゃいけないの。徳島県民ということですか。でも県民の中には不信任を望んでらっしゃった方もいるんじゃないでしょうかね。少なくとも自由民主党と公明党の県会議員の方は不信任を自ら決断なさったわけでございますからね。そして社民党系の県会議員も不信任に賛成なさったんですか。なさらなかったにしても、少なくとも大田知事を望んでらっしゃらないわけでございますからね。その意味でいうと、長野県とずいぶんと似通ってるなと。唯一違うのは、大田知事を民主党の県会議員は支持している。けれども長野県においては違っていたということくらいでございましょうかね。
 でも、まあ既に徳島県民に対して、というかあの県に関してのことは私がコメントで出しているとおりであります。信濃毎日新聞に一番コメントが載っていたかと思いますけども、もしそれに付け加えて申し上げるとすると、あれはいつでございましたっけ。3月の20日、20日ですね。コメント…。あの時に私は「長野県に続いて徳島県議会よ、おまえもかという思いだ」と。「守旧派の連中にとって民意で選ばれた県知事はよほど『都合が悪い』のだろう」と。「他方で政官業による利権分配の構図に合致する知事なら、青森県のように全国からあきれられようとも不信任を回避する」と。「中央でも地方でも民意とは乖離(かいり)した『雰囲気』で判断する自由民主党の脂ぎった議員諸氏は実にわかりやすい選択をするものだ」と。その後はほとんどの新聞に載らなかったかと思いますが、「前任者の逮捕に至った原因を究明する、大田知事が提案した調査委員会の予算は認めながら、公明党の手助けを借りて強行採決に持ち込む」と。「これで県民が怒らなかったら、議会だけでなく、今度は徳島県全体が全国のお笑いものとなるだろう」というコメントをしておりますが、それは同じであります。
 よろしいですか。

しんぶん赤旗 青野圭氏
 二点目なんですが、東京都のですね石原、今ですと都知事候補、田中知事が長野県から日本を変えると言われてるのに対して、石原さんは東京から国政を変えるとおっしゃってましたが、変える方向がいささか違うような印象を持っておりますが、もしコメントなり感想がございましたら。

長野県知事 田中康夫
 いや、ないですね。それは石原さんは石原さんのきっとお考えがあって、それが前回支持されたんでございましょうし、今回も支持する方は少なからずいるっていうことですけども、ただ、ああいう方法はあるんだなと思いましたね。私は失職をして出直し選挙に出たもんですから、県知事でなく一候補者として選挙を公示になる前も行ってたんですけども、選挙期間中でも知事でいらっしゃるんですね。ですから知事だから公務があって、産経新聞の「田中ダイアリー」はあっても、「石原ダイアリー」がないのはどうしてかなってずっと思ってたんですけども、一説によれば、都庁のディープスロット(deep slot:深い場所)というか公然たるお話しで、週5日、別に特別職ですから、年間365日1日も都庁に来なくたって特別職っていうのはいいわけなんですけどね。朝8時半に来ようと12時半に来ようと、夜中の2時まで残ってようと、特別職っていうのはいいんですけども、週の内5日はあまりお越しになってないからなのか、なぜなのかということがよくまことしやかに言われてますけども、突如、土日に公務を大変に入れることもできると。だからやっぱりその現職が強いっていう話がよくありますけれども、なるほどこういうことだったのかっていう気がいたしましたですね。突如、土日に公務で人の多いところでお仕事ができて、しかも候補者であるっていうのは、あれは選挙期間中に関しては何か制限を加えたほうがいいのか、少なくとも連続立候補する方も選挙期間中は職務代理者が行うとかですね、いう具合に何かなさった方がいいんじゃないでしょうかね。逆に言えば、そのリーダーとしての判断をすることと同時に、選挙という生臭い戦いにエネルギーを注ぐことと両方行わなければいけないというのは、これは逆に言えば、これは現職にとって大変な不利な過酷な条件を公職選挙法は与えてるとも言えますし、これだけメディアが発達してる中においては、他の新人候補からすると、現職は公務もそこに入れて報じられる、公務として報じられてアドバンテージ(advantage:有利な点)があり過ぎだという意見も出てくるかもしれませんし、やはり少なくとも公職にある人も選挙の告示以前の正式立候補をした段階、それは6カ月も前から正式立候補しちゃうとあれですけども、少なくとも何か立候補を表明した場合に告示の1週間とか2週間前からは職務代理者が公務は、公務というかですね、様々な判断を行うくらいなことにした方がいいんじゃないのかなっていう気はふといたしましたですね。
 他の方、前の方、どうぞ。

信越放送(SBC) 水野正也氏
 SBC、水野正也です。
 県のですね血液センターから、いわゆる個人データが流出した…

長野県知事 田中康夫
 県赤十字ですね。

信越放送(SBC) 水野正也氏
 赤十字です、失礼しました。個人データが流出した問題ですが、かなりですね、取材をしていても、個人情報というものに対する認識がかなり欠けていたと思われる節があるのですが、知事は日赤の支部長ということでもいらっしゃいますが、現時点でですね、今後の対応も含めて何かお考えがあればお聞かせください。

