平成5年4月に貴委員会、日本鉄道建設公団、長野県、長野市で取り交わした確認書中、浅川ダムに関しては、皆様からの「浅川地区に建設予定の多目的ダムを新幹線の営業開始までに完成させること」とのご要望に対し、当時の長野県は「用地買収が完了次第、付替道路工事から着手し、ダムの完成は平成12年頃を目途としておりますが、当地域の諸状況を勘案し、早期完成に努めてまいります。」と回答しています。
この確認書が取り交わされた平成5年当時、北陸新幹線の長野〜東京間は平成9年営業開始を目標としていたことから、貴委員会をはじめ地域の皆様からは、平成9年を目途に浅川ダムを完成させるようご要望いただいたものと認識しております。
これに対して当時の長野県は、浅川ダムの共同事業者である長野市との間で昭和60年4月に締結した基本協定の一部を平成5年1月に変更した際、工事の完成期限を平成12年度末(平成13年3月31日)としていたことから、「ダムの完成は平成12年頃を目途としておりますが」と述べたうえで、「当地域の諸状況を勘案し、早期完成に努めてまいります」とさらに完成期限を前倒しするよう努力する旨を回答いたしました。
しかし、この回答は、県内で建設された他の多目的ダムの工期等を勘案すれば、殆ど実現性が無いことは明白でした。現実に、浅川ダム本体工事の契約が行われたのは平成9年10月1日の北陸新幹線開業から約3年経過した後の平成12年9月19日であり、この契約における竣工日は平成19年3月20日でありました。確認書に於ける皆様のご要望(新幹線開業までの完成)は無論、当初に県が予定していた完成期限(平成12年度末)さえ守れない結果となっています。平成12年10月26日に長野県知事として就任した私が、皆様の信を得て当選した同年10月15日の時点で既に、確認書の内容と相反する工事契約が結ばれていたこととなります。