長野県知事 田中康夫
 いや、もうこれは大変に申し訳ないことであります。しかも個人情報っていっても、しかも血液のデータに関してでありまして、最も厳重に管理されるべきものをですね、このような形になって、しかも12月にそうした通報がありながら、3月に新聞紙上で報じられるまでですね、私のもとにも連絡がなかったわけでして、それは逆に言えば私の監督不行き届きかもしれませんが、昨日、血液センターの責任者から報告を受けましたが、残念ながらその報告でも非常に認識が甘いということを感じておりますので、本日もう一度報告を持ってくるように、詳細なデータを具体的にこうした観点に関してということを申しております。それが先ほど届いたということですが、部局長会議の後この会見に臨んでますので、それを見た上で指示をいたしますが、ただ昨日の段階で非常に驚きましたのは、そうしたまさに善意の不特定多数の方の献血というもののデータなわけですけども、このデータをどのように管理をするのかというようなことに関して、仮に長野県の赤十字血液センターの責任者の発言をそのまま信じるならば、日本赤十字社としてなんらのマニュアルやガイドラインというものが設けられていないということは、これは驚天動地なことでありまして、私は少なくとも私が支部長を務める長野県の赤十字血液センターの至らなさということは昨日の報告だけでは不十分でありますので本日受け取りますし、それをも踏まえてですね、まず皆さんに新聞広告をお金を出して謝罪の文章を載せるなどというような既に行ったことで事足るとは思っておりませんので、これはきちんと、もちろんその被害者であられる方のプライバシーを出すということではなくですね、事実をお伝えすると同時に、近くやはり日本赤十字社の社長に面会をしてですね、やはり私たちの長野県における赤十字血液センターの至らなさを踏まえて、日本赤十字社は従来どのようにこうした個人情報のデータを管理をして漏えいを防ぐことをしてきたのか。この点はお聞きをした上で、これはやはり支部長を務める者として全国の市民の方にですね、その赤十字の情報管理の「的確さ」というものをきちんとお伝えしなくてはいけないと思っております。
 また、いわゆるエステの会社でありますか、その夫婦というものの所在がつかめないということの理由をもってですね、3月の、昨日3月ですが、に至るまでですね、手をこまねいていたと。これは昨日すぐに伝えまして、きちんと警察にですね、もう捜査を依頼すると。これも何か警察に口頭では伝えたけれどもその後遅々として手をこまねいていたようなことを申してましたので、これも大変に申し訳ないことだというふうに思っております。これは明確な犯罪要件になるわけでございますから、このことは本日、私からも改めてですね、県警本部の方にお願いを、捜査をお願いをするということだと思っております。そうした様々な非常に認識の甘さが赤十字としてあったということに関してはおわびをするところであります。
 同時に長野県もですね、様々な納税でありましたりですね、パスポートをお取りになったとか、様々なデータというものがありますので、これを行政情報室、昨日まで行政情報室という形でございますが、ここですべてチェックを私が海外からも指示をいたしまして、この点に関しては昨日すべて報告を受け、情報漏えいがないように、またある意味ではそのデータに入れるものというものも、けっしていわゆる雇用の様々な形態を否定するということではなく、それはやはり法的な責任が問われるポジションのですね、正規の職員というものの、またその中でもどういう人間がそこまでのデータにはアクセスできるのかという形のものを、昨日の報告を受けて早急にそのマニュアルを作成するように指示をしております。それは4月の10日すぎまでにはきちんと行って、どのデータはどのように管理されてるかということは、その段階できちんとお伝えをしようと思っています。
 はい、どうぞ。

信濃毎日新聞社 高森和郎氏
 信濃毎日新聞の高森和郎です。

長野県知事 田中康夫
 風邪ですか。

信濃毎日新聞社 高森和郎氏
 ちょっとのどが。すいません、お聞き苦しくてすいません。
 県議選とですね、毎回お聞きしてるんですが、県議選の現時点での個別の候補者への支援、応援演説等のですね予定がおありかどうかですね。あるいは県議選全体にどのように 関わられていく予定か。おそらく告示前は最後の会見かと思いますので、そのへんの姿勢をお伺いしたいというのが一点と、統一地方選の各種の知事選とかですね、市町村区議、あるいは首長選でかなりいろんな形での応援依頼がきているっていうふうに伺ってるんですが、おおむねどのぐらいの数がきているのかということと、その長野県外の選挙について具体的に応援に行かれるですね、予定がおありかどうかお聞きしたいんですが。

長野県知事 田中康夫
 膨大にあります。長野県内でも私が存じ上げない方が私のシンパっておっしゃるようなご時世ですので、いやあ、どこか私が講演した時に一緒に撮った写真をパンフレットに載せて、田中康夫知事も支援をしてくれてますっていうようなキャプション(caption:写真などの説明、表題)を書いてるっていう方は、なんか全国にずいぶんといらっしゃるそうですけども、これ止めようがないですね。ただ私の推薦とかそういう形は、これは私がある程度以上存じ上げててその方の理念というものを評価できるという方に限らせていただいております。前半戦の都道府県知事選だけでしたっけ、政令都市と都道府県知事選…。都道府県知事選に関していえば、福井県で無所属で出ている高木文堂(ぶんどう)氏は、私はかねてから友人ということではなく、彼と非常に社会観が一致するところもありますので彼の支援は行うつもりであります。後半の市町村議選、市町村長選に関しては、幾人か支援をするという方はおります。それはまた最終的に確定した段階でお話しをする方がよろしいかと思います。依頼というのは自宅へも、あるいはメールにも、あるいは県の方に資料を送ってこられる方も含めてどのくらいなんでしょう、かなりな膨大なものでございますね。ただ存じ上げている方も中にはいますが、存じ上げていても必ずしも応援をするということではないという方は何人もいらっしゃいます。長野県議会選挙に関してでございますか。まったくまだ未定ですね。ただ昨日も申し上げましたように、それは私も長野市の有権者でありますから、やはりこういう県会議員の人が誕生してくれたら長野県にとって、県民にとってうれしいなと思うことは、これは考える葦(あし)で、私も考える葦のはしくれですから、ございます。長野市以外の選挙区においてもですね、こういう方が県議会議員になれば大変にうれしいなという方はそれは何人かいらっしゃいます。同時にこういう方が県議会議員になるということは、徳島同様に全国からどのように思われるのであろうかなというふうに思う方もそれは歴然といらっしゃいます。どうも何か親田中とか反田中とかですね、そういう古い二項対立でとらえようとしていたり、あるいはそういうとらえ方の問題ではないとかって新聞などのインタビューでおっしゃってる方のとらえ方もどうもよくわからんのですが、私は県知事はたまさか今田中康夫という人なわけですけども、県民が望むことをおっしゃる方かどうかということが大きな問題でして、それが結果的に田中康夫を支援するとその方が他方でおっしゃっている人である場合もあるでしょうし、あるいはそうではない場合もあるでしょうし、まったくそのことに言及なさらない方もいらっしゃるわけでありましょうし、信濃毎日新聞に信州大学の政治学の教授の都築(勉)、下のお名前をちょっと失念いたしました。都築さんが「田中康夫は公然と田中シンパを作るために選挙応援をすべきである」というようなことをお書きになっていらっしゃいましたけども、それは非常に強い表現ではありましたけども、ある意味では私はこれは非常に正しい認識の学者の指摘ではなかろうかなと思いましたですね。私のために都合のよいシンパを作るということではないという、そうした狭い了見の県知事ではないということを都築教授はおそらく十分熟知なさった上で、県民にとっての確かな幸せというものをもたらしてくれるような県議会議員と。現に少なからぬ県民の方は私が行ってきている施策を、至らない点はあるにしても多くの県職員の協力を得てですね、理解をしてくださっているわけであります。その意味においては、私は県民とは少なからず車の両輪というものを保ち続けているということであろうかと思います。県議会の方々は議会と県知事は車の両輪であると。ところがその車の両輪を形づくろうとしていないのは県知事の側であるということをおっしゃってきたわけですが、他方で私と県民は少なからず車の両輪といいますか、少なくとも同じ方向のベクトル(vector:方向、進路)、あるいはその内容の質というものにおいて同意をしている部分、合致してる部分が少なからずあるということだと思います。そういたしますと、他方でその県民が今から4年前に選んだであろうはずの県議会議員と県民は、議員がおっしゃられるところの車の両輪になっているのかというと、これは少しく三段論法で、私と県民が車の両輪になっている部分が多く、私と県議会議員が騒音デシベル数こそ変化すれど、車の両輪になってる部分が著しく少ないということになりますと、県議会議員と県民の大多数と車の両輪になってるのかというと、少なくともなってるという三段論法にはならないわけでありまして、ですから県民が望むこと、少なくとも県民が実現できるために必要だと思う県会議員をお選びになれば、それは結果として私と車の両輪になっていく県議会議員が今よりも少なくともより多くなるということにはなろうかとは思います。ただ、その県知事を選ぶことと地域の代表者を選ぶこととは異なる観点から選ぶ場合もあるというようなお話しがありますから、仮に今の、例えば3人区ないし2人区や1人区で、今のメンバーと同じメンバーで固定化されたままそのすべての候補者が再選されるというような地域があられれば、それはどのようにとらえたらいいのか。その地域において私の得票数が高かったところでも、1人区、2人区、3人区で先般お辞めになった方とまったく同じメンバーであられるとすると、これは事実は小説よりも奇なりというか、私の想像力を超えた大変に深い選挙民の判断がその選挙区においては行われるということで、そのDNAの中身というのはちょっと私としてはおそらくうかがい知れないような複雑なものであろうと。畏怖(いふ)の念を持って逆にその有権者を眺め直すしかないということになるのかなという気もしています。
 おそらく高森さんがお聞きになりたいのは、誰かの応援に行くのかいっていうお話しなんでしょ。そういうこと。

信濃毎日新聞社 高森和郎氏
 そう聞いたような気がします。

長野県知事 田中康夫
 なんじゃいな、それは。
 既に事務所開きに応援に行っている人物はおりますしですね、あるいは私が具体的なメッセージを出してるものもおりますけれども、ただそのメッセージを出しているからといって、やはり候補者も日々進化するものでありましょうし、有権者もあるいは有権者の1人である私も日々進化というか考えは変化していくわけでありますから、有権者の1人である私のやはり現在の県政あるいは長野県のあり方に関しての考え方と合致しないところが、その候補者もまた日々変化、進化していくものですから、大きくなっていった場合には、それは以前にまさに1人の候補者として期待をしているという文面をお書きしているからといって、同じ温度においてですね、期待をし続けるという形には結果としてならないという場合もあろうかとは思いますけどもね、それはけっして相対的な他の候補者なり選挙区の事情ということでの大人の分別と称するところでの私の対応の変化ということではけっしてなくて、あくまでもその候補者が日々どのように候補者として市民に届く言葉をより具体的に持てるように進化しているかしていないかということで判断することにはなろうかとは思いますけれども。
 他の方、はい、どうぞ。

日本障害者創生会 須永恒氏
 日本障害者創生会、須永恒といいます。
 昨日で平成14年度が終了したわけで、知事が知事におなりになる時に公約したところの、私利私欲のない公僕として自立した長野県民のための民主主義をはぐくむことに奉仕すると。これはどの程度進まれたと思いますか。また、「『こわす』から『創る』へ」とおっしゃってますが、こわしたものはなんですか。それは誰のために何をこわしたんですか。はぐくんだものはなんですかと。以上ご質問をいたします。

長野県知事 田中康夫
 最初のは、最初、ごめんなさい。最初のご質問だけもう一度お願いできますか。

日本障害者創生会 須永恒氏
 はい。知事が知事におなりになる時に、自立した200万の県民のために私利私欲のない公僕として民主主義をはぐくむために奉仕すると。こうお約束したと思います。そのことのはぐくんだ度合い、要するに達成度はどの程度のものでしょうか。

長野県知事 田中康夫
 それはそれぞれの県民がお考えに、ご判断になることでありまして、そんな唯我独尊で私が申し上げるべき筋合いでもないと思いますし、あるいはまた、それは極めて行政の仕事というのは多岐に渡っておりますから、一つの食品メーカーや商社とて多くの仕事があるように、それ以上に多くありますから、そのパーセンテージで計れるようなものではなかろうと思います。パーセンテージでもし計るとすれば、それは一人ひとりの有権者の方が行うべきことであろうかと思います。そのこわしたものは何か、あるいははぐくんだもの、創ったものは何かということでありますが、これもまたある意味では、それは私の長野県、私のみで長野県の改革ができてるわけではなく、多くの県職員の協力を得て行ってるわけでして、その具体的な変化というものは県のホームページをはじめ、あるいはここにお集いの表現者の方々の報道を通じて伝わってるわけでして、それを見てご判断いただくしかなかろうと思います。ただその「こわす」と「創る」というのは、これは人間論ではございませんでして、前回も申し上げましたように、まだまだ長野県はつくっていく上でこわしていかねばならないものは数限りなくあろうと思いますし、あるいは逆に仮に長野県が大変に満足いく状態にあったとしてもですね、その満足いくということで思考停止をしてしまえば、それは瞬くうちにですね古びたものになるわけでして、これは企業の栄枯盛衰と同様でございますから、常にそれはこわすと、広い意味ではこわすということはあろうと思いますし、広い意味で創るということはあろうと思います。

日本障害者創生会 須永恒氏
 私の質問の仕方が違ったんですが、知事としての田中康夫さんが自分はこういうつもりでこれをこうこわしたんだよということをお聞きしたいんであって、先ほどは二極対立の構造がもう古いんだとかそういうことじゃなくて、何を誰のためにどうこわして、そのことによって何を創造したかということを、田中さんのご意見はやっぱり生身の声を聞かせていただきたいわけですよ。

長野県知事 田中康夫
 いや、私が行っていることは、この場でもある意味では表現者の方々に1時間も時間を頂戴(ちょうだい)しながらずいぶん田中のワンマンショーだという、おそらくご見解もあるわけでしょうから、私が話していることは数限りなく様々な場所で、あるいはそれ以外に県のホームページ等でですね、各担当者が行ってる新しい内容も載っておりますから、この場ですべて申し上げられるようなものではなかろうとは思いますが。

日本障害者創生会 須永恒氏
 いやあ、そうじゃなくて、私はこういうことをしようと思って、こうこわして、こう来たんだよと。それわかったかいとか、こうしたんだよということは一言で言えるでしょう。そんなに難しい話じゃないですよ。2年4カ月かかって何をどうはぐくみましたかということをお尋ねしてるんで。それが要するに知事としての範囲と、田中康夫さんという個人のことと区別を付ける場所なんです。それはね、たえず明確でないところでふにゃふにゃ、ふにゃふにゃするから、私どもは誠に判断が難しくて、私はばかっていえばばかなんですけどね、だからそういうことに関して明確な的確な知事のレベルにいる方じゃない、私らみんな下々ですから、下々にわかる言葉で簡単に、これは例えばこうでしょ、こうでしょという二つ三つ挙げていただければいいわけ。私はなんかまだ「『こわす』から『創る』ステージへ」ということであって、創ったものというものは明確に見えてないからお聞きしてるんですよ。

長野県知事 田中康夫
 ですから、そのようなことでいえば、じゃあ仮にあなたと同じような意見の方がいらっしゃれば、まだまだこわすという段階でとどまっていてよいという県民がそれなりの私を支持をしてくださってるということでしょうし、今申し上げましたように、明らかに長野県が変化をしてきてるということは様々な形で県民の多くがおっしゃるわけでして、それは変化をしてるというのは、こわすだけでなく着実に変化として現れた新しいものがあるということでありますから、その意味でいえば、大変に長野県の今までの歩みとは違う新しいものは生まれてるというふうにご認識なさっている県民は少なからずいらっしゃるということだろうとは思いますが。

日本障害者創生会 須永恒氏
 新しいということがわからないからお聞きしてるんですよ。具体的に。

長野県知事 田中康夫
 いや、ですから、もし仮にそのようなご質問なのでしたら、例えばこれこれこの項目に関してはどうなのだと。あるいはこれこれこの部分に関してはこれは新しくあんたが始めたことなのかどうなのか、というような個別具体的なご質問をいただければ、そこであるいは質疑応答の可能性もあろうかと思いますが、今のように、まさに2年間という途中休みがあるにしても、3万人の職員とともに、あるいは220万の県民も参加をするという形できてるわけですから、今のようなご質問ですと、これはなんともお答えのしようがなかろうと、私は思います。それをおまえが端的に説明をできないのはおまえの説明責任の能力の欠如だというふうにおっしゃられるのであると、それは少なくともあなたからのそのようなお話しは、あなたに対しては甘んじて受け入れざるを得ないということになろうかと思いますが。

日本障害者創生会 須永恒氏
 いや、批判してるんじゃないんですよ。

長野県知事 田中康夫
 いえいえ、批判とは申しておりません。そのような認識はございません。

日本障害者創生会 須永恒氏
 わかりやすくおっしゃっていただけないかと。もう2年という日は短いようで長いんですよ。

長野県知事 田中康夫
 はい。

日本障害者創生会 須永恒氏
 だから例えば、じゃあ一つ申し上げるけど、知事は例えば先般の入札制度改革に関して、いろんな著名人、著名な方を並べて、それで改革をして、そしたらすぐさま最低価格、要するにたたき合いが始まって、そのことについて、「ああ、それはこれからまた直します」と。だけども、それはさ、常識でもって誰でもどこからでも入札できるっていえば不景気ならばいくらでも仕事ほしいからたたきますよ。たたき合いをして、じゃあそれはうまくないから変えましょうというのは、それはいろんな弁護士さんを、著名な弁護士さんをそろえて検討委員会をつくった結果としては、それはどういう形でその程度のことで改革ということになるのかなと、非常にわからないんで、いろんなことを知事さん何をはぐくんでくださいましたかということをお尋ねしてるんで、わかりやすくやってただきたいと思うんですよ。それで、このこと…

長野県知事 田中康夫
 十分わかりやすく私はお伝えし、行おうとしてきてると思います。それが結果として多くのよい意味で教養を超越した県民の方々から引き続き、もちろん至らぬ点は私にあるにせよ、あるいは100%人間が意見を一致するなどということは逆に怖いことですから、異なる部分はあるにせよですね、引き続き多く期待を受け、あるいはまた、その改革に参加をいただき、支持をいただいてるということだろうと思いますが。

日本障害者創生会 須永恒氏
 これは平行線になるし、時間、皆さんの取っちゃ申し訳ない。じゃあ一つだけ、今回、台湾へお出かけになりましたが、これは誘客が目的ですね。

長野県知事 田中康夫
 太平洋そごう(崇光)という、現在そごうとは資本系列はない百貨店において物産展を行うと。その場に立つと。と同時に、台湾におけるいわゆる日本への旅行を行っている業者の方々にお集まりいただいたということであります。

日本障害者創生会 須永恒氏
 そうすると、その場合、長野県のセールスポイントはどういうことをセールスポイントとしてお挙げになりましたか。

長野県知事 田中康夫
 それは1時間以上行っておりましたから、1時間全部しゃべることは難しくございますが…

日本障害者創生会 須永恒氏
 いやいや、ポイントでいいです。

長野県知事 田中康夫
 それは東京から新幹線で長野市は少なくとも1時間20分でございますし、軽井沢は1時間でございますし、温泉が200以上ございますし、スキー場が100以上ございますし、ゴルフ場が80ほどあると。そして大変においしい作物があり、また非常に長寿な県であるということでございますね。

日本障害者創生会 須永恒氏
 じゃあ、東京の観光業者から長野県へ客を回してもらえば済むことでもあるわけですね。要するに、長野県へ現在、平成13年度でいえば、9600万人ほど観光客が訪れてます。台湾からの観光客は、9600万人ですよ、長野県へ訪れてる観光客。台湾からの観光客は1万5千人です。だからこそ未開、これから開拓する余地があると。じゃあそれはやはり東京の業者と長野県でよく打ち合わせをして、長野県へ回してもらえばいいんで、その1万5千人来てるからお礼に伺ったというなら、まだそれはそれでもいいですけど、わざわざ台湾までお出かけになることなのかなと。それから台湾でなんか改革の権利を県民より委ねられてるというような発言なさった記憶ございますか。

長野県知事 田中康夫
 そのような表現はないと思いますが、ただ私は直接県民から選ばれて県知事を務めてるわけでございますから、その意味でいうと、その首相という議院内閣制の下での立場とは都道府県知事というものは明らかに異なると思いますが。

日本障害者創生会 須永恒氏
 わかりました。わかりました。知事のおっしゃることは知事と田中康夫さんの区別が私らから見てるとまったくつかないという存在ですから、それはまた…

長野県知事 田中康夫
 じゃあ逆に区別ができている首長がいらっしゃるんでしたら、後学のためにぜひ教えていただきたく思います。

日本障害者創生会 須永恒氏
 いや、他にいるならばということじゃなくて、田中さんの発言はようとしてそれが公私、知事としての民主主義をはぐくむという公約で知事におなりになった田中さんと、田中康夫さん個人の発言がごちゃごちゃになっているということを申し上げたいということです。ですからそれは県民が選んだんだからいいんだということであれば、また県民が判断を下すことでしょうから、それは今この場で論議をすることではないんで、時間を頂戴してありがとうございました。それから台湾は行かれたけど、北朝鮮は行かれる予定はないんですか。

長野県知事 田中康夫
 台湾に関しては私は伺ったわけです。その場でもお答えしてるように、現時点において私が公務として伺う予定の国なり地域というものはありません。

日本障害者創生会 須永恒氏
 ないですか。

長野県知事 田中康夫
 今申し上げたとおりです。

日本障害者創生会 須永恒氏
 できればぜひ北朝鮮へ行って、拉致家族の家族の方の1人2人でも連れてお帰りくださればと思ったんです。終わります。ありがとうございました。

長野県知事 田中康夫
 その他のご質問があれば承ります。はい、どうぞ。

信濃毎日新聞社 向井紀文氏
 信濃毎日新聞の向井紀文です。お願いします。
 県教委の関係ですが、今日から義務とそれから高校教育課、この二つで行政職が初めてその任に就いたということになりますが、この人事に込めたですね、知事の狙い、それから思いというようなものをお伺いしたいと。これ裏返していうと、これまでずっと長く続いてきた教員による課長というものではこれから先のですね教育改革というものを進めていく上で、何かある種の限界みたいなものを感じる部分がもしあったのであれば、そのへんも併せてお伺いします。

長野県知事 田中康夫
 その限界を感じるとか、なんとかっていうのは、つまり人間全否定とか全肯定というのはないと思いますから、ただその限界というなんか語感は非常になんといいますか、否定的というかですね、ネガティブ(negative:消極的な、悲観的な)な創造性を欠く言葉ですので、私はまさに先ほど申し上げたように、私の権限として人事権というものがあるわけです。私は常にその権限というものを自分であったり、自分の周囲のごく一部の方々のためにこうしよう、のみの方のためにですね目先の利益のために用いるということはしないリーダーであろうというふうに自分に課してるわけです。ただそれは私がそう思ってるわけですから、常にそれは県民が私の人事の判断というものをどのようにとらえるかということです。前島章良(のりよし)さんの教育委員選任ということは、県民の代表である県議会議員のですね圧倒的多数はですね、すなわち自由民主党や公明党や民主党や社民党を支持なさったり密接な関係があられるという県会議員の方はですね、その私の人事というものは県民のための利益にならないというふうに判断をなさったわけでありますから、それが現在の長野県民がお選びになった県会議員のありのままの実態であるということでありまして、その意味でいうと、お子さんをいじめが原因といわれる中で失われた前島章良さんを教育委員にするということは県民は望んでいないということであります。ただ私は果たして本当に県民はそうであろうかと思ってるわけでして、そのような県民は判断をする段階にはもはやもうとどまっていないと私が思ってるわけでして、それが県議会議員と県民は今果たして両輪たり得ているかという冒頭の発言になるわけです。
 教育委員会のいわゆる課長職を2名、行政職に、従来は教育職であったものを行政職にしたということですが、私からすればですね、様々な例えばコンシェルジュ(concierge:管理人、ホテルなどの接客係)にはですね、ガス技師であった者であったり、あるいは観光に看護師であった女性、ジェンダー(gender:性別)的には女性の者が携わっておりますし、今回、林務部長もいわゆる事務系の職で採用された者でありますし、逆にいえば、政策秘書室長は昨日まではまさに理科系の消防という職種でおそらく当初採用されたであろう者が務めてたわけでして、私は県民にとって私が、県民から選ばれた私が県民の願う幸せをより的確に迅速にもたらすことができるための人事ということを常に、もちろん人間ですから私も至らない部分はあるにせよ心掛けているわけです。その結果として行政職の2名と。それに関しては行政職から具体的に選ぶ場合に、行政職から願わくば選びたいということを教育委員の方にはお話しをし、しかも教育委員の方がそれにご同意くださったわけでございますから、それは私の独断というものではなく、きちんとした手続きを踏んでるわけでございます。そして私は今回新たに選任をした2名の行政職出身の課長という者がその任にふさわしいと判断したわけでして、もし多くの8千人近い行政職の職員を見回しても、なお教育委員会の課長、ひとたび教育委員が行政職から任命することを良しとしたにもかかわらず、それにふさわしき者が8千名の中で見当たらなければ、それは結果として私は教育職から課長を選んだということも、それは結果論ですが、十分あり得たことでありまして、そして私が選んだ課長という者をその人間を選んだかだけでなく、その働きぶり、またそのチームワークによってもたらされる、あるいはその課長なり長の判断によってもたらされる施策というものによって県民は極めて冷静にご判断いただくということだと思いますが。ですから、何かそれは人事委員会の時もそうでございますが、独立性とかですね、いう言葉がよくございます。ただ私は公正ということを常に考えてんでして、公平とか独立ということは、独立というのはよい意味に聞こえますが、間違えば唯我独尊であったり、鎖国のような問答無用であったりですね、他者の意見を受け入れぬということになるわけでして、その意味でいえば、独立合衆国であるアメリカの今の混迷というのは、まさにそこに至ってしまっているわけですから、どうなんでしょうか。いずれにしても、それは教育委員会の施策というものが今後新たなものがそうしたチームワークの中で生まれてくれば、それを県民が的確にご判断なさることだと思います。
 その他よろしいでしょうか。はい、どうぞ。

共同通信社 伊藤豪氏
 共同通信の伊藤豪です。
 全国の統一地方選でいわゆる政党というものがなかなかですね、表に出てこないと。長野県においてもそうだと思うんですけれども、こうした状況がさらに今回、地方選で顕著になってると私は感じてるんですけど、知事はどういうふうに見てらっしゃいますでしょうか。 政党のあり方というものをどう考えてるかちょっとお聞きしたいと思いまして。

長野県知事 田中康夫
 まあ、そうですね、台湾に行きました時に李登輝(リ・トウキ)さんとあるいは陳水扁(チン・スイヘン)さんとそれぞれ1時間くらいずつお話をいたしました。陳さんは日本語あるいは英語というものはさしてはお話しにならないので通訳を入れての形でありましたが、李さんに関しては大変に日本語がお上手であられるので日本語での対談でありましたけども、その時にお二人が非常にくしくもおっしゃってたのは、やはり市民に根ざして市民の求めているものをですね、リーダーというものは市民はこれを求めてるはずだとリーダーが判断するものをきちんと提示をして、それに対して市民の支持が得られれば、あるいはそれに対して反対がなければ行っていくというのがリーダーの責務だということをおっしゃってましたし、その点では私と非常にお二人とも意見が一致いたしまして、やはりこれだけの多くのマスメディアのみならずミニメディアも発達してる中で、情報が公開されていく中においては、そのリーダーが示すことは多くの市民は知るところとなり、それに対して逆に市民がさしたる意見を言わないということは、それは市民が無関心かあるいは結果として是認していることであって、それを果敢に行うということがリーダーに求められると。市民の反対があるならばそこで議論を行う必要があると。
 お二人とも非常におっしゃっていたのは、やはり地方自治からの出身であられるということですね。そして陳さんはいわゆる弁護士であり市民運動家からですし、李さんはいわゆる学者からの出身でありまして、そして地方自治というディテール(detail:細部)からの変革を経てですね、一つの台湾という大きな地域のリーダーに直接選挙によって選ばれてきているという方でありまして、やはり日本も中曽根さんがおっしゃってるような意味での首相公選の意味合いでの憲法改正に近づくための思惑ではなくて、やはり日本のリーダーというものも直接の選挙によって選ばれる形でないとですね、なかなか迅速な行動、的確な判断というのは難しかろうという気はいたしました。
 中華航空の会長とCEO(最高経営責任者)にもお目に掛かりまして、それからエバー・グリーンの創業者であります会長にもお目に掛かりましたけど、それぞれ非常に判断が速いということですね。エバー・グリーンに関していうと、自分たちは今広島と仙台にチャーター便を飛ばす、チャーターから定期便になり、それの集客ということに集中する時期であると。であるからして、仙台から長野県は遠いので、今私達が航空会社として集客をしていく余裕というかプライオリティ(priority:優先)は低いということを明確におっしゃる。しかしながら、これはいずれの今申し上げた二つの航空会社と二人の政治家、元政治家、いずれも日本の多くのテレビがありますので、非常に的確にご存じでいらっしゃって、一つ驚いたのは李さんは「なぜあなたは『脱ダム宣言』を出しましたか」って言うから、「いや、私は環境問題だけではなく税金の用い方でもあるし、同時に日本は明治29年から水利権が固定化していて、故にその上水道を取るためにダムを造るというのが半ばその目的化してきて、一方で水利権を変更する、見直しをするということは何も政治家の古い利権の中において行われてこなかった」って言ったら、まさにそこが台湾でも同様に問題となったことであって、自分は農業経済学者出身であるから水というものは貴重であり、けれどもその水田に用いてない水を上水道に用いるというようなことを時代によい意味で迎合するんじゃなくて即して行っていかねばならない。自分はそうしたことを行ってきたからあなたの「『脱ダム』宣言」の意味というものを非常に環境問題だけでなくてよくわかるし、ひいてはそれが公共事業というものの組み立て方の変更になったということもわかるっていうようなことをおっしゃってて、非常に長野県の変化というのをお二人の政治家とも非常に熟知なさっていましたけども、いずれも判断が速いんですね。中華航空に行きましたら、CEOと会長とお目に掛かっていた時に、新潟と富山の空港があると。同時に東京から近いと。5月までスキーができるという話をしましたら、若い二人の企画の社員を呼びまして、その人間と私どものしなの鉄道から同行しました杉野正との間で具体的に冬のチャーター便に関しての可能性を議論しようというふうにおっしゃるわけで、日本はやはり判断が非常に遅いと思いますね。イヴァン・カナブラーヴァ駐日ブラジル特命全権大使と先日お目に掛かってお食事をした時にも、日本からブラジルに来る政治家というのはまったく物見遊山で来るだけであって、日本の議員に何かいろいろと案内をしても観光のレベルにすら達しないと。他方で中国から毎月のように中国の政治の高官が経営者たちを連れてデリゲーション(delegation:代表団)を組んで地球の反対側のブラジルと中国のビジネスの可能性というものを一緒にやってくると。それは、その政財官の癒着とかいうものではまったくなくて、やはり双方の市民のための利益をどこに見いだすかという観点で中国からやってくるとおっしゃってましたけども、台湾という地域の政治や経済のリーダーにもそういうことを非常に感じましたですね。やはり日本の中央の政治というものは人数が多いだけで、議員というものもまったく物見遊山の、判断をしないものばかりではなかろうかと。だからそれはやはり地方の選挙によってですね、政党不信じゃなくて政党パッシングだということだと思うんですね。政党に賛成とか支持するとか支持しないじゃなくて、その政党なる存在というものをもはや眼中に置いていないということだと思いますですね。それは、もちろん今度の選挙でも非常に多く出てくるんじゃないでしょうか。ただ他方でその政党というものが市民が地方自治においては眼中にない中で、自由民主党や民主党の推薦なり支援を受けながらそのことを公言はしたくないという議員の候補者が自由民主党系列にも民主党系列にもいらっしゃるというのは、いったいその政党政治というものを認めてらっしゃるのか認めてらっしゃらないのか、もう少しいずれにせよ潔さというものを認めてらっしゃるにしても、自分が推薦や支援を公言して受けることはできないと言うんでしたら潔くそんなものはもらわずにですね、まさに孤立無援で戦ってこそ、まさに政党のにおいがある出身からお出になった現職の議員であっても、県民はそこにいくばくかの期待を改めて生じるとは思いますけれども、何か非常に頭隠して尻隠さずのような、そうしたことを行ってらっしゃっても、県民がそこになんらかのよい意味でワクワクドキドキする躍動の変化というものを期待するかなというと、どうもそうでもなかろうという気はしますね。台湾へ行って非常に学ぶことや得るものはあったと思います。非常に親日的でもありますね。
 それともう一個、今日一階の知事室にご存じのように旗が飾ってございますけども、ティッシュペーパー箱のところに。何かちょっと色合いが信濃町のあたりにあるような宗教団体の旗の色合いに似ているんで誤解を受けかねませんけれども、あれはイタリアで今非常に多くの家で、もっと大きい旗も窓から飾って、垂れかけているわけでございます、お布団を干すような形で。そしてあの旗をタクシーの運転手とかも皆付けておりまして、あれはイタリア語で平和という意味の字が「パーチェ(pace)」と書かれた旗でありますけれども。非常にイデオロギーとは別にですね、いわゆる富裕な階級のところにもその旗が窓から掛かっており、若い子たちがミラノのドゥオモの広場にも集まっておりますし、あるいはフランスのストラスブルグの広場にも多くのごく普通の、まさに私が申し上げるウルトラ無党派という人たちが多く集っているわけであります。
 今日時間がなくなりましたからこれ次回コピーをして差し上げようと思いますけども、ブラジルの作家でパウロ・コエーリョという人が書きました文章が先日朝日新聞に載っておりましたけれども、非常にこの文章に似たような気持ちがあるなあと。翻って日本でもそうした動きはあることはあるんですけども、やはりヨーロッパのその…、まあちょっと時間があれですね。頭も回らなくなってきたんで次回にしますけれども、非常に戦争の時期にヨーロッパに行ってまた考えることは多かったと思います。多くの方は「ヨーロッパに行ってテロにでもあって危険じゃないでしょうか」って言われたんですけど、戦争に明確に反対しているドイツとフランスに私は行ったわけでございまして、戦争を明確に支持している国にいる方が、はるかに私はテロというものがリナックス(Linux)の分散型で世界で勃発するなら危険性は高いわけでございまして、私たちはある意味でいうと、アメリカとイギリスに次いで危険性の高い国に住んでるということです。
 ただ一つ私は非常に改めて思ったことは、アメリカと地続きであるカナダとメキシコという、まさに日本がアメリカの傘の下にあるなどというものをはるかに超えたですね二つの国がですね、明確にその戦争を支持していない。そしてカナダの首相がアメリカへの訪問をとりやめると。私はそうした決断をする国家というものが一方にあり、明確な理を尽くして話す言葉もなく雰囲気で支持を表明をしている離れ小島の国があると。まあ、非常に様々なことを考えるわけです。
 よろしいでしょうか。

 

 

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